JPH0742070A - 加工糸の製造法と製造された該加工糸を使用した織編物 - Google Patents
加工糸の製造法と製造された該加工糸を使用した織編物Info
- Publication number
- JPH0742070A JPH0742070A JP3306596A JP30659691A JPH0742070A JP H0742070 A JPH0742070 A JP H0742070A JP 3306596 A JP3306596 A JP 3306596A JP 30659691 A JP30659691 A JP 30659691A JP H0742070 A JPH0742070 A JP H0742070A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- yarns
- yarn
- substance
- inorganic phosphor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
- Decoration Of Textiles (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 柔らかくて通常の被服用として優れた色彩と
特殊加工を施した編織用糸とそれより織成された編織加
工布帛並びに刺繍糸を提供する。 【構成】 水溶性アクリル酸樹脂又はポリエステル樹脂
の水溶液浴中に無機蛍光体物質、光再帰性物質、発泡性
物質、サーモクロミツク液晶、蓄光性物質を夫々単独又
は複数種添加して先染糸又は無 染糸を該浴中に通し、
乾燥、熱処理して、得られた糸を織編成するか又は刺繍
糸とする。 【効果】 糸の状態でそれぞれ樹脂によつて種々な新規
な効果を奏する処理をするが故に衣料用布帛として織編
成、又は刺繍糸に使用して、柔軟で、風合がよく、しか
もそれぞれ新規な特殊な効果を奏する織編物並びに刺繍
糸を与える。
特殊加工を施した編織用糸とそれより織成された編織加
工布帛並びに刺繍糸を提供する。 【構成】 水溶性アクリル酸樹脂又はポリエステル樹脂
の水溶液浴中に無機蛍光体物質、光再帰性物質、発泡性
物質、サーモクロミツク液晶、蓄光性物質を夫々単独又
は複数種添加して先染糸又は無 染糸を該浴中に通し、
乾燥、熱処理して、得られた糸を織編成するか又は刺繍
糸とする。 【効果】 糸の状態でそれぞれ樹脂によつて種々な新規
な効果を奏する処理をするが故に衣料用布帛として織編
成、又は刺繍糸に使用して、柔軟で、風合がよく、しか
もそれぞれ新規な特殊な効果を奏する織編物並びに刺繍
糸を与える。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然繊維、化学繊維の無
染色糸又は先染糸に無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サ−モクロミツク液晶、蓄光性物質の単独又
は複数種類を水溶性合成樹脂バインダ−と共に水溶液中
で処理し、乾燥、熱処理して加工糸を製造する方法並び
に該加工糸を使用して製織編又は刺繍した布帛、編物又
は刺繍布帛に関するもので、通常の先染糸と同様に糸の
形態で加工するため、通常の衣料用織編物又は刺繍布帛
として使用に供することが可能で紫外線によつて鮮明な
色相を発したり、ヘツドライト等の光源で再帰反射して
夜間の視認性の高い織編物が得られたり、熱によつて発
泡してボリユ−ム感のある織編物が得られたり、−10〜
50℃の温度範囲で温熱発光し、更に蓄光性(残光性)が
あり、一般光線で蓄光されてそのエネルギ−を暗所で発
光エネルギ−として顕現させたり、更に上記それぞれの
効果のほかにそれらの複合した効果を奏するほか、先染
糸の場合と同様に糸の段階で加工され、該加工糸を使用
して織編物又は刺繍布帛が製造されるため、捺染や転写
によつて製造された織編物に比較して優れた柔軟性を呈
し、かつ深味のある格調の高い織編物が得られる利点が
ある。
染色糸又は先染糸に無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サ−モクロミツク液晶、蓄光性物質の単独又
は複数種類を水溶性合成樹脂バインダ−と共に水溶液中
で処理し、乾燥、熱処理して加工糸を製造する方法並び
に該加工糸を使用して製織編又は刺繍した布帛、編物又
は刺繍布帛に関するもので、通常の先染糸と同様に糸の
