JPH0743645A - 観察用光学機器 - Google Patents

観察用光学機器

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JPH0743645A
JPH0743645A JP19010393A JP19010393A JPH0743645A JP H0743645 A JPH0743645 A JP H0743645A JP 19010393 A JP19010393 A JP 19010393A JP 19010393 A JP19010393 A JP 19010393A JP H0743645 A JPH0743645 A JP H0743645A
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prism
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Katsumi Azusazawa
勝美 梓澤
Toshimi Iizuka
俊美 飯塚
Hidefumi Nodagashira
野田頭  英文
Yoshiki Kino
芳樹 木野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な像安定状態を得ることができ、機器の
小型化を有効に図ることのできる観察用光学機器を提供
することを目的とする。 【構成】 光学機器本体の振れを検出し、その検出出力
に基づいて可変頂角プリズムの傾動駆動を制御する駆動
制御手段と、該制御手段による駆動制御状態を選択する
選択手段と、該選択手段の選択状態に応答し該駆動制御
手段の動作,非動作を切換える切換手段を設けた観察用
光学機器を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学機器の振れ量を検
出し、この検出出力に基づいて光学機器の光学像を常に
一定の位置に保持するように光軸を偏向させる像振れ補
正機能を有する望遠鏡、双眼鏡等の観察用光学機器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、観察用光学機器の像振れを解消す
る装置として、特開昭50−5058号に記載されてい
るような、ジンバルで支持された正立プリズムにジャイ
ロスコープを接続した像安定装置付き双眼鏡が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジャイ
ロを使用した像安定化装置ではジャイロのロータを高速
回転させているのでモータがフル回転するまでに時間が
かかることと、プリズムがジンバル機構によりフローテ
ィング支持されているため、急激なパンニングやチルテ
ィングを行うとプリズムが光学機器内部壁にぶつかり、
故障の原因となることがあった。また使用後はジャイロ
のケージングをする必要があり、操作が煩わしい。さら
にジャイロはある程度の質量が必要であることから光学
機器自体が重く大型化するという問題がある。
【0004】本発明は上述した従来の課題を解決するた
めのもので、良好な像安定状態を得ることができ、機器
の小型化を有効に図ることのできる観察用光学機器を提
供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するためのもので、対物光学系と、該対物光学系から
の光学像を傾動する可変頂角プリズムと、該可変頂角プ
リズムからの光学像を正立像とするよう反射する正立プ
リズムと、該正立プリズムからの光学像を観察側へ導く
接眼光学系と、前記対物光学系と前記可変頂角プリズム
と前記正立プリズムと前記接眼光学系とを収容した光学
機器本体と、該光学機器本体の振れを検出しその検出出
力に基づいて前記可変頂角プリズムの傾動駆動を制御す
る駆動制御手段と、該制御手段による駆動制御状態を選
択する選択手段と、該選択手段の選択状態に応答して前
記駆動制御手段の動作、非動作を切換える切換手段とを
具備している。
【0006】また本発明は、一対の対物光学系と、該対
物光学系からの光学像を傾動する一対の可変頂角プリズ
ムと、該可変頂角プリズムからの光学像を正立像とする
よう反射する一対の正立プリズムと、該正立プリズムか
