JP4058493B2 - 洗浄装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被洗浄体に付着した油分等を除去するための洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、焼入れ等の熱処理によって被処理材に付着した油を除去するための洗浄装置としては、洗浄槽と洗浄液タンクとが一体化されたものが多く、例えば、浸漬洗浄、シャワー洗浄、リンス洗浄等、複数の洗浄工程が必要な場合には、前記一体型の洗浄装置を複数連結して洗浄を行っていた。すなわち、前記複数の洗浄工程のそれぞれに、洗浄槽と洗浄液タンクがセットにして設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来の構成では、少なくとも、前記一体型の洗浄装置一機の設備費に洗浄工程の数を乗じて得られた額の合計設備費を要するほか、前記一体型の洗浄装置の設置面積に洗浄工程の数を乗じて得られた広さの合計設置面積が必要となる。前記合計設備費および前記合計設置面積をできるだけ小さくすることが、経済性の観点から望ましい。
【0004】
本発明は、こうした事情に鑑みてなされたもので、設備費および設置面積を極力抑えることができる、洗浄装置を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係る洗浄装置は、被洗浄体を収容する単一の洗浄槽と、該洗浄槽へ供給される洗浄液を貯留する複数の洗浄液タンクと、を備え、前記洗浄槽は、前記被洗浄体の出し入れ口を閉じることにより密閉状となり、内部に、前記被洗浄体に洗浄液を吹き付けるシャワーノズル及び被洗浄体の表面から洗浄液を除去するエアブローノズル及び下部に切子回収用凹部と、を備え、前記複数の洗浄液タンクは、前記洗浄槽からそれぞれの戻しバルブを介して戻された洗浄液の油分回収装置を備え、また、前記複数の洗浄液タンクを前記洗浄槽へと個別に連通せしめるそれぞれの導入バルブと、吸入口に前記それぞれの導入バルブを介して前記複数の洗浄液タンクが接続され該複数の洗浄液タンク内の洗浄液を前記洗浄槽へと供給する洗浄液ポンプと、を備えてなる、ものである(請求項1)。
【0006】
本発明によれば、前記洗浄液ポンプを作動せしめるとともに、前記導入バルブによって、前記複数の洗浄液タンクを順番に前記単一の洗浄槽へと連通せしめることにより、前記複数の洗浄液タンク内の洗浄液を順次使用して複数の工程の洗浄を行うことができる。前記洗浄液を貯留する洗浄液タンクは、必要な洗浄工程の数に応じて複数とされるが、洗浄槽は単一であり、いずれの洗浄工程においても、同一の洗浄槽内で被洗浄体の洗浄が行われる。このため、各洗浄工程毎に洗浄槽をそれぞれ有する従来の構成に比較して、設備費も安く、設置面積も少なくてすむ。
【0007】
また、本発明によれば、前記各洗浄タンク内の洗浄液を前記単一の洗浄槽へ供給して該単一の洗浄槽内で被洗浄体の洗浄を行い、前記洗浄液を前記単一の洗浄槽から元の洗浄タンクへ戻すようにしているので、前記複数の洗浄液タンクのうち洗浄に関与していない洗浄液タンク内の洗浄液を、該洗浄液タンクが次に洗浄に関与するまでの間に浄化せしめることができ、よって、洗浄液の浄化を効率的に行うことができる。
【0008】
また、前記単一の洗浄槽と前記複数の洗浄液タンクの内の少なくとも一つの洗浄液タンクとの間で洗浄液を循環せしめ、該洗浄液から油分の除去を、前記洗浄液タンク内に形成された屈曲流路を前記洗浄液が流通する間に行うこともできる(請求項)。前記単一の洗浄槽から前記洗浄液タンクへと戻ってきた洗浄液は、該洗浄液タンク内において前記屈曲流路に沿って流れて、再び前記洗浄槽へと供給される。前記屈曲流路は、屈曲しているから、前記洗浄液タンク内における前記洗浄液の流通経路が長くなり、その分だけ、被洗浄体の洗浄によって前記洗浄液中に混入した油分が液面に確実に浮上することになる。よって、前記洗浄液の浄化を確実に行うことができ、好適である。さらに、前記屈曲通路には気泡発生手段を設けることができる(請求項3)。この構成によれば、前記洗浄液に含まれる微細油滴を、液面へと浮上せしめることができ、さらに好適である。
