JPH074294A - 電子式スロットル制御装置 - Google Patents

電子式スロットル制御装置

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JPH074294A
JPH074294A JP14907893A JP14907893A JPH074294A JP H074294 A JPH074294 A JP H074294A JP 14907893 A JP14907893 A JP 14907893A JP 14907893 A JP14907893 A JP 14907893A JP H074294 A JPH074294 A JP H074294A
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electromagnetic clutch
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throttle control
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】センサの信号線の断線等が生じた場合やスロッ
トル・コントロール・モジュールのマイクロコンピュー
タが故障した場合でも確実にフェールセーフ制御を行な
うことの出来る電子式スロットル制御装置を提供する。 【構成】スロットル・アクチュエータと、スロットル・
コントロール・モジュール6と、本来のエンジン制御機
能の他にスロットル制御の異常検出と電磁クラッチ等へ
の通電遮断機能を備えたエンジン・コントロール・モジ
ュール10と、を備え、スロットル・アクチュエータの
電磁クラッチとモータとの両方への通電を、上記スロッ
トル・コントロール・モジュール6とエンジン・コント
ロール・モジュール10の一方のみでも遮断できるよう
に接続した電子式スロットル制御装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子式スロットル制御
装置、すなわちアクセルペダルの操作量を検出し、その
値および車両の各種状態信号に応じて電子的に演算した
結果に基づいて、スロットルバルブ開度を制御する装置
に関し、特にそのフェイルセイフ技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子式スロットル制御装置として
は、例えば、特開平2−30933号公報または特開平
2−201037号公報に記載のものがある。これは、
非通電時に接続状態であるノーマルクローズ型の第1の
電磁クラッチと、非通電時に非接続状態であるノーマル
オープン型の第2の電磁クラッチとを有し、スロットル
バルブの両端にそれぞれ第1の電磁クラッチと第2の電
磁クラッチを機械的に接続し、第2の電磁クラッチの他
端にモータを機械的に接続し、第1の電磁クラッチの他
端にアクセルペダルを機械的に接続したスロットル・ア
クチュエータを備えたものである。そして、マイクロコ
ンピュータで構成されたスロットル・コントロール・モ
ジュール(TCM)において、アクセルペダルの操作量
や車速等に応じてスロットルバルブ開度の演算と異常判
定を行ない、通常時は上記両電磁クラッチに通電するこ
とにより、第1の電磁クラッチを非接続状態、第2の電
磁クラッチを接続状態にしてモータによってスロットル
バルブを開閉制御し、異常時には両電磁クラッチを非通
電にすることにより、第1の電磁クラッチを接続状態、
第2の電磁クラッチを非接続状態にし、アクセルペダル
によってスロットルバルブを直接的に開閉するように構
成したものである。この従来例では、正常時にはモータ
でスロットルバルブを開閉するが、なんらかの故障が発
生した場合には、上記二つの電磁クラッチの通電をオフ
することにより、スロットルバルブとモータ間が開放さ
れ、かつ、スロットルバルブとアクセルペダルの間が機
械的に連結されるものである。したがって、この装置に
おいては、故障時もエンジン回転速度が運転者の意に反
して上昇する畏れがなく、かつアクセル操作に応じた走
