JPH0741304A - オゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生装置

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JPH0741304A
JPH0741304A JP18775893A JP18775893A JPH0741304A JP H0741304 A JPH0741304 A JP H0741304A JP 18775893 A JP18775893 A JP 18775893A JP 18775893 A JP18775893 A JP 18775893A JP H0741304 A JPH0741304 A JP H0741304A
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JP
Japan
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ozone
ozone generator
electrode
dielectric
electric power
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Application number
JP18775893A
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English (en)
Inventor
Michio Nishino
民智夫 西野
Masako Tanaka
雅子 田中
Hisashi Suwahara
久 諏訪原
Hoki Haba
方紀 羽場
Yuji Ishizaka
雄二 石坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製作容易にして、安価で、小型化が可能でし
かも高性能なオゾン発生装置を得る。 【構成】 順変換部1a,逆変換部2aを含むオゾン発
生装置の電力供給源をPAM制御,PWM制御又はPN
M制御することにより方形波電流を得るとともに、オゾ
ン生成部10における電極部を種々改良してオゾン発生
装置の性能を向上させたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオゾン発生装置およびそ
の電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オゾンは極めて強い酸化力を有し、水の
殺菌、脱臭・脱色等の上下水処理やし尿処理及び食品関
連における殺菌などの多くの用途に使用されている。オ
ゾンの生成法には、紫外線照射法、放射線照射法、プラ
ズマ法、無声放電法及び水の電気分解法等があるが、工
業的には無声放電法が主体である。
【0003】無声放電法では、高電圧電極と接地電極の
間に空隙が形成されるように誘電体を介在させて電極間
に例えばAC電圧を印加して空隙部で無声放電を発生さ
せ原料となるガス(乾燥空気もしくは酸素)をこの空隙
部に通す事によりオゾンを発生させる方法である。
【0004】オゾンO3の理論収率は O2→O+O−118キロカロリー(吸熱反応) O+O2→O3+25キロカロリー(発熱反応) より 3O2→2O3−68キロカロリー となり、O3を1モル生成するために34キロカロリー
必要となる。従って理論上の収率は1.2kgO3/K
Whとなる。しかし、消費電力に対するオゾンの生成効
率は理論収率に比べて極めて低く数%と過ぎないという
のがオゾン発生装置の現状である。
【0005】前述のように現状オゾン発生装置のオゾン
生成効率は数%程度で残りの90数%の電力は熱となり
オゾン生成には寄与していない。オゾンの生成量に影響
を及ぼす主な因子としては、(1)電極の形状、(2)
電極間ギャップの大きさ、(3)誘電体の形状及び材
質、(4)電極の冷却方法、(5)原料ガスの除湿や冷
却方法、(6)印加電圧の波形等が挙げられる。 (従来技術A):オゾン発生装置の電力供給源として電
流波形を方形波にした電流型の高周波インバータが用い
られる。方形波電流源による無声放電は、正弦波電圧源
に比べて、放電期間が長く、放電空隙で消費される電力
が一定である。
【0006】図12はかかる電流型インバータを用いた
従来のオゾン発生装置を示すもので、同図において1は
交流電力を直流電力に変換する順変換部、2は、平滑リ
アクトル3とダイオード4を介して順変換部1の直流出
力側に接続され、直流電力を交流電力に変換する逆変換
部、10は逆変換部2の交流出力側に変圧器5を介して
電気的に接続されたオゾン生成部である。
【0007】図12のオゾン発生装置によれば、電圧波
形は図13の曲線C1に示すように正弦波電圧波形とな
り、電流波形は曲線C2に示すよう変形した正弦波電流
波形となる。T1は放電期間、T2は放電休止期間であ
り、放電休止期間T2では電圧の勾配が緩やかになると
共に、放電期間では曲線C2に示すように電流が減少し
つつ放電が行われ、放電休止期間が全体の1/3位にな