らの光学像を観察側へ導く一対の接眼光学系と、前記対
物光学系と前記可変頂角プリズムと前記正立プリズムと
前記接眼光学系とを収容した光学機器本体と、前記対物
光学系の間に配設されたバッテリーと、前記光学機器本
体の垂直方向の振れを検出する垂直方向振れ検出手段お
よび前記光学機器本体の水平方向の振れを検出する水平
方向振れ検出手段と、前記バッテリーからの電力が供給
され前記各振れ検出手段からの検出出力に基づいて前記
可変頂角プリズムの傾動駆動を制御する駆動制御手段
と、該制御手段による駆動制御状態を選択する選択手段
と、該選択手段の選択状態に応答して前記一対の可変頂
角プリズムの傾動状態を連動して規制する傾動状態規制
手段とを具備している。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明の一実施例の光学機器である双眼鏡を
示す斜視図、図2は図1の平面断面図、図3は図1の正
面断面図である。
【0008】これらの図において、100は双眼鏡本
体、300R、300Lは双眼鏡本体100に設けられ
た一対の接眼プリズムユニット本体である。
【0009】双眼鏡本体100は上シェル102と下シ
ェル104とから構成されている。下シェル104に
は、その対物側である一端側に一対(右眼用R、左眼用
L)の対物レンズユニット106R、106Lが配設さ
れており、接眼側である他端側には上述の一対の接眼プ
リズムユニット本体300R、300Lが配設されてい
る。対物レンズユニット106R、106Lは図2およ
び図4の要部拡大図に示すように、対物レンズ鏡筒16
2R、162Lを有しており、対物レンズ鏡筒162
R、Lには対物レンズLR1、LL1が保持されてい
る。対物レンズ鏡筒162R、Lの接眼側にはガイド鏡
筒164R、Lが保持されており、ガイド鏡筒164
R、L内にはフォーカスレンズLR2、LL2を保持し
たフォーカスレンズ鏡筒166R、Lが収容されてい
る。対物レンズ鏡筒162R、Lのフランジ部とガイド
鏡筒164R、Lの突出部との間にはそれぞれ一対のガ
イドバー168a、168bとが配設されており、フォ
ーカスレンズ鏡筒166R、Lのスリーブ166a、1
66aにガイドバー168a、168aが挿通され、フ
ォーカスレンズ鏡筒166R、166LのU字突出部1
66b、166bにはガイドバー168b、168bが
挿通されている。これによりフォーカスレンズ鏡筒16
6R、166Lは光軸方向に移動自在に支持されてい
る。
【0010】対物レンズユニット106R、106Lと
の間には視度・フォーカス調整機構108が設けられて
いる。視度・フォーカス調整機構108は図3、図4に
示すように、上シェル102の調整機構収容部122に
収容され、上シェル102に保持されたガイド支持板1
80を有している。ガイド支持板180にはフォーカス
ガイド軸182と回転規制軸184とが固定されてい
る。フォーカスガイド軸182は、右眼側のフォーカス
レンズ鏡筒166Rを光軸方向に駆動するフォーカスレ
ンズ駆動板186Rのスリーブ186aと、左眼側のフ
ォーカスレンズ鏡筒166Lを光軸方向に駆動するフォ
ーカスレンズ駆動板187Lのスリーブ187aとに挿
通されている。回転規制軸184は、フォーカスレンズ
駆動板186Rの回転規制穴186bと、フォーカスレ
ンズ駆動板187Lの回転規制穴187bとに挿通され
ている。フォーカスレンズ駆動板186Rにはフォーカ
ス送り用のねじ穴186cが設けられている。ねじ穴1
86cには視度調整軸188のねじ部188aが噛合さ
れており、ねじ部188aの一端にはねじ部188aの
径より小径とされた連結軸部188bが形成されてい
る。ねじ部188aの他端には回転規制平面部が形成さ
れたスライド軸部188cが形成されている。上シェル
102の調整機構収容部122の半円支持部122aに
は視度調整リング189が定位置回転自在に支持されて
おり、視度調整リング189のスライド穴189aには
視度調整軸188のスライド軸部188cが軸方向でス
ライド自在に挿入されている。フォーカスレンズ駆動板
186Rには駆動係合突起186dが形成されており、
突起186dはフォーカスレンズ鏡筒166Rのスリー
ブ166aに形成された係合溝166cに係合されてい
る。