行を維持することが出来る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の制御システムにおいては、スロットル・コントロ
ール・モジュールのみによって電磁クラッチおよびモー
タの駆動回路を制御することにより、フェールセーフ制
御を行なうようになっていたので、スロットル・コント
ロール・モジュールに入力する各センサからの信号線の
断線等が生じた場合には異常検出が出来なくなる畏れが
ある。また、発生する可能性は極めて低いと思われる
が、スロットル・コントロール・モジュールを構成する
マイクロコンピュータが故障した場合にも前記の制御が
出来なくなる畏れがある、という問題があった。
【0004】本発明は上記のごとき従来技術の問題を解
決するためになされたものであり、センサの信号線の断
線等が生じた場合やスロットル・コントロール・モジュ
ールを構成するマイクロコンピュータが故障した場合で
も確実にフェールセーフ制御を行なうことの出来る電子
式スロットル制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、請求項1に記載の発明にお
いては、スロットル・アクチュエータと、スロットル・
コントロール・モジュールと、本来のエンジン制御機能
の他にスロットル制御の異常検出と電磁クラッチ等への
通電遮断機能を備えたエンジン・コントロール・モジュ
ールと、を備え、かつ、スロットル・アクチュエータの
電磁クラッチとモータとの両方への通電を、上記スロッ
トル・コントロール・モジュールと上記エンジン・コン
トロール・モジュールの一方のみでも遮断できるように
接続したものである。また、請求項2に記載の発明にお
いては、請求項1に記載の電子式スロットル制御装置に
おいて、スロットル・コントロール・モジュールとエン
ジン・コントロール・モジュールとにおけるスロットル
制御の異常検出の判断要件の少なくとも一部に、それぞ
れ独自の判断要件を含むように構成したものである。
【0006】
【作用】請求項1に記載の発明においては、本来はエン
ジン動作を制御するエンジン・コントロール・モジュー
ルに、スロットル・コントロール・モジュールと同じ車
両状態信号に応じてスロットル制御の異常状態を検出
し、異常時にはスロットル・アクチュエータの電磁クラ
ッチとモータへの通電を遮断する手段を設け、上記電磁
クラッチとモータとの両方への通電を、スロットル・コ
ントロール・モジュールとエンジン・コントロール・モ
ジュールの一方のみでも遮断できるように接続したもの
である。したがって、スロットル・コントロール・モジ
ュールとエンジン・コントロール・モジュールとのいず
れか一方に入力する信号線が断線した場合や何れか一方
のモジュールを構成するマイクロコンピュータが故障し
た場合でも確実にフェールセーフ制御を行なうことが出
来る。なお、マイクロコンピュータの故障は極めて稀な
ので、二つのモジュールのマイクロコンピュータが同時
に故障することは殆ど考えられない。また、請求項2に
記載の発明においては、スロットル・コントロール・モ
ジュールとエンジン・コントロール・モジュールとがそ
れぞれ独自の判断要件によってスロットル制御の異常を
検出するように構成したことにより、同じセンサ出力の
みに基づいて同じ判断要件で異常検出を行なう場合より
も異常判断を正確に行なうことが出来る。例えば、同じ
センサ出力のみに基づいて同じ判断要件で異常検出を行
なう場合には、アクセルセンサ3とスロットルセンサ4
との両方が故障して両方の値がアイドリング時の値で固
着するという特殊な異常が生じた場合には、異常を検出
することが出来ず、フェールセーフ機能を動作させるこ
とが出来ない畏れがある。しかし、両モジュールが独自
の判断要件に基づいて異常判断を行なう場合には、上記
のような特殊な異常が生じた場合でも、確実に異常を検
出してフェールセーフ機能を働かせることが出来る。ま
た、本来はエンジン制御に用いるエンジン・コントロー
ル・モジュールをスロットル制御の異常検出にも用いる
ように構成したことにより、専用の異常判定モジュール
を二重に設けるよりも安価に構成することが出来ると共
に、エンジン・コントロール・モジュールに本来入力す
るエンジンパラメータをスロットル制御の異常検出に有
