JPH0741950Y2 - 粘稠体封入ダンパー - Google Patents

粘稠体封入ダンパー

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JPH0741950Y2
JPH0741950Y2 JP1990008650U JP865090U JPH0741950Y2 JP H0741950 Y2 JPH0741950 Y2 JP H0741950Y2 JP 1990008650 U JP1990008650 U JP 1990008650U JP 865090 U JP865090 U JP 865090U JP H0741950 Y2 JPH0741950 Y2 JP H0741950Y2
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敏和 岡崎
重徳 大丸
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は密閉容器体の内部に粘稠体を封入した形態の
ダンパーに関する。
(従来の技術) 例えば車両等にCDプレーヤーを搭載する場合、車両の振
動がそのままCDプレーヤーに伝達されると音飛びを生じ
ることから、これを防止すべくダンパーを介してこれを
防振支持することが行われている。CDプレーヤーは、コ
ンパクトディスクの面上に記憶させた情報を光学式読取
装置により読み取り、そこで外部からの振動がCDプレー
ヤーに伝達されると、読取動作を円滑に行えなくなって
音飛びを生じてしまう。そこでかかるCDプレーヤーを支
持するに際し、ダンパーを用いて振動吸収するようにし
ているのである。
この種のダンパーは、密閉容器体内部に粘稠体を封入し
た形態のものであって、かかる粘稠体内部に突出する状
態で筒状の攪拌部が設けられ、その攪拌部による粘稠体
の攪拌作用により、具体的には粘稠体の流動抵抗に基づ
いてエネルギー吸収し、以て振動減衰するようになって
いる。従ってこのダンパーにおいては、攪拌部の外周面
上に抵抗部を設けるなどして、攪拌部による攪拌作用が
効果的に行われるよう、その形態について種々検討が行
われている。粘稠体の攪拌が効果的に行われれば、粘稠
体の流動によるエネルギー吸収が良好に行われるように
なり、従って振動減衰特性が向上するからである。
しかしながらこのようにすると、高周波領域では逆に支
持部材側の振動を被支持部材側に伝達し易くなってしま
う。低周波且つ大変位領域では、攪拌部の変位に対して
粘稠体が十分に追従して流動し得るものの、高周波域で
は粘稠体の流動が攪拌部の変位に対して追従できなくな
って剛体により近い挙動を示すようになり、かえってか
かる粘稠体を介して支持部材側から被支持部材側へと振
動が伝達され易くなってしまうのである。而して高周波
域での振動伝達率が一定以上に高くなると、音飛びを生
じ易くなってしまう。
(課題を解決するための手段) 本考案はこのような課題を解決するためになされたもの
であり、その要旨は、密閉容器体の一部を薄肉の可撓部
として構成し、該密閉容器体内部に粘稠体を封入すると
ともに、断面円形の筒状部と該筒状部の一端側に設けら
れた底部とを有し且つ該筒状部の該底部とは反対側端が
開口形状とされた弾性材から成る有底筒状の撹拌部を、
該底部側を先端側として該可撓部から延び出させて前記
粘稠体内部に突入させて成り、該開口を通じて該撹拌部
における内側の嵌合孔内に被支持部材若しくは支持部材
の、太さが軸方向に一様な断面円形の軸部を嵌入させる
状態で、該被支持部材と支持部材との間に介装されて防
振作用をなす粘稠体封入ダンパーにおいて、前記撹拌部
における嵌合孔の前記底部側の端部の内径を前記軸部と
隙間なく嵌合する大きさとなす一方、該嵌合孔の内周面
の形状を、該底部側から前記開口側に向う方向に内径が
漸次増大する形状となして該内周面と該軸部の外周面と
の間に該方向に漸次増大する隙間を形成するようにな
し、且つ該内周面の該開口側端の内径を該軸部外周面と
の間の隙間が0.3mm以下となる大きさとなしたことにあ
る。
(作用及び考案の効果) このように本考案は、攪拌部の嵌合孔内周面とこの嵌合
孔内に嵌入される支持部材又は被支持部材の軸部の外周
面との間に微少隙間を形成したものである。この隙間は
半径方向の片側の隙間幅で0.3mm以下とする必要があ
る。
このような隙間を形成した場合、攪拌部と軸部とが隙間
内で半径方向に自由に相対変位できるため、高周波域に
おいてダンパー内部の粘稠体の流動が追従できない場合
であっても、その隙間内での相対変位によって振動を効
果的に吸収することができる。従って高周波域における
振動伝達が抑制され、CDプレーヤーにおける音飛びの発
生を抑制することができる。
他方低周波且つ大変位領域、即ち大きい振幅でゆっくり
と振動する領域では、攪拌部の変位が嵌合孔内周面と軸
部外周面との間の微少隙間に比べて十分大きいために、
かかる隙間に関わりなく軸部と攪拌部とが一体的に運動
して粘稠体の攪拌,流動を十分に行い、振動減衰を良好
に行う。即ち本考案によれば、低周波域での防振性能を
特に低下させることなく、高周波域での防振性能を高め
ることが可能となる。
本考案のダンパーにおいては、軸部と撹拌部における嵌
合孔とが実質上底部側の端部においてのみ互いに接触状
態に嵌合し、他の略全体が一定の隙間を介して遊嵌した
状態となる。
これにより高周波域において軸部と撹拌部とを略全体的
に隙間内で相対変位させることができ、以て高周波域に
おける振動吸収を良好になすことができる。
また撹拌部における嵌合孔の内径が底部側から開口側に
向かって漸次増大していることから、相対変位がある程
度大きくなった場合において軸部と撹拌部とを底部側か
ら順次的に滑らかに接触させることができる利点を有す
