JPH0745269Y2 - 多重構造錠装置付施錠装置 - Google Patents

多重構造錠装置付施錠装置

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JPH0745269Y2
JPH0745269Y2 JP14191289U JP14191289U JPH0745269Y2 JP H0745269 Y2 JPH0745269 Y2 JP H0745269Y2 JP 14191289 U JP14191289 U JP 14191289U JP 14191289 U JP14191289 U JP 14191289U JP H0745269 Y2 JPH0745269 Y2 JP H0745269Y2
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克彦 波平
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克彦 波平
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案はパチンコ機の施錠装置に係り詳しくはシリン
ダ錠の取付構造を改良した多重構造錠装置付施錠装置に
関する。
〈従来の技術〉 従来、パチンコ機の前面には、パチンコ機の機枠に対し
開閉可能な表枠と、その表枠に対し開閉可能なガラス扉
枠とが設けられている。これらの枠は、表枠内側に装備
された施錠装置により常には施錠されて閉じられてお
り、シリンダ錠の解錠操作により、表枠,ガラス扉枠が
各々個別に開放できるようになつている。
このような施錠装置は、表枠内側に取付けられた基枠体
等を介してねじ止めされたシリンダ錠、およびシリンダ
錠の錠軸に固着されたカム板からなる錠装置と、カム板
に係合して各々個別に作動する表枠開閉用連結杆および
ガラス扉枠開閉用昇降杆を備えた施錠機構とを具備して
おり、上記連結杆は、カム板の後方においてカム板と係
合する被係合部を備えて形成されている。
一般に、パチンコ機の表枠およびガラス扉枠は、点検調
節や球詰り等により開閉が頻繁に行われ、そのため施錠
装置においては、他の部品に比べて耐久性の小さいシリ
ンダ錠の損耗による交換の必要性が生ずる。また、キー
の紛失等による防犯上の理由により、新しいシリンダ錠
と交換を行う場合がある。
しかし、上述のような施錠装置では、シリンダ錠の交換
に際して連結杆が邪魔になり、連結杆を取外す等の面倒
な作業を必要としていた。そのため、長い連結杆を、主
体部分とそれに枢着されて外方へ回動可能に設けられた
回動部分とに分割して形成し、シリンダ錠交換時に、そ
の回動部分の掛止を外して外方へ回動させ、カム板後方
を開放するようにした装置が提案されていた(例えば実
開昭62-4386号公報参照)。
一方、パチンコ遊技場には、複数のメーカーで製造され
た多数台のパチンコ機が設備されており、遊技者はそれ
らのパチンコ機を選択して遊技できるようになつてい
る。
しかし、施錠装置のシリンダ錠およびその解錠用キー
は、各メーカーごとに専用のものが用いられており、従
つて、係員は常時複数個のキーを携帯する必要があつ
た。また、そのため表枠やガラス扉枠を開放するとき
に、該当するキーを捜すのに手間どり、解錠が迅速に行
えないという問題があつた。これに対処して、各パチン
コ機の施錠装置のシリンダ錠を作動させる専用キーを備
え、その専用キーと異なる共通キーにより作動する付加
錠を表枠の前面に取付けて、1個の共通キーで複数のメ
ーカーのパチンコ機を解錠することのできる付加錠装置
が提案されていた(例えば特開昭62-236573号公報参
照)。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかし、上述のような従来構成の施錠装置においては、
例えば前者の構成の装置では、シリンダ錠交換時に、連
結杆の回動部分と主体部分との掛止を取外して、カム板
後方を開放する手間が必要であつた。そのため、交換作
業に比較的大きな工数を必要とし、交換数が多い場合に
は、交換のための工数が大きな負担になるという問題が
あつた。
また、後者の装置にあつては、シリンダ錠が施錠装置と
付加錠装置との二重になるので、総体のコストが高くな
るという問題があつた。
この考案は上記にかんがみなされたものであり、シリン
