JPH0745226B2 - 積層体 - Google Patents
積層体Info
- Publication number
- JPH0745226B2 JPH0745226B2 JP62154480A JP15448087A JPH0745226B2 JP H0745226 B2 JPH0745226 B2 JP H0745226B2 JP 62154480 A JP62154480 A JP 62154480A JP 15448087 A JP15448087 A JP 15448087A JP H0745226 B2 JPH0745226 B2 JP H0745226B2
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- Japan
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- layer
- intermediate layer
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は積層体に関し、時に熱履歴の激しい条件下で高
い接着強度を保持し得る断熱炉材、熱遮蔽材等として用
いられる積層体に関する。
い接着強度を保持し得る断熱炉材、熱遮蔽材等として用
いられる積層体に関する。
[従来の技術] 従来、断熱炉材や熱遮蔽材等の基材としては、可撓性黒
鉛、カーボ繊維等のシート、フェルト、成型体が用いら
れており、これらの基材は、接着剤を介して複数積層
し、積層体として上記用途に用いられている。そして、
ここに用いられる接着剤としては、例えばフェノール樹
脂系接着剤等の汎用接着剤が用いられている。
鉛、カーボ繊維等のシート、フェルト、成型体が用いら
れており、これらの基材は、接着剤を介して複数積層
し、積層体として上記用途に用いられている。そして、
ここに用いられる接着剤としては、例えばフェノール樹
脂系接着剤等の汎用接着剤が用いられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これらの積層体は、常温ではある程度の
接着強度を示すが、300℃以上では接着強度が低下す
る。特に、これらの積層体は、例えば1600℃以上に昇温
した後、冷却、昇温を繰り返すような熱履歴に弱く、接
着界面で剥離、変形すうるという問題が生じ、実際上、
使用範囲が限定されるというのが実状であった。例えば
可撓性黒鉛シートとカーボン繊維フェルトを基材層とし
た積層体は、両者の熱膨張係数が異なることから、高温
で使用した場合に、数回の使用において熱膨張差によっ
て剥離、変形が生じることとなる。
接着強度を示すが、300℃以上では接着強度が低下す
る。特に、これらの積層体は、例えば1600℃以上に昇温
した後、冷却、昇温を繰り返すような熱履歴に弱く、接
着界面で剥離、変形すうるという問題が生じ、実際上、
使用範囲が限定されるというのが実状であった。例えば
可撓性黒鉛シートとカーボン繊維フェルトを基材層とし
た積層体は、両者の熱膨張係数が異なることから、高温
で使用した場合に、数回の使用において熱膨張差によっ
て剥離、変形が生じることとなる。
本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたもの
で、高温下、特に1500℃以上で加熱、冷却を繰り返す熱
履歴においても高い接着強度を保持し得る積層体を提供
することを目的とする。
で、高温下、特に1500℃以上で加熱、冷却を繰り返す熱
履歴においても高い接着強度を保持し得る積層体を提供
することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明の上記目的は、各基材層の間に中間層として、柔
軟性を有するカーボン繊維のペーパーまたは不織布を用
いると共に、基材層と中間層の間にカーボン粉末を含有
する熱硬化性樹脂を介在させることによって達成され
る。
軟性を有するカーボン繊維のペーパーまたは不織布を用
いると共に、基材層と中間層の間にカーボン粉末を含有
する熱硬化性樹脂を介在させることによって達成され
る。
すなわち本発明は、カーボン繊維のペーパーまたは不織
布からなる中間層とその両側の基材層との少なくとも3
層からなり、該中間層と基材層との間にカーボン粉末含
有熱硬化性樹脂が介在していることを特徴とする積層体
にある。
布からなる中間層とその両側の基材層との少なくとも3
層からなり、該中間層と基材層との間にカーボン粉末含
有熱硬化性樹脂が介在していることを特徴とする積層体
にある。
本発明の積層体においては、基材層の間に中間層を用い
る。この中間層としては、カーボン繊維のペーパーや不
織布が用いられる。カーボン繊維のペーパーとしては、
カーボン繊維80%程度とポリビニルアルコール20%程度
からなるもの、カーボン繊維の不織布としては、厚み1m
m以下のものが好ましく用いられる。
る。この中間層としては、カーボン繊維のペーパーや不
織布が用いられる。カーボン繊維のペーパーとしては、
カーボン繊維80%程度とポリビニルアルコール20%程度
からなるもの、カーボン繊維の不織布としては、厚み1m
m以下のものが好ましく用いられる。
この中間層の両側の基材層としては、断熱炉材や熱遮蔽
