JPH074423U - ワークの自動整列装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 テレビフレーム等の特殊ワークの自動製造ラ
インにおいてワークの工程間の搬送ロボット等による移
送を適切且つ円滑に行うために、ワークの姿勢が自動的
に適切化されるようにするとともにワークを正確に等間
隔に整列し得るような自動整列装置を提供することを目
的とする。 【構成】 架台上に設けられた無限軌道による移動用チ
ェーンに適宜の間隔で一定間隔をもって搭載されたワー
ク整列箱と、該移動用チェーンを該無限軌道上を駆動軸
を介して定量宛回動させるための定量移動用シリンダー
装置と、移動用チェーンの回動に際して駆動軸の逆転を
防止するためのカムクラッチと、定量宛回動する移動用
チェーンの停止時に該移動用チェーンを係止し整列箱を
所定の停止位置に確保するため位置決め用シリンダー装
置の駆動により開閉作動する係止爪とを具備してなるワ
ークの自動整列装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、テレビフレーム等の複雑な形状のフレーム状ワークを搬送しつつ加 工するような連続自動搬送加工ラインにおいて、ワークを適切な姿勢で等間隔に 整列させて工程間の搬送が便利になるようにしたワークの自動整列装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、例えばテレビフレーム等のフレーム状ワークの加工は各加工工程間 をロボット等を使用して自動搬送して行われているが、該ワークの形状が図４に 示されるように特異な複雑形状をしている上に工程毎にワークの姿勢が異なるこ と、また搬送量が異なるなどの理由により、その搬送方法には制約があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記したような特殊ワークの自動製造ラインにおける各工程間のワ ークのロボット等による搬送を適切且つ円滑に行うために、ワークの姿勢が自動 的に適切化されるようにするとともにワークを正確に等間隔に整列し得るような ワークの自動整列装置を提供することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するための本考案のワーク自動整列装置は、架台上に設けら れた無限軌道による移動用チェーンに適宜の間隔で一定間隔をもって搭載された ワーク整列箱と、該移動用チェーンを該無限軌道上を駆動軸を介して定量宛回動 させるための定量移動用シリンダー装置と、移動用チェーンの回動に際して駆動 軸の逆転を防止するためのカムクラッチと、定量宛回動する移動用チェーンの停 止時に該移動用チェーンを係止し整列箱を停止位置に確保するため位置決め用シ リンダー装置の駆動により開閉作動する係止爪とを具備してなるものである。

【０００５】

【作用】

本考案の自動整列装置によれば、定量移動用シリンダー装置を駆動して、ワー ク整列箱の一つを所定の停止位置で停止させる。次いで位置決め用シリンダー装 置を作動させて、ワーク整列箱を該位置に固定する。この状態で前工程から、ロ ーラーコンベヤーによって次々に移送されてきたワークが、突き当て式に自走傾 斜ローラーに繰り出されて、該傾斜ローラー上を自重により降下して、ワーク整 列箱内に自動的に収納される。

【０００６】 ワークが収納されると、位置決め用シリンダー装置が作動して係止爪が開き移 動用チェーンの固定が解除され、定量移動用駆動シリンダー装置の駆動により、 ワーク整列箱は、回転移動を開始し、次の所定位置に到達する。この定量移動動 作を繰り返すことにより、ワークを挿入したワーク整列箱は次々に整列装置上の 所定位置に所定の単位個数宛配列される。整列されたワーク整列箱内のワークは 、搬出用ハンドに所定の間隔で設置された複数個の吊上用把手を使用することに より同時に搬出されて次工程に移送することができる。

【０００７】

【実施例】

次に本考案の詳細およびその作用について、本考案の一実施態様を示す図面に 基づいて説明する。

【０００８】 図１は、本考案の自動整列装置の概要を示す平面図、図２および図３は、それ ぞれ図１の要部正面図および側面図である。図４は、本考案の装置で取り扱う特 殊ワークの一例を示すテレビフレームの斜視図である。

【０００９】 図において１はワーク、２はワーク整列箱、３は定量移動用シリンダー装置で あって、該定量移動用シリンダー装置を駆動させることによって連結レバー４、 カムクラッチ５を介して駆動軸６ａを回転させ、移動用チェーン７をチェーンホ イール８の回転に従って、無限軌道上を定量宛回動させるようになっている。