効に利用し、異常判定の精度を向上させることが出来
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明の全体構成を示す一実施例図であり、図2は
スロットル・アクチュエータの断面図である。まず、図
1において、1はエンジンの吸入空気量を調節するスロ
ットルバルブ、2はDCモータである。また、3−1は
アクセルドラムの回転角度を検出する第1アクセルセン
サ、3−2はアクセルペダルの踏み角(アクセル開度)
を検出する第2アクセルセンサであり、踏み角をポテン
ショメータの出力電圧によって検知する。なお、特に区
別する必要のない場合は上記3−1と3−2をまとめて
アクセルセンサ3と記載する。また、4はスロットルセ
ンサであり、スロットル開度をポテンショメータの出力
電圧によって検知する。5はアクセルペダルの非操作時
にオフになるアクセルリミットセンサである。なお、図
1においては、第1アクセルセンサ3−1、第2アクセ
ルセンサ3−2、スロットルセンサ4およびアクセルリ
ミットセンサ5については、構造的な設置場所と配線上
の位置とが離れているため、両方の位置に重複して記載
している。また、6はスロットル・アクチュエータを駆
動制御するスロットル・コントロール・モジュール(T
CM)であり、下記の7、8、9のブロックから構成さ
れる。すなわち、7はワンチップのマイクロコンピュー
タであり、CPU、RAM、ROM、ディジタルポー
ト、A/Dポート、各種タイマを内蔵している。8はモ
ータ駆動用ブリッジ回路であり、マイクロコンピュータ
7の制御信号によってDCモータ2を駆動すると共にモ
ータ用電源の遮断を行なえるようになっている。9は電
磁クラッチ駆動用回路であり、マイクロコンピュータ7
の制御信号によって後述する第1および第2の電磁クラ
ッチ用電源の遮断を行なえるようになっている。また、
10はエンジン・コントロール・モジュール(ECM)
であり、下記の11、12、13のブロックから構成さ
れる。すなわち、11はワンチップのマイクロコンピュ
ータであり、CPU、RAM、ROM,ディジタルポー
ト、A/Dポート、各種タイマを内蔵している。12は
モータ駆動用電源遮断回路であり、13は電磁クラッチ
駆動用電源遮断回路である。なお、このエンジン・コン
トロール・モジュール10は、本来、エンジンを制御す
るモジュールであり、そのための各種入力信号および出
力信号があるが、本発明と無関係な部分は表示を省略し
ている。上記のスロットル・コントロール・モジュール
6およびエンジン・コントロール・モジュール10に
は、アクセルセンサ3およびスロットルセンサ4の信号
が入力される。また、モータ用電源、モータ駆動用電源
遮断回路13、アクセルリミットセンサ5、モータ駆動
用ブリッジ回路8およびDCモータ2は直列に接続され
ており、また、電磁クラッチ用電源、電磁クラッチ駆動
用電源遮断回路13、電磁クラッチ駆動用回路9、第1
電磁クラッチおよび第2電磁クラッチは直列に接続され
ている。
【0008】次に、図2の装置を説明する。図2の装置
は、ノーマルクローズ型の第1電磁クラッチをアクセル
ペダルとスロットルバルブ1の間に配置し、ノーマルオ
ープン型の第2電磁クラッチをスロットルバルブ1とモ
ータ2の間に配置した電子式のスロットル・アクチュエ
ータである。図2の装置においては、スロットルバルブ
1を閉方向に付勢するスロットルバルブ用リターンスプ
リング21と、アクセルペダル1にワイヤで連結したア
クセルドラム22を閉方向に付勢するアクセルドラム用
リターンスプリング23を配置している。また、アクセ
ルドラム22の回転角を計測するアクセルセンサ3と、
スロットル軸の回転角を計測するスロットルセンサ4と
を所定の位置に配置している。また、電磁クラッチにお
いて、黒く塗りつぶした部分がスロットル側クラッチプ
レートであり、通電のオン、オフによってスロットル軸
方向に可動する。第1電磁クラッチでは、このクラッチ
プレートがアクセルドラム22との連結方向にスプリン
グで常時付勢されており、第2電磁クラッチでは、この
クラッチプレートがモータ2側との非連結方向にスプリ
ングで常時付勢されている。なお、本実施例において