形態で加工するため、通常の衣料用織編物又は刺繍布帛
として使用に供することが可能で紫外線によつて鮮明な
色相を発したり、ヘツドライト等の光源で再帰反射して
夜間の視認性の高い織編物が得られたり、熱によつて発
泡してボリユ−ム感のある織編物が得られたり、−10〜
50℃の温度範囲で温熱発光し、更に蓄光性(残光性)が
あり、一般光線で蓄光されてそのエネルギ−を暗所で発
光エネルギ−として顕現させたり、更に上記それぞれの
効果のほかにそれらの複合した効果を奏するほか、先染
糸の場合と同様に糸の段階で加工され、該加工糸を使用
して織編物又は刺繍布帛が製造されるため、捺染や転写
によつて製造された織編物に比較して優れた柔軟性を呈
し、かつ深味のある格調の高い織編物が得られる利点が
ある。
【0001】
【従来の技術】従来織物の転写、捺染やコ−テイングに
よつて製造された布帛は著しく硬くなり、特殊な織物と
して使用されるのみで一般に着用される衣料としては使
用し難い問題点があり、また製織後の転写、捺染やコ−
テイング加工であるため織物としての深味のある色彩が
得られなかつた。
よつて製造された布帛は著しく硬くなり、特殊な織物と
して使用されるのみで一般に着用される衣料としては使
用し難い問題点があり、また製織後の転写、捺染やコ−
テイング加工であるため織物としての深味のある色彩が
得られなかつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に鑑み、本発明は
柔らかくて、風合の優れた織編物として色彩に深味があ
り、かつそれぞれ特殊な加工効果を奏する織編物を提供
することを目的とするものである。
柔らかくて、風合の優れた織編物として色彩に深味があ
り、かつそれぞれ特殊な加工効果を奏する織編物を提供
することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は糸に対してバイ
ンダ−となるアクリル酸エステル又はポリエステル等の
水溶性樹脂を20〜80部、水10〜20部、助剤1〜2部を含
有する水溶液浴にそれぞれ無機蛍光体物質5〜80部、光
再帰性物質5〜80部と着色剤5〜20部、発泡性物質5〜
30部、サ−モクロミツク液晶5〜70部又は蓄光性物質5
〜80部を単独又は複数種を添加した浴に浸漬して図1に
示す方法によつて、60m/min の速度で通して処理し、糸
に過剰に付着した液は所謂しごき板で除去し、更に絞り
ロ−ルで絞つて均一に付着せしめ所望の適当量を未着色
糸又は先染糸にコ−テイングし、80℃で約3分間〜6分
間乾燥し、更に発泡性物質以外はそれぞれ130 ℃で約3
分間熱処理してそれぞれ独特の効果を奏する加工糸を製
造する。
ンダ−となるアクリル酸エステル又はポリエステル等の
水溶性樹脂を20〜80部、水10〜20部、助剤1〜2部を含
有する水溶液浴にそれぞれ無機蛍光体物質5〜80部、光
再帰性物質5〜80部と着色剤5〜20部、発泡性物質5〜
30部、サ−モクロミツク液晶5〜70部又は蓄光性物質5
〜80部を単独又は複数種を添加した浴に浸漬して図1に
示す方法によつて、60m/min の速度で通して処理し、糸
に過剰に付着した液は所謂しごき板で除去し、更に絞り
ロ−ルで絞つて均一に付着せしめ所望の適当量を未着色
糸又は先染糸にコ−テイングし、80℃で約3分間〜6分
間乾燥し、更に発泡性物質以外はそれぞれ130 ℃で約3
分間熱処理してそれぞれ独特の効果を奏する加工糸を製
造する。
【0005】本発明に使用される無機蛍光体物質として
はSr5(PO2)3Cl (青色)、Zn2SiO2(緑色)、Y2O5S
(赤)をそれぞれ単独に又は組合して青、緑、赤及びそ
れ以外の色はそれらを組合わせて種々な色彩の着色蛍光
糸が得られ、昼光下では白色が紫外線によつて所望の色
の蛍光を発する。光再帰性物質としてはガラスビ−ズ又
は真珠を着色剤と共に使用する。この場合光の照射によ
つて明るく輝くため、例えば自動車のライトによつてこ
の加工糸を使用した織編物はストライプ柄やチエツク柄
が現われるようになる。
はSr5(PO2)3Cl (青色)、Zn2SiO2(緑色)、Y2O5S
(赤)をそれぞれ単独に又は組合して青、緑、赤及びそ
れ以外の色はそれらを組合わせて種々な色彩の着色蛍光
糸が得られ、昼光下では白色が紫外線によつて所望の色
の蛍光を発する。光再帰性物質としてはガラスビ−ズ又
は真珠を着色剤と共に使用する。この場合光の照射によ
