JPH0742458Y2 - パチンコ機の制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、パチンコ機用の制御装置に関し、特に進行中
のゲームを一時的に停止させる手段に係る。

〔従来の技術〕

パチンコ機は、一時停止機能を備えている。従来の一時
停止装置は、パチンコ玉の玉づまりなどの自然現象によ
って、ゲームの進行を強制的に停止させるものであっ
た。なお、玉づまりがなくなると、一時停止装置は、そ
の状態を検出し、ゲームを自動的に復帰させる。

したがって、この従来のゲームの一時停止機能は、ゲー
ム者側でゲームの進行状態を保持したり、またその停止
前の状態で復帰させる機能などとして利用されていな
い。

〔考案の目的〕

したがって、本考案の目的は、ゲーム者側の操作によっ
て、ゲームの進行中に、その進行途中の状態のままでゲ
ームを一時的に停止させ、またその後に停止前と同じ状
態で復帰できるようにすることである。

〔考案の解決手段〕

上記目的のもとに、本考案は、パチンコ機の電気的な制
御回路に着目し、進行中のゲームプログラムを一時停止
用のスイッチの指令で停止させ、停止直前の状態を必要
な時間だけ記憶させるとともに、その後の復帰指令にも
とづいて停止直前の状態で再びゲームプログラムを開始
できるようにしている。

〔考案の構成〕

第１図は、パチンコ機１を示しており、また第２図は、
その制御装置２を示している。

パチンコ機１は、機台３の前面下方位置で打球装置４の
ハンドル５を有しており、またその近くの操作パネル６
の位置で、一時停止用のスイッチ７、タイマーオン・オ
フ用のスイッチ８、当り率表示用のスイッチ９、通報用
のスイッチ10および表示器11などを有している。

また、このパチンコ機１は、従来のものと同様に、正面
側の盤面12の内部で、各種の役物として機械式の作動体
13や電動式の作動体14などを配置しており、またパチン
コ玉21の盤面への入口側で磁気センサーまたは光センサ
ーなど非接触式の検出器16を配置している。なお、打球
装置４は、玉受け皿15の位置に組み込まれている。

そして、機台３は、内部で上記制御装置２を内蔵してい
る。

この制御装置２は、マイクロコンピュータなどの制御回
路17によって構成されており、ゲームプログラムを内蔵
し、計数機能のほか、記憶，演算、制御機能を有するも
のとして組み立てられている。この制御回路17は、入力
側で、打球装置４のハンドル５、操作パネル６のスイッ
チ７、８、９、10、検出器16、当り玉検出器18などに接
続されており、また出力側で電気的な打球装置４、表示
器11、表示ランプ22および電動式の作動体14などに接続
されている。また、この制御装置２は、他のパチンコ機
１の制御装置２とともにデータバス19を介し管理者側の
集中制御用のコンピュータ20に対し双方向的に接続され
ている。

〔考案の作用〕

ゲーム者が玉受け皿15にパチンコ玉21を投入し、ハンド
ル５をオンの状態に設定すると、打球装置４は玉受け皿
15の内部のパチンコ玉21を１つずつ打球し、案内路から
盤面12の入口側を経て、盤面12に打ち込んでいく。この
とき、パチンコ玉21の検出器16は、そのパチンコ玉21の
通過を検出し、１つのパルス状の出力を発生し、制御回
路17に送り込む。ここで、制御回路17は、その出力信号
を計数しながら表示可能な状態で保持していく。

一方、盤面12の内部のパチンコ玉21が当り位置に入る
と、当り玉検出器18は、当り信号を制御回路17に送り込
むため、制御回路17は、対応の作動体14などを駆動し、
所定の時間または所定の数のパチンコ玉21の入賞期間だ
け所定の役物を当り状態例えば役物位置を開放状態に設
定し、また必要に応じ表示ランプ22などを点灯させる。

遊技中に、ゲーム者が必要に応じて、タイマーオン・オ
フ用のスイッチ８を操作し、所定の時間を指定し、この
時間の経過後に当り率位置表示用のスイッチ９を操作す
ると、制御回路17は、演算プログラムを実行し、その時
間内の打球数と当り回数との比から当り率を表示器11に
より表示し、また打級数などを表示する。これによっ
て、ゲーム者は、所定の時間毎に打球数や当り率などを
知れることになる。もちろん、この当り率や打球数など
のデータは、データバス19を介しコンピュータ20にも送
り込める状態となっているため、管理者は、パチンコ機
１の機番を指定し、そのデータを必要に応じて読み出す
ことにより、ゲーム状態の管理データとして利用するこ
ともできる。

また、ゲーム者が必要に応じ、一時停止用のスイッチ７
を操作すると、制御回路17は、そのスイッチ７からの停
止指令を受けて、その直前のゲームプログラムの内容を
記憶保持し、打球装置４や電動式の作動体14などの全て
の動作を中止する。これによって、ゲーム者は、複雑な
ゲーム内容を検討したり、休憩したり、またこの間にゲ
ームの実績などの演算指令をおこなって、このあとのゲ
ームの傾向を推測したりする。また、この一時停止の状
態は、ゲーム者に限らず、保守や点検のために、パチン
コ機１の管理者の操作によって、動作を確認するために
利用することもできる。このあと、ゲーム者が復帰指令
のために、一時停止用のスイッチを元の状態に戻し、停
止指令を解除すると、制御回路17は、記憶状態のゲーム
の内容を読み出し、停止直前と同じ状態すなわち盤面12
の表示処理、盤面12の内部に残るパチンコ玉21の処理、
打球装置４や電動式の作動体14などを動作可能な状態に
復帰させる。

〔考案の他の実施例〕

上記実施例は、計数機能を制御回路17のプログラムによ
って行っているが、この計数機能は、専用のカウンタな
どによって行うこともできる。

〔考案の効果〕

本考案では、ゲームの進行中に、ゲーム者が一時停止ス
イッチを操作することによって、そのゲームを停止させ
ると、その停止直前のゲーム内容が記憶され、その後の
復帰時に再び同じ状態でゲームが開始できる状態となる
ため、一時停止の期間に、複雑化するゲーム内容を検討
したり、休憩したり、また今後のゲーム内容を予測した
りできる。また、パチンコ機の管理者側では、この一時
停止の期間に、各部の動作状態を確認し、保守点検用と
しても利用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はパチンコ機の正面図、第２図はその制御装置の
ブロック線図である。 １……パチンコ機、２……制御装置、３……機台、４…
…打球装置、６……操作パネル、７……一時停止用のス
イッチ、８……タイマーオン、オフ用のスイッチ、９…
…当り率表示用のスイッチ、11……表示器、12……盤
面、16……検出器、17……制御回路、18……当り玉検出
器、20……コンピュータ、21……パチンコ玉、22……表
示ランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコ玉を盤面内に向けて打ち込む打球
   装置と、当り位置に設けられた当り玉検出器と、当り玉
   の存在時に所定の役物を当り状態とする作動体と、停止
   指令を発生する一時停止用のスイッチと、上記当り玉検
   出器からの検出信号にもとづいて上記作動体を操作する
   とともに、上記スイッチからの停止指令を受けたとき上
   記打球装置および上記作動体を動作を停止させ、この停
   止状態を記憶保持し、上記スイッチの停止指令の解除時
   に上記打球装置および作動体を停止前の状態に復帰させ
   る制御回路とからなることを特徴とするパチンコ機の制
   御装置。