JPH0741977A - 金属品洗浄方法及び金属品洗浄装置 - Google Patents

金属品洗浄方法及び金属品洗浄装置

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JPH0741977A
JPH0741977A JP20246993A JP20246993A JPH0741977A JP H0741977 A JPH0741977 A JP H0741977A JP 20246993 A JP20246993 A JP 20246993A JP 20246993 A JP20246993 A JP 20246993A JP H0741977 A JPH0741977 A JP H0741977A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 すすぎを流量が制御された脱酸素水で、水切
りを乾燥蒸気で行なうことによって、安全、確実かつ安
価に、金属品を洗浄、すすぎ、水切り及び乾燥する金属
品洗浄方法及金属品洗浄装置を提供する。 【構成】 金属品洗浄装置は、金属品洗浄用アルカリ性
洗浄液が供給される洗浄槽5と、脱酸素水装置27から
金属品をすすぐための脱酸素水が脱酸素水供給量調整装
置101,102,21aを介して供給されるすすぎ槽
17と、ボイラ33から金属品の水切りするための乾燥
蒸気が供給される水切り槽29と、内部が過熱雰囲気に
され金属品を乾燥するための乾燥槽30を順次に配設し
て成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属品洗浄方法及び金
属品洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ベアリング鋼のように錆易い金属は、水
に浸漬すると錆び始めるので、このような金属製の部
品、半組立体、組立体又は製品(以下、「金属品」とい
う)、特に、ベアリングを含む精密金属品を水洗するの
は極めて困難であった。
【0003】従来は、アルカリ性洗浄水で洗浄した金属
製品をすすぐ場合に、すすぎ液に防錆剤を入れてこの金
属品の発錆を防止し、その後、この金属品をエアナイフ
や温風乾燥機で乾燥していた。
【0004】しかし、この方式では、金属品の表面に防
錆剤の残渣が残るという問題があった。又、すすぎ液を
廃液として捨てる場合に、防錆剤を除くための排水処理
装置を必要とし、金属品の洗浄費を増加させるばかりで
なく、水切りの場合、どうしても、その使用水によって
金属表面にしみが発生してしまうし、高価な純粋製造装
置を必要とするという問題があった。
【0005】又、水切り後の乾燥を良くするために、フ
ルオロカーボン(いわゆるフロン)や1,1,1−トリ
クロロエタンも用いられて来たが、これらはいずれもオ
ゾン層を破壊するもので、自然環境保全に問題があり、
その上、後者は作業者の健康に悪影響を与えるという問
題もあった。
【0006】更に、脱酸素水内で金属品をすすぐ手段が
開発されているが、この場合にも従来の水切り法及び乾
燥法を用いるために、金属品にしみや小さな錆が発生す
ることを避けることが出来なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、すす
ぎには脱酸素水槽への供給量が制御された脱酸素水を用
い、水切りには乾燥蒸気を用いることにより、コストの
高い排水処理を必要とする防錆剤や環境破壊や作業者の
健康阻害につらなるフルオロカーボンや1,1,1−ト
リクロロエタンを使用することなく、かつ金属品、特
に、精密金属品をしみや錆がなく美麗に洗浄することが
出来る金属品洗浄方法及び金属品洗浄装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の金属品洗浄方法は、金属品をアルカリ性洗
