JPH0543585U - シエルフバツクボードの反り防止構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 回路パッケージを並設して、後面のプリント
配線板からなるバックボードの、貫設したプレスフィッ
トピンにコネクタハウジングを装着してその両面又は片
面に構成したコネクタに、プラグイン接続させて実装す
るシェルフのシェルフバックボードの反り防止構造に関
し、小形化に伴う回路パッケージの挿抜力増大に対して
も、バックボードの反りを抑制する反り防止構造を提供
することを目的とする。 【構成】 バックボード１の背面側のコネクタハウジン
グ４が、両端部の当接部43がシェルフ６のバックボード
１用の固定金具７に当接し、当接部43の近傍に突設した
２個の係合爪の内、第一係合爪41を固定金具７に設けた
固定孔71に挿入して掛止させ、第二係合爪42をバックボ
ード１に設けた係合孔11に挿入して掛止させ、且つ、縁
端45がバックボード１に密着して固定されるように構成
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、回路パッケージを並設して、後面のプリント配線板からなるバック ボードの、貫設したプレスフィットピンにコネクタハウジングを装着してその両 面に構成したコネクタに、プラグイン接続させて実装するシェルフのシェルフバ ックボードの反り防止構造に関する。

【０００２】 最近は、部品の小形化と共に回路パッケージの高密度実装化が促進され、装置 の高性能、小形化が図られ、コネクタ端子数の増加と配線密度の増加が要求され ている。

【０００３】

【従来の技術】

図４に従来の一例のシェルフ接続部状態側断面図を示し、(a) は回路パッケー ジの装着前、(b) は同装着後、(c) は同抜脱後である。

【０００４】 電子装置の従来の一例として、図４に示すように、シェルフ69は、上板61と下 板62と、図示省略の左右の側板とにより四角枠に組まれ、後面をプリント配線板 から成るバックボード19にて塞いだ箱状であり、前方から回路を構成した回路パ ッケージ９を挿入し、並設し、バックボード19に配設したコネクタ89にプラグイ ン接続して実装させ、かようなシェルフ69を架筐体に重置実装して高密度実装を 図っている。

【０００５】 バックボード19は、上下板61,62 の後折曲縁及び後中央に架設した補強部材64 に、細条の絶縁板63、バックボード19、絶縁板63、細角管の固定金具７の順に重 置し固定ねじにて締着固定している。

【０００６】 更に、コネクタ89の小形化、低コスト化、高信頼性を図り、図示のように、バ ックボード19のコネクタ端子位置に設けたスルーホールにプレスフィットピン３ を圧入固定して、直接にプリント配線に接続したコネクタコンタクトを構成させ 、コネクタの嵌合ガイドを行うコネクタハウジング59を、各プレスフィットピン ３に圧入嵌着させて固定している。

【０００７】 又、バックボード19の背面側にも装置配線を接続するコネクタ29が、同様にプ レスフィットピン３にコネクタハウジング49を装着して構成しており、このコネ クタハウジング49は、両端に突設した係合爪48を固定金具７に設けた固定孔71に 挿入して掛止固定している。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、 高密度実装化の促進に伴い、コネクタの端子数が増え、回路パッケージ９の 挿抜力が大きく成り、図４の(b) のように、コネクタ91のコネクタ89への嵌合時 に大きな挿入力が加わり、バックボード19に反りを生じる状態となり、回路パッ ケージ９を抜去する場合にも、反りのため余分な抜去力を要し、更に、抜去後も 反りが残る状態にもなり、端子数と端子密度が増えれば増える程に反りは増大す る。 このバックボード19の反りは、コネクタ89の接続端子の小ピッチ化に悪影響 を与え、反り量に応じてピッチが限定され、反りが大きくなればピッチも大きく しなければならないと言う、小形化への矛盾を生じる。 又、バックボード19の固定箇所を増して反りの発生を少なくする法は、バッ クボード19の配線領域が固定箇所分削減され、且つ、ねじ固定のため効果が少な い。 又、バックボード19を厚くして強度を増す法は、特殊なプリント配線板とな り、高価となり、更に、寸法も増え小形化に逆行する。 等の問題点があった。

【０００９】 本考案は、かかる問題点に鑑みて、小形化に伴う回路パッケージの挿抜力増大 に対しても、バックボードの反りを抑制する反り防止構造を提供することを目的 とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、図１の(a)(b)の原理説明図に示す如く、 [1] 回路パッケージ９を並設して、後面のプリント配線板からなるバックボード １の、貫設したプレスフィットピン３にコネクタハウジング4,5 を装着してその 両面又は片面に構成したコネクタ2,8 に、プラグイン接続させて実装するシェル フ６において、バックボード１の背面側のコネクタハウジング４が、両端部の当 接部43がシェルフ６のバックボード１用の固定金具７に当接し、当接部43の近傍 に突設した２個の係合爪の内、第一係合爪41を固定金具７に設けた固定孔71に挿 入して掛止させ、第二係合爪42をバックボード１に設けた係合孔11に挿入して掛 止させ、且つ、縁端45がバックボード１に密着して固定される、本考案のシェル フバックボードの反り防止構造により達成される。 [2] 又、回路パッケージ９を並設して、後面のバックボード１の、貫設したプレ スフィットピン３にコネクタハウジング44,55 を装着してその両面又は片面に構 成したコネクタ22,88 に、プラグイン接続させて実装するシェルフ66において、 バックボード１の背面側のコネクタハウジング44が、両端部に突設した第一係合 爪41をシェルフ66の固定金具７に設けた固定孔71に挿入して掛止させ、且つ、縁 端45がバックボード１に密着して固定され、バックボード１の前面側のコネクタ ハウジング55が、両端部に横設した突起部51に前方から抑え金具77を押し当てて シェルフ１に固定され、且つ、縁端52がバックボード１に密着して固定される、 本考案のシェルフバックボードの反り防止構造によっても適えられる。