つて明るく輝くため、例えば自動車のライトによつてこ
の加工糸を使用した織編物はストライプ柄やチエツク柄
が現われるようになる。
【0006】発泡性物質としてはアゾジカ−ボンアミド
又はアゾビスイソブチロニトリル(5〜30%)等が使用
される。この場合は熱によつて発泡するが故にボリユ−
ム感のある織編物が得られる。
又はアゾビスイソブチロニトリル(5〜30%)等が使用
される。この場合は熱によつて発泡するが故にボリユ−
ム感のある織編物が得られる。
【0007】サ−モクロミツク液晶としてはフルオラン
系又はトリフエニルメタン系などの薬剤が使用され、こ
の場合加工糸は温度変化によつて糸の色相が変化するた
め、例えばこの加工糸を使用した織編物は季節の差や冷
暖房の部屋に出入りすることによつて被服の色や柄が変
化する特徴がある。更に蓄光性物質としてはZnS を使用
する。この場合は糸又は布帛に光の照射によつてエネル
ギ−が蓄えられ、暗所で色を発する等の特徴を有する加
工糸で、例えば屋内から夜道へ出たときなどに衣類が光
るなどの斬新な意匠を与える加工糸である。また織物と
して、かかる加工糸は織物全体の5〜10%使用し、平織
の外に特に朱子織にすると充分それぞれの加工糸の効果
を奏する。また柄を出すためにはドビ−装置を使用する
と好適である。また経糸に本発明の加工糸を使用する場
合は2本ビ−ム方式で製織される。更に本発明の糸を刺
繍糸として使用して布帛に刺繍を施してそれぞれ特徴の
ある刺繍布帛を作成することが可能である。
系又はトリフエニルメタン系などの薬剤が使用され、こ
の場合加工糸は温度変化によつて糸の色相が変化するた
め、例えばこの加工糸を使用した織編物は季節の差や冷
暖房の部屋に出入りすることによつて被服の色や柄が変
化する特徴がある。更に蓄光性物質としてはZnS を使用
する。この場合は糸又は布帛に光の照射によつてエネル
ギ−が蓄えられ、暗所で色を発する等の特徴を有する加
工糸で、例えば屋内から夜道へ出たときなどに衣類が光
るなどの斬新な意匠を与える加工糸である。また織物と
して、かかる加工糸は織物全体の5〜10%使用し、平織
の外に特に朱子織にすると充分それぞれの加工糸の効果
を奏する。また柄を出すためにはドビ−装置を使用する
と好適である。また経糸に本発明の加工糸を使用する場
合は2本ビ−ム方式で製織される。更に本発明の糸を刺
繍糸として使用して布帛に刺繍を施してそれぞれ特徴の
ある刺繍布帛を作成することが可能である。
【0008】
【実施例1】 水溶性ポリエステル合成樹脂 50部 無機蛍光体物質Sr5(PO2)3Cl 30部 水 19部 助 剤 1部 を含有する加工剤を図1に示す水溶液浴に常温で80番手
の糸を浸漬して60m/minの速度で通してしごき板で過剰
の加工液を除去し、更に絞りロ−ルで無機蛍光体物質と
ポリエステル樹脂とを均一に木綿糸表面に付着せしめ、
ついで80℃で3分間乾燥した後130 ℃、3分間熱処理を
して水溶性ポリエステル樹脂と無機蛍光体物質とを木綿
糸表面に固着せしめる。得られた無機蛍光体物質による
加工木綿糸は表面に均一に無機蛍光体物質がポリエステ
ル樹脂によつて接着被覆され、柔軟で無色の木綿糸は紫
外線の下では青色の蛍光色を呈する加工糸が得られた。
この加工糸は洗濯堅牢度が大である。
の糸を浸漬して60m/minの速度で通してしごき板で過剰
の加工液を除去し、更に絞りロ−ルで無機蛍光体物質と
ポリエステル樹脂とを均一に木綿糸表面に付着せしめ、
ついで80℃で3分間乾燥した後130 ℃、3分間熱処理を
して水溶性ポリエステル樹脂と無機蛍光体物質とを木綿
糸表面に固着せしめる。得られた無機蛍光体物質による
加工木綿糸は表面に均一に無機蛍光体物質がポリエステ
ル樹脂によつて接着被覆され、柔軟で無色の木綿糸は紫
外線の下では青色の蛍光色を呈する加工糸が得られた。
この加工糸は洗濯堅牢度が大である。
【0009】
【実施例2】 実施例1における無機蛍光体物質30部の
代りに光再帰性物質としてガラスビ−ズを20部、着色剤
(有機及び無機顔料)10部に加えて、乾燥時間を6分間
にした以外は実施例1と同様に処理して光再帰性加工糸
を製造した。得られた光再帰性加工糸はヘツドライトな
どの光源で再帰反射し、夜間の視認性が高く、霧、曇
天、雨天でも高い視認性があり、1.5 〜2KM の視認性が
確認された。しかも洗濯堅牢度が大である。
代りに光再帰性物質としてガラスビ−ズを20部、着色剤
