JPH0741887Y2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents
蒸発燃料処理装置Info
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- JPH0741887Y2 JPH0741887Y2 JP6287589U JP6287589U JPH0741887Y2 JP H0741887 Y2 JPH0741887 Y2 JP H0741887Y2 JP 6287589 U JP6287589 U JP 6287589U JP 6287589 U JP6287589 U JP 6287589U JP H0741887 Y2 JPH0741887 Y2 JP H0741887Y2
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Description
本考案は、自動車等における燃料タンク内から発生する
燃料の蒸気を処理する蒸発燃料処理装置に関するもので
ある。
燃料の蒸気を処理する蒸発燃料処理装置に関するもので
ある。
第3図に、従来の蒸発燃料処理装置を示す。第3図にお
いて、1はエアクリーナ、2は吸気路、3は負圧取出
口、4は絞り弁、5はエンジン、6は負圧通路、7はパ
ージ通路、8はパージ制御弁、9は弁室、10はダイヤフ
ラム、10−1は負圧作動室、11はスプリング、12は出口
室、13はオリフィス付弁口、14は入口室、15はフィルタ
ー、16は吸着剤室、17は大気開放口、18はキャニスタ、
19は吸引通路、20はチェックバルブ、21はロールオーバ
バルブ、22は燃料タンク、22−1は燃料タンクの内部空
間である。 蒸発燃料は、内部空間22−1よりロールオーババルブ2
1,チェックバルブ20,吸引通路19を経て、キャニスタ18
の入口室14に送られる。チェックバルブ20は、圧力チェ
ック用のバルブであり、その両側の圧力が所定範囲
(例、−15mmHg〜+25mmHg)では閉じ、該範囲外の時は
開く。ロールオーババルブ21は、自動車が転倒した時に
閉じ、燃料が燃料タンク22から流れ出さないようにする
バルブである。なお、ロールオーババルブ21,チェック
バルブ20を取り付けることは、周知である。 入口室14に入った蒸発燃料は、フィルター15を通って吸
着剤室16へ入る。吸着剤室16には、例えば、活性炭等の
吸着剤が充填されていて、蒸発燃料を吸着する。従っ
て、大気開放口17を通って大気中へ出る空気には蒸発燃
料は含まれず、車外の空気を汚すことがない。 吸着剤室16に吸着された蒸発燃料は、吸着されたままに
されるのでなく、次のようにしてエンジン5での燃焼に
供される。 エンジン5への空気は、エアクリーナ1から絞り弁4が
設けられた吸気路2を経て取り入れられるが、蒸発燃料
は、その吸気路2へ通ずるパージ通路7を経て送られ
る。パージ制御弁8は、パージ通路7を開く時期を制御
する。 パージ制御弁8は、ダイヤフラム10により、弁室9と負
圧作動室10−1とに分けられている。弁室9はパージ通
路7に通じていると共に、オリフィス付弁口13を介して
キャニスタ18の出口室12とも通じている。オリフィス付
弁口13は、ダイヤフラム10によって開閉される。負圧作
動室10−1には、吸気路2の負圧取出口3より負圧通路
6を経て負圧が導かれる。負圧取出口3は、絞り弁4よ
り上流に設けられている。スプリング11の力は、ダイヤ
フラム10を押し上げる方向に働いているが、エンジン停
止時とかアイドリング運転時等のようにまだ負圧が小さ
い時には、オリフィス付弁口13を閉じるように設定され
ている。 さて、エンジン5が始動し、アイドリング運転を超えた
運転状態になると、負圧作動室10−1に導入される負圧
が、ダイヤフラム10を上方に吸引してオリフィス付弁口
13を開く程に小となる。オリフィス付弁口13が開くと、