は、モータ2としてDCモータを用いている。
【0009】次に、図1および図2の装置における作用
を説明する。まず、スロットル・コントロール・モジュ
ール6内のマイクロコンピュータ7およびエンジン・コ
ントロール・モジュール10内のマイクロコンピュータ
11に入力するアクセルセンサ3およびスロットルセン
サ4の信号が正常な場合には、エンジン・コントロール
・モジュール10側においてもスロットル・コントロー
ル・モジュール6側においても、電磁クラッチ用電源お
よびモータ用電源の遮断は行なわない。したがって、こ
の場合には、第1電磁クラッチが非接続状態、第2電磁
クラッチが接続状態となり、かつモータ2が駆動される
ので、スロットルバルブ1は電子制御によって開閉制御
される。一方、入力するアクセルセンサ3およびスロッ
トルセンサ4の信号が異常な場合(詳細後述)には、エ
ンジン・コントロール・モジュール10側においてもス
ロットル・コントロール・モジュール6側においても、
電磁クラッチ用電源およびモータ用電源の遮断を行な
う。前記のように、電磁クラッチ用電源と電磁クラッチ
およびモータ用電源とモータ間には、それぞれエンジン
・コントロール・モジュール10とスロットル・コント
ロール・モジュール6とが直列に接続されているため、
両モジュールの少なくともいずれか一方が遮断すれば両
電源は確実に遮断されることになる。したがって、両モ
ジュール内のマイクロコンピュータに入力されるセンサ
からの信号線の断線、あるいは両モジュール内のマイク
ロコンピュータ自身の故障等によって、どちらかのマイ
クロコンピュータによる電磁クラッチ用電源およびモー
タ用電源の遮断が出来ない場合においても、正常に動作
する方のマイクロコンピュータによって電源の遮断を確
実に行なうことが出来る。そのため、異常時には、スロ
ットルバルブの電子制御を停止し、アクセルペダルから
の機械的な開閉制御に切り換えるフェールセーフ機能
を、より確実に働かせることが出来る。
【0010】図3は、上記の実施例における処理を示す
フローチャートである。なお、このフローチャートは異
常判定と異常時のフェールセーフ処理の部分のみを示
す。
【0011】図3において、ステップP1〜P5はエン
ジン・コントロール・モジュール側のフローチャート、
ステップQ1〜Q5はスロットル・コントロール・モジ
ュール側のフローチャートである。まず、P1では、ア
クセルセンサ3の信号からアクセル開度Accを読み込
む。P2では、スロットルセンサ4の信号から実際のス
ロットルバルブ開度に対応した実スロットル開度Tvo
を読み込む。P3では、予め記憶しておいたデータマッ
プに基づいて、上記アクセル開度Accの値に対応したス
ロットル開度Tv1の値を演算する。ここで、アクセル
開度Accとスロットル開度Tv1の関係は、例えば、図
5に示すごとき特性として記憶しておく。この特性は、
駆動系特性と車両の運転性を考慮して予め設定しておく
ものである。P4では、P3で計算されたスロットル開
度Tv1と実スロットル開度Tvoとを比較し、一致し
ている場合はリターンに行き、一致していない場合は、
P5へ進む。P5では、電磁クラッチ駆動用電源遮断回
路12およびモータ駆動用電源遮断回路13を動作させ
ることにより、電磁クラッチ用電源およびモータ用電源
の遮断を行ない、スロットルの電子制御を停止する。ま
た、スロットル・コントロール・モジュール側のフロー
チャートQ1〜Q5においても、上記P1〜P5と全く
同じ処理を行なって正常・異常の判断と制御を行なう。
上記のように、図3のフローチャートにおいては、アク
セルセンサ3のアクセル開度Accから求めたスロットル
開度Tv1の値と、スロットルセンサ4で実測した実ス
ロットル開度Tvoの値とが一致しない場合に、異常と
判定するようになっている。
【0012】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図1において、エンジン・コントロール・モジュ
ール10内のマイクロコンピュータ11は、本来、エン
ジン制御を行なうものであるから、前記のアクセルセン
サ3とスロットルセンサ4の信号以外にもエンジンを制