【0011】またフォーカスレンズ駆動板187Lには
コ字状の軸受け板部187a、187bが形成されてい
る。軸受け板部187aには視度調整軸188の連結軸
部188bが、駆動板186Rのねじ穴186cの端面
と軸受け板部187aとの間に止めリング190、押圧
バネ191を介して挿通されている。軸受け板部187
bにはフォーカスねじ軸192が非回転状態で固定され
ている。上シェル102の調整機構収容部122の半円
支持部122bにはフォーカス調整リング193が定位
置回転自在に支持されており、フォーカス調整リング1
93のねじ穴193aにはフォーカスねじ軸192が噛
合している。フォーカスレンズ駆動板187Lには駆動
係合突起187cが形成されており、突起187cはフ
ォーカスレンズ鏡筒166Lのスリーブ166aに形成
された係合溝166cに係合されている。
【0012】これにより、フォーカス調整リング193
を回転させると、フォーカスねじ軸192が光軸方向に
移動されてフォーカスレンズ駆動板187Lが光軸方向
に移動され、これによりフォーカスレンズ鏡筒166L
が移動される。またこれと同時に軸受け板部187aに
支持され押圧バネ191に押圧された視度調整軸188
が光軸方向に移動され、ねじ連結されたフォーカスレン
ズ駆動板186Rが移動されフォーカスレンズ鏡筒16
6Rが移動される。なおこの時視度調整リング189は
非回転でありスライド穴189a内を調整軸188のス
ライド軸部188cがスライド移動する。これらのフォ
ーカスレンズ鏡筒166R、166Lの移動によりフォ
ーカス調整が行われる。また、視度調整リング189を
回転させると、スライド連結された視度調整軸188が
定位置回転されこの回転により、ねじ部188aに噛合
されたフォーカス送り用ねじ穴186cが光軸方向に移
動され、これにより右眼側のフォーカスレンズ鏡筒16
6Rが移動され視度調整が行われる。
【0013】下シェル104の各対物レンズユニット1
06R、106Lと接眼プリズムユニット本体300
R、300Lとの間には可変頂角プリズム(VAP)ユ
ニット202、203が下シェル104に形成されたユ
ニット支持板142に配設されている。VAPユニット
202、203の本体202a、203aの対物側には
遮光筒204、204が固定されている。本体202
a、203a内にはVAP素子205、205が収容さ
れている。VAP素子205、205は、図5にも示す
ように、2枚の透明板の間がベローズにより液密に接続
されその中に所定の屈折率を有する透明液体が収容され
ている。VAP素子205はそれぞれ保持枠207a、
bに保持され保持枠207a、bに形成されたコイル部
208a、bおよび本体202a、203aに形成され
たマグネット部209、209とで電磁アクチュエータ
を構成しその駆動により左右の各VAP素子205、2
05の対物側の透明板がヨー(水平)方向に傾けられ接
眼側の透明板がピッチ(垂直)方向に傾けられる。これ
によりVAP素子を通過する光線が偏向させられる。ま
た本体202aには双眼鏡本体100の垂直方向の振れ
を検出する振れ検出センサ210が固定され、本体20
3aには双眼鏡本体100の水平方向の振れを検出する
振れ検出センサ211が固定されている。
【0014】VAPユニット202、203の間には図
5および図6に示すように、ユニット支持板142に支
持されたロック機構220が配設されている。ロック機
構220は連動アーム221を有しており、連動アーム
221はその中心がユニット支持板142に回転自在に
取り付けられている。連動アーム221の両端部にはそ
れぞれロックアーム222が支持板142に回転自在に
設けられており、連動アーム221の端部の係合溝部2
21a、221aとロックアーム222の係合突起22
2aとが係合自在とされている。ロックアーム222の
一端にはVAP素子205、205の保持枠207a、
207bに形成されたロックピン212、212を係合
する円錐状のロック溝222b、222bが形成されて
いる。ロックアーム222の他端にはバネ止め突起22
2cが設けられており、突起222cにはロックアーム
222の回転軸に巻装されたバネ223の一端が当接さ
れロック溝222bが保持枠207a、bのロックピン
