JPH0743861B2 - カセツト装着装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカセットフロントローディング式ビデオテープ
レコーダなどに使用するカセット装着装置に関するもの
である。

従来の技術 近年、ビデオテープレコーダ（VTR）等のカセットテー
プ記録再生装置のカセット装着装置は、カセットを前面
から装着するフロントローディング方式が主体である。

以下、図面を参照しながら上述したカセット装着装置の
一例について説明する。

第４図は従来のカセット装着装置の構成を示すものであ
る。第７図において、１はカセットを収納するカセット
ホルダー、2,2′はカセットホルダー１の両側に配置し
た側面プレート、3,3′は側面プレート2,2′に設けたＬ
字状をした案内溝で、通常はそれぞれ２本又は３本から
構成される。4,4′はカセットホルダー１の両側に一体
で構成された側壁部材で、それぞれに前述の側面プレー
ト2,2′に設けた案内溝3,3′に係合する案内ピン5,5′
が案内溝の数に対応して設けられている。6,6′は軸７
で連結され、側面プレート2,2′に回動自在に支持され
た伝達歯車、8,8′はそれぞれ伝達歯車6,6′と噛合し、
かつ側面プレート2,2′にそれぞれ軸支持されて回動自
在の駆動アームで、先端に設けた案内溝9,9′に上述の
カセットホルダー１の側壁部材4,4′上の主要な案内ピ
ン5,5′がそれぞれ係合されている。10は駆動モータ
で、歯車伝達機構11を介して伝達歯車６又は６′を駆動
する。12は側面プレート2,2′を連結する上面プレート
である。1aはカセットホルダ１の上面に設けられた押圧
バネである。

次に第５図はカセットホルダー部の構成を示すもので13
はカセットホルダー１の右側の側壁部材４に回動自在に
支持され、かつバネ13aで、カセットホルダー１の内側
方向に回動付勢力が付与されているロック解除レバーで
ある。

ロック解除レバー13は後で述べるカセットのロック手段
の一部と当接する事によりカセットの蓋のロックを解除
するロック当接部13bと側面プレート２と当接する事に
よりロック解除レバー13を回動させる当接部13cが一体
的に形成されている。

次にカセットホルダー１に挿入するカセットについて第
６図〜第８図を用いて説明する。カセット14は上側ハー
フ15と下側ハーフ16とを組合せてネジ止め固定してなる
カセット筺体17とカセット前側開口部を覆い内部の磁気
テープを保護する蓋18と、蓋18を閉蓋状態にロックする
ロック板19とより構成してある。

ロック板19にはロック解除部19a、ロック部19b、回動軸
19cが一体的に形成されており、下側ハーフ16に、回動
軸19cを中心として矢印イ方向及び、ロ方向に回動自在
に支持されている。

19dはロック板19の回動軸19cに設けられたバネでロック
板19を矢印イ方向に常時回動力を付与している。蓋18は
通常、ロック部19bと蓋18のロック受け面18aと係止し得
る構成になって矢印Ａ方向に開けることはできない構成
となっている。

蓋18を矢印Ａ方向に開けるには、ロック板19のロック解
除部を矢印ハ方向に押圧し蓋18のロック受け面18aとロ
ック板19のロック部19aの係合を解除する。

次に上記カセット14のカセット装着装置を用いてその動
作を説明する。

第９図はカセット14をカセットホルダー１に着脱可能な
第１位置に於けるカセットホルダー１の状態を示すが、
ロック解除レバー13の当接部13cは側面プレート２と当
接しておりロックレバー13は矢印ニ方向に回動した状態
となりロック当接部13bとカセット14のロック解除部19a
とが離間した状態となっており容易にカセット14をカセ
ットホルダー１に着脱可能な状態になっている。