【００１１】

【作用】

即ち、コネクタハウジング4,44,55 の形状とその固定方法により、バックボー ド１の反りの発生を抑制させるように作用させる反り防止構造である。

【００１２】 先ず、図１の(a) に示す如く、背面側のコネクタハウジング４の取付けは、第 一係合爪41が固定金具７の固定孔71に挿入されて掛止し、第二係合爪42がバック ボード１の係合孔11に挿入されて掛止し、この状態で当接部43が固定金具７に当 接し、且つ縁端45がバックボード１に平らに当接している。

【００１３】 従って、回路パッケージ９を装着させる時は、コネクタ91がバックボード１の コネクタ５に嵌合接続し、その挿入力がプレスフィットピン３を介してバックボ ード１を前から押し、バックボード１が後凸に反ろうとすると、後面に縁端45が 密着しており、コネクタハウジング４の反りは僅少としてあるので、縁端43に押 し力が加えられ、この力を両端の第一係合爪41及び第二係合爪42にて持ち堪え持 ちることにより、バックボード１の反りの発生は極めて少なく抑えられる。

【００１４】 又、回路パッケージ９を抜去する場合は、プレスフィットピン３からバックボ ード１に前向きの引張力が作用し、特にコネクタ５即ちコネクタ４の両端部に集 中する傾向にあり、この引張力によるバックボード１の反りを当接部43及び第二 係合爪42にて持ち堪えて抑える。

【００１５】 次に、図１の(b) に示す構造では、背面側のコネクタハウジング44は上記のも のと同様に第一係合爪41により掛止し、縁端45をバックボード１に密着させて取 付けてあり、前面側のコネクタハウジング55は両端部の突起部51を抑え金具77に て前方から押し付け固定し、且つ縁端52をバックボード１に密着させて取付けて ある。

【００１６】 従って、回路パッケージ９を挿入する時は、プレスフィットピン３を介してバ ックボード１に挿入押し力が加えられ、バックボード１が反らないように、密着 した縁端52を介して、両端部の第一係合爪41にて持ち堪えて抑える。

【００１７】 又、抜去時は、バックボード１への反り力を、前面側のコネクタハウジング55 の密着した縁端52を介して、両端部の突起部51にて持ち堪えて抑える。 かくして、本考案により、バックボード１の固定箇所を増やしたり、厚さを増 やして強度を増す等を行うことなく、小形化に伴う回路パッケージの挿抜力増大 に対しても、バックボードの反りを抑制する反り防止構造を提供することが可能 となる。

【００１８】

【実施例】

以下図面に示す実施例によって本考案を具体的に説明する。全図を通し同一符 号は同一対象物を示す。図２は本考案の一実施例を示し、(a) はシェルフ接続部 側断面図、(b) はコネクタハウジングの端部拡大図、図３は本考案の他の実施例 の側断面図を示す。

【００１９】 本実施例は、前述の従来例と同じに、プラグインコネクタを２個設けた回路パ ッケージを実装するシェルフについて実施したものである。 一実施例は、図２の(a) に示すように、シェルフ６は、上下板61,62 と図示省 略の両側板と、後面を塞ぐバックボード１とを箱形に組立た構成であり、前面か ら回路パッケージ９を挿入し、プラグイン接続させて、並設実装する。

【００２０】 プリント配線板から成るバックボード１は、上下板61,62 の後折曲縁及び後中 央に架設した補強部材64に、細条の絶縁板63、バックボード19、絶縁板63、細角 管の固定金具７の順に重置し、固定ねじを貫通させて一体に締着固定している。

【００２１】 更に、回路パッケージ９のコネクタ91とプラグイン接続するコネクタ８は、図 示のように、バックボード１のコネクタ端子位置に設けたスルーホールにプレス フィットピン３を圧入固定して、直接にプリント配線に接続したコネクタコンタ クトを構成させ、コネクタの嵌合ガイドを行うコネクタハウジング５を、各プレ スフィットピン３に圧入嵌着させて固定している。

