JPH0745184A - 画像表示装置およびその製造方法 - Google Patents

画像表示装置およびその製造方法

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JPH0745184A
JPH0745184A JP5186050A JP18605093A JPH0745184A JP H0745184 A JPH0745184 A JP H0745184A JP 5186050 A JP5186050 A JP 5186050A JP 18605093 A JP18605093 A JP 18605093A JP H0745184 A JPH0745184 A JP H0745184A
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寛二 今井
Mitsunori Yokomakura
光則 横枕
Tomohiro Sekiguchi
友宏 関口
Toshibumi Nakatani
俊文 中谷
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 垂直偏向電極相対する導電板を同一平面上に
精度よく配設する。 【構成】 空間を介して隣接する櫛状の突出部18イ,
18ロが、端部より中心部の幅が大きくかつ中心部に孔
を有した接続部102で一体的に構成された導電板10
1を、他の電極と接続後に切断することにより垂直偏向
電極を作成する画像表示装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は映像機器における画像表
示装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーテレビジョン画像表示用の
表示素子は、ブラウン管が主として用いられるが、従来
のブラウン管では画面に比べて奥行きが広いため、薄型
のテレビジョン受像機を製作することは不可能であっ
た。また平板上の表示素子として最近EL表示素子、プ
ラズマ表示装置、液晶表示素子等が開発されているが、
いずれも輝度、コントラスト、カラー表示の色再現性等
の性能の面で不十分である。
【0003】そこで、電子ビームを用いて平板状の表示
装置を達成するものとして、特開平1−130453号
公報(特願昭62−288762号)により、新規な表
示装置が提案されている。
【0004】これはスクリーン上の画面を垂直方向に複
数の区分に分割してそれぞれの区分毎に電子ビームを垂
直方向に偏向して複数のラインを表示し、さらに水平方
向に複数の区分に分割して各区分(以下、画像小区分と
記す)ごとにR(赤)、G(緑)、B(青)の蛍光体を
順次発光させるようにし、そのR、G、Bの蛍光体への
電子ビームの照射量をカラー映像信号によって制御する
ようにして、全体としてテレビジョン画像を表示するも
のである。
【0005】従来の画像表示装置の一部を分解斜視図と
して図3に示す。図3において、1は背面電極、2イ、
2ロ、2ハは電子ビーム源としての線陰極、3は電子ビ
ーム引出し電極、4は信号電極、5は集束電極、6は水
平偏向電極、7イ、7ロは垂直偏向電極であり、これら
の構成部品をガラス容器8および裏容器9の中に収納
し、容器内を真空として、画像表示装置を構成してい
る。
【0006】背面電極1は平板状の導電材からなり、線
陰極2イ〜2ハに対して平行に設けられている。線陰極
2イ〜2ハは、水平方向にほぼ一様な電流密度分布の電
子流を発生するように水平方向に架張されており、適宜
間隔を介して垂直方向に複数本(本実施例では2イ、2
ロ、2ハの3本のみ示してある)設けられている。これ
らの線陰極2イ〜2ハは、たとえばタングステン線の表
面に酸化物陰極材料が塗着されて構成される。
【0007】引出し電極3は、導電板11からなり線陰
極2イ〜2ハを介して背面電極1と対向し、水平方向に
適宜間隔で設けられた貫通孔10の列を、各線陰極に対
向する水平線上に設けられており、線陰極2イ〜2ハか
ら放出される電子を、貫通孔10を通過させることによ
って一定方向に、一定量引き出して電子ビームの量を制
御する。
【0008】信号電極4は、引出し電極3における貫通
孔10の各々の水平方向に相対向する位置に、所定間隔
を介して複数個配置された垂直方向に細長い導電板12
の列からなり、各導電板12においては、引出し電極3
の貫通孔10に相対向する位置に、同様の貫通孔13を
有している。信号電極4は映像信号によって電子ビーム
の貫通孔13の通過を制御する。
【0009】集束電極5は、信号電極4の貫通孔13と
各々に対向する位置に、貫通孔14を有する導電板15
からなり、電子ビームの大きさを制御する。