上記カセットホルダー１が第１位置の時、カセット14を
前面からカセットホルダー１へ矢印Ｂ方向へ挿入すると
スイッチが働き、駆動モーター10が回転をはじめ、歯車
伝達機構11及び伝達歯車６及び６′を介して駆動アーム
8,8′を回動せしめる。従って駆動アーム8,8′に設けた
案内溝9,9′に係合された案内ピン5,5′と一体のカセッ
トホルダー１は側面プレート2,2′の案内溝3,3′に沿っ
て、水平移動から垂直移動に至る移動を行い、カセット
装着動作を完了しカセットホルダー１は第２の位置とな
る。

前記水平移動が開始され、側面プレート２とロック解除
レバー13の当接部13cとの当接が解除されると、第10図
に示すようにロック解除レバー13はバネ13aの回動力に
より矢印ホ方向に回動し、ロック当接部13bとカセット1
4のロック解除部19aと当接し、ロック板19は矢印ロ方向
に（第７図参照）回動し、ロック板19のロック部19bと
カセット14のロック受け面18aとの係合が解除され、カ
セット14の蓋18のロックが解除される。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成ではカセットを挿入する
場合、カセットを側面プレートとロック解除レバーの当
接部が離間した状態の位置まで強い力で挿入し続けた
後、急激にその押圧力を解除すると、反力としてカセッ
トホルダー及びカセットが、排出方向にもどされる。そ
の結果第11図に示す様にカセットとカセットホルダーと
の位置関係がずれ（ロック当接部とカセットのロック解
除部の当接がずれ）カセットを完全に装着できなくなる
という問題を有していた。

上記問題を解決するためには、カセットホルダー上面に
設けた押圧バネのバネ力を強くし、カセットの保持力を
強めれば良いわけであるが、押圧バネのバネ力を強くす
ると、カセットをカセットホルダー内に挿入する時の負
荷が増大し、極めて使い勝手が悪くなってしまうという
問題があった。

本発明は、上記の問題点に鑑み、ロック解除レバーの当
接部と側面プレートが離間した状態の位置まで強い力で
カセットを挿入し続けた後急激にその押圧力を解除して
もカセットを完全に装置することができ、カセットホル
ダーを第２の位置にすることができるカセット装着装置
を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のカセット装着装置
は、開閉可能な蓋を閉蓋状態にロックするロック手段を
有するカセットを着脱可能に保持し得るカセットホルダ
ーと、前記カセットホルダーの側壁部材に回動自在に設
けられ、前記カセットロック手段の一部と当接すること
により、カセットのロックを解除し得るロック当接部
と、前記カセットの蓋の一部に対して直角，またはほぼ
直角に当接し得る平面部と、前記カセットロック手段の
一部に前記ロック当接部が常時当接可能な方向に回動力
を付与せしめるバネ性を有する加圧部と、前記カセット
ホルダーが前記カセットを着脱可能な第１の位置また
は、ほぼ第１位置にある時、カセットホルダー側壁部材
の外側に位置する側面プレートと当接する事により、前
記カセットのロック手段の一部と、前記ロック当接部を
離間し得る当接部を含めてなるロック解除部材を設ける
という構成を備えたものである。

作用 本発明は上記した構成によってカセットホルダーにカセ
ットを挿入する挿入力を増大することなくカセットホル
ダーとカセットの位置ずれの発生を大幅に減少すること
ができ、カセットを確実に装着できる。

実 施 例 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明
する。カセット装着装置構成そのものについては従来例
とほぼ同一であり、ここでの説明は省略し、従来例と異
なる部分についてのみ説明する。図中、従来例と同一名
称の部材については同一番号を付与して、ここでの説明
は省略する。

20はカセットホルダー１の右側の側壁部材４に回動自在
に支持され、かつバネ等の加圧部20aでカセットホルダ
ー１の内側方向に回動付勢力が付与されているロック解
除部材であり、ロック当接部20b,当接部20c,及び平面部
20dが設けられている。平面部20dの面は、カセット14の
蓋18の一部に対して直角またはほぼ直角に当接し得るよ
う構成してある。