御している様々な信号およびパラメータを扱っている。
そのため、それらのパラメータ等からスロットル・アク
チュエータの異常を判断することが出来る。例えば、エ
ンジン・コントロール・モジュール10に入力される吸
入空気量とエンジン回転数、あるいは燃料噴射量とエン
ジン回転数からエンジン出力トルクを推定し、アクセル
センサ3やスロットルセンサ4からの情報とエンジン回
転数から得られる運転者の要求出力トルクとを比較し、
その比較値が所定値以上ずれている場合には、スロット
ル・アクチュエータの異常と判断することが考えられ
る。また、スロットル・コントロール・モジュール6側
においては、スロットル・コントロール・モジュール6
内で自己診断機能を持たせることが出来る。例えばアク
セルセンサ3の値(例えば第1アクセルセンサ3−1と
第2アクセルセンサ3−2が示す値の平均値)がアイド
リング状態を示している場合に、アクセルリミットセン
サ5(通常、アイドリング時にはオフのスイッチ)がオ
ンの値、すなわちアイドリングではない値を示した場合
には、アクセルリミットセンサ5の故障と判断すること
が出来る。上記のように、スロットル・コントロール・
モジュール6とエンジン・コントロール・モジュール1
0とで、独自の判断要件に基づいてスロットル・アクチ
ュエータの異常検出を行ない、それぞれが異常と判断し
た場合には独自に電磁クラッチ用電源およびモータ用電
源の遮断を行なうように構成することが出来る。その場
合、前記のように、電磁クラッチ用電源と電磁クラッチ
およびモータ用電源とモータ間には、それぞれエンジン
・コントロール・モジュール10とスロットル・コント
ロール・モジュール6とが直列に接続されているため、
両モジュールの少なくともいずれか一方が遮断すれば両
電源は確実に遮断されることになる。したがって、両モ
ジュール内のマイクロコンピュータに入力されるセンサ
からの信号線の断線、あるいは両モジュール内のマイク
ロコンピュータ自身の故障等によって、どちらかのマイ
クロコンピュータによる電磁クラッチ用電源およびモー
タ用電源の遮断が出来ない場合においても、正常に動作
する方のマイクロコンピュータによって電源の遮断を確
実に行なうことが出来る。そのため、異常時には、スロ
ットルバルブの電子制御を停止し、アクセルペダルから
の機械的な開閉制御に切り換えるフェールセーフ機能
を、より確実に働かせることが出来る。例えば、前記図
3のフローチャートに示す第1の実施例においては、ア
クセルセンサ3とスロットルセンサ4との両方が故障し
て両方の値がアイドリング時の値で固着するという特殊
な異常が生じた場合には、図3のステップP4およびQ
4は共に正常と判断することになり、フェールセーフ機
能を動作させることが出来ない。その点、第2の実施例
においては、後記図4のフローチャートに示すように、
両モジュールが独自の判断要件に基づいて異常判断を行
なうので、上記のような特殊な異常が生じた場合でも、
確実に異常を検出してフェールセーフ機能を働かせるこ
とが出来る。なお、上記のように、スロットル・コント
ロール・モジュール6とエンジン・コントロール・モジ
ュール10とで、独自の判断要件に基づいてスロットル
・アクチュエータの異常検出を行なう場合において、全
部の判断要件が両モジュールで異なるものでもよいが、
一部の判断要件のみが異なるものでもよい。例えば、前
記第1の実施例で説明したような、両モジュールで同じ
判断要件に基づいて異常検出を行なう部分を含み、他に
異なった判断要件の部分を有するものでもよい。
【0013】図4は、上記のごとき本発明の第2の実施
例における処理を示すフローチャートである。図4にお
いて、ステップP1〜P8はエンジン・コントロール・
モジュール10側のフローチャート、ステップQ1〜Q
7はスロットル・コントロール・モジュール6側のフロ
ーチャートである。なお、図4のフローチャートにおい
て、P1〜P5およびQ1〜Q5は前記図3の同符号を
付したステップと同じである。まず、P1では、アクセ
ルセンサ3の信号からアクセル開度Accを読み込む。P
2では、スロットルセンサ4の信号から実際のスロット
ルバルブ開度に対応した実スロットル開度Tvoを読み