【0009】
また、前記単一の洗浄槽を密閉して前記被洗浄体を洗浄した後、該洗浄槽内に生じた蒸気を強制的に排出してから、該洗浄槽から前記被洗浄体を取り出すことができる。このようにすれば、温水の洗浄液をもちいることによって前記単一の洗浄槽内に生じた蒸気が、前記洗浄槽からの前記被洗浄体の取り出し時に外部へ漏れることが防止されるので、前記洗浄槽の回りの機器に悪影響が及ぶことがない。さらに、前記切粉回収用凹部に、マグネットおよび網を設けることができる(請求項4)。この構成によれば、被洗浄体の表面に付着していた切粉が前記マグネット及び網によって補足及び回収される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な一実施の形態を説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態に係る洗浄装置の回路図である。本実施の形態に係る洗浄装置1は、例えば、焼入れ工程によってその表面に油分が付着した鋼部品等の被洗浄体2を洗浄するための装置、すなわち、該被洗浄体2の表面からの油分の除去を行うための洗浄装置であり、単一の洗浄槽3と、洗浄工程の数に応じて設けられた複数の洗浄液タンク4,5,6と、を備えている。本実施の形態では、洗浄工程として、荒洗浄工程と、本洗浄工程と、リンス洗浄工程と、を備えたものとされており、これに対応して、荒洗浄液タンク4、本洗浄液タンク5、リンス洗浄液タンク6の三つの洗浄液タンクが設けられている。該各洗浄液タンク4,5,6内の洗浄液は、順番に前記単一の洗浄槽3へ供給されて被洗浄体2の表面を洗浄し、それぞれ元の洗浄液タンク4,5,6へと戻される。
【0019】
前記洗浄槽3は、前記被洗浄体2を出し入れするための開閉自在な出し入れ口として、被洗浄体装入口7と、被洗浄体取出口8と、を備えていて、これらの出し入れ口7,8のそれぞれが開閉自在な扉9,10で閉じられることにより密閉状となる。
【0020】
前記洗浄槽3の内部には、装入された被洗浄体2に洗浄液を吹き付けるためのシャワーノズル11が設けられるとともに、前記被洗浄体2の表面を残らず洗浄できるように、電動モータ等の原動機12で駆動される回転テーブル13が配置されている。限定はされないが、該回転テーブル13は、その回転方向が繰り返し変化する形式のものであり、かつ、その回転速度は、自在に設定変更可能とされている。
【0021】
また、前記洗浄槽3は、バルブ14を介して空気源15に接続されたエアブローノズル16を備えている。前記リンス洗浄工程終了後の液切り工程において、前記エアブローノズル16から、前記被洗浄体2にエアを吹き付けることにより、被洗浄体2の表面から洗浄液が除去される。
【0022】
前記洗浄槽3には、槽内の空気を強制的に排出せしめる空気強制排出手段として、ブロア17が接続されている。これは、前記洗浄槽3から被洗浄体2を取り出す時に、前記被洗浄体取出口8から蒸気が漏れ出すことを防止し、前記洗浄槽3の周辺の機器の保護を図るためである。すなわち、前記洗浄槽3内では、高い洗浄効果を得るため、温水の洗浄液で洗浄が行われる。このため、洗浄工程終了後には、前記洗浄槽3内に蒸気が充満している。そこで、前記液切り工程終了後、あるいは、該液切り工程と並行して行われる蒸気排出工程において、前記ブロア17を作動させることにより、前記洗浄槽から蒸気排出管18を通して前記蒸気を強制的に排出せしめれば、その後に、前記被洗浄体取出口8の扉10を開いても、蒸気が漏れ出すことがない。
