JPH074150U - 自動車用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートをベースフレームに取付け，シートの
剛性を強化した自動車用シートを提供する。 【構成】 シートクッション２の底面のスライドレール
３をベースフレーム５に固定し，該ベースフレーム５に
ゴムクッション６とヒンジ機構７とを取り付けて，シー
トをフロアパネル上に支持する。シートの剛性が強化さ
れ，シート使用と折り畳み格納とが繰り返され，強度が
要求されるシートの剛性が確保される。又，ベースフレ
ーム５は，シートの格納，復元の操作時の握持部として
の効用も発揮する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は，ライトバン形式の自動車のリヤシートに多く採用される折り畳み格 納の自動車シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ライトバン型等の自動車ではリヤシートを折り畳み格納して，荷室空間を随時 広く使用できるよう構成される。このような折り畳み格納可能な自動車用シート の従来例構造を図３に示す。 図３に示すように，自動車用シート２０は，シートクッション部２６の底面に シートスライドレール２２が設けられており，該シートスライドレール２２の後 部にゴムクッション２３が取り付けられてシート使用時の後部支持がなされ，前 部にヒンジ機構２４が取り付けられる。このヒンジ機構２４はシート２０とフロ アパネル２５とを接続して，シート使用時の前部支持をなすと共に，シートバッ ク２７を折り畳んだ状態にしたシートを倒立方向に回動させ（破線で表示）てシ ートの前部空間に格納することができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来例構成では，シートスライドレール２２に直接シート後部を支持する ゴムクッション２３，及びシート前部を支持するヒンジ機構２４を設けてシート 使用時の支持を行っているため，シートの剛性が十分に確保されない。あるいは ，シートスライド機構が片側ロック形式のものである場合，シートの折り畳み格 納時にシート重量のヒンジ機構２４への荷重が偏る恐れがあり，シート各部に歪 みが生じやすい問題点があった。 従って，本考案が目的とするところは，シートにベースフレームを設けてシー トの剛性を強化した自動車用シートを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案が採用する手段は，シートスライド機構を備 えたシートとフロアパネルとの間がヒンジ機構により連結され，該ヒンジ機構に より上記シート全体が倒立方向に回動可能に構成された自動車シートにおいて， 上記シートが，環状に形成されたベースフレーム上に固定され，該ベースフレー ムが上記ヒンジ機構により上記フロアパネルに連結されてなることを特徴とする 自動車用シートとして構成される。

【０００５】

【作用】

本考案によれば，シートスライド機構を備えたシートをベースフレームに固定 し，該ベースフレームにゴムクッションとヒンジ機構とを取り付けて，シートを フロアパネル上にシートを支持する。ベースフレームによってシートの剛性が強 化されるので，シートスライド動作が安定し，シート使用と折り畳み格納とが繰 り返し行われた場合にも，シートに変形を生じない十分な確保される。又，ベー スフレームは，シートの格納，復元の操作時の握持部としての効用も発揮する。

【０００６】

【実施例】

以下，添付図面を参照して本考案を具体化した実施例につき説明し，本考案の 理解に供する。尚，以下の実施例は本考案を具体化した一例であって，本考案の 技術的範囲を限定するものではない。 ここに，図１は本考案の一実施例に係る自動車用シートの構成を分解して示す 斜視図，図２は実施例に係る自動車用シートのシート使用時と折り畳み格納時と の変化状態を示す側面図である。 図１において，自動車用シート１は，シートクッション２の底面にスライドレ ール３が設けられており，このスライドレール３はは環状に形成された剛性の高 いベースフレーム５に固定される。該ベースフレーム５の後部側にはゴムクッシ ョン６が取り付けられ，前部側にはヒンジ機構７の一部をあす連結部材８が取り 付けられる。 上記のように構成された自動車用シート１は，図２に示すように，上記連結部 材８を具備するヒンジ機構７に回動可能に支持される。この自動車シート１のシ ート使用時には，ヒンジ機構７とゴムクッション６とによりフロアパネル９上に 支持される。シート後部はベースフレーム５をフロアパネル９に取り付けられた ロック機構（図示せず）によりロックすることができる。又，折り畳み格納時に は，シートバック１０をシートクッション２上に倒し，上記ロック機構を解除し た後，ベースフレーム５を握持部としてシート後部を持ち上げ，シート全体をヒ ンジ機構７で回動させて倒立させ（破線で表示），シート前方の収納空間に格納 する。シートを戻す場合も，ベースフレーム５を握持部として利用すると，引き 戻す操作を楽に行うことができる。 上記構成により，ベースフレーム５を設けたシート構造により，シートの剛性 が強化され，ヒンジ機構５による回動軸の精度確保，ゴムクッション６による接 地精度の確保等がなされる。又，シート使用と折り畳み格納とが頻繁に行うため の機械的強度の確保がなされる。

【０００７】

【考案の効果】

以上の説明の通り本考案によれば，シートの底面にベースフレームが設けられ ，該ベースフレームによりフロアパネル上にシートを支持するので，シートの剛 性が強化される。従って，シート使用と折り畳み格納とが繰り返され，強度が要 求されるシートの剛性及び精度が確保される。又，ベースフレームは，シートの 格納，復元の操作時の握持部としての効用も発揮する。

【０００８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る自動車用シートの構成
を示す斜視図。

【図２】実施例に係る自動車用シートのシート使用と折
り畳み格納の変化状態を示す側面図。

【図３】従来例に係る自動車用シートの構成を示す側面
図。

【符号の説明】

１……自動車用シート ２……シートクッション ３……スライド機構 ５……ベースフレーム ７……ヒンジ機構 ９……フロアパネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートスライド機構を備えたシートとフ
   ロアパネルとの間がヒンジ機構により連結され，該ヒン
   ジ機構により上記シート全体が倒立方向に回動可能に構
   成された自動車シートにおいて， 上記シートが，環状に形成されたベースフレーム上に固
   定され，該ベースフレームが上記ヒンジ機構により上記
   フロアパネルに連結されてなることを特徴とする自動車
   用シート。