込む。P3では、予め記憶しておいたデータマップに基
づいて、上記アクセル開度Accの値に対応したスロット
ル開度Tv1の値を演算する。ここで、アクセル開度A
ccとスロットル開度Tv1の関係は、例えば、図5に示
すごとき特性として記憶しておく。この特性は、駆動系
特性と車両の運転性を考慮して予め設定しておくもので
ある。P4では、P3で計算されたスロットル開度Tv
1と実スロットル開度Tvoとを比較し、一致していな
い場合はP5へ進み、一致している場合はP6へ進む。
一方、P6では、エンジン・コントロール・モジュール
10に入力、演算される吸入空気量とエンジン回転数、
あるいは燃料噴射量とエンジン回転数から、予め記憶し
ておいたデータマップに基づいてエンジンの実際の出力
トルクTRQ0を推定する。ここで、燃料噴射量とエン
ジン回転数とに対応した実際のエンジン出力トルクTR
Q0の特性は、例えば図6に示すような特性で記憶して
おく。また、吸入空気量とエンジン回転数とに対応した
実際のエンジン出力トルクTRQ0の特性も図6と同様
である。次に、P7では、エンジン・コントロール・モ
ジュール10に入力されるアクセル開度とエンジン回転
数から、予め記憶しておいたデータマップに基づいて運
転者の要求出力トルクTRQ1を推定する。ここで、ア
クセル開度とエンジン回転数とに対応した運転者の要求
出力トルクTRQ1の特性は、例えば図7に示すような
特性で記憶しておく。P8では、P6とP7で演算され
たエンジン出力トルクTRQ0と要求出力トルクTRQ
1とを比較し、その誤差が所定値TRQfよりも大きけ
れば、P5へ進む。P5では、電磁クラッチ駆動用電源
遮断回路12およびモータ駆動用電源遮断回路13を動
作させることにより、電磁クラッチ用電源およびモータ
用電源の遮断を行ない、スロットルの電子制御を停止す
る。次に、スロットル・コントロール・モジュール側の
フローチャートにおいて、ステップQ1〜Q5は上記P
1〜P5と同じである。次に、Q6では、スロットル・
コントロール・モジュール6内での自己診断を行なう。
例えばアクセルセンサ3の値(例えば第1アクセルセン
サ3−1と第2アクセルセンサ3−2が示す値の平均
値)がアイドリング状態を示している場合に、アクセル
リミットセンサ5(通常、アイドリング時にはオフのス
イッチ)がオンの値、すなわちアイドリングではない値
を示した場合には、アクセルリミットセンサ5の故障と
判断する。Q7では、Q6において故障が有ると判断さ
れたときQ5に進む。Q5では、モータ駆動用ブリッジ
回路8と電磁クラッチ駆動用回路9とによって電磁クラ
ッチ用電源およびモータ用電源の遮断を行ない、スロッ
トルの電子制御を停止する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明においては、本来はエンジン動作を制御するエンジ
ン・コントロール・モジュールに、スロットル・コント
ロール・モジュールと同様の異常判定機能を設け、か
つ、電磁クラッチとモータとの両方への通電を、スロッ
トル・コントロール・モジュールとエンジン・コントロ
ール・モジュールの一方のみでも遮断できるように構成
したことにより、上記両モジュールのいずれか一方に入
力する信号線が断線した場合や何れか一方のモジュール
を構成するマイクロコンピュータが故障した場合でも確
実にフェールセーフ制御を行なうことが出来る。また、
請求項2に記載の発明においては、スロットル・コント
ロール・モジュールとエンジン・コントロール・モジュ
ールとがそれぞれ独自の判断要件によってスロットル制
御の異常を検出するように構成したことにより、同じセ
ンサ出力のみに基づいて同じ判断要件で異常検出を行な
う場合よりも異常判断を正確に行なうことが出来る。ま
た、本来はエンジン制御に用いるエンジン・コントロー
ル・モジュールをスロットル制御の異常検出に用いるこ
とにより、専用の異常判定モジュールを二重に設けるよ
りも安価に構成することが出来ると共に、エンジン・コ
ントロール・モジュールに本来入力するエンジンパラメ
ータをスロットル制御の異常検出に有効に利用し、異常