【0023】
前記洗浄槽3の下部には、前記被洗浄体2の表面に付着していた切粉を回収するための切粉回収用凹部19が形成され、該切粉回収用凹部19には、前記切粉を捕捉し回収するため、図示しないマグネットおよび網が設けられている。
【0024】
前記各洗浄液タンク4,5,6内の洗浄液は、洗浄液ポンプ20によって、前記洗浄槽3へと供給される。前記洗浄液ポンプ20の吸入口20a側には、荒洗浄液導入バルブ21と、本洗浄液導入バルブ22と、リンス洗浄液導入バルブ23と、を介して、前記三つの洗浄液タンク4,5,6がそれぞれ接続されている。一方、前記洗浄槽3は、前記三つの洗浄液タンク4,5,6から供給された洗浄液を元のタンク4,5,6へと戻すため、前記切粉回収用凹部19の部分において、荒洗浄液戻しバルブ24と、本洗浄液戻しバルブ25と、リンス洗浄液戻しバルブ26と、を介して、前記三つの洗浄液タンク4,5,6へ接続されている。
【0025】
該三つの洗浄液タンク4,5,6には、それぞれ、その内部の洗浄液を、高い洗浄効果が得られる温度、例えば、50〜90℃程度に加熱するための、適当な形式のヒーター27が設けられている。
【0026】
また、前記三つの洗浄液タンク4,5,6は、それぞれ、それ自体周知の適当な形式の油分回収装置29を備えている。該油分回収装置29は、前記洗浄槽3から前記各タンク4,5,6へと戻された洗浄液の液面に浮上する油分を回収し、前記洗浄液を浄化する。
【0027】
前記荒洗浄液タンク4においては、洗浄液中に含まれる油分は自然に液面へと浮上するので、該液面から前記油分回収装置29で油分を回収することにより、前記荒洗浄液タンク4内の洗浄液が浄化される。
【0028】
これに対し、本実施の形態では、前記本洗浄液タンク5と前記リンス洗浄液タンク6における油分の回収を一層確実にせしめるため、図2乃至図6に示す特別な構成を採用している。前記本洗浄液タンク5と前記リンス洗浄液タンク6は、互いに同一構成のものであり、図2、図3は、それぞれ、それらのタンク5,6の内部構造を示す斜視図と平面図、図4は、図3のIV−IV矢視断面図、図5および図6は、前記タンク内の液面の状態を示す正面図である。
【0029】
前記本洗浄液タンク5および前記リンス洗浄液タンク6のタンク本体30の内部には、図2および図3に示すように、第一隔壁31と第二隔壁32とが設けられている。前記第一隔壁31によって、前記タンク本体30内に、一次油液分離領域33と二次油液分離領域34とが区画形成される。前記第一隔壁31は、前記一次油液分離領域33側から前記二次油液分離領域34側へと洗浄液Lが溢れて移動することを許容するオーバーフロー縁部35を備えていて、該オーバーフロー縁部35によって、前記一次油液分離領域33の最高水位が画定される。
【0030】
図4に示すように、前記第一隔壁31は、前記オーバーフロー縁部35から前記二次油液分離領域34の上流端部36へ向けて下向きに延びる傾斜面37を備えているので、前記オーバーフロー縁部35からオーバーフローした洗浄液Lは、前記傾斜面37に沿って流れて、前記二次油液分離領域34へと静かに流入する。
【0031】
一方、前記第二隔壁32は、図2に示すように、前記一次油液分離領域33を、その下部において互いに連通せしめるとともに、その上部において仕切っており、前記第二隔壁32によって、前記一次油液分離領域33が、その下部において互いに連通した上流側領域33aと下流側領域33bとに分けられている。前記タンク本体30の液入口38から前記上流側領域33aへと流入した洗浄液Lは、前記第二隔壁32の下部に形成された連通口39を通って、前記第一隔壁31との間の前記下流側領域33bへと流入する。
【0032】