浄液で洗浄し、脱酸素水の流量をすすぎに適する流量に
制御して該脱酸素水で該金属品をすすぎ、該金属品に乾
燥蒸気を吹き付けて水切りした後に加熱雰囲気内で乾燥
することによって構成される。
【0009】又、本発明の金属洗浄装置は、アルカリ性
洗浄液を収容する洗浄槽と、脱酸素水装置からの脱酸素
水を収容するすすぎ槽と、該すすぎ槽への脱酸素水の流
量を制御する制御手段と、ボイラからの乾燥蒸気が供給
される水切り槽と、内部が加熱雰囲気にされた乾燥槽と
を順次に配設して構成される。
【0010】
【作用】金属品をまず洗浄槽に入れてアルカリ性洗浄液
で洗い、この金属品に付着している油性成分を除去・洗
浄する。洗浄後の金属品をすすぎ槽内へ移し、これを流
量が制御された脱酸素水で無酸素状態ですすぐ。次い
で、金属品を水切り槽内へ移し、ボイラからの乾燥蒸気
を金属品表面全体に均等に噴射し、該金属品を無酸素状
態で覆うと共に乾燥に適するように高温に保持する。最
後に、金属品を乾燥槽へ移し、これを迅速かつ美麗に乾
燥させる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を実施例に基づ
いて説明する。
【0012】図1に示す本発明の一実施例において、金
属品洗浄装置は、機枠1内に設けられた洗浄部2、すす
ぎ部(リンス部)3及び水切り・乾燥部4から成る。
【0013】洗浄部2には、ベアリング鋼その他の錆易
い金属製の金属品(例えば、ベアリングの部品、その半
組立体又は組立体)を洗浄するためのアルカリ性洗浄液
(例えば、陰イオン界面活性剤を含んだ水溶液)10が
充填される洗浄槽5とその中の洗浄液10に振動を与え
る超音波振動子6を設けている。
【0014】洗浄槽5に隣接して、補助洗浄槽7がその
水位が洗浄槽5の水位よりも低い位置にあるように設け
られており、洗浄槽5から溢出する洗浄液10を受ける
ようになっている。金属品から溶解した機械油のような
油性成分を洗浄液10から分離する油水分離装置8の取
入れ口が油水分離装置用ポンプ47を介して補助洗浄槽
7の上部の出口に接続されており、又、油水分離装置8
の吐出口も補助洗浄槽7の下部の入口に接続されてい
る。補助洗浄槽7の底部は、その中の洗浄液の水位を確
保するため、及び、この洗浄液を排出するため、ドレー
ン9に接続されている。
【0015】洗浄用ポンプ11は、その取入れ口が補助
洗浄槽7に、その吐出口が、一方では、補助洗浄槽7
に、他方では、フィルタ12を介して洗浄槽5に接続さ
れている。この洗浄用ポンプ11は、洗浄槽5及び補助
洗浄槽7並びにこの洗浄用ポンプ11及びフィルタ12
で構成された流体回路内を洗浄液10を循環させて、こ
の洗浄液10の濃度、流量及び清浄度を保つように、絞
り弁13及び14を介して洗浄液をそれぞれ所定の比率
で洗浄槽5及び補助洗浄槽7へ供給するようになってい
る。
【0016】洗浄用ポンプ11は、洗浄液10を補充又
は入れ換えるための水供給源15に接続されている。
【0017】すすぎ部3は、脱酸素水20を収容するす
すぎ槽(リンス槽)17を有し、洗浄槽5内の洗浄液を
振動させる超音波振動子6と同様な構造の超音波振動子
18によってすすぎ槽17内の脱酸素水20が振動され
るようになっている。すすぎ槽17の底部はドレーン1
9に接続され、すすぎ槽17内の脱酸素水20をドレー
ンするようになっている。なお、洗浄液及び脱酸素水を
振動させるための振動装置として超音波振動子を用いて
いるが、それらの代わりに他の振動装置を用いてもよ
い。
【0018】すすぎ槽17には、脱酸素水槽21が流量
制御弁21a、ポンプ22及びフィルタ23を介して接
続されており、この脱酸素水槽21からポンプ22によ
って脱酸素水20がすすぎ槽17へ供給されるようにな
っている。又、脱酸素水槽21は、ポンプ22から分岐