ロック当接部20bは、カセット14のロック板19のロック
解除部19aと当接し得る。また当接部20cは側面プレート
２と当接し、前記カセットのロック手段のロック解除部
19aとロック解除部材20のロック当接部20bを離間し得る
構成にしてある。

次に上記カセット装着装置を用いてその動作を説明す
る。

第２図はカセット14をカセットホルダー１に着脱可能な
第１位置に於けるカセットホルダー１の状態を示すが、
ロック解除部材20の当接部20cは側面プレート２と当接
しており、ロック解除部材20は矢印ニ方向に回動した状
態となり、ロック当接部20bとカセット14のロック手段
を構成するロック解除部19aとが離間又は、ほぼ離間し
た状態となっており、容易にカセット14を、カセットホ
ルダー１に着脱可能な状態になっている。

カセットホルダー１の水平移動が開始され、側面プレー
ト２とロック解除部材20の当接部20cとの当接が解除さ
れると第３図に示すようにロック解除部材20は、加圧部
20aの回動力により矢印ホ方向に回動しロック当接部13b
とカセット４のロック手段の一部であるロック解除部19
aと当接し、ロック板19は第７図の矢印ロ方向に回動
し、ロック板19のロック部19bと、カセット14のロック
受け面18aとの係合が解除されカセット14の蓋18のロッ
クは解除される。

以上のように本実施例によれば、ロック解除部材を構成
する平面部をカセットの蓋の一部に対して直角またはほ
ぼ直角に構成しており、カセットを側面プレートとロッ
ク解除レバーの当接部が離間した状態の位置まで強い力
で挿入し続けた後、急激にその押圧力を解除し、反力が
作用し、カセットがカセットホルダーに対して位置ずれ
を発生しようとしても、ロック解除部材の平面部がカセ
ットの蓋に対し、直角またはほぼ直角であるので、カセ
ットが前記平面部にて受け止められ、カセットとカセッ
トホルダーの位置ずれの発生を防止することができ、カ
セットを完全に装着することができる。

発明の効果 以上のように本発明によれば簡単な構成で、カセット
と、カセットホルダーの位置ずれを防止でき、カセット
を完全に装着できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のカセット装着装置の要部斜
視図、第２図と第３図は同本発明の実施例の動作を示す
上面図、第４図は本実施及び従来例のカセット装着装置
の斜視図、第５図は従来のカセット装着装置の要部斜視
図、第６図はカセットの側面図、第７図はカセットの要
部断面上面図、第８図はカセットの要部側面図、第９図
ないし第11図は従来例の動作を説明するための上面図で
ある。 １……カセットホルダー、２……側面プレート、４……
側壁部材、14……カセット、18……蓋、19……ロック解
除部、20……ロック解除部材、20a……加圧部、20b……
ロック当接部、20c……当接部、20d……平面部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】開閉可能な蓋を閉蓋状態にロックするロッ
   ク手段を有すると共にその開閉可能な蓋のロック手段の
   近傍に配されカセットホルダーに対するカセット挿入方
   向と直角またはほぼ直角な部分を有するカセットを着脱
   自在に保持し得るカセットホルダーと、前記カセットホ
   ルダーの側壁部材に回動自在に設けられ、前記カセット
   のロック手段の一部と当接することによりカセットのロ
   ックを解除し得るロック当接部と、前記カセットの蓋の
   前記カセットホルダーのカセット挿入方向と直角または
   ほぼ直角な部分に対し平行またはほぼ平行な平面を有す
   る平面部と、前記カセットのロック手段の一部に前記ロ
   ック当接部が常時当接可能な方向に回動力を付与せしめ
   るバネ性を有する加圧部と、前記カセットホルダーが、
   前記カセットを着脱可能な第１の位置またはほぼ第１位
   置にある時、カセットホルダー側壁部材の外側に位置す
   る側面プレートと当接することにより、前記カセットの
   ロック手段の一部と前記ロック当接部を離間し得る当接
   部と、前記ロック当接部と前記平面部と前記加圧部と前
   記当接部を備えたロック解除部材とを設けたことを特徴
   とするカセット装着装置。