JPH0742694U - 装飾用成形品 - Google Patents

装飾用成形品

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JPH0742694U JP7481093U JP7481093U JPH0742694U JP H0742694 U JPH0742694 U JP H0742694U JP 7481093 U JP7481093 U JP 7481093U JP 7481093 U JP7481093 U JP 7481093U JP H0742694 U JPH0742694 U JP H0742694U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 深みのある虹色光沢を放つ立体感に優れた装
飾用成形品を提供する。 【構成】 第一の装飾用成形品は、オパール粒2を透明
基材中に分散させた分散層1a,1bを2層以上積層し
て、裏面側の分散層1bのオパール粒分散密度を高く
し、表面側に近い分散層1aほどオパール粒分散密度を
低くする。また、第二の装飾用成形品は分散層を3層以
上積層して、中間の分散層のオパール粒分散密度を高く
し、両面側に近い分散層ほどオパール粒分散密度を低く
する。更に、第三の装飾用成形品は分散層を同芯状に2
層以上積層して、芯側の分散層のオパール粒分散密度を
高くし、外周側に近い分散層ほどオパール粒分散密度を
低くする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、深みのある虹色光沢を放つ立体感に優れた装飾用成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鱗片状パール顔料を樹脂中に均一に分散させた装飾用樹脂板が知ら れている。けれども、この装飾用樹脂板は表面がパール色に着色されたような深 みのない外観を呈し、立体感に乏しいものであった。このため、樹脂シート中の 鱗片状パール顔料の分散密度や配向方向を部分的に異ならせて立体感を付与する ように改良した化粧用シートが提案された(特願平4−24093号)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の化粧用シートは、シート中に分散させる鱗片状パール顔 料の粒子が微小であるため、その分散密度や配向方向を部分的に変えても、期待 するほどの立体感が得られないという問題があった。特にこの化粧用シートは、 シートの厚み方向に鱗片状パール顔料の分散密度を変えないで、平面的に分散密 度の高い部分と低い部分を形成したものであるため、部分的にパール光沢の強弱 はあるものの、パール光沢に深みがなく、この点で立体感が不十分なものであっ た。
【0004】 本考案は上記の問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、深み のある虹色光沢を放つ立体感に優れた装飾用成形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第一の考案に係る装飾用成形品は、オパール粒を透 明基材中に分散させた分散層を2層以上積層して成る成形品であって、裏面側の 分散層のオパール粒分散密度を高くし、表面側に近い分散層ほどオパール粒分散 密度を低くしたことを要旨とするものである。
【0006】 そして、第二の考案に係る装飾用成形品は上記の分散層を3層以上積層して成 る成形品であって、中間の分散層のオパール粒分散密度を高くし、両面側に近い 分散層ほどオパール粒分散密度を低くしたことを要旨とするものである。
【0007】 また、第三の考案に係る装飾用成形品は、上記の分散層を同芯状に2層以上積 層してなる棒状の成形品であって、芯側の分散層のオパール粒分散密度を高くし 、外周側に近い分散層ほどオパール粒分散密度を低くしたことを要旨とするもの である。
【0008】
【作用】
第一考案に係る装飾用成形品は、裏面側の分散層のオパール粒分散密度を高く し、表面側に近い分散層ほどオパール粒分散密度を低くしてあるので、光透過率 は表面側の分散層が最も高く、裏面側に近い分散層ほど低くなり、逆にオパール 粒による光反射率は、表面側の分散層が最も低く、裏面側に近い分散層ほど高く なる。このため、表面側の分散層に光が入射すると、入射光の一部は表面側分散 層のオパール粒によって反射され、この表面側分散層を透過した光の一部は次の 分散層のオパール粒によって反射され、更にこの分散層を透過した光の一部はそ の次の分散層のオパール粒で反射される。そして、最終的に裏面側の分散層まで 到達した光は、この裏面側分散層のオパール粒によっても反射される。従って、 第一考案の装飾用成形品を表面側から眺めると、表面側分散層のオパール粒によ って成形品内部の浅いところで反射された光から、裏面側分散層のオパール粒に よって成形品内部の奥深いところで反射された光にいたるまで、各分散層のオパ ール粒によって段階的に深さをまして反射された光が目に入るため、虹色光沢に 深みが生じ、立体感が大幅に向上する。