ダ錠の交換を容易に、かつ迅速に行うことができるとと
もに、パチンコ遊技場単位で複数のメーカーのパチンコ
機のシリンダ錠を経済的に統一して1個の共通キーで解
錠することのできる多重構造錠装置付施錠装置の提供を
目的としたものである。
〈課題を解決するための手段〉 この考案は上記目的を達成するためになされたものであ
り、 正逆回転可能に形成されるとともにその錠軸の軸端に回
転を伝達するための係合部を有するシリンダ錠と、パチ
ンコ機の表枠の前面側に開口し該開口部より前記シリン
ダ錠を装脱可能に設けられた錠ホルダと、上記錠ホルダ
の後方側に回動可能に支持されるとともに上記シリンダ
錠の係合部と係合可能な被係合部を有していて上記錠ホ
ルダに装着されたシリンダ錠の回転に伴って回転可能に
連結されるカム板と、上記カム板の回動により各々個別
に作動可能に設けられた表枠開閉用連結杆およびガラス
扉枠開閉用昇降杆を有する施錠機構と、 を具備してなることを特徴とする多重構造錠装置付施錠
装置である。
〈作用〉 この考案は、上記のように構成されたものであり、シリ
ンダ錠は、パチンコ機の表枠の前面側より錠ホルダに装
着されて取付けられる。
このとき、シリンダ錠の係合部とカム板の被係合部とが
係合し、シリンダ錠の回転に伴つてカム板が回動可能に
連結される。
そして、シリンダ錠の正逆回転によるカム板の回動によ
り、施錠機構の表枠開閉用連結杆またはガラス扉枠開閉
用昇降杆を各々個別に作動させ、表枠またはガラス扉枠
を各々個別に開放する。
また、シリンダ錠は表枠の前面側へ引出すことにより、
その係合部とカム板の被係合部との係合が解除され、錠
ホルダから分離して取出される。
〈実施例〉 以下、この考案の一実施例を第1図ないし第8図に基づ
いて説明する。
図において1はパチンコ機の機枠であり、この機枠1の
前面に表枠2が開閉自在に設けられており、表枠2の前
面にはガラス扉枠6が開閉自在に設けられている。
表枠2の開放端部には、多重構造錠装置付施錠装置が装
備されており、この施錠装置は、表枠2の裏面側に設け
られた錠ホルダ20,カム板30、および錠ホルダ20に装脱
可能なシリンダ錠11等からなる多重構造錠装置10と、多
重構造錠装置10に駆動されて表枠2,ガラス扉枠枠6を開
閉する施錠機構40とを主体に構造されている。
多重構造錠装置10のシリンダ錠11は、略円筒状の錠基体
12と、錠基体12の後部に固着された固定部材14と、固定
部材14の前部に軸支された回動部材17等を備えている。
錠基体12の前端部外周にはフランジ状の前端部12aを有
し、また外周部には軸線に平行した1対の位置決め突条
13が形成されている。固定部材14には所定位置に軸線に
平行して軸受部15,および固定用ねじ孔16が設けられて
おり、後端部外周に突起14aが突設されている。回動部
材17は軸受部15に軸支される錠軸18を有し、錠軸18の後
端部には溝状の係合部19が設けられている。そして、回
動部材17を軸支した固定部材14は、その突起14aを錠基
体12の切欠部12bに係合の上、錠基体12に一体的に固定
され、このとき錠軸18の係合部19後端部は軸受部15内に
位置している。
錠ホルダ20は、実施例では前端部が開口し、後端部に有
底状部を有する少なくとも内面が円筒状に形成されてお
り、その有底状部がカム板支持部21として構成されいて
る。
カム板支持部21には、その中央部にカム軸31を軸支する
カム軸受部22,およびシリンダ錠11固定用の錠固定孔23
が穿設されている。また、錠ホルダ20の外周の所定位置
には、側方に突出し、かつ取付孔25aを有する1対の取
付用脚部25が設けられており、筒状部内壁には、その軸
線に平行して位置決め突条13が嵌入可能な1対の位置決
め溝26が形成されている。
カム板30は、所定位置に連結杆用係合部30aおよび昇降
杆用係合部30bを備え、カム板軸心には、カム軸31取付
けのための軸係合孔30cが穿設されている。カム軸31
は、上記軸係合孔30cに係合する係合部31aを有し、カム
軸31の先端部には、シリンダ錠11の係合部19と係合可能
な一字突条状の被係合部32が形成されている。このカム
板30およびカム軸31は、カム板支持部21に回動可能に支
持されている。
このカム板支持部21のカム軸受部22にカム軸31を嵌入
し、カム板支持部21の後方側へ突出したカム軸31の係合
