JPH0745434A - 高周波コイルおよびその製造方法 - Google Patents
高周波コイルおよびその製造方法Info
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- JPH0745434A JPH0745434A JP19036693A JP19036693A JPH0745434A JP H0745434 A JPH0745434 A JP H0745434A JP 19036693 A JP19036693 A JP 19036693A JP 19036693 A JP19036693 A JP 19036693A JP H0745434 A JPH0745434 A JP H0745434A
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Abstract
る。 【構成】 所定サイズの基板1の一方の面の端部近傍か
ら中央部へ、厚膜技術によって両信号導体4,6を所定
の厚さにパターン形成し、両信号導体4,6を略覆うよ
うに、所定の厚さの層間絶縁膜3をパターン形成する。
続いて、薄膜技術によって、その両端部近傍が両信号導
体4,6の一部へそれぞれ重畳するように、層間絶縁膜
3上へコイル導体パターンを形成した後、めっきによっ
て、該コイル導体の膜厚を所定の厚さにすることで、コ
イル導体2を形成する。さらに、基板1の端部近傍にお
いて、両信号導体4,6のそれぞれに重畳するように電
極5を形成する。
Description
くに、その構造およびその製造方法に関するものであ
る。
パイラル状高周波コイルの構成例を示す断面図である。
従来の高周波コイルは、図8に示すように、絶縁基板1
01の表面にコイル導体102を形成するとともに、絶
縁基板101の両端部に電極105a,105bを形成
して、コイル導体102の一端を電極105aへ接続す
る。続いて、コイル導体102をポリイミドなどの絶縁
膜103で覆った後、中心部に位置するコイル導体10
2の他端と電極105bとを電気的に接続するクロス導
体104を、絶縁膜103の上に形成する構造であっ
た。
おいては、次のような問題点があった。すなわち、従来
の高周波コイルにおいては、絶縁膜103にポリイミド
などを利用するため、絶縁膜103の厚みは10[μm]程
度が上限である。従って、カバレッジを確保するため
に、コイル導体102の厚さは5[μm]以上にすることが
できず、このため、コイル導体102の導体抵抗が大き
くなり、上記従来例ではQが低いという欠点があった。
体抵抗を低下させてQを向上した高周波コイルを低コス
トで得ることを目的とする。
解決することを目的としたもので、前記の課題を解決す
る一手段として、以下の構成を備える。すなわち、所定
サイズの絶縁基板に形成した高周波コイルであって、前
記絶縁基板の一方の面の端部近傍から略中央部へ形成し
た少なくとも二つの下部導体と、前記下部導体を略覆う
ように形成した絶縁膜と、その端部近傍それぞれが異な
る前記下部導体の一部へ重畳するように前記絶縁膜上へ
形成した少なくとも一つのコイル導体と、前記絶縁基板
の端部近傍において前記下部導体のそれぞれに重畳する
ように形成した少なくとも二つの電極とを有することを
特徴とする。
端部近傍から略中央部へ少なくとも二つの下部導体をパ
ターン形成する下部導体形成工程と、前記下部導体を略
覆うように所定の厚さの絶縁膜をパターン形成する絶縁
膜形成工程と、その両端部近傍それぞれが異なる前記下
部導体の一部へ重畳するように前記絶縁膜上へ少なくと
も一つのコイル導体を形成するコイル導体形成工程と、
前記絶縁基板の端部近傍において前記下部導体のそれぞ
れに重畳するように少なくとも二つの電極を形成する電
極形成工程とを有することを特徴とする。
が異なる下部導体の一部へ重畳するように、絶縁膜上へ
コイル導体を形成した高周波コイルおよびその製造方法
を提供でき、例えば、層間絶縁膜の絶縁信頼性を低下さ
せることなく、かつ、該層間絶縁膜の厚さに制限されず
にコイル導体を厚くすることができるので、該コイル導
体の直流抵抗を低減してQを向上した高周波コイルを低
コストで提供できる。
形成方法について、その概要を説明する。これらの導体
を基板上や絶縁膜上などに形成する場合、めっき,スパ
ッタリング,真空蒸着などによって金属膜を形成した