【0009】 また、第二考案に係る装飾用成形品は、中間の分散層のオパール粒分散密度を 高くし、両面側に近い分散層ほどオパール粒分散密度を低くしてあるので、表面 側から眺めても裏面側から眺めても、上記と同様の作用で深みのある虹色光沢が 目に入り、立体感が向上する。
【0010】 更に、第三考案に係る装飾用成形品は、分散層を同芯状に積層して芯側の分散 層のオパール粒分散密度を高くし、外周側に近い分散層ほどオパール粒分散密度 を低くしてあるので、成形品の周囲のどの方向から眺めても、上記と同様の作用 で深みのある虹色光沢が目に入り、立体感が向上する。
【0011】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
【0012】 図1〜図3は第一考案に係る装飾用成形品の異なる実施例をそれぞれ示した一 部拡大断面図である。
【0013】 図1の装飾用成形品は、オパール粒2を透明基材中に分散させた二つの分散層 1a,1bを積層し、表面側の分散層1aを透明層3で被覆すると共に、裏面側 の分散層1bを寒色の不透明層4で被覆した構造の板状成形品である。
【0014】 この成形品の裏面側分散層1bはオパール粒2の分散密度を高くした層で、透 明基材100重量部に対しオパール粒2を0.3〜1.5重量部、好ましくは0 .5重量部程度分散させている。一方、表面側分散層1aはオパール粒2の分散 密度を低くした層で、透明基材100重量部に対しオパール粒2を0.05〜0 .2重量部、好ましくは0.1重量部程度分散させている。
【0015】 表面側分散層1aのオパール粒2と裏面側分散層1bのオパール粒2は略同一 の粒径を有するものでもよいが、前者の方が後者より大きい粒径を有することが 望ましい。このように表面側分散層1aに粒径の大きいオパール粒2を分散させ 、裏面側分散層1bに粒径の小さいオパール粒2を分散させると、この成形品を 表面側から眺めたときに凹凸感が強調され、立体感が一層向上する。
【0016】 オパール粒2は天然のオパール原石を粉砕したものを使用してもよいが、比較 的安価で美麗な虹色光沢を放つ人工のオパール粒を使用するのが望ましい。人工 のオパール粒としては、ポリスチレン−ジビニルベンゼン−ポリメタクリレート 樹脂組成物を乳化重合して更に結晶化させたものが好適であり、例えば日本光研 工業株式会社製の「人工オパールグレイン」等が使用される。この「人工オパー ルグレイン」は、粒径が1.4〜2mmのLサイズ、粒径が1〜1.4mmのM サイズ、粒径が355〜600μmのSサイズ、粒径が355μm以下のSPサ イズに分粒されているので、表面側分散層1aのオパール粒2としてL又はMサ イズのものを使用し、裏面側分散層1bのオパール粒2としてS又はSPサイズ のものを使用するのが望ましい。
【0017】 分散層1a,1bの透明基材としては、プロピオネート、メチルメタクリレー ト、ポリスチレン、ポリカーボネート、セルロイド、アクリル−スチレン−アク リレート共重合体、その他の各種の透明な合成樹脂、或はガラスが使用される。 特にプロピオネートは人の肌にふれても肌荒れ等を生じる心配がなく、加工性も 良いので、肌身につける装飾用成形品(例えば、櫛、ヘアーバンド、ブレスレッ ト、ネックレス、ブローチ、ペンダント等)を製造する場合の基材樹脂として好 適である。
【0018】 分散層1a,1bの厚さは特に制限がなく適当な厚みとすればよいが、あまり 薄くなると虹色光沢の深みや立体感が目立って向上しなくなるので、分散層1a は少なくとも1mm以上、好ましくは1〜3mm程度に、また分散層1bは少な くとも0.5mm以上、好ましくは0.5〜2mm程度に設定するのがよい。
【0019】 表面側分散層1aを覆う透明層3は、表面側分散層1aと同一もしくは相溶性 (親和性)のある合成樹脂、ガラス又はクリアー塗料等で形成された層であり、 その厚さが0.1〜1mm程度、好ましくは0.5mm程度のものである。これ に対し、裏面側分散層1bを覆う不透明層4は、顔料や染料を混入して黒、茶、 グレー、紫等の寒色に着色した表面に艶がある合成樹脂のプレート、シート、フ ィルム、又は合成樹脂やガラスに塗料を塗布して形成された層であり、その厚さ が0.1〜1mm程度、好ましくは0.5mm程度のものである。これらの透明 層3及び不透明層4は、オパール粒2の光反射による虹色光沢の深みを一層増大 し、立体感を更に向上させるために積層されたものである。特に不透明層4を形 成すると、寒色の中にオパール粒2が浮いたものとなり、非常に立体感が増す。