前記一次油液分離領域33の前記上流側領域33aには、前記油分回収装置29が接続されている。前記上流側領域33aでは、汚れた洗浄液Lの中に含まれる大きな油滴がその液面に浮上し、前記油分回収装置29によって回収される。したがって、前記上流側領域33aの下部には、大きな油滴を含まない洗浄液が溜まることになり、前記下流側領域33bへは、前記下部連通口39を通って、前記大きな油滴を含まない洗浄液Lが流入することになる。
【0033】
一方、前記二次油液分離領域34には、図2および図3に示すように、屈曲流路40が形成され、該屈曲流路40の下流端部41であって前記タンク本体30の下部には、液出口42が形成されている。前記屈曲流路40を設けることにより、前記二次油液分離領域34における洗浄液Lの流路が長くなるので、洗浄液L中に含まれる微細な油滴の液面への浮上時間を長くとることができ、前記二次油液分離領域34での油液分離効果を向上せしめることができる。
【0034】
本実施の形態では、図3に明瞭に示すように、前記二次油液分離領域34に、複数枚、具体的には、6枚の屈曲流路形成用仕切板43を、隣接するもの同士の位置が互い違いとなるようにずらして配置し、前記屈曲流路40を蛇行状に形成しているが、これには限定されず、例えば、上から見て渦巻き状に延びる仕切板を前記二次油液分離領域に配置し、屈曲流路を渦巻き状に形成することもできる。
【0035】
前記各屈曲流路形成用仕切板43の高さは、図5に示すように、前記タンク本体30内にフルに洗浄液Lが溜まっている時には該洗浄液L中に没しており、図6に示すように、洗浄液Lが前記液出口42から流出して前記二次油液分離領域34の液位が下がると、その液面から露出する高さとされている。
【0036】
図2および図3に示すように、前記二次油液分離領域34には、空気ポンプ44(図1参照)とともに気泡発生手段を構成する空気放出パイプ45が設けられている。該空気放出パイプ45は、前記タンク本体30の底面に、前記屈曲流路40に沿って延びるように配置されている。前記空気放出パイプ45には、その長さ方向に沿って、多数の小さな空気放出孔46が等間隔で形成されており、前記空気ポンプ44の作動により前記多数の空気放出孔46から洗浄液L中に供給される空気によって、前記屈曲流路40に沿って、前記タンク本体30の底部から微細気泡が立ち上る(図5参照)。これらの微細気泡は、前記洗浄液L中に含まれる微細油滴を、液面へと浮上せしめる。
【0037】
図5および図6に示すように、前記一次油液分離領域33と同様に、前記二次油液分離領域34にも、前記油分回収装置29が接続されている。前記二次油液分離領域34の液面へと浮上した前記微細油滴は、前記油分回収装置29によって回収される。このため、前記液出口42からは、油分が十分に除去された清浄な洗浄液が流出することになる。既に述べたように、前記液出口42は、前記タンク本体30の下部に形成されているので、液面に浮上した微細油滴が前記液出口42から流出することはない。
【0038】
本実施の形態に係る洗浄装置は、次のようにして使用する。
【0039】
洗浄作業工程は、順に、荒洗浄工程、本洗浄工程、リンス洗浄工程、液切り工程、蒸気排出工程と進行する。
【0040】
図1において、前記被洗浄体装入口7の扉9を開いて、前記洗浄槽3内に被洗浄体2を装入し、前記回転テーブル13上に載置して、前記扉9を閉める。すると、前記洗浄槽3は密閉状となる。前記回転テーブル13は、前記被洗浄体2を載せたまま、前記荒洗浄工程開始時から前記液切り工程終了時まで、正回転と逆回転とを繰り返す。
【0041】
前記荒洗浄工程は、次の通りである。
【0042】
