JPH0742586B2 - 薄膜の製造方法 - Google Patents

薄膜の製造方法

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JPH0742586B2
JPH0742586B2 JP11311188A JP11311188A JPH0742586B2 JP H0742586 B2 JPH0742586 B2 JP H0742586B2 JP 11311188 A JP11311188 A JP 11311188A JP 11311188 A JP11311188 A JP 11311188A JP H0742586 B2 JPH0742586 B2 JP H0742586B2
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龍二 杉田
清和 東間
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高分子フィルム上に真空蒸着法により薄膜を
形成するための製造方法に関するものである。
従来の技術 従来、高分子フィルム上に金属薄膜や酸化物薄膜を高い
生産性で形成する方法として真空蒸着法がある。第2図
に、一般に生産に使用されている真空蒸着装置内部の一
例の概略を示す。高分子フィルム1は円筒状キャン2の
周面に沿って走行する。この高分子フィルム1上に蒸発
源5によって薄膜が形成される。3,4は高分子フィルム
1を巻くボビンである。蒸発源5としては、抵抗加熱蒸
発源、誘導加熱蒸発源、電子ビーム蒸発源等が用いられ
る。蒸発源5と円筒状キャン2との間には、蒸発源5か
ら蒸発する蒸気7が不要な部分に付着するのを防止する
ために、遮蔽板6が配置されている。遮蔽板6は、第2
図Sで示されるよう開口しており、この開口部Sを通過
した蒸気が高分子フィルム1上に付着する。
発明が解決しようとする課題 金属薄膜や酸化物薄膜の形成された高分子フィルムの用
途には、コンデンサーや磁気テープ等がある。これらの
用途においては、膜厚の薄い高分子フィルムを使用する
必要がある。実際にコンデンサーの場合には2μm程
度、磁気テープの場合には10μm程度の膜厚の高分子フ
ィルムが使われる。ところが、この様な薄い高分子フィ
ルム上に第2図に示す真空蒸着装置により薄膜を形成す
ると、非常にしわが入り易いという問題が生じる。
課題を解決するための手段 本発明においては、円筒状キャンの周面に沿って走行し
つつある高分子フィルム上に真空蒸着法により薄膜を形
成する際に、前記高分子フィルムの巻き出し部近傍にイ
オン銃からのイオン及び電子を照射する。
作用 本発明の製造方法によれば、高分子フィルムがボビンか
ら巻き出される際に帯電を除去出来るために、高分子フ
ィルムの走行が安定し、しわのない薄膜を形成すること
が可能である。
実 施 例 第1図及び第3図を用いて本発明の実施例について説明
する。第1図は、高分子フィルム1の巻き出し部近傍に
イオン銃8が配置されている点を除いては、第2図に示
される従来の真空蒸着装置と同様である。なお第1図に
おいて高分子フィルム1が矢印Aの方向に走行する場合
の例を示してあり、3が巻き出しボビン、4が巻き取り
ボビンである。イオン銃8はイオンビームスパッタリン
グ,イオンシリング,基板の前処理等で一般に使用され
ているものと同様のものである。イオン銃8からのイオ
ン及び電子9は、高分子フィルム1の巻き出し部近傍
(巻き出しボビン3の近傍)において、高分子フィルム
に向かって放射される。ここで、イオン銃はイオンのみ
ではなく電子も放射するようにすることが重要である。
イオン銃8の概略を第3図に示す。イオン銃8のグリッ
ド10からはアルゴン,窒素,水素,酸素等の加速された
イオン12が出てくる。なお一般にはアルゴンが用いられ
る。11はニュートラライザーであり、これに電流を流す
ことにより電子13が放出される。第1図における9はイ
オン12と電子13の混合したものである。
以下に、高分子フィルムとして膜厚8μmのポリイミド
フィルムを用い、第1図に示す真空蒸着装置によりCo−
Cr合金膜を形成する場合の具体的な例について説明す
る。なお、Co−Cr合金膜は高密度磁気記録媒体として注
目されているものである。蒸発源5としては電子ビーム
蒸発源を用いた。
まず従来の方法による成膜を行った。すなわち、イオン
銃8を作動させずに、ポリイミドフィルムを矢印Aの方
向に20m/分の速度で走行させて膜厚0.2μmのCo−Cr膜