大気が、大気開放口17→吸着剤室16→出口室12→オリフ
ィス付弁口13→弁室9→パージ通路7→エンジン5へと
流れる。この空気の流れは、吸着剤に吸着されていた蒸
発燃料を引き離し、エンジン5へ送り込んで、燃焼に供
する。 なお、蒸発燃料処理装置に関する文献としては、例え
ば、実開昭57−193955号公報等がある。
いて、1はエアクリーナ、2は吸気路、3は負圧取出
口、4は絞り弁、5はエンジン、6は負圧通路、7はパ
ージ通路、8はパージ制御弁、9は弁室、10はダイヤフ
ラム、10−1は負圧作動室、11はスプリング、12は出口
室、13はオリフィス付弁口、14は入口室、15はフィルタ
ー、16は吸着剤室、17は大気開放口、18はキャニスタ、
19は吸引通路、20はチェックバルブ、21はロールオーバ
バルブ、22は燃料タンク、22−1は燃料タンクの内部空
間である。 蒸発燃料は、内部空間22−1よりロールオーババルブ2
1,チェックバルブ20,吸引通路19を経て、キャニスタ18
の入口室14に送られる。チェックバルブ20は、圧力チェ
ック用のバルブであり、その両側の圧力が所定範囲
(例、−15mmHg〜+25mmHg)では閉じ、該範囲外の時は
開く。ロールオーババルブ21は、自動車が転倒した時に
閉じ、燃料が燃料タンク22から流れ出さないようにする
バルブである。なお、ロールオーババルブ21,チェック
バルブ20を取り付けることは、周知である。 入口室14に入った蒸発燃料は、フィルター15を通って吸
着剤室16へ入る。吸着剤室16には、例えば、活性炭等の
吸着剤が充填されていて、蒸発燃料を吸着する。従っ
て、大気開放口17を通って大気中へ出る空気には蒸発燃
料は含まれず、車外の空気を汚すことがない。 吸着剤室16に吸着された蒸発燃料は、吸着されたままに
されるのでなく、次のようにしてエンジン5での燃焼に
供される。 エンジン5への空気は、エアクリーナ1から絞り弁4が
設けられた吸気路2を経て取り入れられるが、蒸発燃料
は、その吸気路2へ通ずるパージ通路7を経て送られ
る。パージ制御弁8は、パージ通路7を開く時期を制御
する。 パージ制御弁8は、ダイヤフラム10により、弁室9と負
圧作動室10−1とに分けられている。弁室9はパージ通
路7に通じていると共に、オリフィス付弁口13を介して
キャニスタ18の出口室12とも通じている。オリフィス付
弁口13は、ダイヤフラム10によって開閉される。負圧作
動室10−1には、吸気路2の負圧取出口3より負圧通路
6を経て負圧が導かれる。負圧取出口3は、絞り弁4よ
り上流に設けられている。スプリング11の力は、ダイヤ
フラム10を押し上げる方向に働いているが、エンジン停
止時とかアイドリング運転時等のようにまだ負圧が小さ
い時には、オリフィス付弁口13を閉じるように設定され
ている。 さて、エンジン5が始動し、アイドリング運転を超えた
運転状態になると、負圧作動室10−1に導入される負圧
が、ダイヤフラム10を上方に吸引してオリフィス付弁口
13を開く程に小となる。オリフィス付弁口13が開くと、
大気が、大気開放口17→吸着剤室16→出口室12→オリフ
ィス付弁口13→弁室9→パージ通路7→エンジン5へと
流れる。この空気の流れは、吸着剤に吸着されていた蒸
発燃料を引き離し、エンジン5へ送り込んで、燃焼に供
する。 なお、蒸発燃料処理装置に関する文献としては、例え
ば、実開昭57−193955号公報等がある。
(問題点) 前記した従来の技術では、燃料タンクの温度が上昇して
燃料の蒸発が盛んになった場合でも、蒸発燃料が車外に
洩れないようにするためには、吸引通路の径を大にした
り、キャニスタを大型にしたりする必要があるという問
題点があった。 (問題点の説明) 燃料の蒸発が盛んになると、燃料タンク22の内部空間22
−1の圧力が上昇する。これを防止するには、吸引通路