【0010】水平偏向電極6は、集束電極5の貫通孔1
4の列の中間に対向するように同一平面上に垂直方向に
細長い導電板16イ、16ロを配置して一対の水平偏向
電極をなすように構成されており、全体として棚状とな
っている。電子ビームは導電板16イ、16ロにより水
平方向に偏向される。
【0011】垂直偏向電極7イ、7ロは、2枚の櫛状の
導電板を同一平面上で適宜間隔を介して互いに噛み合わ
せた構成からなり、たとえば電子ビーム17に対して
は、下方の導電板7イの突出部18イと上方の導電板7
ロの突出部18ロによって一対の垂直偏向電極をなし、
電子ビーム17を垂直方向に偏向する。
【0012】スクリーン19は、電子ビームの照射によ
って発光する蛍光体20を例えばガラス製の容器8の内
面に塗布し、その上にメタルバック層(図示せず)が付
加されて構成される。
【0013】ここで引出し電極3、信号電極4、集束電
極5、水平偏向電極6、垂直偏向電極7により電極ユニ
ット22が形成される。電極ユニット22において、電
子ビーム17は、線陰極2から射出され、引出し電極
3、信号電極4、集束電極5に各々設けられた貫通孔1
0、13、14を通過し、水平偏向電極6および垂直偏
向電極7を介して、スクリーン19に照射される。
【0014】この画像表示装置は、スクリーン19上の
隣り合う画像小区分21の継目が見えず、均一性の高い
画像を得るためには、各電極を加工、および各々の電極
の組立を行う際、各電極を高精度で加工、位置決めがな
されている。
【0015】垂直偏向電極7は図4に示すように導電板
7イ、7ロの2枚で構成され、両者には接続箇所がなく
完全に分離している。従来、電極ユニット22製造工程
において垂直偏向電極7は、導電板7イ、および7ロが
個別に接合されていた。そのために導電板7イと7ロは
同一平面上に位置せず、各々の突出部18イと突出部1
8ロに段差が生じる場合があった。突出部18イと18
ロに段差が生じている場合を断面図によって図5に示す
が、電子ビーム23は垂直偏向電極7を通過する時に電
界の影響によりその進路がかえられてしまうため、スク
リーン8の画像小区分21に照射される電子ビーム位置
が各画像小区分によって異なり、画質の劣化を生じる原
因となる。
【0016】この問題を解決するために、電極ユニット
22を製造する際に、垂直偏向電極7は図6(a)に示
すスリットを有する1枚の導電板26を他の電極と接合
し、接合後接続部25を切断して導電板7イ、および7
ロの一対からなる垂直偏向電極とする製造方法が提案さ
れている。
【0017】接続部25は、図6(b)にその拡大図を
示すように、導電板26との接続部分には凹部27(以
下、ぬすみと記す)が設けられている。これらは接続部
25を切断する工程において、例えばプレスカットによ
り切断する際にかじりつきを防止するためのものであ
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような垂
直偏向電極の製造工程において、接続部25を切断する
場合の接続部25の位置認識は、切断手段(例えばプレ
ス装置など)で設定されている位置に対して一律に行わ
れているため、電極ユニット22が切断手段の所定の位
置に載置されていない場合、例えば図7(a)に切断後
の形状を示すが、切断部が片側にずれてしまう。そのた
めに電界に歪みが生じ、付近の電流ビームの軌道に影響
を与え、その結果、画像小区分の継目部分に横線が発生
して、画質の劣化を起こす。
【0019】また、このような製造方法において、接続
部25が所定の位置で切断された場合の垂直偏向電極7
の突出部18イ、18ロには、図7(b)に示すように
空間28を介して相対する位置に凹部27が存在する。
この垂直偏向電極において電子ビームが位置29、3
0、31を通る場合、凹部27付近にある位置30を通
過する電子ビームは、突出部18イ、18ロの容量が凹
部27の分だけ小さいため、位置29、位置31付近の
電界と異なるために位置29および位置31を通過する
電子ビームの進行方向に微妙な変化が生じるため、スク
リーン上の画質についても劣化の一因となっている。
【0020】本発明は、以上の課題を解決するための画
像表示装置の製造方法、および垂直偏向電極に関するも
のである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像表示装置
の製造方法において、前記垂直偏向電極は他の電極と接
合後、隣接する前記突出部が端部よりも中心部が幅が大
きくかつ前記中心部に孔を有した接続部で一体的に構成
された導電板を、前記空間よりも小さい幅で前記接続部
を切断して製造される画像表示装置の製造方法および、