(有機及び無機顔料)10部に加えて、乾燥時間を6分間
にした以外は実施例1と同様に処理して光再帰性加工糸
を製造した。得られた光再帰性加工糸はヘツドライトな
どの光源で再帰反射し、夜間の視認性が高く、霧、曇
天、雨天でも高い視認性があり、1.5 〜2KM の視認性が
確認された。しかも洗濯堅牢度が大である。
【0010】
【実施例3】 実施例1において無機蛍光体物質30部の
代りに発泡剤としてアゾビスイソブチロニトリルを25
部、更に水溶性ポリエステル合成樹脂55部を使用し、更
に80℃、3分間乾燥して熱処理をせずに木綿糸を製造し
て、該木綿糸を製織編し、更に製織編後130 ℃、3分間
の熱処理をしてボリユ−ム感のある布帛が製造された。
この場合熱処理工程を製織編後行つた方がよく、バルキ
−の布帛が得られた。
代りに発泡剤としてアゾビスイソブチロニトリルを25
部、更に水溶性ポリエステル合成樹脂55部を使用し、更
に80℃、3分間乾燥して熱処理をせずに木綿糸を製造し
て、該木綿糸を製織編し、更に製織編後130 ℃、3分間
の熱処理をしてボリユ−ム感のある布帛が製造された。
この場合熱処理工程を製織編後行つた方がよく、バルキ
−の布帛が得られた。
【0011】
【実施例4】 実施例1における無機蛍光体物質30部の
代りにサ−モクロミツク液晶としてトリフエニルメタン
30部を使用し、更に乾燥時間を80℃6分間にした以外は
実施例1と全く同様に処理してサ−モミクロミツク液晶
を有する木綿の加工糸を製造した。得られたサ−モミク
ロミツク液晶を有する木綿の加工糸は温度の変化によつ
て糸の糸相が変化するもので、−10〜50℃の温度範囲で
5℃刻みで色を変化させることが可能で、季節の差や冷
暖房のある部屋の出入によつても色や柄が変化する特徴
がある。
代りにサ−モクロミツク液晶としてトリフエニルメタン
30部を使用し、更に乾燥時間を80℃6分間にした以外は
実施例1と全く同様に処理してサ−モミクロミツク液晶
を有する木綿の加工糸を製造した。得られたサ−モミク
ロミツク液晶を有する木綿の加工糸は温度の変化によつ
て糸の糸相が変化するもので、−10〜50℃の温度範囲で
5℃刻みで色を変化させることが可能で、季節の差や冷
暖房のある部屋の出入によつても色や柄が変化する特徴
がある。
【0012】
【実施例5】 実施例1の無機蛍光体物質の代りに蓄光
性物質としてZnS を同量使用した以外は全く実施例1の
場合と同様に処理して蓄光性(残光性)のある加工木綿
糸を製造した。この場合、光の照射によつてエネルギ−
を蓄えて、暗所で色を発するため、屋内から夜道等へ出
ると光を発し、肉眼で20分前後確認することができ、ま
た洗濯堅牢度がある。
性物質としてZnS を同量使用した以外は全く実施例1の
場合と同様に処理して蓄光性(残光性)のある加工木綿
糸を製造した。この場合、光の照射によつてエネルギ−
を蓄えて、暗所で色を発するため、屋内から夜道等へ出
ると光を発し、肉眼で20分前後確認することができ、ま
た洗濯堅牢度がある。
【0013】
【実施例6】 実施例1の無機蛍光体物質のみの添加の
ほかに更に光再帰性物質としてガラスビ−ズを併用した
り、発泡性物質としてアゾジカ−ボンアミドとサ−モク
ロミツク液晶であるフルオランを併用し、得られた糸は
それぞれの作用効果を奏する加工木綿糸を製造すること
が可能で、かかる加工木綿糸はそれぞれ両方の特徴を有
する新規な著しく特徴のある織編物を製造することが可
能である。
ほかに更に光再帰性物質としてガラスビ−ズを併用した
り、発泡性物質としてアゾジカ−ボンアミドとサ−モク
ロミツク液晶であるフルオランを併用し、得られた糸は
それぞれの作用効果を奏する加工木綿糸を製造すること
が可能で、かかる加工木綿糸はそれぞれ両方の特徴を有
する新規な著しく特徴のある織編物を製造することが可
能である。
【0014】
【実施例7】 無機蛍光体物質として実施例1で製造し
た加工木綿糸を使用して紫外線で色や柄が変化する織物
を製織した。即ち黒色の綿80番手の双糸を経糸に配し、
緯糸に黒色の綿80番手双糸と実施例1で得られた無機蛍
光体物質で処理した加工糸を使用して製織した。使用量
は緯糸の5〜10%程度でよく、ドビ−装置を使用して朱
子織とした。無機蛍光体物質で加工した糸は無色の木綿
糸に赤、青、緑、黄に発色するよう加工した糸を使用し
た。この場合すべて紫外線が照射しない限り無染色の木
綿糸の色相のままである。経糸に加工糸を使用する場合