を形成した。この方法では円筒状キャン2上でポリイミ
ドフィルムにしわが発生してしまい、磁気記録媒体とし
て完成させることは困難であった。
次に本発明の方法を実施して成膜を行った。この際に、
イオン銃8としてはカウフマン型を使用し、イオン銃の
加速電圧は−300V,イオン電流密度は0.1mA/cm2,イオン
銃への導入ガスはアルゴン(流量は10cc/分)とした。
またニュートラライザー11に電流を流し、電子を発生さ
せた。電子電流密度はイオン電流密度とほぼ同様の0.1m
A/cm2とした。ポリイミドフィルムは矢印Aの方向に20m
/分の速度で走行させて、膜厚0.2μmのCo−Cr膜を形成
した。本方法によればしわは全く発生しなかった。な
お、ニュートラライザーを作動させない場合にはしわが
発生した。
以上の如く本発明の方法が、しわに関して、従来の方法
に比べ顕著な改善効果が見られる原因は、イオン銃によ
る、高分子フィルムの帯電の除去にあるものと考えられ
る。このことを詳しく説明する。高分子フィルムは一般
に非常に帯電し易い。特に表面が平滑になると帯電が顕
著になる。例えボビンに巻いてある状態では帯電してい
なくても、ボビンから巻き出される際に摩擦帯電や接触
帯電によって帯電してしまう。この様に帯電した状態で
高分子フィルムが円筒状キャン2に接すると、円筒状キ
ャン周面に不均一にはり付きしわが発生する。
これに対し本発明の方法では、高分子フィルム1が巻き
出しボビン3から巻き出される際に、イオン銃から放射
されるイオン及び電子によって除電される。その結果、
高分子フィルムが円筒状キャンの周面に均一に接するた
めに、しわの発生を防止出来るものと考えられる。
なお、実際の量産装置においては、高分子フィルムの走
行の安定化や張力制御のために、巻き出しボビン3と円
筒状キャン2との間に種々のローラが配置されることが
多い。この様な装置においては、従来の方法ではこれら
のローラ上でも高分子フィルムにしわが発生し易かっ
た。これに対し本発明の方法では、高分子フィルムが巻
き出し部で除電されるために、ローラ上でのしわも発生
しない。
以上の実施例ではポリイミドフィルム上にCo−Cr膜を蒸
着する例について説明したが、高分子フィルムとしてポ
リイミドフィルムではなく、ポリアミドフィルム,ポリ
エーテルイミドフィルム,ポリエチレンナフタレートフ
ィルム,ポリエチレンテレフタレートフィルム等を用い
ても上記と同様である。また薄膜としてCo−Cr膜以外の
金属薄膜、あるいは酸化物薄膜を形成する場合も上記と
同様である。イオン銃の動作条件についても特に限定は
ない。ただし、ニュートラライザーを作動させることは
必要条件でありイオンと電子をほぼ等しい電流密度にし
て、高分子フィルムに照射しなければ、本発明の効果は
得られない。
また以上では高分子フィルム上に直接薄膜を蒸着する例
について述べたが、既に金属薄膜等の下地層が形成され
ている高分子フィルムを基板として用いる場合も、上記
と全く同様に本発明は有効である。
発明の効果 本発明によれば、膜厚の薄い高分子フィルム上にしわの
発生なしに安定に薄膜を蒸着出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための真空蒸着装置内部の一
例を示す図、第2図は従来の真空蒸着装置内部の概略を
示す図、第3図はイオン銃の概略を示す図である。 1……高分子フィルム、2……円筒状キャン、3,4……
ボビン、5……蒸発源、6……遮蔽板、7……蒸気、8
……イオン銃、9……イオン及び電子。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状キャンの周面に沿って走行しつつあ
    る高分子フィルム上に真空蒸着法により薄膜を形成する
    際に、前記高分子フィルムの巻き出し部近傍にイオン銃
    からのイオン及び電子を照射することを特徴とする薄膜
    の製造方法。
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EA009514B1 (ru) * 2006-08-16 2008-02-28 Владимир Яковлевич ШИРИПОВ Способ ионной обработки поверхности диэлектрика и устройство для осуществления способа

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