19を通じて速やかに蒸発燃料を流し出してやる必要があ
るが、そのためには吸引通路19,チェックバルブ20,ロー
ルオーババルブ21の径を大にして流通抵抗を小にしてや
らなければならない。 また、キャニスタ18は、流通抵抗小の吸引通路19を経
て、蒸発燃料がどんどん送られて来ても、それを処理す
る能力を有するものとしておかねばならないから、大容
量としておく必要がある。 以上のような理由により、吸引通路19もキャニスタ18も
大型となり、取り付けスペースや重量が大となると共
に、コストが高くなってしまう。 本考案は、以上のような問題点を解決することを課題と
するものである。
燃料の蒸発が盛んになった場合でも、蒸発燃料が車外に
洩れないようにするためには、吸引通路の径を大にした
り、キャニスタを大型にしたりする必要があるという問
題点があった。 (問題点の説明) 燃料の蒸発が盛んになると、燃料タンク22の内部空間22
−1の圧力が上昇する。これを防止するには、吸引通路
19を通じて速やかに蒸発燃料を流し出してやる必要があ
るが、そのためには吸引通路19,チェックバルブ20,ロー
ルオーババルブ21の径を大にして流通抵抗を小にしてや
らなければならない。 また、キャニスタ18は、流通抵抗小の吸引通路19を経
て、蒸発燃料がどんどん送られて来ても、それを処理す
る能力を有するものとしておかねばならないから、大容
量としておく必要がある。 以上のような理由により、吸引通路19もキャニスタ18も
大型となり、取り付けスペースや重量が大となると共
に、コストが高くなってしまう。 本考案は、以上のような問題点を解決することを課題と
するものである。
本考案では、エンジンが通常運転に入った時に燃料タン
クの圧力が上昇すれば、該圧力とエンジンの負圧との間
に生じる高い差圧を利用して、蒸発燃料を速やかに流し
去り、前記課題を解決すべく、次のような手段を講じ
た。 即ち、本考案の蒸発燃料処理装置では、エンジンがアイ
ドリング運転状態を超えた運転状態になり且つ燃料タン
クの内部空間の圧力が所定値以上の正圧になった時に閉
じられる弁孔を介して、大気がキャニスタに通流するよ
うにした。
クの圧力が上昇すれば、該圧力とエンジンの負圧との間
に生じる高い差圧を利用して、蒸発燃料を速やかに流し
去り、前記課題を解決すべく、次のような手段を講じ
た。 即ち、本考案の蒸発燃料処理装置では、エンジンがアイ
ドリング運転状態を超えた運転状態になり且つ燃料タン
クの内部空間の圧力が所定値以上の正圧になった時に閉
じられる弁孔を介して、大気がキャニスタに通流するよ
うにした。
本考案の蒸発燃料処理装置は、エンジンがアイドリング
運転状態を超えた運転状態になり且つ燃料タンクの内部
空間の圧力が所定値以上の正圧になるという条件が満た
されるまでは、従来と同様の動作をする。 しかし、前記条件が満たされると、前記弁孔が閉じて、
キャニスタと大気との通流は遮断される。このようにさ
れたキャニスタにかかる外部気圧は、入口にかかる燃料
タンクの内部空間の圧力と、出口にかかるエンジンの負
圧である。 キャニスタを通る蒸発燃料は、大気との通流を停止した
上で、前記2つの圧力差によって流されることになるの
で、その速度は速くなる。その結果、燃料タンクからの
吸引通路の径を大にしたり、キャニスタの容量を大にし
たりする必要がなくなる。
運転状態を超えた運転状態になり且つ燃料タンクの内部
空間の圧力が所定値以上の正圧になるという条件が満た
されるまでは、従来と同様の動作をする。 しかし、前記条件が満たされると、前記弁孔が閉じて、
キャニスタと大気との通流は遮断される。このようにさ
れたキャニスタにかかる外部気圧は、入口にかかる燃料
タンクの内部空間の圧力と、出口にかかるエンジンの負
圧である。 キャニスタを通る蒸発燃料は、大気との通流を停止した
上で、前記2つの圧力差によって流されることになるの
で、その速度は速くなる。その結果、燃料タンクからの