は2本ビ−ム方式で製織した。実施例2、3、4、5、
6で得られた加工糸を使用して製織する場合も上記と同
様にして行うことが可能である。得られた織物の組織図
は省略する。
た加工木綿糸を使用して紫外線で色や柄が変化する織物
を製織した。即ち黒色の綿80番手の双糸を経糸に配し、
緯糸に黒色の綿80番手双糸と実施例1で得られた無機蛍
光体物質で処理した加工糸を使用して製織した。使用量
は緯糸の5〜10%程度でよく、ドビ−装置を使用して朱
子織とした。無機蛍光体物質で加工した糸は無色の木綿
糸に赤、青、緑、黄に発色するよう加工した糸を使用し
た。この場合すべて紫外線が照射しない限り無染色の木
綿糸の色相のままである。経糸に加工糸を使用する場合
は2本ビ−ム方式で製織した。実施例2、3、4、5、
6で得られた加工糸を使用して製織する場合も上記と同
様にして行うことが可能である。得られた織物の組織図
は省略する。
【0015】
【効果】本発明の効果を纏めると下記の通りである。 無機蛍光体物質はそれ自身無色透明であるため、例
えば普通の未処理木綿糸に赤に発色する無機蛍光体物質
で加工された木綿糸は昼光下では未処理木綿糸の色相を
呈する。紫外線照射下では赤色に変化し、青色の染色先
染糸に赤色の無機蛍光体物質の加工糸にすれば紫外線下
では青が赤に変化する。従つて黒の木綿糸に無機蛍光体
物質処理を施した加工糸は紫外線下で赤と黒のチエツク
柄に変化したり又は黒い木綿先染め糸を使用した衣料が
本加工糸を使用することによつて紫外線照射の下では黒
色に赤と緑のチエツク柄の布帛に変わるなど種々変化に
富んだ模様が得られる効果を奏する。 光再帰性物質例えばガラスビ−ズ加工木綿糸は大き
さが数ミクロンのガラスビ−ズに水溶性合成樹脂によつ
て接着されたもので、着色材を併用することによつて例
えば車のライト等で種々な有色に輝く効果を奏し、種々
異なつた柄に光る衣料が製造された。 発泡性物質で加工された加工木綿糸は熱を加えるこ
とによつて体積が著しく増大し、例えばこの加工木綿糸
を使用した布帛は全体がボリユ−ム感のある布帛が得ら
れる効果を奏する。 サ−モクロミツク液晶で加工された加工木綿糸の色
は温熱で可変し、かつ可逆タイプである。温度変化によ
つて有色が無色になり、色の種類は数多くある。例えば
赤色の先染木綿糸に黒のサ−モクロミツク液晶で処理さ
れた加工木綿糸は一定温度範囲での黒色の木綿糸が調整
温度域を外されると赤色に変化する効果を奏する。かか
る効果をたくみに利用して織編物を企画すると著しく異
なつた興味ある織編物が得られる効果を奏する。 蓄光性物質は蛍光灯の光の下では残光として蓄光
し、そのエネルギ−を暗所で発光させ得るが故に蓄光性
物質で加工された木綿糸は例えば暗い場所においてもス
トライプ柄やチエツク柄が浮き出る織編物を与える効果
を奏する。 その他上記した無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サ−モクロミツク液晶、蓄光性物質の複数種
類で加工された加工木綿糸は上記した2種又は3種の効
果を併せ有するためそれらで製織編された織物又は編物
は種々異なつた新規な織編物を与える効果を奏する。 更に上記のそれぞれの加工糸を織物に製織する場
合、経糸又は緯糸に5〜10%使用することによつて、上
記〜に記載したような効果を奏し、新規な珍しい興
味ある織物を与える。編物の場合も全く同様である。 上記の加工糸を使用して刺繍した布帛はそれぞれ刺
繍部分にそれぞれ上記の特徴のある布帛が得られ、従来
得られなかつた新規な刺繍布帛が得られた。
えば普通の未処理木綿糸に赤に発色する無機蛍光体物質
で加工された木綿糸は昼光下では未処理木綿糸の色相を
呈する。紫外線照射下では赤色に変化し、青色の染色先
染糸に赤色の無機蛍光体物質の加工糸にすれば紫外線下
では青が赤に変化する。従つて黒の木綿糸に無機蛍光体
物質処理を施した加工糸は紫外線下で赤と黒のチエツク
柄に変化したり又は黒い木綿先染め糸を使用した衣料が
本加工糸を使用することによつて紫外線照射の下では黒
色に赤と緑のチエツク柄の布帛に変わるなど種々変化に
富んだ模様が得られる効果を奏する。 光再帰性物質例えばガラスビ−ズ加工木綿糸は大き
さが数ミクロンのガラスビ−ズに水溶性合成樹脂によつ
て接着されたもので、着色材を併用することによつて例
えば車のライト等で種々な有色に輝く効果を奏し、種々
異なつた柄に光る衣料が製造された。 発泡性物質で加工された加工木綿糸は熱を加えるこ