して自らに脱酸素水を戻す循環流体回路24を有してお
り、脱酸素水の脱酸素水槽21からすすぎ槽17への供
給量と脱酸素槽21への帰還量との割合は絞り弁25に
よって設定される。ドレーン26は、すすぎ槽17の最
上液位に接続されており、後述の脱酸素水装置27から
脱酸素水槽21を介して脱酸素水がすすぎ槽17に供給
され次第、すすぎ槽17内にあったいわば古い脱酸素水
20がすすぎ槽17の出口17aからオーバーフローす
るようになっているから、溶存酸素がほとんどないすす
ぎ液、即ち新鮮な脱酸素水20が常にすすぎ槽17内に
供給および充填され、すすぎ工程で金属品に錆を生じさ
せることがない。また、このドレーン26は、脱酸素水
槽21の最上液位及び底部が絞り弁を介して接続されて
おり、脱酸素水20が脱酸素水槽21から溢れるのが防
止されていると共に、脱酸素水槽21の排水が行えるよ
うになっている。
【0019】脱酸素槽21には、脱酸素水を製造してこ
の脱酸素水槽21へ供給する脱酸素水装置27が接続さ
れており、これに水供給源28から水が供給されるよう
になっている。実験によって、ベアリング鋼のように錆
び易い金属でも、溶存酸素濃度が50PPB以下(望ま
しくは、20PPB以下)の脱酸素水中では錆びにくい
ことが確認されているので、脱酸素水装置27としては
溶存酸素濃度が50PPB(望ましくは、20PPB)
以下の脱酸素水を製造するものが選ばれる。
【0020】すすぎ槽17内の脱酸水20が出口17a
の高さに達していない時に、脱酸素水20の不足を示す
不足信号を発する脱酸素水位検出器101がすすぎ槽1
7内に設けられている。102は脱酸素水位制御装置
で、脱酸素水位検出器101及び流体制御弁21aを介
して脱酸素水槽21に電気的に接続されており、すすぎ
槽17内の脱酸素水20が不足した時に、この不足信号
を検出器101から受けて、流量制御弁21aを開き、
脱酸素水20のすすぎ槽17への供給量が増加される。
なお、脱酸素水位検出器101及び脱酸素水位制御装置
102は、脱酸素水供給量調整装置を構成する。
【0021】乾燥部4は、水切り槽29と乾燥槽30と
を有する。
【0022】水切り槽29は、内部の金属品44に向け
て乾燥蒸気を噴射するノズル31を有する。ノズル31
は、図1では簡便のために1個しか示されていないが、
水切り槽29の円周方向及び上下に均等に配設され、水
切り槽29内の金属品に均等に乾燥蒸気を噴射するよう
にする。
【0023】ノズル31は水供給源32から水が供給さ
れるボイラ33に接続されている。ボイラ33からは高
熱の乾燥蒸気がノズル31を介して水切り槽29内に噴
射される。乾燥蒸気は液相を含んでいないことと高温で
あることから、水切り槽29内の金属品の水切りを、フ
ルオロカーボンや1,1,1−トリクロロエタンのよう
な環境を破壊し又は人体に有害な溶剤を用いることなく
確実に行なうことが出来る。更には、金属品に乾燥蒸気
を均等に噴射することによって、無酸素状態で金属品の
清浄面を万遍なく水切りし、錆が生じないようにしてい
る。又、乾燥蒸気を用いることにより金属品表面のしみ
をなくすることが出来るので、純水製造装置を設ける必
要がなく、その分、洗浄コストを低減出来る。
【0024】水切り槽29の底部は、排気ファン34及
び凝縮機35を介して、水切り槽29の中の蒸気を水に
換え、その水を排出するドレーン36に接続されてい
る。
【0025】乾燥槽30にも、ノズル37が円周方向及
び上下に均等に配設されている。但し、図1には簡便の
ために1個しか示されていない。このノズル37は、ヒ
ータ38及びフィルタ39を介して窒素ガスのような圧
搾不活性ガス供給用又は圧搾空気用の圧搾気体供給源4
1に接続されている。この圧搾気体供給源41からの圧
搾気体は、フィルタ39で濾過され、ヒータ38で加熱
された後、ノズル37から乾燥槽30内の金属品に噴射