【００１０】 ワーク整列箱２は、ワークが適切な姿勢で収納し得るような形状に形成されて おり、その一端が移動用チェーン７にボルト等で取り付けられて複数個（図示に おいては２０個）がワーク自動整列装置内に配設される。そして、該ワーク整列 箱２は、駆動軸６ａの両端に設けられた矢印方向にのみに回転するように形成し たカムクラッチ５によって一方向に移動するようになっており、またカムクラッ チ５の片側に取り付けられた連結レバー４を介して、定量移動用シリンダー装置 ３を駆動させるに際してワーク整列箱２が水平方向より、適宜の傾斜角（図示に おいては２０°の傾斜角）をなす所定の停止位置２ａに一旦停止させるようにな っている。そしてその時、位置決め用シリンダー装置９を作動させてその先端に 設けられた係止爪１０を閉じれば、移動用チェーン７の動きが完全に固定されて ワーク整列箱２を所定の位置２ａに確実に固定させることができる。なお、１５ はワーク自動整列装置の架台である。

【００１１】 本考案の自動整列装置を使用して、上記ワークの工程間搬送を行う場合につい て説明すると、先ず自動整列装置における定量移動用シリンダー装置３を駆動し て、ワーク整列箱２の一つを所定の停止位置２ａで停止させ、位置決め用シリン ダー装置を作動させて、ワーク整列箱２を該位置に固定する。この状態で前工程 から、モーター駆動式のローラーコンベヤー１１によって次々に移送されてきた ワーク１が、突き当て式に自走傾斜ローラー１２に繰り出され、該傾斜ローラー １２上を自重により降下して、所定の傾斜停止位置２ａに固定されたワーク整列 箱２内に自動的に収納される。

【００１２】 ワーク１が収納されると、位置決め用シリンダー装置９が作動して係止爪１０ が開き移動用チェーンの固定が解除され、定量移動用駆動シリンダー装置３の駆 動により、ワーク整列箱２は、定量送りレバー４、カムクラッチ５、駆動軸６ａ およびチェーンホイール８を介して回転移動を開始し、図２の位置２ｂに到達す る。この定量移動動作を繰り返すことにより、ワーク１を挿入したワーク整列箱 は次々に整列装置上の所定位置に所定の単位個数宛（図示においては２ｃから２ ｈまでの６個）整列される。整列されたワーク整列箱内のワーク１は、自動搬送 ロボット１４に配設された搬出用ハンド１３に所定の間隔で設置された複数個( 図示においては６個）の吊上用把手１５を使用することにより同時に搬出されて 次工程に移送することができる。

【００１３】 なお、本考案の装置における上記した作動は、全て、リレースイッチまたはリ ミットスイッチ等の電気的作動手段（図示せず）によって行われる。

【００１４】

【考案の効果】

以上の説明から判かるように本考案のワーク整列装置においては、ワーク自動 製造ライン等において、ワークの工程間移送を行うに際して、複雑な形状のワー クであっても、ワークをワーク整列箱を使用して常に一定間隔で所定の姿勢に整 列させることができるために、自動搬送ロボット装置等を使用しての搬送用ハン ド等によるワークの吊り出し搬出に際して、誤動作の発生や、ワークの落下等の 事故を確実に防止することができ、ロボット等による搬送を効率よく行うことが できる。また本考案のワーク整列装置は、機械が簡単で保守が容易である上に、 カムクラッチの使用により容易に逆転防止を行うことができるので運転上の事故 も防止できるなどその利点が大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の自動整列装置の一実施態様にお
ける要部を示す平面図である。

【図２】図１の自動整列装置の要部正面図である。

【図３】図１の自動整列装置の要部側面図である。

【図４】図１の実施態様においてワークとして用いたテ
レビフレームの斜視図である。

【符号の説明】

１ ワーク（テレビフレーム） ２ ワーク整列箱 ３ 定量移動用シリンダー装置 ４ 連結レバー ５ カムクラッチ ６ａ 駆動軸 ６ｂ 従動軸 ７ チェーンホイール ８ 移動用チェーン ９ 位置決め用シリンダー装置 １０ 係止爪 １１ 駆動式ローラーコンベヤー １２ 自走ローラー １３ 搬出用ハンド １４ 搬送ロボット １５ 吊上用把手

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 架台上に設けられた無限軌道による移動
   用チェーンに適宜の間隔で一定間隔をもって搭載された
   ワーク整列箱と、該移動用チェーンを該無限軌道上を駆
   動軸を介して定量宛回動させるための定量移動用シリン
   ダー装置と、移動用チェーンの回動に際して駆動軸の逆
   転を防止するためのカムクラッチと、定量宛回動する移
   動用チェーンの停止時に該移動用チェーンを係止し整列
   箱を所定の停止位置に固定確保するために位置決め用シ
   リンダー装置の駆動により開閉作動する係止爪とを具備
   してなるワークの自動整列装置。