とによつて体積が著しく増大し、例えばこの加工木綿糸
を使用した布帛は全体がボリユ−ム感のある布帛が得ら
れる効果を奏する。 サ−モクロミツク液晶で加工された加工木綿糸の色
は温熱で可変し、かつ可逆タイプである。温度変化によ
つて有色が無色になり、色の種類は数多くある。例えば
赤色の先染木綿糸に黒のサ−モクロミツク液晶で処理さ
れた加工木綿糸は一定温度範囲での黒色の木綿糸が調整
温度域を外されると赤色に変化する効果を奏する。かか
る効果をたくみに利用して織編物を企画すると著しく異
なつた興味ある織編物が得られる効果を奏する。 蓄光性物質は蛍光灯の光の下では残光として蓄光
し、そのエネルギ−を暗所で発光させ得るが故に蓄光性
物質で加工された木綿糸は例えば暗い場所においてもス
トライプ柄やチエツク柄が浮き出る織編物を与える効果
を奏する。 その他上記した無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サ−モクロミツク液晶、蓄光性物質の複数種
類で加工された加工木綿糸は上記した2種又は3種の効
果を併せ有するためそれらで製織編された織物又は編物
は種々異なつた新規な織編物を与える効果を奏する。 更に上記のそれぞれの加工糸を織物に製織する場
合、経糸又は緯糸に5〜10%使用することによつて、上
記〜に記載したような効果を奏し、新規な珍しい興
味ある織物を与える。編物の場合も全く同様である。 上記の加工糸を使用して刺繍した布帛はそれぞれ刺
繍部分にそれぞれ上記の特徴のある布帛が得られ、従来
得られなかつた新規な刺繍布帛が得られた。
【0016】上記は加工木綿糸について記載したが他の
天然繊維、合成繊維に対しても同様な加工糸が製造可能
であり、同様な効果を奏する。
天然繊維、合成繊維に対しても同様な加工糸が製造可能
であり、同様な効果を奏する。
【図1】チ−ズより本発明の加工糸を製造する製造工程
図の一実施例。
図の一実施例。
1.チ−ズ 2.糸 3.水溶液浴 4.しごき板 5.絞りロ−ル 6.乾燥室 7.巻取り木管
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は天然繊維、化学繊維の無
染色糸又は先染糸に無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サーモクロミツク液晶、蓄光性物質の単独又
は複数種類を水溶性合成樹脂バインダーと共に水溶液中
で処理し、乾燥、熱処理して加工糸を製造する方法並び
に該加工糸を使用して製織編又は刺繍した布帛、編物又
は刺繍布帛に関するもので、通常の先染糸と同様に糸の
形態で加工するため、通常の衣料用織編物又は刺繍布帛
として使用に供することが可能で紫外綿によつて鮮明な
色相を発したり、ヘツドライト等の光源で再帰反射して
夜間の視認性の高い織編物が得られたり、熱によつて発
泡してボリユーム感のある織編物が得られたり、−30
〜80℃の温度範囲で温熱発光し、更に蓄光性(残光
性)があり、一般光線で蓄光されてそのエネルギーを暗
所で発光エネルギーとして顕現させたり、更に上記それ
ぞれの効果のほかにそれらの複合した効果を奏するほ
か、先染糸の場合と同様に糸の段階で加工され、該加工
糸を使用して織編物又は刺繍布帛が製造されるため、捺
染や転写によつて製造された織編物に比較して優れた柔
軟性を呈し、かつ深味のある格調の高い織編物が得られ
る利点がある。
染色糸又は先染糸に無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サーモクロミツク液晶、蓄光性物質の単独又
は複数種類を水溶性合成樹脂バインダーと共に水溶液中
で処理し、乾燥、熱処理して加工糸を製造する方法並び
に該加工糸を使用して製織編又は刺繍した布帛、編物又
は刺繍布帛に関するもので、通常の先染糸と同様に糸の
形態で加工するため、通常の衣料用織編物又は刺繍布帛
として使用に供することが可能で紫外綿によつて鮮明な
色相を発したり、ヘツドライト等の光源で再帰反射して
夜間の視認性の高い織編物が得られたり、熱によつて発
泡してボリユーム感のある織編物が得られたり、−30
〜80℃の温度範囲で温熱発光し、更に蓄光性(残光
性)があり、一般光線で蓄光されてそのエネルギーを暗
所で発光エネルギーとして顕現させたり、更に上記それ
ぞれの効果のほかにそれらの複合した効果を奏するほ
か、先染糸の場合と同様に糸の段階で加工され、該加工