後、エッチングによって導体パターンを形成する薄膜形
成技術や、金属系ペーストを印刷して導体パターンを形
成した後、それを焼成する厚膜形成技術が利用できる。
スを得るために、所定スペース内に何重にも渦を巻いた
形状になることが多く、その導体幅や導体間の間隙をで
きるだけ精密に形成できる工程を採用することが望まし
い。一方、クロス導体は、コイル導体の一端と電極とを
結ぶためのものであるから、単純な板状または若干折れ
曲がった板状になることが多く、その導体幅は所定幅以
内であれば問題ないので、製造コストをできるだけ低減
できる工程を採用することが望ましい。
考慮して、コイル導体は薄膜形成技術により形成し、ク
ロス導体は厚膜形成技術により形成するものである。以
下、本発明にかかる一実施例の高周波コイルを図面を参
照して詳細に説明する。なお、本発明は、高周波コイル
に限定されず、コイルとキャパシタを組合わせたLCフ
ィルタや、トランスなどにも適用できる。
波コイルを説明するための図で、図1はその信号導体形
成状態の一例を示す図、図2はその層間絶縁膜形成状態
の一例を示す図、図3はそのコイル導体形成状態の一例
を示す図、図4はそのオーバコート形成状態の一例を示
す図、図5はその完成状態の一例を示す斜視図、図6は
図5のA−A矢視断面図である。なお、図5は後述する
オーバコート7を除去した状態を示している。
形成状態が明確になるように、各部の形成状態が容易に
認識できるように、一部模式化して表現する。すなわ
ち、これらの図においては、実際には不透明の部分で
も、下部状態を識別可能に表現する場合がある。さら
に、これらの図では、長方形の基板を用いる例を示す
が、本実施例はこれに限定されるものではなく、基板の
形状は任意である。
ミナやフェライトなどのセラミックス基板またはガラス
基板などである。4は信号取出導体、6は信号入力導体
で、ともに厚膜形成技術によって約5[μm]厚に形成され
たクロス導体である。3は層間絶縁膜で、信号取出導体
4と信号入力導体6を略覆う約10[μm]厚の例えばポリ
イミド膜である。
成された約10[μm]厚の例えば銅系導体であり、その端
部2a,2bは、それぞれ信号取出導体4,信号入力導
体6と電気的に接続されている。このように本実施例
は、層間絶縁膜3を挟んで、その下部導体としてクロス
導体(つまり両信号導体4,6)を、その上部導体とし
てコイル導体2を配置する構造である。なお、導体は銅
系材料に限らず、アルミ系や銀系などの材料であっても
よい。
などを保護するためのものである。この後、高周波コイ
ルは、後述するマーキング,電極めっきなどの工程を経
て、図5および図6に一例を示す完成状態になる。8は
裏電極で、詳細は後述するが、両信号導体4,6ととも
に形成される。5は電極で、両信号導体4,6とそれぞ
れ電気的に接続して、本実施例と外部とを電気的に接続
するものである。
である。なお、以下の説明は、一つの高周波コイルを製
造する場合に限定されるものではなく、例えば、複数の
高周波コイルを同時に多数製造する場合にも適用でき、
後半工程で個々の高周波コイルに分離すればよい。ま
ず、図7に示す工程P1で、基板1を所定の大きさに形
成する基板製造工程を実行して、所定製造単位の大きさ
の例えば長方形の基板1を製作する。なお、該単位は、
任意の大きさであり、一つの高周波コイル毎に作製して
も、例えば、数十個同時に作製してもよく、それぞれの
場合に即して製作すればよい。また、以下に説明する各
工程毎の状態図は、それぞれ単独の1チップだけを示す
が、複数チップを同時に形成する場合においても略同様
である。
面に、図1に一例を示した信号取出導体4と信号入力導
体6、および図6に一例を示した裏電極8を印刷する。
同工程は、例えば、金や銀などを主成分とする貴金属ペ
ーストを、両信号導体4,6および裏電極8の形状にス
クリーン印刷した後、焼成して両信号導体4,6および
裏電極8を形成する。なお、焼成後の両信号導体4,6
および裏電極8の膜厚は5[μm]程度になる。
ストに限らず、以降の工程を経た後、導体および電極と
しての特性が得られるものであればよい。また、これら
の導体および電極の形成は、スクリーン印刷に限られる
ものではなく、所定の形状,膜厚を得られる方法であれ
ばよい。続いて、工程P3で図2に一例を示した層間絶