前記垂直偏向電極は櫛状の導電板に、突片の両端に凹部
を有する凹凸部を前記空間を介して相対する位置に設け
たことを特徴とする画像表示装置に関するものである。
【0022】
【作用】本発明の画像表示装置の製造方法により、接続
部を正確に切断することができ、また切断によるかじり
の発生を防ぐことができる。
【0023】また第2の発明のような垂直偏向電極の形
状を有することで電界の乱れの発生を防ぐことができ
る。
【0024】さらに併せて、すべての電子ビームを各画
像小区分に一律に照射することができるため、高画質な
映像を提供することができる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)第1の発明の一実施例について図1を用い
て説明する。画像表示装置は図3で示したように、背面
電極1、線陰極2イ、2ロ、2ハ、引出し電極3、信号
電極4、集束電極5、水平偏向電極6および垂直偏向電
極7が、蛍光体が塗布されたガラス製の容器8と裏容器
9によって作られるケースの中に収納され、ケース内は
真空状態で構成されている。各電極は従来の技術の欄で
記述したものと同一であるためここでは説明を省略す
る。
【0026】ガラス容器8と裏容器9より作られるケー
ス内には、引出し電極3、信号電極4、集束電極5、水
平偏向電極6および垂直偏向電極7は、電極ユニット2
2として一体化されて、背面電極1、線陰極2と共に収
納される。
【0027】電極ユニット22は、電極が接着された一
体化されている。接着手段としては、例えば低融点半田
ガラス(以下、ロッド棒と記す)が用いられている。ロ
ッド棒は直径が0.4マイクロメータ、長さが数センチ
メートルの円柱状の形状をなし、周りは接着剤が塗布さ
れている。このロッド棒を電極の電子ビームの通過を妨
げない位置に配置し、このロッド棒を介してさらに電極
を重ね、熱を加えて接着剤を溶かして接合する。接着剤
の溶けたロッド棒はスペーサとして電極間の間隔を保
ち、電極間の絶縁状態を保つ役目を果たしている。
【0028】櫛状の突出部18イ、18ロが空間を介し
てお互い噛み合う形状で同一平面状に構成される1対の
垂直偏向電極7イ、7ロも水平偏向電極6と接合される
が、接合の製造工程では、図1(a)に示すスリットを
有する1枚の導電板101を水平偏向電極6と接合した
あと、スリット間の接続部102を、例えばプレス加工
によるカットの方法により切断する。
【0029】次に図1(b)にこの接続部102の拡大
図を示す。接続部102は、端部の幅bよりも中心部の
幅aが大きく、中心部に孔103を有している。この孔
103は位置を認識するための役目を果たし、例えば電
極接着時の位置合わせを行うため、またはこの接続部1
02を切断するときの位置認識のため、などに有効に利
用することができる。孔103はスリットを形成するた
めのエッチング加工時に同時に形成するため、余分な製
造工程を増やさず、また位置精度を高く製造できる。ま
た中心部に孔103を設けてあるが、接続部102の中
心部の幅aが端部の幅bよりも広いため、強度が下がる
ことはない。
【0030】さらに接続部102は、導電板の突出部1
8イとの接続する箇所に凹部(以下、ぬすみと記す)を
有している。このぬすみ104も前述の孔103と同時
にエッチング加工により形成される。
【0031】このような導電板101の接続部102を
切断して、突出部18イ、18ロからなる垂直偏向電極
7を形成する。
【0032】次に接続部102の切断工程について説明
する。切断箇所は図1(c)の点線に示すように空間1
05の幅dよりも小さい幅cで切断する。切断をプレス
加工により行う場合、ぬすみ104が構成されているた
め、プレスの噛み付きを防ぐことができる。また、プレ
スする位置を孔103を用いて認識すれば孔103を中
心に精度よく接続部102を切断することができる。ま
たプレス部分の幅cが空間105の幅dより小さくする
ために、突出部18イ、18ロへのプレスの噛み付きが
小さくなるため、ぬすみ104を小さくすることができ
る。
【0033】以上のように本実施例の製造方法、特に垂
直偏向電極7の製造方法において、接続部102が孔1
03を有しているために、電極の位置合わせを行うこと
ができるため、したがって精度よく接続部102の切断
を行うことができる。さらに切断する幅が導電板間(突
出部18イと18ロの間)の幅より小さいため、突出部
18イ、18ロへの噛み付きの力が小さくなるととも
に、ぬすみ104の大きさを小さくすることができるた
め、切断後の突出部18イ、18ロのぬすみ104によ
る電子ビームの軌道への影響を小さくすることができ
る。
【0034】(実施例2)第2の発明の一実施例につい