糸を使用して織編物又は刺繍布帛が製造されるため、捺
染や転写によつて製造された織編物に比較して優れた柔
軟性を呈し、かつ深味のある格調の高い織編物が得られ
る利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 101:00 (72)発明者 瀬川 芳孝 兵庫県氷上郡山南町前川173番1号 (72)発明者 河野 暁暉 神奈川県横須賀市西浦賀町3番40号 (72)発明者 門脇 功 兵庫県西脇市小坂町41番地 株式会社播内
Claims (8)
- 【請求項1】 天然繊維(綿、毛、麻)、化学繊維(再
生繊維、半合成繊維、合成繊維)又はそれらの混紡繊維
の無染色糸又は染色糸をアクリル酸エステル又はポリエ
ステル等の水溶性合成樹脂20〜80重量部(以下部はすべ
て重量部)、水10〜20部、助剤1〜2部を含有する水溶
液浴に無機蛍光体物質を5〜80部(固形物換算)を添加
して処理し、乾燥、熱処理することを特徴とする加工糸
の製造法。 - 【請求項2】 請求項1記載の水溶液浴に添加する無機
蛍光体物質の代りに光再帰性物質5〜80部と着色剤5〜
20部(固形物換算)を添加することを特徴とする加工糸
の製造法。 - 【請求項3】 請求項1記載の水溶液浴に添加する無機
蛍光体物質の代りに発泡性物質5〜30部(固形物換算)
を添加することを特徴とする加工糸の製造法。 - 【請求項4】 請求項1記載の水溶液浴に添加する無機
蛍光体物質の代りにサ−モクロミツク液晶を5〜70部
(固形物換算)を添加することを特徴とする加工糸の製
造法。 - 【請求項5】 請求項1記載の水溶液浴に添加する無機
蛍光体体物質の代りに蓄光性物質を5〜80部(固形物換
算)を添加することを特徴とする加工糸の製造法。 - 【請求項6】 請求項1記載の水溶液浴に添加する無機
蛍光体物質の代りに無機蛍光体物質、光再帰性物質、発
泡性物質、サ−モクロミツク液晶、蓄光性物質の何れか
の複数種を合計で5〜80部(固形物換算)を添加するこ
とを特徴とする加工糸の製造法。 - 【請求項7】 請求項1〜6にて得られた加工糸を通常
の経糸及び/又は緯糸に対して所望の適当本数打込んで
製織したことを特徴とする布帛。 - 【請求項8】 請求項1〜6にて得られた加工糸を編糸
に又は刺繍に所望の適当本数使用して製編又は刺繍した
ことを特徴とする編物又は刺繍布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3306596A JPH0742070A (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 加工糸の製造法と製造された該加工糸を使用した織編物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3306596A JPH0742070A (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 加工糸の製造法と製造された該加工糸を使用した織編物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0742070A true JPH0742070A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=17958978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3306596A Pending JPH0742070A (ja) | 1991-10-24 | 1991-10-24 | 加工糸の製造法と製造された該加工糸を使用した織編物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0742070A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010016217A (ko) * | 2000-11-23 | 2001-03-05 | 조경래 | 온도에 의하여 색상이 변화되는 의류 및 이의 제조방법 |
US6326094B1 (en) | 1997-10-02 | 2001-12-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Fiber structure and textile using same |