縁膜3を形成する。同工程は、例えば、スクリーン印刷
やスピンコートによって、両信号導体4,6を略覆うよ
うに、ポリイミド樹脂やポリアミド樹脂などをコートし
た後、該樹脂をキュアして厚さ約10[μm]の層間絶縁膜
3を形成するもので、層間絶縁膜3によって、基板1表
面の凹凸や両信号導体4,6による凹凸が平坦化され
る。
イル導体2の端部2a,2bを、それぞれ接続するため
の窓3a,3b、および、両信号導体4,6と電極5を、
それぞれ接続するための接続部4a,6aを形成する必
要がある。窓3a,3bおよび接続部4a,6aは、例え
ば、樹脂をスクリーン印刷する際に形成してもよいし、
感光性樹脂をコートして露光現像によって形成してもよ
いし、また、非感光性樹脂/レジストの順にコートし
て、該レジストを露光現像するとともに、該樹脂をウェ
ット除去して形成してもよい。
層間絶縁膜3上に、図3に一例を示したコイル導体2を
形成する。同工程は、例えば、まず、スパッタリングに
よって、層間絶縁膜3の上へ例えばクロム/銅の順に合
計の厚さ約0.5[μm]の金属膜を形成した後、該金属膜上
にレジストマスクパターンを形成して、該金属膜の不要
部分をエッチング除去することによって所定のコイルパ
ターンを形成し、次に、該コイルパターンを電極にして
銅などを電気めっきすることによって、厚さ約10[μm]
のコイル導体2を形成する。
刷によって、コイル導体2を略覆うように図4に一例を
示したオーバコート7を形成する。続いて、工程P6
で、例えばオーバコート7上に捺印するなどによって、
定格インダクタンス値や製品番号などをマーキングす
る。続いて、工程P7で、図5および図6に一例を示し
た電極5を形成する。なお、電極5は、チップ抵抗器の
電極形成方法と略同一であり、周知の方法なので詳細説
明は省略するが、例えば、基板1の端面の電極部位,信
号導体の接続部4a,6aおよび裏電極8に、ニッケル
などで下地めっきを施した後、基板1の端面の電極部
位,信号導体の接続部4a,6aおよび裏電極8に、は
んだめっき処理を施すことによって形成する。
て、高周波コイルが完成する。また、工程P6の終了後
に、必要に応じて基板1をダイシングし、工程P6〜P
8それぞれの終了後に、必要に応じて所定の形状になる
ように基板1をブレークして、最終的に高周波コイルを
個々のチップに分離整形する。例えば、ここで、同時に
複数の高周波コイルを一括製作した場合は個々のチップ
に分離整形し、また、一つのチップ毎に製作した場合は
周辺部の整形などを行う。
ルは、層間絶縁膜3の上にコイル導体2を形成するの
で、従来のように、層間絶縁膜3の厚さにコイル導体2
が制約を受けることがなく、任意の厚さのコイル導体2
を形成できる。従って、本実施例においては、直流抵抗
(以下「DCR」という)が充分に小さいコイル導体2を
形成でき、Qを向上させることができる。
コイルと、本実施例の高周波コイルの性能を比較した結
果を示すものである。なお、両コイルのコイルパターン
は同一であり、表1が示すように、従来の高周波コイル
に比べて、本実施例の高周波コイルのQが大幅に向上し
ていることがわかる。
信号導体4,6を形成することにより、同導体を薄膜形
成技術によって形成する場合に比べて、次のような利点
を得ることができ、製造コストおよび基板コストを低減
できる。
で済み工程が簡略化できる (2) 厚いクロス導体の形成が薄膜プロセスに比べて容易 (3) クロス導体を薄膜プロセスで形成する場合よりも基
板の平滑度を落せる なお、上述の説明においては、スパッタリングによって
金属膜を形成する例を示したが、本実施例はこれに限定
されるものではなく、例えば、蒸着やイオンプレーティ
ングなどによって形成してもよい。
ンをエッチングによって形成する例を示したが、本実施
例はこれに限定されるものではなく、例えば、メタルマ
スクを用いて形成してもよい。また、上述の説明および
図において、角形スパイラル状のコイルパターンを示し
たが、本実施例はこれに限定されるものではなく、例え
ば、円形スパイラル状やミアンダ状のコイルパターンに
してもよい。
層間絶縁膜上にコイル導体を形成するので、従来のよう
に、層間絶縁膜厚にコイル導体が制約を受けることがな
く、任意の厚さのコイル導体を形成できる。従って、本
実施例においては、DCRが充分に小さいコイル導体を形
成でき、Qを向上した高周波コイルを低コストで提供で