【0020】 上記のような構成の装飾用成形品は、オパール粒分散密度の低い表面側分散層 1aの方が、オパール粒分散密度の高い裏面側分散層1bよりも、光透過率が高 く、オパール粒による光反射率が低い。このため、透明層3を透過した光の一部 は、矢印L1 で示すように表面側分散層1aのオパール粒2で反射されて表面か ら放出され、反射されなかった光は矢印L2 で示すように表面側分散層1aを透 過して裏面側分散層1bのオパール粒2で反射され、再び表面から放出される。 そして、裏面側分散層1bのオパール粒2によっても反射されなかった光は、矢 印L3 で示すように不透明層4に達して吸収される。従って、この装飾用成形品 を表面側から眺めると、表面側分散層1aのオパール粒2によって成形品内部の 浅いところで反射された虹色の光と、裏面側分散層1bのオパール粒2によって 成形品内部の深いところで反射された虹色の光が目に入るので、虹色光沢に深み が生じ、立体感が向上する。特に、この実施例の装飾用成形品は、表面側分散層 1aのオパール粒2が裏面側分散層1bのオパール粒2より大きいので凹凸感が あり、しかも表面が透明層3で被覆されているので表面側分散層及び裏面側分散 層のオパール粒2による反射光の深みが増し、更に裏面の寒色不透明層4が光を 吸収して深遠感を与えるため、これらの相乗作用によって立体感が大幅に向上す る。
【0021】 図2の実施例は、オパール粒2を透明基材中に分散させた三つの分散層1a, 1c,1bを積層し、表面側分散層1aを透明層3で被覆すると共に、裏面側分 散層1bを寒色の不透明層4で被覆した構造の板状成形品を示している。
【0022】 この成形品は裏面側分散層のオパール粒分散密度を高くし、表面側に近い分散 層ほどオパール粒分散密度を低く設定している。即ち、裏面側分散層1bでは透 明基材100重量部に対してオパール粒2を0.8〜1.5重量部程度分散させ 、中間の分散層1cでは透明基材100重量部に対してオパール粒2を0.7〜 0.3重量部程度分散させ、表面側分散層1aでは透明基材100重量部に対し てオパール粒2を0.2〜0.05重量部程度分散させている。
【0023】 そして、表面側分散層1aのオパール粒2として前記Lサイズのもの、中間の 分散層1cのオパール粒2として前記Mサイズのもの、裏面側分散層1bのオパ ール粒2として前記Sサイズのものをそれぞれ使用するか、或は表面側分散層1 aのオパール粒2として前記Mサイズのもの、中間の分散層1cのオパール粒2 として前記Sサイズのもの、裏面側分散層1bのオパール粒2として前記SPサ イズのものをそれぞれ使用し、表面側に近い分散層ほど粒径の大きいオパール粒 を分散させている。
【0024】 各分散層1a,1c,1bのオパール粒分散密度は上記のものに限定されない が、表面側分散層1aについては前記実施例の場合と同様、透明基材100重量 部に対しオパール粒2を少なくとも0.05重量部以上分散させることが望まし く、また、裏面側分散層1bについても前記実施例の場合と同様、透明基材10 0重量部に対しオパール粒2を多くとも1.5重量部以下の割合で分散させるこ とが望ましい。表面側分散層1aのオパール粒分散密度があまり低すぎると、表 面側分散層1aのオパール粒2による光反射が大幅に減少して虹色光沢の深みや 立体感が低下するといった不都合を生じるし、裏面側分散層1bのオパール粒分 散密度をあまり高くしても、虹色光沢の深みや立体感が目立って向上せず、材料 の無駄使いとなるからである。尚、中間の分散層1cについては、表面側分散層 1aと裏面側分散層1bの略中間のオパール粒分散密度とすればよい。
【0025】 その他の構成は前記実施例と同様であるので、図2において同一部材に同一符 号を付し、説明を省略する。
【0026】 図3の実施例はオパール粒2を透明基材中に分散させた四つの分散層1a,1 c,1d,1bを積層し、表面側分散層1aを透明層3で被覆すると共に、裏面 側分散層1bを寒色の不透明層4で被覆した構造の板状成形品を示している。
【0027】 この成形品も、図2の成形品と同様に、表面側に近い分散層ほど粒径の大きい オパール粒を分散させ、その分散密度を低く設定している。即ち、裏面側分散層 1bでは透明基材100重量部に対して前記SPサイズのオパール粒2を0.8 〜1.5重量部程度分散させ、その上の分散層1dでは前記Sサイズのオパール 粒2を0.4〜0.8重量部程度分散させ、更にその上の分散層1cでは前記M サイズのオパール粒2を0.2〜0.4重量部程度分散させ、表面側分散層1a では前記Lサイズのオパール粒2を0.05〜0.2重量部程度分散させている 。