KR100405138B1 (ko) * | 2000-12-30 | 2003-11-10 | 득금물산(주) | 내세탁성이 우수한 감온변색성 도포직물의 제조방법 및 이방법으로 제조된 감온변색성 도포직물 |
US7645157B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-01-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Connector |
-
1991
- 1991-10-24 JP JP3306596A patent/JPH0742070A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6326094B1 (en) | 1997-10-02 | 2001-12-04 | Nissan Motor Co., Ltd. | Fiber structure and textile using same |
KR20010016217A (ko) * | 2000-11-23 | 2001-03-05 | 조경래 | 온도에 의하여 색상이 변화되는 의류 및 이의 제조방법 |
KR100405138B1 (ko) * | 2000-12-30 | 2003-11-10 | 득금물산(주) | 내세탁성이 우수한 감온변색성 도포직물의 제조방법 및 이방법으로 제조된 감온변색성 도포직물 |
US7645157B2 (en) | 2005-03-15 | 2010-01-12 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Connector |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101591831A (zh) | 夜光面料及其制造方法 | |
Park | An evaluation of the suitability of fluorescent fabrics and retroreflective materials for road traffic warning clothing in compliance with international standards | |
JPH0967764A (ja) | 蛍光色に発光する繊維 | |
JPH0742070A (ja) | 加工糸の製造法と製造された該加工糸を使用した織編物 | |
CN110438578A (zh) | 一种变色面料及其生产方法 | |
US3094995A (en) | Hair net | |
US6267151B1 (en) | Method of making a patterned glass fabric | |
KR200389660Y1 (ko) | 의류용 직물 | |
KR101645968B1 (ko) | 패턴이 형성된 필름을 이용한 장식사 및 직물의 제조방법 | |
JP7166891B2 (ja) | 変色性撚糸及びそれを用いた布製品 | |
JPH0949178A (ja) | ぼかし調の意匠布帛 | |
JPH10292257A (ja) | 発光繊維構造物および安全服 | |
KR100981911B1 (ko) | 데님 제품 및 그 제조방법 | |
JPS61179371A (ja) | 熱変色性布 | |
JPH10323924A (ja) | 発光性シート状物および安全衣料 | |
JPH0734305A (ja) | 蛍光色に輝く人工観葉植物 | |
JPH0280679A (ja) | 色彩可変の布帛 | |
TW202009345A (zh) | 織物上圖案顯色之方法 | |
US3931427A (en) | Stamp dyed napped fabric | |
JP2002129447A (ja) | 透過光が鮮明な布帛 | |
JPH0351357Y2 (ja) | ||
JPH05156519A (ja) | バックライト調色彩効果を呈する複合繊維 | |
JP2006225821A (ja) | ポリ乳酸繊維構造物 | |
JP2019094605A (ja) | 変色性平糸及びそれを用いた布製品 | |
JP3737548B2 (ja) | バックライト調色彩効果を呈する布帛 |