吸引通路の径を大にしたり、キャニスタの容量を大にし
たりする必要がなくなる。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。 〔第1の実施例〕 第1図に、第1の実施例にかかわる蒸発燃料処理装置を
示す。符号は、第3図に対応する。そして、23は大気連
通制御部、24は大気室、25は弁孔、26は弁体、27は空気
圧開閉弁、28はダイヤフラム、29は圧力作動室、30はス
プリング、31はピストン、32はスプリング、33は負圧作
動室である。 この実施例では、従来のキャニスタ18に隣接して大気連
通制御部23を設け、大気開放口17を通ってキャニスタ18
に通流する大気は、この大気連通制御部23を通らないと
通流出来ないようにした。そして、大気連通制御部23に
は、大気の通流口である弁孔25が設けられる。この弁孔
25は、大気連通制御部23に併設されている空気圧開閉弁
27の弁体26によって、開閉される。 空気圧開閉弁27は、弁体26を駆動するダイヤフラム28を
具えており、ダイヤフラム28の背後には、吸引通路19の
圧力が伝えられる圧力作動室29が設けられている。スプ
リング30は、弁体26が開く方向にダイヤフラム28を押圧
している。 また、空気圧開閉弁27は、負圧通路6の圧力が伝えられ
る負圧作動室33を具え、その中にはピストン31が納めら
れている。ピストン31は、スプリング32の力により進出
させられ、その先端は弁体26を開の位置にロックするロ
ックピンの作用を果たしている。しかし、負圧作動室33
の圧力が低下すると、ピストン31を後退させ、そのロッ
クを解除し、弁体26の閉動作を可能とする。 弁孔25が開いている時の動作は従来と同様であるので、
説明は省略する。ただ、キャニスタ18と大気との通流
が、大気開放口17にて直接行われるのではなく、大気連
通制御部23を介して行われるようにした点が異なる。 弁孔25が閉じられるのは、次の2つの条件が満たされた
時である。 弁体26のロックが解除される。 圧力作動室29の圧力が増大し、ダイヤフラム28をスプ
リング30の力に打ち勝って左方に移動する。 の条件は、負圧作動室33に導入されている負圧の大き
さが、ピストン31をスプリング32の力に抗して後退させ
る値に低下した時に満たされる。この値は、負圧通路6
の負圧がパージ制御弁8を開く値に略一致させておく。
その理由は、弁孔25を閉じる必要が出てくるのは、少な
くともエンジン5がアイドリング運転を超えた運転状態
に入る頃だからである。それまでは、負圧が大きくな
く、弁孔25を閉じてもあまり効果はない。なお、ピスト
ン31を後退させる負圧の設定は、スプリング32の特性等
を選定することによって行う。 の条件は、燃料の蒸発が盛んに行われ、内部空間22−
1の圧力が所定圧力以上に上昇した時に満たされる。圧
力作動室29の圧力は、内部空間22−1の圧力が吸引通路
19を経て伝えられたものだからである。なお、前記所定
圧力は、燃料タンク22の耐久強度,キャニスタ18の容
量,車両の使用条件等を考慮して適宜設定される正圧で
あり、その設定は、スプリング30の特性等を選定するこ
とによって行われる。 上記2つの条件が満たされた時は、言い換えれば、エン
ジン5がアイドリング運転状態を超えた運転状態になっ
ており、且つ燃料の蒸発が盛んに行われている時という
ことである。 ピストン31が負圧によって後退させられ、弁体26のロッ
クを解除する時には、同じく負圧によりオリフィス付弁
口13は開かれている。一方、ダイヤフラム28が、弁体26
を左方に移動して弁孔25を閉じると、もはや大気室24へ
大気は取り入れられない。そのため、外から取り入れら
れた大気に乗って、パージ通路7を経てエンジン5へと
行く流れはなくなる。 すると、キャニスタ18をめぐる気体の流れは、その入口