【0028】 各分散層1a,1c,1d,1bのオパール粒分散密度は、その分散密度差が 略一定となるように設定されていればよいが、前記の理由から、表面側分散層1 aについては透明基材100重量部に対しオパール粒を少なくとも0.05重量 部以上、裏面側分散層1bについては透明基材100重量部に対しオパール粒を 多くとも1.5重量部以下の割合で分散させることが望ましい。
【0029】 その他の構成は前記実施例と同様であるので、図3において同一部材に同一符 号を付し、説明を省略する。
【0030】 これら図2及び図3に示す装飾用成形品も、各分散層のオパール粒2によって 段階的に深さをまして反射された光が目に入るため、虹色光沢に深みが生じ、立 体感が大幅に向上することは言うまでもない。
【0031】 図4は第二考案に係る装飾用成形品の一実施例を示す一部拡大断面図である。 この装飾用成形品は、寒色の不透明層4の両面に、オパール粒2を透明基材中に 分散させた中間の分散層1b,1bと、オパール粒2を透明基材中に分散させた 表面側及び裏面側の分散層1a,1aをそれぞれ積層し、表面側及び裏面側の分 散層1a,1aを透明層3,3で被覆した構造の板状成形品である。
【0032】 中間の分散層1b,1bはオパール粒2の分散密度を高くした層で、透明基材 100重量部に対しオパール粒2を0.3〜1.5重量部、好ましくは0.5重 量部程度分散させており、オパール粒2として前記S又はSPサイズの人工オパ ール粒を使用している。一方、表面側及び裏面側の分散層1a,1aはオパール 粒2の分散密度を低くした層で、透明基材100重量部に対しオパール粒2を0 .05〜0.2重量部、好ましくは0.1重量部程度分散させており、オパール 粒2として前記L又はMサイズの人工オパール粒を使用している。
【0033】 中間の分散層1b,1b及び表裏両面側の分散層1a,1aに用いる透明基材 や、寒色の不透明層4、透明層3などは、図1に示す成形品のものと同一である ので、説明を省略する。
【0034】 上記のような構成の装飾用成形品は、表面側から眺めても裏面側から眺めても 、表面側又は裏面側の分散層1a,1aのオパール粒2によって成形品内部の浅 いところで反射された虹色の光と、中間の分散層1b,1bのオパール粒2によ って成形品内部の深いところで反射された虹色の光が目に入るので、虹色光沢に 深みが生じ、立体感が向上する。特に、この実施例の成形品は、表面側又は裏面 側の分散層1a,1aのオパール粒2が大きいので凹凸感があり、両面に透明層 3,3があるので反射光の深みが一層増し、更に中心の寒色不透明層4が光を吸 収して深遠感を与えるので、これらの相乗作用によって立体感が大幅に向上する 。
【0035】 このように表裏いずれの方から眺めても立体感のある成形品は、両面から眺め られる装飾用途(例えば装飾用パーテーション、手提げ鞄の取手、傘の柄など) に適する。
【0036】 図5の実施例は、寒色の不透明層4の両面に、オパール粒2を透明基材中に分 散させた分散層1b,1aをそれぞれ分散積層して全体形状を棒状にし、更に棒 状体の外周を透明層3で被覆した棒状成形品である。
【0037】 この実施例の不透明層4、オパール粒2を分散させた分散層1a,1b、透明 層3などは、図4に示す成形品と同一であるので、説明を省略する。
【0038】 この構成の装飾用成形品も、表面側から或は裏面側から眺めたとき虹色光沢に 深みが生じるのは、図4に示す成形品と同様である。そして、棒状成形品である ため、傘の柄などの棒状体を必要とする用途に好適に用いられる。
【0039】 図6は第三考案に係る装飾用成形品の一実施例を示す断面図である。この装飾 用成形品は、寒色の不透明な芯材4aの外周に、オパール粒2を透明基材中に分 散させた分散層1bを同芯状に積層し、この分散層1bの外周に、オパール粒2 を透明基材中に分散させた分散層1aを同芯状に積層し、更に、この分散層1a の外周に透明層3を同芯状に積層した構造の棒状成形品である。
【0040】 芯側の分散層1bはオパール粒2の分散密度を高くした層で、透明基材100 重量部に対しオパール粒2を0.3〜1.5重量部、好ましくは0.5重量部程 度分散させており、オパール粒2として前記S又はSPサイズの人工オパール粒 を使用している。一方、外周側の分散層1aはオパール粒2の分散密度を低くし た層で、透明基材100重量部に対しオパール粒2を0.05〜0.2重量部、 好ましくは0.1重量部程度分散させており、オパール粒2として前記L又はM サイズの人工オパール粒を使用している。