部31aに、カム板30の軸係合孔30cが係合される。そして
止め輪36のカム軸31への嵌着により、カム板30がカム板
支持部21に固着され、多重構造錠装置10の錠ホルダ20と
カム板30とが一体的に構成される。このとき、被係合部
32は錠ホルダ20内に位置し、また、錠固定孔23軸線の後
方には他部材がなく開放状態となつている。
このカム板30を回動可能に支持した錠ホルダ20は、施錠
機構40の基枠体41に取付けられる。
施錠機構40は、実施例では表枠2開閉用の連結杆44とガ
ラス扉枠6開閉用の昇降杆46とを主体として構成され、
それらは断面L字状に形成された基枠体41に添つて各々
上下に摺動可能に設けられている。
連結杆44には、カム板30の連結杆用係合部30aと係合可
能な被係合部44aが形成されており、連結杆44の上下両
端部は、基枠体41に軸着された鉤片45,45の一端部に枢
着されている。
鉤片45,45は、表枠2が閉じられたとき、機枠1に設け
られた係合金具4,4にそれぞれ係合して施錠状態を保持
し、連結杆44の作動により鉤片45,45が揺動して解錠す
るように構成されている。
昇降杆46は、カム板30の昇降杆用係合部30bに係合可能
な被係合部46aと、ガラス扉枠6を開閉作動させる爪部
材47を備えて形成されている。
この連結杆44および昇降杆46は、それぞれコイルばね4
8,49により鉤片45および爪部材47を閉錠する方向に付勢
されている。
一方、基枠体41の前面部に相当する基板部41aには、所
定位置に錠ホルダ20を取付けるための錠ホルダ孔42,お
よびねじ孔43,43が設けられている。そして、錠ホルダ
孔42に錠ホルダ20が嵌入させるとともに、取付けねじ3
7,37によりねじ孔43,43に緊締して基板部41aに固定され
る。
これにより、多重構造錠装置10の錠ホルダ20,カム板30
と、施錠機構40とが一体的に構成される。そして、カム
板30の連結杆用係合部30aおよび昇降杆用係合部30bは、
連結杆44の被係合部44aおよび昇降杆46の被係合部46aと
各々係合可能な相対位置に配置されて閉錠状態にある。
カム板30の回動による解錠操作時には、連結杆用係合部
30aと被係合部44aとが係合して連結杆44が作動し、また
は、昇降杆用係合部30bと被係合部46aとが係合して昇降
杆46を作動させ、それぞれを解錠状態とする。また、カ
ム板30の原位置への復帰による解錠操作終了時には、連
結杆44,昇降杆46はコイルばね48,49の付勢力により、各
々原位置へ自動的に復帰するように構成されている。
上記錠ホルダ20およびカム板30を取付けた施錠機構40
は、表枠2の所定位置に穿設された貫通孔3と錠ホルダ
20の両軸線を共通にして、表枠2の裏面側にねじ止めし
て取付けられる。
このように構成された多重構造錠装置付施錠装置に、シ
リンダ錠11が表枠2の前面側より装着される。即ち、錠
ホルダ20の前面開口より、その位置決め溝26,26にシリ
ンダ錠11の位置決め突条13,13を合わせて嵌入する。シ
リンダ錠11が最も深く嵌入されたとき、その前端部12a
が錠ホルダ20の前端に当接し、係合部16とカム板30の被
係合部32とが係合して自動的に連結状態となる。そして
錠ホルダ20の錠固定孔23よりシリンダ錠11の固定用ねじ
孔16への錠固定ねじ27の緊締によつて、シリンダ錠11が
錠ホルダ20に固定される。
解錠操作は、シリンダ錠11にキー8を挿入して行われ
る。このキー8の正,逆方向の回動に伴つて係合部19が
回動し、その回動は被係合部32を介してカム板30へ伝達
される。そして、カム板30の時計方向または反時計方向
への回動により、連結杆用係合部30aと連結杆44の被係
合部44a,または昇降杆用係合部30bと昇降杆46の被係合
部46aとが係合する。これにより連結杆44または昇降杆4
6が摺動し、鉤片45または爪部材47を作動させ、表枠2
またはガラス扉枠6が解錠される。
一方、損耗等のためシリンダ錠11を取換える場合は、シ
リンダ錠11を固定している錠固定ねじ27を取外し、シリ
ンダ錠11を表枠2の前方側へ引出す。このとき、シリン
ダ錠11の係合部16とカム板30の被係合部32との係合は自
動的に解除され、シリンダ錠11は錠ホルダ20から取外さ
れる。
次いで、新しいシリンダ錠11を、上記装着手順と同様に