212を係合する方向に付勢されている。また左眼側の
VAPユニット203側のロックアーム222上には上
シェル102にその一端が回転自在に取り付けられた振
れ補正操作レバー224が配置されている。操作レバー
224の一端の回転軸にはバネ225が巻装されてお
り、バネ225の付勢力により上シェル102に当接す
る方向に押圧されている。また操作レバー224の他端
側のVAPユニット203に対向する面にはロックアー
ム222に接触し操作レバー224が押圧操作されたと
きにロックアーム222のロック溝222bとVAP素
子205のロックピン212との係合が解除されるよう
作用する操作突起224aが形成されている。また操作
レバー224の操作突起224aの近傍にはスイッチ作
動突起224bが形成されており、突起224bは操作
レバー224が押圧操作されたときに、操作レバー22
4とVAP素子205との間に配置された振れ補正操作
スイッチ226を作動させるように構成されている。
【0015】また上シェル102および下シェル104
の接眼側には接眼プリズムユニット保持プレート230
が配設されており、保持プレート230には接眼プリズ
ムユニット本体300R、300Lを回転自在に保持す
る保持穴230a、230aが形成されている。保持穴
230a、230aには接眼プリズムユニット本体30
0R、300Lの筒状の接続鏡筒302、302が挿入
されており、接続鏡筒302、302にはシェル10
2、103側から保持プレート230を介して取付リン
グ304、304がネジ止めされ回転自在に取り付けら
れている。また取付リング304、304には扇形状の
互いに噛合する連動ギア板306、306が固定されて
おり、接眼プリズムユニット本体300R、300Lを
回転させると双眼鏡本体100に対して同一角度に回転
しこれにより眼幅調整を行えるようになっている。
【0016】接眼プリズムユニット本体300R、Lは
上述した接続鏡筒302とプリズム収容鏡筒308と接
眼鏡筒310とから構成されている。プリズム収容鏡筒
308内には、VAPユニット202、203を通過し
た光学像を上下反転させる第1プリズム312とこの第
1プリズム312からの光学像を左右反転させる第2の
プリズム314とが収容され保持されている。また接眼
鏡筒310内には接眼レンズER、ELが収容され保持
されている。
【0017】また、図3に示したように、双眼鏡本体1
00内の対物レンズユニット106R、Lとの間には、
バッテリー収容部110が形成されており、収容部11
0にはVAPユニット202、203の駆動電力を供給
する充電バッテリー(図示省略)が収容されている。収
容部110にはバッテリー取り出し用の押し出しバネ1
12とバッテリーの接点に接続されるコネクタ114と
バッテリー取り出し口の開閉蓋116とが設けられてい
る。
【0018】さらに図3に示したように、上シェル10
2には基板収容部102aが形成されており、基板収容
部102a内にはVAPユニット202、203の駆動
を制御する制御回路基板410が収容され保持されてい
る。制御回路基板410にはバッテリーコネクタ114
からの電力供給用のリード線(図示省略)が接続されて
いる。さらに制御回路基板410には、VAPユニット
202、203の振れ検出センサ210、211から振
れ検出信号が入力され、この信号に基づいてVAPユニ
ット202、203を駆動しVAP素子205、205
を傾動させて観察すべき光線を振れを補正する方向に傾
けるように駆動制御する。
【0019】上シェル102の基板収容部102aには
収容部をカバーするシェルカバー102bが配設されて
いる。シェルカバー102bには、図1に示したよう
に、振れ補正モード切換スイッチ412とバッテリーチ
ェックボタン414とバッテリー残量表示LED416
とが配設されこれらは上述の制御回路基板410に電気
的に接続されている。振れ補正モード切換スイッチ41
2はOFFモード、通常振れ補正モード、パンニング状
態振れ補正モードの3モードがある。バッテリーチェッ
クボタン414を押圧操作すると充電バッテリー400
の残量が制御回路基板410によりチェックされ、検出
されたバッテリー残量に応じた表示がバッテリー残量表
示LED416により行われる。