【0041】 分散層1a,1bの透明基材や透明層3は前記と同様のものであり、また、不 透明な芯材4aは、顔料や染料を混入して黒、茶、グレー、紫等の寒色に着色す るか、又は表面に塗料を塗布して寒色に着色した合成樹脂棒やガラス棒からなる ものである。
【0042】 このような構成の棒状成形品は、周囲のどの方向から眺めても深みのある虹色 光沢が目に入るので立体感が向上し、棒状体を必要とする装飾用途に頗る好適で ある。
【0043】 なお、図4,図5の実施例ではオパール粒を分散させた分散層を寒色不透明層 の両面に2層づつ積層し、図6の実施例でも不透明な芯材の外周にオパール粒を 分散させた分散層を2層積層しているが、分散層を3層又はそれ以上多層に積層 して、表裏両面側又は外周側に近い分散層ほど粒径の大きいオパールを分散させ 、その分散密度を低くした構成としてもよいことは言うまでもない。また、図4 ,図5の実施例において、中間の二つの分散層のオパール粒分散密度や粒径を互 いに変えたり、表面側と裏面側の分散層のオパール粒分散密度や粒径を互いに変 えて、表面側から見たときと裏面側から見たときの立体感を異ならせるように構 成してもよい。
【0044】 以上のような図1〜図6の装飾用成形品は、多層共押出成形、多層プレス成形 、多層インジェクション成形等の方法で容易に量産することができる。そして、 必要に応じて適宜切削加工され、種々の装飾用途に使用される。
【0045】
【考案の効果】
第一考案の装飾用成形品は、表面側から眺めると、各分散層のオパール粒によ って段階的に深さをまして成形品内部から反射された光が目に入るので、深みの ある虹色光沢を放ち、立体感が大幅に向上するといった効果を奏する。また、第 二考案の装飾用成形品は、表裏いずれの方から眺めても深みのある虹色光沢を放 ち、更に第三考案の装飾用成形品は、周囲のどの方向から眺めても深みのある虹 色光沢を放つので、立体感が大幅に向上することは勿論、視野範囲が増大すると いった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一考案に係る装飾用成形品の一実施例を示す
一部拡大断面図である。
【図2】第一考案に係る装飾用成形品の他の実施例を示
す一部拡大断面図である。
【図3】第一考案に係る装飾用成形品の更に他の実施例
を示す一部拡大断面図である。
【図4】第二考案に係る装飾用成形品の一実施例を示す
一部拡大断面図である。
【図5】第二考案に係る装飾用成形品の他の実施例を示
す断面図である。
【図6】第三考案に係る装飾用成形品の一実施例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d オパール粒を透明基材中に分
散させた分散層 2 オパール粒 3 透明層 4 不透明層 4a 不透明な芯材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】オパール粒を透明基材中に分散させた分散
    層を2層以上積層して成る成形品であって、裏面側の分
    散層はオパール粒の分散密度が高く、表面側に近い分散
    層ほどオパール粒の分散密度が低くなっていることを特
    徴とする装飾用成形品。
  2. 【請求項2】オパール粒を透明基材中に分散させた分散
    層を3層以上積層して成る成形品であって、中間の分散
    層はオパール粒の分散密度が高く、両面側に近い分散層
    ほどオパール粒の分散密度が低くなっていることを特徴
    とする装飾用成形品。
  3. 【請求項3】オパール粒を透明基材中に分散させた分散
    層を同芯状に2層以上積層して成る棒状の成形品であっ
    て、芯側の分散層はオパール粒の分散密度が高く、外周
    側に近い分散層ほどオパール粒の分散密度が低くなって
    いることを特徴とする装飾用成形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012126114A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Sumika Styron Polycarbonate Ltd 積層体
JP2012131033A (ja) * 2010-12-17 2012-07-12 Sumika Styron Polycarbonate Ltd 二色成形品

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