材の用途に用いられる基材が用いられ、例えば可撓性黒
鉛、カーボン繊維体、黒鉛繊維体、炭化ケイ素繊維体、
熱硬化性樹脂含浸カーボン繊維体等が挙げられ、これら
基材は、シート、フェルト、成型体等の形状で層を形成
する。この基材層は、中間層を介して形成されるが、基
材層/中間層/基材層からなる3層構造のみならず、基
材層/中間層/基材層/中間層/基材層からなる5層ま
たはそれ以上の多層構造であってもよい。この基材層
は、同一の基材を用いても異なった基材を用いてもよ
く、熱膨張の異なった基材を用いた場合にも熱膨張差が
中間層で吸収されるので、高温での接着強度の低下は生
じない。好ましい基材層の組み合せとしては、例えば、
可撓性黒鉛シート層/中間層/可撓性黒鉛シート層、可
撓性黒鉛シート層/中間層/カーボン繊維フェルト層、
可撓性黒鉛シート層/中間層/カーボン繊維成型体層等
が挙げられる。
材の用途に用いられる基材が用いられ、例えば可撓性黒
鉛、カーボン繊維体、黒鉛繊維体、炭化ケイ素繊維体、
熱硬化性樹脂含浸カーボン繊維体等が挙げられ、これら
基材は、シート、フェルト、成型体等の形状で層を形成
する。この基材層は、中間層を介して形成されるが、基
材層/中間層/基材層からなる3層構造のみならず、基
材層/中間層/基材層/中間層/基材層からなる5層ま
たはそれ以上の多層構造であってもよい。この基材層
は、同一の基材を用いても異なった基材を用いてもよ
く、熱膨張の異なった基材を用いた場合にも熱膨張差が
中間層で吸収されるので、高温での接着強度の低下は生
じない。好ましい基材層の組み合せとしては、例えば、
可撓性黒鉛シート層/中間層/可撓性黒鉛シート層、可
撓性黒鉛シート層/中間層/カーボン繊維フェルト層、
可撓性黒鉛シート層/中間層/カーボン繊維成型体層等
が挙げられる。
本発明においては、この基材層と中間層の間に、カーボ
ン粉末を含有する熱硬化性樹脂を介在させ、両者を密着
する。ここに用いられ熱硬化性樹脂としては、フェノー
ル樹脂、フルフラール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。また、カーボン粉末は、粒径が5〜30μ、更には5
〜20μのものが好ましく用いられ、その含有量は20〜50
重量%程度である。
ン粉末を含有する熱硬化性樹脂を介在させ、両者を密着
する。ここに用いられ熱硬化性樹脂としては、フェノー
ル樹脂、フルフラール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。また、カーボン粉末は、粒径が5〜30μ、更には5
〜20μのものが好ましく用いられ、その含有量は20〜50
重量%程度である。
本発明の積層体の製造方法としては、基材層の間、中間
層の接着界面に、カーボン粉末を含有する熱硬化性樹脂
を塗布した後、各層を積層し、例えば130℃、2時間、1
0g/cm2の荷重で熱硬化を行ない、次いで800℃、窒素ガ
ス雰囲気下等での1次熱処理、2000℃、10-1Torrの条件
下で、2次処理を行なって、積層体を得るものである。
層の接着界面に、カーボン粉末を含有する熱硬化性樹脂
を塗布した後、各層を積層し、例えば130℃、2時間、1
0g/cm2の荷重で熱硬化を行ない、次いで800℃、窒素ガ
ス雰囲気下等での1次熱処理、2000℃、10-1Torrの条件
下で、2次処理を行なって、積層体を得るものである。
[実施例] 以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
実施例1および比較例1 カーボン繊維の不織布(中間層)の両側に可撓性黒鉛シ
ート(基材層)を積層する際に、予め各々の部材に粒径
10μのカーボン粉末を20重量%を含有するフェノール樹
脂を含浸しておき、これらを積層し、成型、硬化した
後、1000℃で焼成して積層体を得た。
ート(基材層)を積層する際に、予め各々の部材に粒径
10μのカーボン粉末を20重量%を含有するフェノール樹
脂を含浸しておき、これらを積層し、成型、硬化した
後、1000℃で焼成して積層体を得た。
このものを1000℃程度で用いられる焼成トレーに供した
ところ、反り等が生じずに良好に使用できた。
ところ、反り等が生じずに良好に使用できた。
比較として、市販の焼成トレー(SUS 310)を1000℃程
度で用いたところ、反りが生じてしまった。
度で用いたところ、反りが生じてしまった。
実施例2および比較例2 カーボン繊維のペーパー(中間層)の一側に可撓性黒鉛
シート(基材層)、他側にカーボンフェルト(基材層)
を積層する際に、予め各々の部材に粒径10μのカーボン
粉末を20重量%を含有するフェノール樹脂を含浸してお
き、これらを積層し、成型、硬化した後、、2000℃で焼
成して積層体を得た。
シート(基材層)、他側にカーボンフェルト(基材層)
を積層する際に、予め各々の部材に粒径10μのカーボン
粉末を20重量%を含有するフェノール樹脂を含浸してお
き、これらを積層し、成型、硬化した後、、2000℃で焼
成して積層体を得た。
このものを粉末焼結金属の焼結炉において1450℃で使用
したところ、寿命は10カ月、消費電力は25kw/炉であっ
た。
したところ、寿命は10カ月、消費電力は25kw/炉であっ