前記荒洗浄液導入バルブ21と前記荒洗浄液戻しバルブ24とが開くとともに、前記洗浄液ポンプ20が作動し始めると、前記荒洗浄液タンク4内の洗浄液Lが前記シャワーノズル11から噴射され、前記被洗浄体2に吹きかかる。これにより、該被洗浄体2の表面に付着していた油分が洗い流される。前記被洗浄体2は、前記回転テーブル13によって反転回動せしめられているので、その表面にくまなく前記洗浄液Lが当たり、その表面の全体が洗浄される。前記被洗浄体2を洗浄した洗浄液Lは、前記切粉回収用凹部19から自然に流下して、前記荒洗浄液タンク4へと戻る。
【0043】
所定時間の荒洗浄が完了すると、前記洗浄液ポンプ20が停止するとともに、前記荒洗浄液導入バルブ21と前記荒洗浄液戻しバルブ24とが共に閉じ、荒洗浄工程が終了する。
【0044】
前記洗浄槽3から前記荒洗浄液タンク4へ戻った洗浄液L中には、前記被洗浄体2の表面に付着していた油分が多量に含まれているが、この油分は、前記荒洗浄液タンク4内において、自然にその液面に浮上し、前記荒洗浄液タンク4内の洗浄液Lが次に洗浄に関与するまでの間、すなわち、次に荒洗浄工程が始まるまでの間に、前記油分回収装置29によって回収される。
【0045】
本洗浄工程は、次の通りである。
【0046】
前記本洗浄液導入バルブ22が開くとともに、前記洗浄液ポンプ20が作動し始めると、前記本洗浄液タンク5内の洗浄液Lが前記シャワーノズル11から噴射され、前記被洗浄体2に吹きかかる。これにより、該被洗浄体2の表面に付着していた油分が洗い流される。このとき、前記本洗浄液戻しバルブ25は閉じているので、やがて、前記洗浄槽3内の洗浄液Lの液位が上昇し、前記被洗浄体2が前記洗浄液に没する。前記被洗浄体2は、前記回転テーブル13によって反転回動せしめられているので、前記被洗浄体2が浸漬状態で洗浄されることになる。
【0047】
所定時間の本洗浄が完了すると、前記洗浄液ポンプ20が停止するとともに、前記本洗浄液導入バルブ22が閉じ、前記本洗浄液戻しバルブ25が開く。これにより、前記洗浄槽3内に溜まっていた洗浄液Lが、前記切粉回収用凹部19から自然に流下して前記本洗浄液タンク5へと戻り、本洗浄工程が終了する。
【0048】
前記洗浄槽3から戻ってきた洗浄液Lは、前記本洗浄液タンク5内において、次に洗浄に関与するまでの間、すなわち、次の本洗浄工程が始まるまでの間に、前記油分回収装置29によって浄化される。具体的には、前記洗浄槽3から戻ってきた洗浄液Lは、図2に示すように、前記一次油液分離領域33の前記上流側領域33aから、前記下部連通口39を通って前記下流側領域33bへと移動し、前記オーバーフロー端部35から溢れて前記傾斜面37上を流れ、前記二次油液分離領域34の上流端部36、すなわち、前記屈曲流路40の上流端部36へと静かに移動する。前記一次油液分離領域33の前記上流側領域33aにおいては、洗浄液L中に含まれる大きな油滴が液面に浮上し、この油分は、前記油分回収装置29によって回収される。
【0049】
前記二次油液分離領域34においては、前記空気ポンプ44が作動して、前記空気放出パイプ45から空気が放出される。これにより、前記タンク本体30の底面から微細気泡が立ち上り、この微細気泡に吸着して、前記洗浄液L中の微細油滴が確実に液面に浮上する。液面に浮上した油分は、前記油分回収装置29によって回収される。
【0050】
リンス洗浄工程は、次の通りである。
【0051】
図1において、前記リンス洗浄液導入バルブ23と前記リンス洗浄液戻しバルブ26とが開くとともに、前記洗浄液ポンプ20が作動し始めると、前記リンス洗浄液タンク6内の洗浄液Lが前記シャワーノズル11から噴射され、前記被洗浄体2に吹きかかる。これにより、該被洗浄体2の表面に付着していた油分が洗い流される。前記被洗浄体2は、前記回転テーブル13によって反転回動せしめられているので、その表面にくまなく前記洗浄液Lが当たり、その表面の全体が洗浄される。前記被洗浄体2を洗浄した洗浄液Lは、前記切粉回収用凹部19から自然に流下して、前記リンス洗浄液タンク6へと戻る。
