JPH0742194U - シールド板の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハンダ付け固定部に応力が集中することを低
減したシールド板の取付構造。 【構成】 周辺に複数のスリット状の孔２ａを設けた基
板２に係止片３ａ両側に突起部３ｂ、３ｃを設けた薄板
板金よりなる一側が開放され他側に孔３ｂを設けた方形
状のシールド板３が、係止片を基板の係止孔２ａに挿通
して装着され、係止片４ａに突起部３ｂが嵌合する孔４
ｂを設けた一側が開放された方形状のシールド板４が基
板の反対面より係止片４ａを係止孔２ａに挿通して装着
される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はシールド板の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ＴＶ等のブラウン管に取付られるネック基板には、同基板から発生する電磁波 が他の機器および部品に与える影響を遮断するため、図４に示すように同ネック 基板２周辺に複数のスリット状の孔２ａを設け、薄板板金よりなる下方が開放さ れ、複数の係止片を設けた方形状のシールド板５及び６をネック基板２の部品面 側及びパターン面側、双方向から係止片５ａ、６ａを基板の挿通孔２ａに差し入 れ、ハンダ付けしてシールド板５、６を固定する場合がある。しかるにシールド 板に外力が作用した場合、ハンダ付け部分に応力が加わり、ハンダクラック等が 生じ、そのためシールド効果が低減してしまうというような不具合が発生するケ ースを生じていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みなされたもので、シールド板の係止片形状を改良し、 挿通孔と係止片との間にに保持力を生じさせ、ハンダ付け部にかかる応力を緩和 してシールド板に外力が作用した場合でも、ハンダクラック等の不具合発生を防 止するシールド板取付構造を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上述の課題を解決するため、複数の挿通孔と同挿通孔の周縁にパター ンを形成した基板と、一方の面に同挿通孔に係合する突起部と他方の面に嵌合用 の突起部を形成した複数の係止片を設けた箱状のシールド板と、前記嵌合用の突 起部に対応する嵌合孔を設け前記挿通孔に挿通する複数の係止片を形成し前記シ ールド板と対向して基板に装着され前記パターン面上に同係止片と前記シールド 板の係止片とをハンダ付けにより固定される箱状のシールド板とで構成されるこ とを特徴とする。

【０００５】

【作用】

以上のように構成したので、本考案におけるシールド板の取付構造においては シールド板に外力が作用しても、ハンダ付け部に応力が集中することなく、同ハ ンダ部を保護することができ、シールド効果低減等の不具合発生を防止し機器の 信頼性の向上を図ることができる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に基いて本考案による実施例を詳細に説明する。図１は本考案にお けるシールド板の取付構造を示す分解斜視図であり、図２はその要部断面図であ る。ブラウン管１のネック部１ａにはネック基板２が同基板上に配設されたコネ クタにより装着され、同基板２には双方向よりシールド板３及び４が装着され、 同基板より発生する電磁波を遮断し、同電磁波が機器内の部品及び外部機器へ与 える影響を防止している。ネック基板２には周縁にスリット状の係止孔２ａが複 数形成されている。薄板板金よりなる一側が開放され他側にブラウン管のネック が挿通する孔３ｂを設けた方形状のシールド板３は開放部端面に前記ネック基板 の挿通孔２ａに対応する複数の係止片３ａが形成されており、同係止片３ａの先 端には内方向への突起部３ｂが２ケ縦状に形成されるとともに、，根元側には外 方向への突起部３ｃが１ケ形成されている。シールド板４も同様に薄板板金より なる一側が開放された方形状の板金であり、開放部端には前記ネック基板の挿通 孔２ａに対応する複数の係止片４ａが形成されるとともに、同係止片４ａの根元 部には前記シールド３の突起部３ｂに対応する円形状の孔４ｂが縦状に２ケ形成 されている。

【０００７】 以上の構成により、次に本シールド板の組付け手順について説明する。電気部 品を配設した前記ネック基板２に部品載置裏面のパターン面側から前記係止片４ ａを同基板の挿通孔２ａに挿通してシールド板４を装着する。次にネック基板２ の部品面側から前記係止片３ａをシールド板４の係止片４ａの外側へ位置するよ うに挿入させ、前記突起部３ａを前記孔４ｂに嵌合させて前記シールド板３を同 ネック基板２に装着する。シールド板３の係止片の前記突起３ｃは基板挿通孔２ ａの内壁に当接し両係止片３ａ及び４ａは係止孔により挟持される。こののち基 板のパターン側より両係止片３ａ、４ａに対しハンダ付けが行われ両シールド板 ３及び４の取付は終了し、こののちブラウン管のネック部に装着される。

【０００８】

【考案の効果】

以上に説明したように、本考案によるシールド板の取付構造においては、基板 へのシールド板の固定力をハンダ付けのみによらず、シールド板の係止片同士の 結合力と基板係止孔による挟持力により補強するため、同シールド板に外力が作 用しても、ハンダ付け部に応力が集中することなく、これによりハンダクラック 等の発生を極力防止することができ、不具合発生による電磁波のシールド効果低 減を生じることなく機器の信頼性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるシールド板の取付構造の一実施例
を示す分解斜視図である。

【図２】本考案によるシールド板の取付構造の一実施例
を示す要部斜視図である。

【図３】本考案によるシールド板の取付構造の一実施例
を示す要部断面図である。

【図４】従来例によるシールド板の取付構造の一実施例
を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１ ブラウン管 ２ ブラウン管ネック ３ シールド板 ３ａ 係止片 ３ｂ 突起部 ３ｄ ネック挿通孔 ４ シールド板 ４ａ 係止片 ４ｂ 嵌合孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の挿通孔と、同挿通孔の周縁にパタ
   ーンを形成した基板と、一方の面に前記挿通孔に係合す
   る突起部を、他方の面に嵌前記挿通孔に嵌合する突起部
   を形成した複数の係止片を有する箱状のシールド板と、
   前記嵌合突起部に対応する嵌合孔を形成した複数の係止
   片を有するシールド板とからなり、前記基板の両面から
   各々のシールド板を前記挿通孔に前記係止片を挿通さ
   せ、同係止片同士を係止したのち、前記パターン上に両
   係止片をハンダ付けにより固定してなることを特徴とす
   るシールド板の取付構造。