JPH0741847A - クロム含有鋼帯の連続焼鈍に於ける炉内雰囲気制御方法 - Google Patents

クロム含有鋼帯の連続焼鈍に於ける炉内雰囲気制御方法

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JPH0741847A
JPH0741847A JP19061793A JP19061793A JPH0741847A JP H0741847 A JPH0741847 A JP H0741847A JP 19061793 A JP19061793 A JP 19061793A JP 19061793 A JP19061793 A JP 19061793A JP H0741847 A JPH0741847 A JP H0741847A
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JP
Japan
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furnace
zone
annealing
chromium
band steel
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP19061793A
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English (en)
Inventor
Eiji Ikezaki
英二 池崎
Hiroyuki Kozai
弘之 香西
Yuji Hiramoto
祐二 平本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0741847A publication Critical patent/JPH0741847A/ja
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、例えばYUS409DやSUS4
36S等のクロム含有鋼帯の連続焼鈍時に炉内雰囲気に
て酸化される鋼帯表面酸化現象を抑制し後の酸洗工程を
省略する技術を提供する。 【構成】 具体的には、連続焼鈍炉内雰囲気を炉内各ゾ
ーン毎の鋼帯滞留時間t(sec)と水蒸気分圧P H2 O
(ミリバール)と鋼帯温度T(°K)によって決まる酸
化度指数Gの総和が1/3以下となるよう各ゾーン毎に
雰囲気ガス量により制御することにより達成するもので
ある。 【数1】 (但し、n;0.43〜0.50、m;4000〜41
00なる定数)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロム含有鋼帯が冷間
圧延後の連続焼鈍に於ける炉内雰囲気の制御方法に関
し、更に詳しくは炉内の酸化性ガスにより被る表面酸化
を抑制し、連続焼鈍後に引続いて行われる酸洗処理を省
略する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常冷間圧延されたクロム含有鋼帯は、
冷間圧延組織の再結晶を促し加工性を向上させる目的で
軟化焼鈍を行うのが一般的である。この軟化焼鈍は生産
性の向上と製造工期の短縮等を目的としてその多くが従
来のバッチ式のボックス焼鈍方式から図1に示すごとく
予熱ゾーン、加熱ゾーン、均熱ゾーン、冷却ゾー
ンを具備した所謂連続焼鈍炉で処理する連続焼鈍方式
に移行している。
【0003】しかしこの連続焼鈍方式は、ボックス焼鈍
方式に比して短時間処理を行うため再結晶速度を早める
目的で焼鈍温度をより高温化する必要がある。更にコイ
ルボックス内で処理を行うため外気と炉内雰囲気との遮
断が容易であるボックス焼鈍方式に比して、鋼帯を高速
で通板しつつ焼鈍を行う連続焼鈍方式は、炉体が巨大に
ならざるを得ず完全なシールが困難にならざるを得ない
等の問題があった。
【0004】かかる連続焼鈍炉に於いて、普通鋼を熱処
理する場合は、炉内雰囲気ガスに例えばH2 5%、N2
95%程度のミックスガスを用いることにより、鋼帯表
面の酸化現象を抑制することは比較的容易に達成し得る
が、鋼中にクロムを含有する例えば11%クロム鋼、1
7%クロム鋼(SUS430)等の場合は、クロムと酸
素との親和性が極めて高いため、容易に鋼帯表面が酸化
されてしまうという難点があった。
【0005】この鋼帯表面の酸化は、一般に青色に変色
するためブルーイングと称され、外観を悪くするのみな
らず表面の酸化被膜の存在のための溶接性の悪化、更に
は加工時の型カジリ等の問題を誘起するものである。そ
のため連続焼鈍処理後のクロム含有鋼帯は、その後酸洗
処理を行い表面の酸化被膜を溶出させることが不可欠と
なっており、酸洗処理コストの増大、製造工期が伸びる
等の問題を生じていた。
【0006】このようなブルーイングを回避する方法と
して例えば特開昭62−109928号公報に開示され
ているように、焼鈍温度を600〜900℃の範囲とし
更に雰囲気ガスの露点を0〜−40℃とし均熱時間を6
0秒以下に限定する低酸化焼鈍方法がある。しかし、か
かる操業管理方法は焼鈍温度と雰囲気ガス露点と均熱時
間とを独立に管理する方法で更にこの3つの操作因子と
表面酸化度の相互関係が不明であって、実操業での採用
は困難でありこの技術をもとに連続焼鈍炉の自動制御を
実施することも困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術で