【0020】次に、上述の実施例の双眼鏡の操作および
動作について説明する。
【0021】まず、観察者は双眼鏡本体100を把持
し、接眼プリズムユニット本体300R、300Lを内
側あるいは外側に回して眼幅調整を行う。次に、観察者
は右眼を閉じ左眼を開いた状態で視度・フォーカス調整
機構108のフォーカス調整リング193を回転させて
左眼側の焦点合わせを行う。そして、左眼を閉じ右眼を
開いた状態で視度・フォーカス調整機構108の視度調
整リング189を回転させて右眼側の焦点合わせを行
う。この状態で左右の焦点合わせおよび視度調整が行わ
れたこととなり、これで観察者は双眼鏡を介して観察を
良好に行うことができる。
【0022】また、双眼鏡本体100の振れ補正モード
切換スイッチ412を通常あるいはパンニング状態の振
れ補正モードに設定した状態で、振れ補正操作レバー2
24を押圧操作すると、左眼側のVAPユニット203
側のロックアーム222が押圧されるとともに振れ補正
操作スイッチ226が押圧されてON状態となる。これ
により連動アーム221が作動され各ロックアーム22
2のロック溝222bとVAP素子205のロックピン
212との係合が解放されるとともに、VAPユニット
202、203が振れ補正状態となり振れ検出センサ2
11の出力に基づいてVAP素子205、205が傾動
され、手ぶれにより像の振れが補正された像を観察でき
る。またこの振れ補正状態から振れ補正操作レバー22
4の押圧を解除するとロックアーム222のバネ223
および操作レバー224のバネ225の付勢力によりロ
ックアーム222および操作レバー224が復帰し、ロ
ック溝222bとロックピン212とが係合されてVA
Pユニット202、203がロックされるとともに、振
れ補正操作スイッチ226がOFF状態にされ、これに
よりVAPユニット202、203への電力供給が停止
される。なお、この状態でVAPユニット202、20
3はロック機構220のロックにより透明板205a、
205aが平行状態に保持される。
【0023】なお、振れ補正操作レバー224の押圧操
作および押圧解除の動作におけるロック機構220のロ
ック作用タイミングおよび振れ補正操作スイッチ226
のON、OFFのタイミングは、上述の説明のように押
圧したときロック機構220のロックが解除され続いて
振れ補正操作スイッチ226がON状態となり、押圧解
除すると振れ補正操作スイッチ226がOFF状態とな
りさらにロック機構220がロック状態となる。あるい
は、ロック機構220のロックと振れ補正操作スイッチ
226のON、OFF切換タイミングが同時でもよく、
さらに操作レバー224が押圧されたときスイッチ22
6が最初にON状態となりVAPユニット202、20
3のVAP素子205の平行状態が保持された状態で次
いでロック機構220のロックを解除しこの後VAPユ
ニット202、203により振れ補正状態となる。また
操作レバー224の押圧を解除するとVAPユニット2
02、203のVAP素子205、205の平行状態が
保持された後ロック機構220によるロックが作動する
ようにしてもよい。なおこの場合は、振れ補正操作スイ
ッチ226をたとえば2段スイッチを用いる。
【0024】また、上述の実施例において、充電バッテ
リー400の電圧が所定の電圧以下になった場合は、V
APユニット202、203の振れ補正範囲を通常範囲
より小さい範囲として消費電力を小さくするモードとし
てもよく、あるいはVAPユニットの駆動を停止する制
御としてもよい。さらにこれらの状態を観察者に知らし
めるように接眼プリズムユニット本体300R、L内に
たとえばLED、ホログラム、LCD等の表示手段によ
り表示させる構成としてもよい。さらに上記の実施例で
は振れ補正モード切換スイッチ412をOFF位置にし
ておけば、携帯時に振れ補正操作レバー224が誤って
押圧されても装置がON状態になることが防止される。
また切換スイッチ412のOFF位置を廃止した2モー
ドスイッチとした場合は、制御回路基板410にタイマ
ー機能を持たせたとえば数十分電源ON状態が続いたら
自動的に電源がOFFされるオートパワーオフの機能を
持たせてもよい。
【0025】なお、上述した実施例ではVAPユニット