され、この金属品を均等に乾燥する。乾燥槽30の底部
も排気ファン34の取入れ口に接続されている。尤も、
圧搾気体としては、錆び易い金属品に対しては、窒素ガ
スのような不活性気体を用いるが、錆が比較的生じない
金属品に対しては、圧搾空気を用いることが出来る。
【0026】水切り・乾燥部4(即ち、水切り槽29及
び乾燥槽30)の真上の領域を凝縮コイル42で囲み、
この凝縮コイル42で水切り槽29及び乾燥槽30から
上昇して来る蒸気を凝縮するようにようになっている。
【0027】各槽5、17、29及び30は等間隔に配
置され、それらの真上に水平な、例えば、エンドレス形
式のコンベア43が配設され、これに金属品44を収容
した上下へ可動の洗浄籠45が対応の槽5、17、29
及び30の真上に位置することが出来るように設けられ
ている。コンベア43は洗浄籠45を矢印Aの方向へ金
属品取入れステーションから金属品取外しステーション
(共に図示せず)まで移動させる。
【0028】次に、この実施例の洗浄装置の作用を説明
する。
【0029】まず、ポンプ11、22、排気ファン34
及び超音波振動子6及び18を作動し、洗浄装置を運転
状態にする。
【0030】次いで、金属品取入れステーションで金属
品(例えば、精密金属品であるベアリング組立体)44
を収容した洗浄籠45(以下、「1番目の洗浄籠」と呼
ぶ)をコンベア43により洗浄槽5の真上に搬送し、す
べての洗浄籠45を対応の槽内へ下降させる。洗浄槽5
内では金属品44がアルカリ性洗浄液10に浸かり、そ
の洗浄面から機械油などの油性成分が除去される。洗浄
液10は超音波振動子6で振動されるので、金属品44
からの油性成分除去効率が高められる。洗浄用ポンプ1
1の作動により、洗浄液10が補助洗浄槽7から洗浄槽
5に供給され、金属品44からの油性成分を溶解して補
助洗浄槽7に溢れ出ると共に、その一部は油水分離装置
用ポンプ47によりこの補助洗浄槽7から油水分離装置
8へ供給され、油性成分が除去された後、補助洗浄槽7
へ戻される。洗浄槽5内の洗浄液10が少なくなった場
合には、詳述はしないが付属の弁を開閉させて洗浄液を
水供給源15から補充する。
【0031】この洗浄が終了したら、全洗浄籠45が持
ち上げられ、A方向へ1槽間隔分コンベア43により移
送され、そして、全洗浄籠45が降下される。1番目の
洗浄籠45は、すすぎ槽17内に収容されて脱酸素水2
0に浸かり、金属品44が無酸素状態ですすがれる。脱
酸素水は、常時、脱酸素水槽21からすすぎ槽17内へ
供給されると共に、すすぎ槽17の出口17aからドレ
ーン26へ排水されるから、すすぎに当たって常に無酸
素の状態が保たれ、防錆剤を用いる必要がなくなる。こ
こで、すすぎ槽17の脱酸素水20の水位が出口17a
に達していない時は、脱酸素水検出器101からの脱酸
素水を不足とする信号が脱酸素水位制御装置102へ送
られ、同装置102が流体制御弁21aを解放して、脱
酸素槽21を通して脱酸素水装置27からすすぎ槽17
内へ脱酸素水の供給量を増加させる。このすすぎと同時
に1番目の洗浄籠の次の洗浄籠45(以下、「2番目の
洗浄籠」と呼ぶ)は洗浄槽5内に収容され、その中の金
属品44が洗浄される。これらの洗浄とすすぎが完了し
た後、全洗浄籠45が上昇され、また、1槽間隔分A方
向へ搬送され、そして再び下降される。
【0032】この下降で、1番目の洗浄籠45は今度は
水切り槽29内に入り、この洗浄籠内の金属品44に、
ボイラ33より供給された乾燥蒸気がノズル31から噴
射され、すでに述べたように、金属品44は、フルオロ
カーボンや1,1,1−トリクロロエタンなどの溶剤を
用いなくても錆が発生することなく無酸素状態で水切り
がされると共に、乾燥に必要な温度まで加熱される。そ
して、乾燥蒸気が洗浄面に万遍なく吹き掛かるために、