【0052】
リンス洗浄工程中、前記リンス洗浄液タンク6内の洗浄液Lは、前記洗浄槽3との間を循環し、且つ、前記リンス洗浄液タンク6内で油分を回収される。すなわち、リンス洗浄工程開始当初は、図6に示すように、前記リンス洗浄液タンク6において、前記二次油液分離領域34内の洗浄液Lが、前記液出口42から前記洗浄槽3へと送られて、前記二次油液分離領域34の液位が下降する。すると、前記屈曲流路形成用仕切板43の上端部が液面から露出し、前記二次油液分離領域34に、前記屈曲流路40が現れる。前記二次油液分離領域34の液面の低下は、前記洗浄液Lが前記洗浄槽3から前記リンス洗浄液タンク6へ戻り始めるまで続く。
【0053】
前記洗浄槽3へ到達して前記被洗浄体2に接触した洗浄液Lは、前記洗浄槽3と前記リンス洗浄液タンク6の高低差により自然流下して、前記リンス洗浄液タンク6の前記液入口38から前記一次油液分離領域33の前記上流側領域33aへ流入する。該上流側領域33aでは、前記洗浄液L中に含まれる大きな油滴が液面に浮上し、この大きな油滴は、前記油分回収装置29によって回収される。
【0054】
前記一次油液分離領域33の前記上流側領域33aの下部には、前記大きな油滴を含まない洗浄液Lが存在しており、この洗浄液Lは、前記下部連通口39を通って前記下流側領域33bへと移動し、前記オーバーフロー端部35から溢れて前記傾斜面37上を流れ、前記二次油液分離領域34の上流端部36、すなわち、前記屈曲流路40の上流端部36へと静かに移動する。
【0055】
前記二次油液分離領域34では、前記洗浄液Lが前記屈曲流路40に沿って移動し、前記洗浄液Lは、引き続き、前記液出口42から前記洗浄槽3へと送り出される。こうした洗浄液Lの循環が、前記リンス洗浄工程終了時まで続く。前記二次油液分離領域34においては、前記屈曲流路40に沿って前記洗浄液Lが移動するうちに、該洗浄液L中に含まれている微細な油滴が液面に浮上する。屈曲して延びることにより流路が長くなっているので、前記洗浄液Lが前記下流側端部41へ到達するのに時間を要する。このため、前記微細油滴が十分に液面に浮上するのに必要な時間が確保でき、洗浄液Lの浄化効果が高くなる。前記液面に浮上した微細油滴は、前記油分回収装置29によって回収される。
【0056】
所定時間のリンス洗浄が完了すると、前記洗浄液ポンプ20が停止するとともに、前記リンス洗浄液導入バルブ23と前記リンス洗浄液戻しバルブ26とが共に閉じ、リンス洗浄工程が終了する。リンス工程終了時には、全ての洗浄液Lが前記洗浄槽3から前記リンス洗浄液タンク6へと戻ってきているので、前記二次油液分離領域34の液位は、元の状態、すなわち、図5に示すように、前記屈曲流路形成用仕切板43の上端部が没した状態に戻っている。
【0057】
リンス洗浄工程が終了したら、前記リンス洗浄液タンク6内において、前記洗浄液Lが、次に洗浄に関与するまでの間、すなわち、次のリンス洗浄工程が始まるまでの間に、前記油分回収装置29によって浄化される。具体的には、前記一次油液分離領域33においては、自然に液面に浮上した油分が、前記油分回収装置29によって回収される。
【0058】
一方、前記二次油液分離領域34においては、前記空気ポンプ44が作動して、前記空気放出パイプ45から空気が放出される。これにより、前記タンク本体30の底面から微細気泡が立ち上り、この微細気泡に吸着して、前記洗浄液L中の微細油滴が確実に液面に浮上する。液面に浮上した油分は、前記油分回収装置29によって回収される。
【0059】
以上のようにして三つの洗浄工程が完了したら、液切り工程が開始される。すなわち、図1において、前記エアブローノズル16から前記被洗浄体2に向けてエアが吹き付けられ、該被洗浄体2の表面に付着している水分が除去される。前記被洗浄体2は、前記回転テーブル13によって反転回動せしめられているので、その表面にくまなくエアが吹き付けられ、その表面の全体が効率的に乾燥する。