にかかっている吸引通路19の気圧と、出口にかかってい
るパージ通路7の負圧との圧力差によって引き起こされ
る。ところが、盛んな蒸発により内部空間22−1の圧力
が上昇している時であるから、前記圧力差は大であり、
蒸発燃料は吸引通路19→入口室14→吸着剤室16→出口室
12→オリフィス付弁口13→弁室9→パージ通路7→エン
ジン5へという経路を、速い速度で流れて行く。 即ち、従来、アイドリング運転状態を超えた運転状態で
パージ通路7に吸引されて行っていた気体は、吸引通路
19からの気体と大気開放口17からの気体が合流したもの
であったが、本考案では、吸引通路19からの気体のみが
吸引されるので、吸引通路19からの気体に対する吸引力
は大となる。 なお、蒸発が盛んになればなるほど圧力差は大となって
流れが速くなるから、吸引通路19の径を大にしなくとも
充分に蒸発燃料を排出することができる。また、流れが
速いためキャニスタ18に停滞する蒸発燃料の量も少ない
から、容量を大にする必要もない。更に、蒸発が盛んに
なった時には弁孔25が閉じられるから、蒸発燃料がキャ
ニスタ18から外部へ洩れ出すこともない。 〔第2の実施例〕 第2図に、第2の実施例を示す。符号は第1図に対応す
る。そして、34は電磁開閉弁、35はソレノイドコイル、
36はスプリング、37は圧力検知スイッチ、38はバキュー
ムスイッチ、39はイグニッションスイッチ、40はバッテ
リである。 弁体26はソレノイドコイル35に通電された時、スプリン
グ36の力に抗して左方へ進出し、弁孔25を閉じる。通電
されない時は、スプリング36の力により右方へ押し戻さ
れ、弁孔25は開いている。 ソレノイドコイル35への通電は、バッテリ40→イグニッ
ションスイッチ39→バキュームスイッチ38→圧力検知ス
イッチ37の経路を経て行われる。バキュームスイッチ38
は、負圧通路6の圧力が、パージ制御弁8が開く程に低
下したことを検知してオンするスイッチである。圧力検
知スイッチ37は、燃料タンク22の内部空間22−1の圧力
が所定値以上に上昇したことを検知してオンするスイッ
チである。この所定値は、燃料タンク22の耐久強度,キ
ャニスタ18の容量,車両の使用条件等に応じて適宜設定
される正圧である。 上記のようにされているので、ソレノイドコイル35は、
次の3つの条件が整った時に通電される。 イグニッションスイッチ39オン。 バキュームスイッチ38オン…エンジン5が、アイドリ
ング運転状態を超える運転状態に入った。 圧力検知スイッチ37オン…燃料の蒸発が盛んになり、
内部空間22−1の圧力が所定値以上に上昇した。 なお、とは独立の条件であるが、エンジン5がアイ
ドリング運転状態を超える運転状態になるには、当然イ
グニッションスイッチ39はオンされているから、の条
件が満たされる時にはの条件も満たされている。 弁孔25が閉じられると、第一の実施例と同様、もはやキ
ャニスタ18内に大気は取り入れられない。そして、蒸発
燃料は、キャニスタ18の入口と出口との間の圧力差によ
って速やかにエンジン5へと流される。従って、第一の
実施例と同様の効果を奏する。
る。 〔第1の実施例〕 第1図に、第1の実施例にかかわる蒸発燃料処理装置を
示す。符号は、第3図に対応する。そして、23は大気連
通制御部、24は大気室、25は弁孔、26は弁体、27は空気
圧開閉弁、28はダイヤフラム、29は圧力作動室、30はス
プリング、31はピストン、32はスプリング、33は負圧作
動室である。 この実施例では、従来のキャニスタ18に隣接して大気連
通制御部23を設け、大気開放口17を通ってキャニスタ18
に通流する大気は、この大気連通制御部23を通らないと
通流出来ないようにした。そして、大気連通制御部23に
は、大気の通流口である弁孔25が設けられる。この弁孔
25は、大気連通制御部23に併設されている空気圧開閉弁