【００２２】 又バックボード１の背面側にも装置配線を接続するコネクタ２が、同様にプレ スフィットピン３にコネクタハウジング４を装着して構成しており、このコネク タハウジング４は、図２の(b) に示すように、両端部に固定金具７に当接する当 接部43を有し、その近傍に第一係合爪41と第二係合爪42とが突設してあり、第一 係合爪41は固定金具７に設けた固定孔71に挿入して掛止させ、第二係合爪42はバ ックボード１に設けた係合孔11に挿入して掛止させると、縁端45がバックボード １に密着して固定される。 かくして、回路パッケージ９の装着時には、バック ボード１に加わる挿入押し力を、コネクタハウジング４の縁端45にて受け、両端 部の第一及び第二係合爪41,42 にて持ち堪え、コネクタハウジング４の反りは僅 少としてあるので、バックボード１は縁端45に密着して反りが抑えられる構造と してある。

【００２３】 他の実施例は図３に示す如くで、前記一実施例と異なる部分のみを説明する。 バックボード１の背面側のコネクタハウジング44は、両端部に第一係合爪41の みが突設され、固定金具７に掛止固定した状態では縁端45がバックボード１に密 着させてあり、回路パッケージ９を装着する際には、縁端45にバックボード１を 密着させ、第一係合爪41にて持ち堪えて、反りを防止する。

【００２４】 更に、回路パッケージ９の抜去時のために、バックボード１の前面側のコネク タハウジング55の両端部に突起部51を横設し、これに前方から抑え金具77,78 を 押し当ててシェルフ66に固定させ、同時に縁端52をバックボード１に密着させて いる。従って、抜去力をバックボード１に密着する縁端52にて受け、これを両端 の突起部51にて持ち堪えて、反りを抑える構造としている。

【００２５】 上記一実施例は、前述の従来例に対して、コネクタハウジング４とバックボー ド１との変更となり、又、他の実施例では両コネクタハウジング44,55 の変更と 抑え金具77,78 の追加にて、小形高密度実装が図れる。

【００２６】 上記各実施例は一例を示したもので、各部の形状は上記のものに限定するもの ではなく、回路パッケージ９のプラグイン接続のコネクタ91の使用個数も拘泥し ないことは明らかである。

【００２７】

【考案の効果】 以上の如く、本考案の反り防止構造により、バックボード１の固定箇所を増や したり、厚さを増やして強度を増す等を行うことなく、小形化に伴う回路パッケ ージの挿抜力増大に対して、バックボードの反りを抑制し、小形高密度実装化及 び高信頼性に寄与でき、その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の原理説明図

【図２】 本考案の一実施例(a) シェルフ接続部側断面
図 (b) コネクタハウジングの端部拡大図

【図３】 本考案の他の実施例の側断面図

【図４】 従来の一例のシェルフ接続部状態側断面図
(a) 回路パッケージの装着前 (b) 同装着後 (c) 同抜
脱後

【符号の説明】

1,19 バックボード 2,8,22,29,88,89,91 コネク
タ ３ プレスフィットピン 4,5,44,49,55,59 コネクタハ
ウジング 6,66,69 シェルフ ７ 固定金具 ９ 回路パッ
ケージ 11 係合孔 41 第一係合爪 42
第二係合爪 43 当接部 45,52 縁端 48
係合爪 51 突起部 61 上板 62
下板 63 絶縁板 64 補強部材 71
固定孔 77,78 抑え金具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路パッケージ(9) を並設して、後面の
   プリント配線板からなるバックボード(1) の、貫設した
   プレスフィットピン(3) にコネクタハウジング(4)(5)
   を装着してその両面又は片面に構成したコネクタ(2)(8)
   に、プラグイン接続させて実装するシェルフ(6) にお
   いて、 バックボード(1) の背面側のコネクタハウジング(4)
   が、両端部の当接部(43)がシェルフ(6) の該バックボー
   ド(1)用の固定金具(7) に当接し、該当接部(43)の近傍
   に突設した２個の係合爪の内、第一係合爪(41)を該固定
   金具(7) に設けた固定孔(71)に挿入して掛止させ、第二
   係合爪(42)を該バックボード(1) に設けた係合孔(11)に
   挿入して掛止させ、且つ、縁端(45)が該バックボード
   (1) に密着して固定されることを特徴とするシェルフバ
   ックボードの反り防止構造。
2. 【請求項２】 回路パッケージ(9) を並設して、後面の
   プリント配線板からなるバックボード(1) の、貫設した
   プレスフィットピン(3) にコネクタハウジング(44)(55)
   を装着してその両面又は片面に構成したコネクタ(22)(8
   8)に、プラグイン接続させて実装するシェルフ(66)にお
   いて、 バックボード(1) の背面側のコネクタハウジング(44)
   が、両端部に突設した第一係合爪(41)をシェルフ(66)の
   該バックボード(1) 用の固定金具(7) に設けられた固定
   孔(71)に挿入して掛止させ、且つ、縁端(45)が該バック
   ボード(1) に密着して固定され、 該バックボード(1) の前面側のコネクタハウジング(55)
   が、両端部に横設した突起部(51)に前方から抑え金具(7
   7)を押し当ててシェルフ(1) に固定され、且つ、縁端(5
   2)が該バックボード(1) に密着して固定されることを特
   徴とするシェルフバックボードの反り防止構造。