判定の精度を向上させることが出来る、等の効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体の構成を示す実施例図。
【図2】スロットル・アクチュエータの一実施例の断面
図。
【図3】本発明の第1の実施例の演算処理を示すフロー
チャート。
【図4】本発明の第2の実施例の演算処理を示すフロー
チャート。
【図5】スロットル開度とアクセル開度との関係を示す
特性図。
【図6】燃料噴射量とエンジン回転数とに対応したエン
ジン出力トルクの特性を示す特性図。
【図7】アクセル開度とエンジン回転数とに対応した要
求出力トルクの特性を示す特性図。
【符号の説明】
1…スロットルバルブ 2…DCモータ 3−1…第1アクセルセンサ 3−2…第2アクセルセンサ 4…スロットルセンサ 5…アクセルリミットセンサ 6…スロットル・コントロール・モジュール(TCM) 7…マイクロコンピュータ 8…モータ駆動用ブリッジ回路 9…電磁クラッチ駆動用回路 10…エンジン・コントロール・モジュール(ECM) 11…マイクロコンピュータ 12…モータ駆動用電源遮断回路 13…電磁クラッチ駆動用電源遮断回路 21…スロットルバルブ用リターンスプリング 22…アクセルドラム 23…アクセルドラム用リターンスプリング

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非通電時に接続状態であるノーマルクロー
    ズ型の第1の電磁クラッチと、非通電時に非接続状態で
    あるノーマルオープン型の第2の電磁クラッチとを有
    し、スロットルバルブの両端にそれぞれ上記第1の電磁
    クラッチと上記第2の電磁クラッチの一端を接続し、上
    記第2の電磁クラッチの他端にモータを接続し、上記第
    1の電磁クラッチの他端にアクセル操作手段を接続し、
    通常時は上記両電磁クラッチに通電することにより、上
    記第1の電磁クラッチを非接続状態、上記第2の電磁ク
    ラッチを接続状態にして上記モータによって上記スロッ
    トルバルブを開閉制御し、異常時には上記両電磁クラッ
    チを非通電にすることにより、上記第1の電磁クラッチ
    を接続状態、上記第2の電磁クラッチを非接続状態にし
    て上記アクセル操作手段によって上記スロットルバルブ
    を開閉制御するように構成したスロットル・アクチュエ
    ータと、 少なくとも上記アクセル操作手段の操作量信号を含む車
    両状態信号に応じて上記スロットル・アクチュエータを
    制御し、かつスロットル制御の異常状態を検出し、異常
    時には上記両電磁クラッチと上記モータへの通電を遮断
    する手段を備えたスロットル・コントロール・モジュー
    ルと、 エンジン動作を制御し、かつ上記スロットル・コントロ
    ール・モジュールと同じ車両状態信号に応じてスロット
    ル制御の異常状態を検出し、異常時には上記両電磁クラ
    ッチと上記モータへの通電を遮断する手段を備えたエン
    ジン・コントロール・モジュールと、を備え、 かつ、上記電磁クラッチと上記モータとの両方への通電
    を、上記スロットル・コントロール・モジュールと上記
    エンジン・コントロール・モジュールの一方のみでも遮
    断できるように接続したことを特徴とする電子式スロッ
    トル制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子式スロットル制御装
    置において、 上記スロットル・コントロール・モジュールと上記エン
    ジン・コントロール・モジュールとにおけるスロットル
    制御の異常検出の判断要件の少なくとも一部に、それぞ
    れ独自の判断要件を含むことを特徴とする電子式スロッ
    トル制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000054898A (ja) * 1998-08-05 2000-02-22 Unisia Jecs Corp 電制スロットル式内燃機関のフェイルセーフ制御装置

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