27の弁体26によって、開閉される。 空気圧開閉弁27は、弁体26を駆動するダイヤフラム28を
具えており、ダイヤフラム28の背後には、吸引通路19の
圧力が伝えられる圧力作動室29が設けられている。スプ
リング30は、弁体26が開く方向にダイヤフラム28を押圧
している。 また、空気圧開閉弁27は、負圧通路6の圧力が伝えられ
る負圧作動室33を具え、その中にはピストン31が納めら
れている。ピストン31は、スプリング32の力により進出
させられ、その先端は弁体26を開の位置にロックするロ
ックピンの作用を果たしている。しかし、負圧作動室33
の圧力が低下すると、ピストン31を後退させ、そのロッ
クを解除し、弁体26の閉動作を可能とする。 弁孔25が開いている時の動作は従来と同様であるので、
説明は省略する。ただ、キャニスタ18と大気との通流
が、大気開放口17にて直接行われるのではなく、大気連
通制御部23を介して行われるようにした点が異なる。 弁孔25が閉じられるのは、次の2つの条件が満たされた
時である。 弁体26のロックが解除される。 圧力作動室29の圧力が増大し、ダイヤフラム28をスプ
リング30の力に打ち勝って左方に移動する。 の条件は、負圧作動室33に導入されている負圧の大き
さが、ピストン31をスプリング32の力に抗して後退させ
る値に低下した時に満たされる。この値は、負圧通路6
の負圧がパージ制御弁8を開く値に略一致させておく。
その理由は、弁孔25を閉じる必要が出てくるのは、少な
くともエンジン5がアイドリング運転を超えた運転状態
に入る頃だからである。それまでは、負圧が大きくな
く、弁孔25を閉じてもあまり効果はない。なお、ピスト
ン31を後退させる負圧の設定は、スプリング32の特性等
を選定することによって行う。 の条件は、燃料の蒸発が盛んに行われ、内部空間22−
1の圧力が所定圧力以上に上昇した時に満たされる。圧
力作動室29の圧力は、内部空間22−1の圧力が吸引通路
19を経て伝えられたものだからである。なお、前記所定
圧力は、燃料タンク22の耐久強度,キャニスタ18の容
量,車両の使用条件等を考慮して適宜設定される正圧で
あり、その設定は、スプリング30の特性等を選定するこ
とによって行われる。 上記2つの条件が満たされた時は、言い換えれば、エン
ジン5がアイドリング運転状態を超えた運転状態になっ
ており、且つ燃料の蒸発が盛んに行われている時という
ことである。 ピストン31が負圧によって後退させられ、弁体26のロッ
クを解除する時には、同じく負圧によりオリフィス付弁
口13は開かれている。一方、ダイヤフラム28が、弁体26
を左方に移動して弁孔25を閉じると、もはや大気室24へ
大気は取り入れられない。そのため、外から取り入れら
れた大気に乗って、パージ通路7を経てエンジン5へと
行く流れはなくなる。 すると、キャニスタ18をめぐる気体の流れは、その入口
にかかっている吸引通路19の気圧と、出口にかかってい
るパージ通路7の負圧との圧力差によって引き起こされ
る。ところが、盛んな蒸発により内部空間22−1の圧力
が上昇している時であるから、前記圧力差は大であり、
蒸発燃料は吸引通路19→入口室14→吸着剤室16→出口室
12→オリフィス付弁口13→弁室9→パージ通路7→エン
ジン5へという経路を、速い速度で流れて行く。 即ち、従来、アイドリング運転状態を超えた運転状態で
パージ通路7に吸引されて行っていた気体は、吸引通路
19からの気体と大気開放口17からの気体が合流したもの
であったが、本考案では、吸引通路19からの気体のみが
吸引されるので、吸引通路19からの気体に対する吸引力
は大となる。 なお、蒸発が盛んになればなるほど圧力差は大となって
流れが速くなるから、吸引通路19の径を大にしなくとも
充分に蒸発燃料を排出することができる。また、流れが
速いためキャニスタ18に停滞する蒸発燃料の量も少ない
から、容量を大にする必要もない。更に、蒸発が盛んに