は解決し得なかった連続焼鈍後の酸洗工程省略を、焼鈍
炉内各ゾーン毎の含クロム鋼帯表面酸化支配因子で構成
される酸化度指数を一定値以下に制御することにより達
成するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、含クロム
鋼帯の表面酸化支配因子として、連続焼鈍炉内各ゾーン
の鋼帯滞在時間t(sec)、水蒸気分圧P H2 O (ミリバ
ール)、鋼帯温度T(°K)に着目し、切り板による実
験室実験及び実際の連続焼鈍炉での操業データより、か
かる表面酸化支配因子で構成される酸化度指数、即ち下
式GのT≧500℃領域での炉内累積値が1/3以下と
なるよう制御することで酸化膜の厚さをブルーイングの
発生しない500オングストローム以下にでき、酸洗工
程処理を省略し得ることを知見した。
【0009】
【数2】 (ここで、n;0.43〜0.50、m;4000〜4
100なる定数)
【0010】図2に、鋼帯温度を823〜1223°
K、雰囲気ガス中の水蒸気分圧を4〜0.5ミリバール
まで変化させ任意の反応時間後に得られた11%Cr鋼
帯実測累積酸化度指数と、前述の計算式より求まる計算
累積酸化度指数との対応を例示すると共に酸洗工程省略
可能領域を示すがこの式により高い精度での鋼帯表面酸
化度の予測が可能となる。尚ここで言う実測累積酸化度
指数とは、上記条件で処理した後の鋼帯片側表面をグロ
ー放電発生分光分析法にかけ、その放電時間(sec)を実
験定数12.3で除した値として定義したものであり、
酸化膜の厚みを表わす。
【0011】この酸化度指数を知見したこと及びこの累
積酸化度指数をある範囲の値に制御することでブルーイ
ングの発生を防止できることを知見したことは、工業的
に極めて大きな意義がある。つまり、各表面酸化支配因
子毎の表面酸化への影響度が定量化されたことにより、
連続焼鈍炉の表面酸化抑制操業の自動制御が可能になる
と同時にクロム含有鋼帯を焼鈍する連続焼鈍炉に表面酸
化抑制機能を付与した設計が可能になったのである。
【0012】具体的には、鋼帯の板厚、炉内通板速度を
プロセスコンピューターにプリセットした後、各ゾーン
毎に設置されて炉温計データを読込んで炉内での鋼帯温
度のヒートパターンを求め、更に各ゾーン毎に設けられ
た連続露点計の値をとり込み鋼帯温度が500℃を超え
る領域での鋼帯滞在時間を微小刻みで増加させ、その都
度の酸化度指数を求め逐次累積していくことで冷却ゾー
ン内で500℃を切る領域までの累積酸化度指数を予測
する。この累積酸化度指数が1/3を超えることが予測
された場合は、先ず炉内へ吹込まれている現時点でのト
ータル雰囲気ガス量は固定して表面酸化への影響の大な
る高い鋼帯温度のゾーンから優先し、つまり均熱ゾー
ン、加熱ゾーン、冷却ゾーンの順に雰囲気ガス量の優先
配分比を決定し各ゾーン毎の雰囲気ガス量制御を実施す
る。以上までの操作でも、累積酸化度指数が1/3を超
えることが予測された場合はトータル雰囲気ガス量を増
加させ既に決定された優先配分比に従い各ゾーン毎の雰
囲気ガス量制御を実施する。
【0013】以上述べた制御を通板速度、鋼帯厚み、炉
温パターンが変更される都度ダイナミック制御を行うこ
とによりクロム含有鋼帯のブルーイング現象を皆無化す
ることができる。
【0014】
【実施例】図3に、鋼帯厚み0.94mmの11%クロム
鋼を(a)図に示す同一ヒートパターンで連続焼鈍処理
した場合の実施例を具体的に示すが、予測制御が不可能
であった従来法に比して新法は各ゾーンの雰囲気ガス量
を均熱ゾーン280±20Nm3 /h、加熱ゾーン240±
20Nm3 /h、冷却ゾーン175±10Nm3 /hに制御する
ことで、(b)図に示すように累積酸化度指数を1/3
以下とすることができた。これにより均熱、加熱、冷却
の各ゾーンの露点を全て−20°±2℃(平均1.03
5ミリバール)に保持し得、ブルーイング現象を皆無化
し得た。
【0015】
【発明の効果】本発明により、クロム含有鋼帯の冷延後
の連続焼鈍に於けるブルーイングの発生を、自動制御に
より皆無とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クロム含有鋼帯の連続焼鈍の状況を表わす図で
ある。
【図2】計算累積酸化度指数と実績累積酸化度指数の対
応を示す図である。
【図3】(a),(b)は本発明の実施例の炉温、板
温、累積酸化度指数を表わす図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム含有鋼帯を冷間圧延した後連続焼
    鈍処理するに際し、焼鈍時に於ける焼鈍炉内雰囲気を、
    炉内各ゾーン毎の、鋼帯滞在時間tと水蒸気分圧P H2
    O と鋼帯温度Tによって決まる下式の指数GのT≧50
    0℃での炉内累積値が1/3以下となるよう各ゾーン毎
    に雰囲気ガス量により制御することを特徴とするクロム
    含有鋼帯の連続焼鈍に於ける炉内雰囲気制御方法。 【数1】 但し、n;0.43〜0.50、 m;4000〜4100なる定数
JP19061793A 1993-07-30 1993-07-30 クロム含有鋼帯の連続焼鈍に於ける炉内雰囲気制御方法 Withdrawn JPH0741847A (ja)

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