た。
比較として、カーボンフェルトのみからなる市販の粉末
焼結金属の焼結炉において1450℃で使用したところ、寿
命は5カ月、消費電力は35kw/炉であった。
焼結金属の焼結炉において1450℃で使用したところ、寿
命は5カ月、消費電力は35kw/炉であった。
[発明の効果] 以上説明したように、基材層間にカーボン繊維のペーパ
ーまたは不織布からなる中間層を設け、かつ基材層と中
間層の間にカーボン粉末を含有する熱硬化性樹脂を介在
させる本発明の積層体は、高温、特に昇温、冷却を繰り
返す熱履歴に対しても高い接着強度を示すことから、断
熱炉材、熱遮蔽材等の用途に好適に用いられる。
ーまたは不織布からなる中間層を設け、かつ基材層と中
間層の間にカーボン粉末を含有する熱硬化性樹脂を介在
させる本発明の積層体は、高温、特に昇温、冷却を繰り
返す熱履歴に対しても高い接着強度を示すことから、断
熱炉材、熱遮蔽材等の用途に好適に用いられる。
Claims (3)
- 【請求項1】カーボン繊維のペーパーまたは不織布から
なる中間層とその両側の基材層との少なくとも3層から
なり、該中間層と基材層との間にカーボン粉末含有熱硬
化性樹脂が介在していることを特徴とする積層体。 - 【請求項2】前記基材層が、可撓性黒鉛、カーボン繊維
体、黒鉛繊維体、炭化ケイ素繊維体、熱硬化性樹脂含浸
カーボン繊維体から選択される特許請求の範囲第1項記
載の積層体。 - 【請求項3】前記熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、フ
ルフラール樹脂、エポキシ樹脂から選択される特許請求
の範囲第1項または第2項記載の積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62154480A JPH0745226B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | 積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62154480A JPH0745226B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | 積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63319147A JPS63319147A (ja) | 1988-12-27 |
JPH0745226B2 true JPH0745226B2 (ja) | 1995-05-17 |
Family
ID=15585168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62154480A Expired - Fee Related JPH0745226B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | 積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0745226B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104210151A (zh) * | 2014-08-22 | 2014-12-17 | 航天材料及工艺研究所 | 一种表面强化的耐高温纳米隔热材料及其制备方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000141526A (ja) * | 1998-11-13 | 2000-05-23 | Nippon Carbon Co Ltd | 炭素繊維成形断熱材 |
US7232601B2 (en) * | 2001-05-31 | 2007-06-19 | Advanced Energy Technology Inc. | Method for preparing composite flexible graphite material |
US6777086B2 (en) | 2001-08-31 | 2004-08-17 | Julian Norley | Laminates prepared from impregnated flexible graphite sheets |
CN103264555B (zh) * | 2013-05-20 | 2015-06-03 | 四川辉腾科技有限公司 | 耐高低温及高能辐射环境的树脂复合材料及其制备方法 |
-
1987
- 1987-06-23 JP JP62154480A patent/JPH0745226B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104210151A (zh) * | 2014-08-22 | 2014-12-17 | 航天材料及工艺研究所 | 一种表面强化的耐高温纳米隔热材料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63319147A (ja) | 1988-12-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |