JPH0741401A - ドライフラワーの製造方法 - Google Patents

ドライフラワーの製造方法

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JPH0741401A
JPH0741401A JP4217993A JP4217993A JPH0741401A JP H0741401 A JPH0741401 A JP H0741401A JP 4217993 A JP4217993 A JP 4217993A JP 4217993 A JP4217993 A JP 4217993A JP H0741401 A JPH0741401 A JP H0741401A
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JP
Japan
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flowers
flower
dried
plant
glycerin
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Pending
Application number
JP4217993A
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English (en)
Inventor
Yasushi Nishimura
恭 西村
Naoto Okamoto
直人 岡本
Hiroshi Fukui
寛 福井
Michihiro Yamaguchi
道広 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Publication of JPH0741401A publication Critical patent/JPH0741401A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】しなやかで自然な感じの生花に近いドライフラ
ワーを、短時間で大量に製造する方法を提供する。 【構成】植物内に浸透させる化合物またはその溶液を高
圧により浸透させ、その後任意の乾燥法により乾燥を行
うことを特徴とするドライフラワーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生花のようにしなや
かで、光に対して安定であり、任意の色を保有す
る、などの優れた特性をもつドライフラワーの製造方法
に関するものである。ここで言うドライフラワーには、
花に限らず、観葉植物の乾燥品なども含まれる。
【0002】
【従来の技術】ドライフラワーの製造方法については、
従来から多くの技術が開示されてきた。例えば、乾燥工
程に関するものとして、真空乾燥による方法(特公昭57
-11881号公報)、凍結乾燥による方法(特公昭52-2650
号公報)、高周波乾燥による方法(特公昭61-30642号公
報)あるいは遠赤外線乾燥による方法(特開平 2-17101
号公報)等が、また、形状の保持に関するものとして、
シリカゲルなど乾燥剤中に生花を埋没させる方法(特開
昭 52-7963号公報)が、更に、退色防止に関するもの
(特開昭 56-118001号公報)等がある。乾燥処理後、花
にコーティングを行うもの(特開昭 62-265202号公報)
もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の製造方法によっ
て作られたドライフラワーは、生花の色彩、形状を保持
していても、少し触れた位で花や葉が折落破損したり、
茎が折れやすい等、取り扱いが非常に難しいものが多か
った。そのため、茎や葉の部分に関しては造り物を使用
しているものも多い。また、ドライフラワーにしなやか
さを持たせるために、低濃度のグリセリン水溶液を水揚
げさせる方法が知られているが、この方法では少なくと
も6時間から1日の時間を必要とし、さらには、使用す
る生花も7〜8分咲きのものを選別する必要があるなど
の制約もあり、大量生産には適していなかった。更に、
長寿命切り花として、新鮮な花の組織水を、該植物主体
の代謝に不適当な物質(ポリビニルアルコール、ポリエ
チレングリコール等)で置換させた切り花(公表特許平
4−505766)も知られているが、この場合も花を乾燥後
に当該物質に浸して自然吸収させるものであり、短時間
で大量生産するには不向きである。また、ドライフラワ
ー製造後に樹脂等によるコーティングを施して形状、色
彩の保持を行うものは、そのコーティングの皮膜が厚す
ぎるために、見た目が生花とはかけ離れたものとなり不
自然なものであった。以上のことを踏まえて、本発明
は、しなやかで自然な感じの生花に近いドライフラワー
を、短時間で大量に製造する方法を提供することを課題
とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、乾燥を行う前に、グリセリンやポリ
エチレングリコール等の液状物質中、または紫外線吸収
剤や色素(蛍光色素を含む)等を含む溶液中に生花を浸
漬した状態で高圧処理を行うことにより、短時間で均一
に花、茎、および葉の内部に周囲の液体成分を浸透させ
る。その後、任意の乾燥法を適用してドライフラワーを
製造する。乾燥後も、植物の内部に化合物が残存してい
るため、ドライフラワーはしなやかさ、耐光性のような
機能や任意の色を有することになる。
【0005】
【構成の具体的な説明】以下、本発明を更に詳細に説明
する。生花は、バラ、カーネーション、チューリップ等
好みのものを用いればよい。浸透させる物質は液状物質
であればほとんどのものが使用できる。ここで液状物質
とは、常温常圧で液体のものをいう(花卉の構造を大き
く損なうような物質は除く)。また、浸透させる物質が
常温常圧で固体の場合は、水や有機溶媒等に溶解して用
いることが可能である。しなやかさを有するドライフラ
ワーを作成するためには液状物質の中でも保湿剤を用い
るのが好ましい。ここでいう保湿剤は、分子中に少なく
とも一つの水酸基を有する化合物であり、具体的には、
グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,3 ブチレングリコールなどが挙げられる。ド
ライフラワーに透明感と強度を持たせるためには、液状
物質の中でも油分を用いるのが好ましい。具体的には、
オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマシ
油、ホホバ油、流動パラフィン、スクワラン、ミリスチ
ン酸イソプロピル、ミリスチン酸 2-オクチルドデシ
ル、2-エチルヘキサン酸セチル、メチルフェニルポリシ
ロキサンなどが挙げられる。また、耐光性を持たせるた
めには4-t-ブチル-4'-メトキシベンゾイルメタン、ジヒ
ドロキシジメトキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤の
溶液を使用する。任意の色に染色したい場合には色素を
用いればよい。この他、香料、酸化防止剤、防腐剤、界
面活性剤、増粘剤等、必要に応じて添加することができ
る。所望の物質を浸透させるための処理圧力は5〜20
00気圧程度で、浸透させる物質によって最適なものを
選択すればよい。圧力が高すぎると花が萎れて形状が保
てなくなる。高圧下保持時間は1秒〜60分間の中で最
適なものを選択すればよく、また、高圧下における温度
は室温〜80℃位がよい。
【0006】この発明によって、しなやかさ、耐光性と
いう機能や、好みの色を有するドライフラワーを極めて
短時間の間に大量に作成することができる。物質の浸透
の度合いも、単に水揚げさせたものよりも明らかに良好
であり、粘度が高くて水揚げの不可能なものであって
も、高圧を利用することにより植物の内部に浸透させる
ことができる。更に、この方法では、植物の内部に直接
物質を浸透させるものであるから、コーティングを行っ
たもののように、ゴム製品のような感じがなく、自然で
生花のような風合いを持つドライフラワーの作成が可能
となる。また、この方法によれば、どのような液状物質
でも植物内に浸透させることが可能であるため、耐光性
を持たせるための紫外線吸収剤や、好みの色に染色する
ための色素など、しなやかさだけでなく、その他の効果
を持つ物質も容易に短時間で浸透させることが可能とな
る。
【0007】
【実施例】以下に具体的な事例により本発明を詳しく説
明する。 実施例1 バラの花をグリセリン中に浸漬した状態で、500 気圧の
圧力で10分間高圧処理(冷間等方加圧装置、MCT-150S三
菱重工業(株)製)を行った。その後、花を取り出して
水洗いにより表面に付着しているグリセリンを取り除い
たのち、常温でシリカゲル中に埋没させ乾燥処理を行っ
た。シリカゲル中から取り出した花は、しなやかさを保
っており、手で触れても破損することはなかった。見た
目も、生花のような外観を保っていた。
【0008】実施例2 バラの花をグリセリン中に浸漬した状態で、1000気圧の
圧力で10分間高圧処理を行った。その後、花を取り出し
て水洗いにより表面に付着しているグリセリンを取り除
いたのち、常温でシリカゲル中に埋没させ乾燥処理を行
った。シリカゲル中から取り出した花は、500 気圧で加
圧を行ったもの同様しなやかさを保っており、生花のよ
うな外観を保っていた。
【0009】比較例1 バラの花を高圧処理を行ったものと同様に、グリセリン
中に浸漬した状態で、そのまま10分間放置した。その
後、花を取り出して水洗いにより表面に付着しているグ
リセリンを取り除いたのち、常温でシリカゲル中に埋没
させ乾燥処理を行った。シリカゲルより取り出した花は
しなやかさを持たず、手で触れてわずかでも力を加える
と破損した。
【0010】比較例2 比較例1同様、バラの花をグリセリン中に浸漬した状態
で、そのまま48時間放置した。グリセリンから取り出
した花はすでに、外側から萎びて固くなっていた。水洗
いにより表面に付着しているグリセリンを取り除き、常
温でシリカゲル中に埋没させ乾燥処理を行った。シリカ
ゲルより取り出した花は、葉がややしなやかになっては
いるものの、茎や花びらの部分はしなやかにはなってい
なかった。
【0011】実施例3 白色のバラの花を10%の色素水溶液とグリセリンの混
合溶液中に浸漬した状態で、500 気圧の圧力で10分間高
圧処理を行った。ここで使用した色素は、ビオラミン
R、サンセットエローFCF、および精製キノリンイエ
ローWSである。高圧処理の後、花を取り出して水洗い
により表面に付着している溶液を取り除いたのち、常温
でシリカゲル中に埋没させ乾燥処理を行った。シリカゲ
ル中から取り出した花は、鮮やかに各色素の色に染色さ
れており、またグリセリンの効果によりしなやかさも有
していた。
【0012】
【発明の効果】以上のように、本発明のドライフラワー
の製造方法は、高圧により植物内に液状物質を浸透させ
るものであるから、極めて短時間に処理を行うことがで
き、大量生産が可能となる。また、浸透させる物質の種
類を変えることによって、様々な機能をドライフラワー
に付与することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 道広 神奈川県横浜市港北区新羽町1050番地 株 式会社資生堂第一リサーチセンター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物内に所望の化合物またはその溶液を
    高圧により浸透させ、その後乾燥処理を行うことを特徴
    とするドライフラワーの製造方法。
  2. 【請求項2】 植物内に浸透させる化合物が液状物質で
    ある請求項1記載のドライフラワーの製造方法。
  3. 【請求項3】 液状物質が保湿剤である請求項2記載の
    ドライフラワーの製造方法。
  4. 【請求項4】 液状物質が油分である請求項2記載のド
    ライフラワーの製造方法。
  5. 【請求項5】 植物内に浸透させる化合物が紫外線吸収
    剤である請求項1記載のドライフラワーの製造方法。
  6. 【請求項6】 植物内に浸透させる化合物が色素(蛍光
    色素を含む)である請求項1記載のドライフラワーの製
    造方法。
JP4217993A 1993-02-05 1993-02-05 ドライフラワーの製造方法 Pending JPH0741401A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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