なった時には弁孔25が閉じられるから、蒸発燃料がキャ
ニスタ18から外部へ洩れ出すこともない。 〔第2の実施例〕 第2図に、第2の実施例を示す。符号は第1図に対応す
る。そして、34は電磁開閉弁、35はソレノイドコイル、
36はスプリング、37は圧力検知スイッチ、38はバキュー
ムスイッチ、39はイグニッションスイッチ、40はバッテ
リである。 弁体26はソレノイドコイル35に通電された時、スプリン
グ36の力に抗して左方へ進出し、弁孔25を閉じる。通電
されない時は、スプリング36の力により右方へ押し戻さ
れ、弁孔25は開いている。 ソレノイドコイル35への通電は、バッテリ40→イグニッ
ションスイッチ39→バキュームスイッチ38→圧力検知ス
イッチ37の経路を経て行われる。バキュームスイッチ38
は、負圧通路6の圧力が、パージ制御弁8が開く程に低
下したことを検知してオンするスイッチである。圧力検
知スイッチ37は、燃料タンク22の内部空間22−1の圧力
が所定値以上に上昇したことを検知してオンするスイッ
チである。この所定値は、燃料タンク22の耐久強度,キ
ャニスタ18の容量,車両の使用条件等に応じて適宜設定
される正圧である。 上記のようにされているので、ソレノイドコイル35は、
次の3つの条件が整った時に通電される。 イグニッションスイッチ39オン。 バキュームスイッチ38オン…エンジン5が、アイドリ
ング運転状態を超える運転状態に入った。 圧力検知スイッチ37オン…燃料の蒸発が盛んになり、
内部空間22−1の圧力が所定値以上に上昇した。 なお、とは独立の条件であるが、エンジン5がアイ
ドリング運転状態を超える運転状態になるには、当然イ
グニッションスイッチ39はオンされているから、の条
件が満たされる時にはの条件も満たされている。 弁孔25が閉じられると、第一の実施例と同様、もはやキ
ャニスタ18内に大気は取り入れられない。そして、蒸発
燃料は、キャニスタ18の入口と出口との間の圧力差によ
って速やかにエンジン5へと流される。従って、第一の
実施例と同様の効果を奏する。
以上述べた如く、本考案によれば、エンジンの運転状態
がアイドリング運転を超えた状態になり、且つ燃料タン
クの内部空間の圧力が所定値以上になった時には、大気
のキャニスタへの通流を遮断して、エンジンの負圧が燃
料タンクの蒸発燃料の吸引に協力に作用するようにし
た。 そのため、蒸発燃料の流れは従来より速くなり、吸引通
路の径やチェックバルブおよびロールオーババルブの径
を大にしなくとも、燃料タンクより速やかに蒸発燃料を
排出することができるようになった。また、流れが速い
とキャニスタに停滞する蒸発燃料の量も少ないから、キ
ャニスタの容量を大にする必要もなくなった。 更に、蒸発が盛んになった時は大気と通じている弁孔が
閉じられるから、蒸発燃料がキャニスタから大気中へ洩
れ出すこともない。
がアイドリング運転を超えた状態になり、且つ燃料タン
クの内部空間の圧力が所定値以上になった時には、大気
のキャニスタへの通流を遮断して、エンジンの負圧が燃
料タンクの蒸発燃料の吸引に協力に作用するようにし
た。 そのため、蒸発燃料の流れは従来より速くなり、吸引通
路の径やチェックバルブおよびロールオーババルブの径
を大にしなくとも、燃料タンクより速やかに蒸発燃料を
排出することができるようになった。また、流れが速い
とキャニスタに停滞する蒸発燃料の量も少ないから、キ
ャニスタの容量を大にする必要もなくなった。 更に、蒸発が盛んになった時は大気と通じている弁孔が
閉じられるから、蒸発燃料がキャニスタから大気中へ洩
れ出すこともない。
第1図…本考案の第1の実施例にかかわる蒸発燃料処理
装置 第2図…本考案の第2の実施例にかかわる蒸発燃料処理
装置 第3図…従来の蒸発燃料処理装置 図において、1はエアクリーナ、2は吸気路、3は負圧
取出口、4は絞り弁、5はエンジン、6は負圧通路、7