て図2を用いて説明する。本発明の画像表示装置は、垂
直偏向電極7を除いては図3を用いて説明しているの
で、ここではその説明を省略する。
【0035】図2は垂直偏向電極の部分拡大図であり、
突出部18イ、18ロおよびその間の空間105の部分
について示すものである。107、108は電子ビーム
の通過位置を示すものである。
【0036】画像表示装置の垂直偏向電極は、突出部1
8イおよび18ロに空間105を介して相対する位置に
突片106が設けられている。またこの突片106の両
側にはぬすみ104が設けられている。このぬすみ10
4は垂直偏向電極の製造工程において必要なものであ
る。
【0037】ぬすみ104の近傍の位置107、108
を通過する電子ビームは他の位置を通過する電子ビーム
と比較すると、ぬすみ104の存在による影響、つまり
突出部18イ、18ロの容量の違いにより電界の乱れが
生じるため、電子ビームの軌道に悪影響を与えていた
が、本発明のように突出部106を設けることで、ぬす
み部分と打ち消しあって、電子ビームを安定させること
ができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように、第1の発明である画像表
示装置の製造方法によっては、垂直偏向電極の相対する
導電板を同一平面上に精度よく配設することができるた
め、画質の良い画像表示装置を提供することができる。
【0039】また、第2の発明によっても電子ビームの
軌道に影響を与えない垂直偏向電極を提供することがで
きるため、電子ビームの重なりによる横線などのない画
像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の一実施例である垂直偏向電極
の部分正面図 (b) 本発明の一実施例である垂直偏向電極の部分拡
大図 (c) 本発明の一実施例である垂直偏向電極の部分拡
大図
【図2】第2の発明の一実施例である垂直偏向電極の部
分拡大図
【図3】従来の画像表示装置の電極部の分解斜視図
【図4】従来の画像表示装置の垂直偏向電極の拡大図
【図5】従来の画像表示装置の垂直偏向電極の側面図
【図6】(a) 従来の画像表示装置の垂直偏向電極を
示す斜視図 (b) 従来の画像表示装置の垂直偏向電極の部分拡大
【図7】(a) 従来の画像表示装置の垂直偏向電極の
部分拡大図 (b) 従来の画像表示装置の垂直偏向電極の部分拡大
【符号の説明】
7イ 垂直偏向電極 18イ、18ロ 垂直偏向電極の突出部 101 導電板 102 接続部 103 孔 104 ぬすみ 105 空間(スリット) 106 突片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 俊文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏平なガラスバルブ真空内部に、電子ビ
    ーム源としての線陰極、電子ビームが照射されることに
    より発光する蛍光体を有するスクリーン、電子ビームの
    発生量を制御する背面電極、電子ビームを一定方向に引
    き出す引出し電極、電子ビームの通過を制御する信号電
    極、電子ビームを集束する集束電極、電子ビームを水平
    方向に偏向する水平偏向電極、櫛状の突出部を有する導
    電板を同一平面上で空間を介して互いに噛み合わせた垂
    直偏向電極を収納する画像表示装置の製造方法におい
    て、前記垂直偏向電極は、他の電極と接合後、隣接する
    前記突出部が端部よりも中心部の幅が大きくかつ前記中
    心部に孔を有した接続部で一体的に構成された導電板
    を、前記空間よりも小さい幅で前記接続部を切断して製
    造されることを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 偏平なガラスバルブ真空内部に、電子ビ
    ーム源としての線陰極、電子ビームが照射されることに
    より発光する蛍光体を有するスクリーン、電子ビームの
    発生量を制御する背面電極、電子ビームを一定方向に引
    き出す引出し電極、電子ビームの通過を制御する信号電
    極、電子ビームを集束する集束電極、電子ビームを水平
    方向に偏向する水平偏向電極、櫛状の突出部を有する導
    電板を同一平面上で空間を介して互いに噛み合わせた垂
    直偏向電極を収納する画像表示装置において、前記垂直
    偏向電極は櫛状の導電板に、突片の両端に凹部を有する
    凹凸部を前記空間を介して相対する位置に設けたことを
    特徴とする画像表示装置。
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