【0060】
前記液切り工程後に、又は該液切り工程と並行して、蒸気排出工程として、前記ブロア17が作動を開始し、前記洗浄槽3内の蒸気が、前記蒸気排出管18を通して強制的に排出せしめられる。
【0061】
その後、前記被洗浄体取出口8の扉10を開いて前記被洗浄体2を取り出す。このとき、前記洗浄槽3内には蒸気が存在していないので、蒸気の流出による周辺機器への悪影響は全くない。
【0062】
なお、以上の説明では、前記荒洗浄工程をシャワー洗浄方式、前記本洗浄工程を浸漬洗浄方式、前記リンス洗浄工程をシャワー洗浄方式で行っているが、各工程における洗浄方式は、例えば、シャワー洗浄方式、浸漬洗浄方式、エアーバブリング方式等、それ自体周知の複数の洗浄方式の中から、適宜に選んで採用することができる。
【0063】
また、前記本洗浄液タンク5における洗浄液の浄化方式と、前記リンス洗浄液タンク6における洗浄液の浄化方式とを、相互に入れ替えたり、いずれかの方式に合わせたりすることもできるし、さらに、前記荒洗浄液タンク4も、前記本洗浄液タンク5や前記リンス洗浄液タンク6と同様に構成し、それらのタンク5,6内における洗浄液の浄化形式と同様の形式で荒洗浄液の浄化を行うようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る洗浄装置の回路図である。
【図2】 本洗浄液タンク及びリンス洗浄液タンクの内部構造を示す斜視図である。
【図3】 本洗浄液タンク及びリンス洗浄液タンクの内部構造を示す平面図である。
【図4】 図3のIV−IV矢視断面図である。
【図5】 リンス洗浄液タンクの非洗浄作業時の液面の状態を示す正面図である。
【図6】 リンス洗浄液タンクの洗浄作業時の液面の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
2 被洗浄体
3 洗浄槽
4 荒洗浄液タンク
5 本洗浄液タンク
6 リンス洗浄液タンク
7 被洗浄体装入口(出し入れ口)
8 被洗浄体取出口(出し入れ口)
16 エアブローノズル
20 洗浄ポンプ
21〜23,24〜26 バルブ
38 洗浄液入口
42 洗浄液出口
40 屈曲流路
L 洗浄液

Claims (4)

  1. 被洗浄体を収容する単一の洗浄槽と、該洗浄槽へ供給される洗浄液を貯留する複数の洗浄液タンクと、を備え、前記洗浄槽は、前記被洗浄体の出し入れ口を閉じることにより密閉状となり、内部に、前記被洗浄体に洗浄液を吹き付けるシャワーノズル及び被洗浄体の表面から洗浄液を除去するエアブローノズル及び下部に切粉回収用凹部と、を備え、前記複数の洗浄液タンクは、前記洗浄槽からそれぞれの戻しバルブを介して戻された洗浄液の油分回収装置を備え、また、前記複数の洗浄液タンクを前記洗浄槽へと個別に連通せしめるそれぞれの導入バルブと、吸入口に前記それぞれの導入バルブを介して前記複数の洗浄液タンクが接続され該複数の洗浄液タンク内の洗浄液を前記洗浄槽へと供給する洗浄液ポンプと、を備えてなる、洗浄装置。
  2. 前記複数の洗浄液タンクの内の少なくとも一つが、その内部に、洗浄液入口と洗浄液出口とを連通せしめる屈曲流路を備えてなる、請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記屈曲通路に、気泡発生手段が設けられている、請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 前記切粉回収用凹部には、マグネットおよび網が設けられている、請求項1、2又は3に記載の洗浄装置。
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