はパージ通路、8はパージ制御弁、9は弁室、10はダイ
ヤフラム、10−1は負圧作動室、11はスプリング、12は
出口室、13はオリフィス付弁口、14は入口室、15はフィ
ルター、16は吸着剤室、17は大気開放口、18はキャニス
タ、19は吸引通路、20はチェックバルブ、21はロールオ
ーババルブ、22は燃料タンク、22−1は内部空間、23は
大気連通制御部、24は大気室、25は弁孔、26は弁体、27
は空気圧開閉弁、28はダイヤフラム、29は圧力作動室、
30はスプリング、31はピストン、32はスプリング、33は
負圧作動室、34は電磁開閉弁、35はソレノイドコイル、
36はスプリング、37は圧力検知スイッチ、38はバキュー
ムスイッチ、39はイグニッションスイッチ、40はバッテ
リである。
装置 第2図…本考案の第2の実施例にかかわる蒸発燃料処理
装置 第3図…従来の蒸発燃料処理装置 図において、1はエアクリーナ、2は吸気路、3は負圧
取出口、4は絞り弁、5はエンジン、6は負圧通路、7
はパージ通路、8はパージ制御弁、9は弁室、10はダイ
ヤフラム、10−1は負圧作動室、11はスプリング、12は
出口室、13はオリフィス付弁口、14は入口室、15はフィ
ルター、16は吸着剤室、17は大気開放口、18はキャニス
タ、19は吸引通路、20はチェックバルブ、21はロールオ
ーババルブ、22は燃料タンク、22−1は内部空間、23は
大気連通制御部、24は大気室、25は弁孔、26は弁体、27
は空気圧開閉弁、28はダイヤフラム、29は圧力作動室、
30はスプリング、31はピストン、32はスプリング、33は
負圧作動室、34は電磁開閉弁、35はソレノイドコイル、
36はスプリング、37は圧力検知スイッチ、38はバキュー
ムスイッチ、39はイグニッションスイッチ、40はバッテ
リである。
Claims (1)
- 【請求項1】エンジンがアイドリング運転状態を超えた
運転状態になり且つ燃料タンクの内部空間の圧力が所定
値以上の正圧になった時に閉じられる弁孔を介して、大
気がキャニスタに通流するようにしたことを特徴とする
蒸発燃料処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6287589U JPH0741887Y2 (ja) | 1989-05-30 | 1989-05-30 | 蒸発燃料処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6287589U JPH0741887Y2 (ja) | 1989-05-30 | 1989-05-30 | 蒸発燃料処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH031256U JPH031256U (ja) | 1991-01-09 |
JPH0741887Y2 true JPH0741887Y2 (ja) | 1995-09-27 |
Family
ID=31592419
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6287589U Expired - Lifetime JPH0741887Y2 (ja) | 1989-05-30 | 1989-05-30 | 蒸発燃料処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0741887Y2 (ja) |
-
1989
- 1989-05-30 JP JP6287589U patent/JPH0741887Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH031256U (ja) | 1991-01-09 |
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