202、203を対物レンズユニット106R、106
Lの接眼側に配設した例について述べたが、対物レンズ
ユニット106R、106Lの対物側にVAPユニット
202、203を配設しさらにVAPユニットの対物側
に保護ガラスを固定した構成としてもよく、あるいはV
APユニットの対物側の透明板を固定し接眼側の透明板
を垂直・水平に傾動させ振れ補正する構成としてもよ
い。これにより双眼鏡の視界をさらに広いものとするこ
とができる。
【0026】さらに、上述の実施例では観察用光学機器
として双眼鏡について説明したが、本発明はこれらの実
施例に限定させるものではなく、たとえば単眼鏡、望遠
鏡に適用してもよいことは勿論である。
【0027】このように、上述した実施例の観察用光学
機器である双眼鏡では可変頂角プリズムにより良好な像
安定状態を得ることができ、機器の小型化を有効に図る
ことができる。また操作レバーを押圧操作したときのみ
振れ補正状態となるため、バッテリーの電力を有効活用
することができる。さらに振れ補正モード切換スイッ
チ、あるいはタイマーを設けたことにより、携帯時に不
用意に電源がONされ不要な電力消費されることが有効
に防止することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の観察用光学
機器は、良好な像安定状態を得ることができ、機器の小
型化を有効に図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の双眼鏡を示す斜視図
【図2】図1の平面断面図
【図3】図1の正面断面図
【図4】図1、図2の視度・フォーカス調整機構を示す
一部平面断面図
【図5】ロック機構及びVAPユニットを示す斜視図
【図6】ロック機構を示す正面図
【符号の説明】 100 双眼鏡本体 106R、L 対物レンズユニット 202、203 VAPユニット 220 ロック機構 224 振れ補正操作レバー 300R、L 接眼プリズムユニット 410 制御回路基板 412 振れ補正モード切換スイッチ
フロントページの続き (72)発明者 木野 芳樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物光学系と、該対物光学系からの光学
    像を傾動する可変頂角プリズムと、該可変頂角プリズム
    からの光学像を正立像とするよう反射する正立プリズム
    と、該正立プリズムからの光学像を観察側へ導く接眼光
    学系と、前記対物光学系と前記可変頂角プリズムと前記
    正立プリズムと前記接眼光学系とを収容した光学機器本
    体と、該光学機器本体の振れを検出しその検出出力に基
    づいて前記可変頂角プリズムの傾動駆動を制御する駆動
    制御手段と、該制御手段による駆動制御状態を選択する
    選択手段と、該選択手段の選択状態に応答して前記駆動
    制御手段の動作、非動作を切換える切換手段とを具備す
    ることを特徴とする観察用光学機器。
  2. 【請求項2】 一対の対物光学系と、該対物光学系から
    の光学像を傾動する一対の可変頂角プリズムと、該可変
    頂角プリズムからの光学像を正立像とするよう反射する
    一対の正立プリズムと、該正立プリズムからの光学像を
    観察側へ導く一対の接眼光学系と、前記対物光学系と前
    記可変頂角プリズムと前記正立プリズムと前記接眼光学
    系とを収容した光学機器本体と、前記対物光学系の間に
    配設されたバッテリーと、前記光学機器本体の垂直方向
    の振れを検出する垂直方向振れ検出手段および前記光学
    機器本体の水平方向の振れを検出する水平方向振れ検出
    手段と、前記バッテリーからの電力が供給され前記各振
    れ検出手段からの検出出力に基づいて前記可変頂角プリ
    ズムの傾動駆動を制御する駆動制御手段と、該制御手段
    による駆動制御状態を選択する選択手段と、該選択手段
    の選択状態に応答して前記一対の可変頂角プリズムの傾
    動状態を連動して規制する傾動状態規制手段とを具備す
    ることを特徴とする観察用光学機器。
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