この洗浄面をしみがなく美麗に仕上げることが出来る。
この水切り行程中、2番目及び3番目の洗浄籠45は、
それぞれ、すすぎ槽17及び洗浄槽5に収容されて、そ
れらの中の金属品44が、それぞれ、すすがれ、洗浄さ
れる。この後、全洗浄籠45が上昇され、1槽間隔分A
方向へ移送されて、そしてまた下降される。
【0033】今度は、1番目の洗浄籠45は乾燥槽30
に収容され、圧搾気体供給源41から供給されかつ温度
がヒータ38によって乾燥温度まで高められた圧搾気体
がノズル37から金属品44に噴射され、この金属品4
4を乾燥させる。この過程中は、2番目から4番目の洗
浄籠45は、それぞれ、水切り槽29、すすぎ槽17及
び洗浄槽5に収容されて、それらの中の金属品44を、
それぞれ、水切り、すすぎ、洗浄する。この後、全洗浄
籠45が上昇され、A方向へ1槽間隔分移送され、そし
て又下降される。
【0034】この結果、1番目の洗浄籠45は金属品取
外しステーションに達し、コンベア43から外される。
そして、2番目乃至5番目の洗浄籠45内の金属品44
は、それぞれ、乾燥槽30、水切り槽29、すすぎ槽1
7及び洗浄槽5内で、乾燥、水切り、すすぎ及び洗浄が
行なわれる。
【0035】この工程以降は、洗浄籠45の取入れ、金
属品44の洗浄から乾燥まで、洗浄籠45の取り外しが
同時に行なわれるので、金属品の水洗いが能率よく行な
われることになる。
【0036】図2には、乾燥槽を真空槽49で構成した
実施例を示す。この真空槽49は、その内部をOリング
50を介して流体密に封止する蓋51を有しており、こ
の蓋51を開けた状態で金属品を真空槽49内に格納す
る。この真空槽49内部は、図1の実施例と同様に、ノ
ズル37、ヒータ38及びフィルタ39を介して圧搾空
気又は不活性ガスを収容した圧搾気体供給源41に連通
されている。そして、蓋51を流体密に閉めた後、真空
槽49に接続された真空装置52で槽49内を真空引き
すると共に、槽49内に設けたヒータ46でこの槽49
内を加熱して加熱雰囲気とし、金属品表面の結氷を防止
する。
【0037】図3は、洗浄槽及びすすぎ槽の他の実施例
を示す。この洗浄槽53及びすすぎ槽54には、それら
の側壁に、それぞれ洗浄液及び脱酸素水を金属品に万遍
なく噴射するように、円周方向及び上下に均等に洗浄液
噴射用ノズル55及び脱酸素水噴射用ノズル56が設け
られている。脱酸素水槽21からすすぎ槽17まで延び
る脱酸素水供給パイプ104の下流側に流量検出器10
3が設けられている。そして、同パイプ104内を流れ
る脱酸素水が所定量より少ない場合は、このことが流量
検出器103によって検出され、不足信号として流量検
出器103に電気的に接続された流量制御装置106へ
伝えられる。これにより、流量制御装置106に電気的
に接続された流量制御弁21aが開かれ、すすぎ槽54
内の金属品に脱酸素水が十分に供給される。その他の構
造は図1の実施例と同様である。また、流量検出器10
3及び流量制御装置106は脱酸素水供給調整装置を構
成する。
【0038】図1の実施例を用いて洗浄を行なう場合
は、洗浄液10及び脱酸素水20が超音波振動子6及び
18によって物理的振動エネルギが与えられるために、
半組立状態での金属品の部品同士が接触したりずれやす
い状態にあるものは部品間にずれが生じる恐れがある。
特に、例えば、ベアリングの組立体ではフレチング現象
が発生する危険性がある。これに対して、図3の実施例
を用いて、金属品に洗浄液及び脱酸素水を均等に吹き掛
けることにより、このようなことが起こるのを防止する
ことが可能になる。
【0039】
【発明の効果】本発明は、流量が制御されたすすぎを脱
酸素水で行い、水切りを乾燥蒸気で行なうものであるか
ら、すすぎの際には防錆剤を用いる必要がなく、そのた
め、排水処理装置を省略することが出来て洗浄コストを