錠ホルダ20に装着することにより取換えが完了する。
なお、この考案は上述の説明および図例に制限されるこ
となく、この考案の技術的思想から逸脱しない範囲にお
いて、その実施態様を変更することができる。
例えば、錠ホルダは、第9図,第10図に示す錠ホルダ20
のように、貫通孔24を有する筒状に形成してもよい。こ
の錠ホルダ20においては、カム板30は、凸字状のカム板
支持部材33に回動可能に支持されて、錠ホルダ20と一体
的に構成される。また、同図に示すように、シリンダ錠
11の後端部に固定用溝16Aを設け、錠ホルダ20に嵌入し
たシリンダ錠11の固定用溝16Aに、止め輪27Aを嵌着して
錠ホルダ20へ固定してもよい。なお、図中の符号25Aは
基板状に拡張された取付用脚部であり、このような取付
用脚部25Aを備えることにより、錠ホルダ20を表枠2の
裏面側に、直接安定して取付けることができる。この場
合、実施例における施錠機構40の構成部品は、表枠2の
裏面に、窓孔を覆つて設けられた機構枠の一側面に装備
される。
〈考案の効果〉 この考案による多重構造錠装置付施錠装置は以上のよう
な構成よりなるものであり、シリンダ錠は表枠の前面側
より錠ホルダに嵌入することにより装着でき、また、前
面側へ引出すことにより取出すことができる。
従つて、従来例のように、シリンダ錠交換の都度連結杆
の回動部分と主体部分との掛止めを外し、更に外方へ回
動させてカム板後方を開放する手間を省くことができ
る。そのため、シリンダ錠の交換を容易に、かつ迅速に
行うことができ、交換のための工数を低減して経済的効
果をあげることができる。
また、この多重構造錠装置付施錠装置の錠ホルダ等を統
一することにより、パチンコ機の設置後においても、各
社のパチンコ機に随意の解錠コードを有するシリンダ錠
を容易に装着することができる。そのためパチンコ遊技
場単位で、容易にかつ経済的に解錠コードを統一して、
1個の共通キーにより解錠作業を迅速,容易に行うこと
ができるとともに、他のパチンコ遊技場との解錠コード
の相違を容易に実施することができる。
このように、本考案の多重構造錠装置付施錠装置によれ
ば、シリンダ錠装着,交換の容易性とともに遊技場単位
でのシリンダ錠の統一を容易に実現して、経済性,サー
ビス性の向上、および紛失キーを用いた不正行為を防止
することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例の要部である多重構造錠装置
の側断面図、 第2図は同じくシリンダ錠の装着状態を示す側断面図、 第3図は多重構造錠装置を分解して示す斜視図、 第4図は同じく多重構造錠装置の斜視図、 第5図は同じくシリンダ錠の装着状態を示す斜視図、 第6図は多重構造錠装置と施錠機構との関係を示す斜視
図、 第7図は多重構造錠装置付施錠装置を示す斜視図、 第8図はパチンコ機の表枠を開いて裏面から見た斜視
図、 第9図はカム板の支持態様,錠ホルダの形状の他の例を
示す分解斜視図、 第10図は同じくシリンダ錠の装着状態を示す斜視図であ
る。 2……表枠、10……多重構造錠装置、11……シリンダ
錠、20……錠ホルダ、21……カム板支持部、30……カム
板、40……施錠機構。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】正逆回転可能に形成されるとともにその錠
    軸の軸端に回転を伝達するための係合部を有するシリン
    ダ錠と、 パチンコ機の表枠の前面側に開口し該開口部より前記シ
    リンダ錠を装脱可能に設けられた錠ホルダと、 前記錠ホルダの後方側に回動可能に支持されるとともに
    前記シリンダ錠の係合部と係合可能な被係合部を有して
    いて前記錠ホルダに装着されたシリンダ錠の回転に伴つ
    て回動可能に連結されるカム板と、 前記カム板の回動により各々個別に作動可能に設けられ
    た表枠開閉用連結杆およびガラス扉枠開閉用昇降杆を有
    する施錠機構と、 を具備してなることを特徴とする多重構造錠装置付施錠
    装置。
JP14191289U 1989-12-07 1989-12-07 多重構造錠装置付施錠装置 Expired - Lifetime JPH0745269Y2 (ja)

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