る。
加えて撹拌部における嵌合孔の内径が開口側に向かって
漸次増大しているために、軸部を開口側から嵌合孔内に
挿入するに際して嵌合孔内周面のガイド作用によって軸
部を円滑に嵌合孔内に挿入でき、且つ確実に軸部の先端
面が底部に当接する状態まで軸部を嵌合孔内に挿入でき
る利点が得られる。
(実施例) 次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
第2図は車両に搭載されるCDプレーヤーとその支持構造
を示したものであって、図中10は支持フレームであり、
この支持フレーム10によりメカデッキ12がスプリング14
を介して弾性支持されている。メカデッキ12には、コン
パクトディスク16を支持して回転するターンテーブル18
と、これを回転駆動する駆動部20と、読取部22を有する
光学ピックアップ24及びこれを移動案内するためのガイ
ド部26とが設けられている。
メカデッキ12と支持フレーム10との間には、粘稠体封入
ダンパー28が介装されている。第1図はこの粘稠体封入
ダンパー28の具体的構成を示している。この図において
30は底付円筒形状の厚肉ゴム製の容器本体で、開口側端
部近傍に嵌合溝32が形成されており、この嵌合溝32にお
いてフレーム10の嵌合穴34周縁部に嵌合されている。
容器本体30の開口は、ゴム製の蓋体36にて閉鎖され、内
部にシリコンオイル等粘稠体38が封入されている。蓋体
36には、外周部に円環状の厚肉部40が形成されており、
この厚肉部40が容器本体30の開口端面に固着されてい
る。また蓋体36の中心部には攪拌部42が設けられてお
り、この攪拌部42が粘稠体38の内部に入り込んでいる。
更にこの攪拌部42と上記厚肉部40との間の部分は、容器
内部にV字状に引き込んだ形態の薄肉ひだ状の可撓部44
とされている。
攪拌部42は底付円筒形状のものであって、断面円形の嵌
合孔46を有し、この嵌合孔46内にメカデッキ12側の断面
円形の且つ太さが軸方向に一様な軸部48が嵌入させられ
ている。図示のようにこの例では嵌合孔46の内周面が、
底部45から開口側にかけて内径が漸次増大するようなテ
ーパ面とされている。このテーパ面は、底部45側の端の
内径寸法が軸部48の外径寸法と同等寸法に、また開口側
の寸法が軸部48の外周面との間に0.3mm以下の微少隙間
lを生ぜしめるような寸法とされている。
本例のダンパーの場合、嵌合孔46の内周面と軸部48の外
周面との間に隙間lが形成されることによって、低周波
域及び高周波域何れにおいても優れた防振性能が得られ
る。ゆっくりと且つ大きく変位する低周波域では、隙間
lの存在に拘らず軸部48及び攪拌部42が一体に運動して
内部の粘稠体38を十分に攪拌し、その際のエネルギー吸
収によって振動減衰を良好に行う一方、微少な変位で速
く振動する高周波域では、その振動が隙間lによって吸
収され、従って粘稠体38の流動が振動に追従できなくな
っても伝達率の増大が抑制されるからである。
尚、隙間lの寸法は種々寸法とすることができるが、最
大でも0.3mm以下とすることが必要である。lは0.3mmよ
り大きくしても高周波域での伝達率はそれほど向上しな
い一方で、低周波域での伝達率が高くなってしまう不都
合を生ずる。
第1表はこの隙間lの寸法を変化させて低周波域及び高
周波域における特性を測定した結果を示している。同表
の結果から、隙間lを形成することによって低周波域に
おける防振性能を特に損なわずに、高周波域における防
振性能を向上させ得ること、隙間lを0.3mmより大きく
しても高周波域における防振性能はそれ程向上しない反
面、低周波域における防振性能が低下してしまうなどの
事実が確認できる。
以上本考案の実施例を詳述したが、本考案はその他の形
態で構成することも可能である。
例えば本考案は上例以外の様々な形態のダンパーに対し
て適用可能である等、その主旨を逸脱しない範囲におい
て、当業者の知識に基づき様々な変更を加えた形態で構
成可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例であるダンパーの断面図であ
り、第2図はそのダンパーを含むCDプレーヤーの支持構
造例を示す正面図である。 28:粘稠体封入ダンパー 38:粘稠体 42:攪拌部 46:嵌合孔 48:軸部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器体の一部を薄肉の可撓部として構
    成し、該密閉容器体内部に粘稠体を封入するとともに、
    断面円形の筒状部と該筒状部の一端側に設けられた底部
    とを有し且つ該筒状部の該底部とは反対側端が開口形状
    とされた弾性材から成る有底筒状の撹拌部を、該底部側
    を先端側として該可撓部から延び出させて前記粘稠体内
    部に突入させて成り、該開口を通じて該撹拌部における
    内側の嵌合孔内に被支持部材若しくは支持部材の、太さ
    が軸方向に一様な断面円形の軸部を嵌入させる状態で、
    該被支持部材と支持部材との間に介装されて防振作用を
    なす粘稠体封入ダンパーにおいて 前記撹拌部における嵌合孔の前記底部側の端部の内径を
    前記軸部と隙間なく嵌合する大きさとなす一方、該嵌合
    孔の内周面の形状を、該底部側から前記開口側に向う方
    向に内径が漸次増大する形状となして該内周面と該軸部
    の外周面との間に該方向に漸次増大する隙間を形成する
    ようになし、且つ該内周面の該開口側端の内径を該軸部
    外周面との間の隙間が0.3mm以下となる大きさとなした
    ことを特徴とする粘稠体封入ダンパー。
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