きる。
それぞれが異なる下部導体の一部へ重畳するように、絶
縁膜上へコイル導体を形成した高周波コイルおよびその
製造方法を提供でき、例えば、層間絶縁膜の絶縁信頼性
を低下させることなく、かつ、該層間絶縁膜の厚さに制
限されずにコイル導体を厚くすることができるので、該
コイル導体の直流抵抗を低減してQを向上した高周波コ
イルを低コストで提供できる。
導体形成状態の一例を示す図である。
である。
である。
図である。
る。
構造を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 所定サイズの絶縁基板に形成した高周波
コイルであって、 前記絶縁基板の一方の面の端部近傍から略中央部へ形成
した少なくとも二つの下部導体と、 前記下部導体を略覆うように形成した絶縁膜と、 その端部近傍それぞれが異なる前記下部導体の一部へ重
畳するように前記絶縁膜上へ形成した少なくとも一つの
コイル導体と、 前記絶縁基板の端部近傍において前記下部導体のそれぞ
れに重畳するように形成した少なくとも二つの電極とを
有することを特徴とする高周波コイル。 - 【請求項2】 前記絶縁基板はセラミックス基板であ
り、 前記下部導体は厚膜技術によって所定の厚さにパターン
形成した導体であり、 前記コイル導体はめっきによって所定の厚さに形成した
導体であることを特徴とする請求項1記載の高周波コイ
ル。 - 【請求項3】 所定サイズの絶縁基板の一方の面の端部
近傍から略中央部へ少なくとも二つの下部導体をパター
ン形成する下部導体形成工程と、 前記下部導体を略覆うように所定の厚さの絶縁膜をパタ
ーン形成する絶縁膜形成工程と、 その両端部近傍それぞれが異なる前記下部導体の一部へ
重畳するように前記絶縁膜上へ少なくとも一つのコイル
導体を形成するコイル導体形成工程と、 前記絶縁基板の端部近傍において前記下部導体のそれぞ
れに重畳するように少なくとも二つの電極を形成する電
極形成工程とを有することを特徴とする高周波コイルの
製造方法。 - 【請求項4】 前記下部導体形成工程は厚膜技術によっ
て所定の厚さの導体パターンを形成することを特徴とす
る請求項3記載の高周波コイルの製造方法。 - 【請求項5】 前記コイル導体形成工程は、薄膜技術に
よってコイル導体パターンを形成した後、めっきによっ
て該コイル導体を所定の厚さにすることを特徴とする請
求項3または請求項4に記載の高周波コイルの製造方
法。
Priority Applications (1)
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JP5190366A JP2714343B2 (ja) | 1993-07-30 | 1993-07-30 | 高周波コイルおよびその製造方法 |
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JP2009212255A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Tdk Corp | コイル部品及びその製造方法 |
CN102005279A (zh) * | 2009-08-31 | 2011-04-06 | 株式会社村田制作所 | 电感器以及dc-dc变换器 |
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JP4010920B2 (ja) | 2002-09-30 | 2007-11-21 | Tdk株式会社 | インダクティブ素子の製造方法 |
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JPS53115350U (ja) * | 1977-02-22 | 1978-09-13 | ||
JPH04223307A (ja) * | 1990-12-25 | 1992-08-13 | Murata Mfg Co Ltd | シールド付チップ型コイル |
-
1993
- 1993-07-30 JP JP5190366A patent/JP2714343B2/ja not_active Expired - Fee Related
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