低減出来、かつ、水切りの際には、オゾン層を破壊する
フルオロカーボンやオゾン層を破壊すると共に作業者の
健康を害する恐れのある1,1,1−トリクロロエタン
を用いずに済むという効果がある。更に、乾燥蒸気の使
用により、水切りの際に金属品の洗浄面にしみや錆を生
じさせず、美麗な洗浄面が得られるという効果もあり、
加えて、通常、精密洗浄に用いられる純水製造装置が不
必要で、これも洗浄コストを低減させるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略縦断側面図である。
【図2】本発明の乾燥槽の他の実施例の縦断面図であ
る。
【図3】本発明の洗浄槽及びすすぎ槽の他の実施例の縦
断面図である。
【符号の説明】
1 機枠 2 洗浄部 3 すすぎ部 4 水切り・乾燥部 5 洗浄槽 6 超音波振動子 8 油水分離装置 10 洗浄液 11 洗浄用ポンプ 15 水供給源 17 すすぎ槽 17a 出口 18 超音波振動子 20 脱酸素水 21a 流体制御弁 22 ポンプ 27 脱酸素水装置 28 水供給源 29 水切り槽 30 乾燥槽 31 ノズル 32 水供給源 33 ボイラ 37 ノズル 38 ヒータ 41 圧搾気体供給源 43 コンベア 44 金属品 45 洗浄籠 47 油水分離装置ポンプ 49 真空槽 52 真空装置 53 洗浄槽 54 すすぎ槽 55 ノズル 56 ノズル 101 脱酸素水位検出器 102 脱酸素水位制御装置 103 流量検出器 106 流量制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属品をアルカリ性洗浄液で洗浄し、す
    すぎ、除水し、過熱雰囲気内で乾燥する行程から成り、
    該すすぎ行程は、すすぎ槽(17,54)内に脱酸素水
    (20)を注ぎ、該すすぎ槽(17,54)内の該脱酸
    素水(20)が所定量に達していない時には該脱酸素水
    (20)の該すすぎ槽(17,54)への供給量を増加
    させることから成り、前記乾燥行程は前記金属品に乾燥
    蒸気を吹きかけることから成ることを特徴とする金属品
    洗浄方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ性洗浄液を収容する少なくとも
    1個の洗浄槽(5)と、脱酸素水装置(27)からの脱
    酸素水(20)を収容する少なくとも1個のすすぎ槽
    (17,54)と、該すすぎ槽に設けられその中の脱酸
    素水(20)が所定量に達していない時に該脱酸素水を
    増加させるための少なくとも1個の脱酸素水供給量調整
    装置(101,102;103,106)と、ボイラ
    (33)からの乾燥蒸気が供給される少なくとも1個の
    水切り槽(29)と、内部が過熱雰囲気にされた少なく
    とも1個の乾燥槽(30)とを順次に配設して成ること
    を特徴とする金属品洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005040456A1 (en) * 2003-10-27 2005-05-06 Outokumpu Copper Products Oy Equipment and method for treating the surface of a metal object
JP2016538111A (ja) * 2013-10-10 2016-12-08 ドリーム ヒート トリーティング カンパニー,リミテッド 廃水再生装置及びそれを含む廃水リサイクル洗浄設備

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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