る。
【0008】(従来技術B):現在の大型オゾン発生装
置は(7)冷却の容易性、(8)組立の容易性、(9)
メンテナンスの容易性等の点から同軸円筒管の多管方式
が多く用いられている。その中で高圧電極部は一般には
誘電体管としてガラスに金属コーティングを施したもの
が用いられている。
【0009】図14はかかるオゾン発生装置のオゾン生
成部10を示すもので、11は金属性の接地電極管、1
2は接地電極管11内にほぼ同心状に配設されたガラス
等からなる誘電体管、13は誘電体管12の内壁面に装
着された金属膜、14は高電圧を印加するための高圧電
極である。この高圧電極14としては、金属膜13を形
成するための金属コーティングには一般にアルミニウム
溶射膜が用いられているが、その厚みが薄いため沿面方
向の体積抵抗が大きく、これを低減する目的で高圧線に
ブラシ状電極を用いている。
【0010】(従来技術C):円筒多管式等のオゾン発
生装置の高圧電極管に引出し線を付けるため、図15と
図16に示すように、ブラシ状電極が用いられている。
図15〜図16において、15は高圧電極管、16は引
出しリード、17はブラシ状電極である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
(課題A):従来技術Aでは、電流型インバータは、放
電休止期間が長く放電特性が悪いのに加えて、高インダ
クタンスの平滑リアクトルを必要とするため高圧型イン
バータよりも大型化になるとともに高価なものとなる。
【0012】(課題B):従来技術Bでは、腐食の問題
が深刻であり、また放電時の誘電体自身の温度上昇によ
るオゾン発生濃度の低下が問題となっている。しかも、
構造上、水冷による冷却が困難である。ガラス管自体に
おいても高い誘電率の材料が望まれているにも拘わら
ず、誘電率の高い材料は加工性に劣り、設計通りの形状
を得る事が出来ない。また、セラミック管は表1に示す
ように、高い誘電率を期待できるが加工性が悪く、薄く
均一な円筒管を得ることが出来ない。
【0013】
【表1】
【0014】(課題C):安定な無声放電を発生させる
ためには電極間ギャップ長を数mm以下にするとともに
ギャップ長を均一にして、放電でギャップ部分で一様に
発生させる必要がある。微小なギャップ部分を均一に保
つことがむずかしく、従って、安定な無声放電が得られ
にくい。オゾン発生装置が大形になる程、この問題が生
じてくる。また、電圧印加中に上昇する電極および誘電
体の温度が、電極間が狭いためにギャップ部分に伝わり
やすく、そのため生成されたオゾンO3が分解して酸素
2に戻ってしまうなどの問題があってオゾンの生成効
率を向上させることがむずかしいというのが現状であ
る。また、ブラシ状電極はブラシ先端と電極管との接触
面積が小さく、製作が容易でない。
【0015】本発明は上述の各問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は製作容易にして、安価で、小型化が
可能でしかも高性能なオゾン発生装置を提供することで
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、電力供給源よりオゾン生成部に電力を供
給して、該オゾン生成部で放電させてオゾンを発生させ
るオゾン発生装置において、前記電力供給源を、交流電
力を直流電力に変換する順変換部と、この順変換部の直
流出力電力を交流電力に変換する逆変換部と、この逆変
換部をパルス変調制御するパルス変調制御手段によって
構成したことを特徴とする。
【0017】また、電力供給源よりオゾン生成部に電力
を供給して、該オゾン生成部で無声放電させてオゾンを
発生させるオゾン発生装置において、前記オゾン生成部
を、電圧を印加すべき電圧印加電極と、この電圧印加電
極に所定間隙を隔てて対設された接地電極と、上記電圧
印加電極に設けた誘電体膜によって構成したことを特徴
とする。
【0018】さらに、電力供給源よりオゾン生成部に電
力を供給して、該オゾン生成部で無声放電させてオゾン
を発生させるオゾン発生装置において、前記オゾン生成
部を、対向する一対の電極の各対向面にそれぞれ誘電体
を設けるとともに、これらの誘電体間に該誘電体との接
触部の角度が鋭角になるように形成した波形電極を設け
て構成したことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1と2のオゾン発生装置においては、電
圧型インバータにより電流型インバータ使用時の電圧波
形を模擬することにより、回路構成は電圧型のまま定電
流源を実現し、方形波電流を供給する。
【0020】請求項3のオゾン発生装置では、無声放電
法を用いたオゾン発生電極に誘電体として金属にセラミ
クスの膜を熱CVDにて形成したものを用いる。セラミ
クスの比誘電率は5以上である事が望ましい。
【0021】コーティング前の金属に強制的に表面酸化
処理を施す事により密着強度を更に上げることができ
る。
【0022】請求項4〜6のオゾン発生装置では、波形
電極表面と薄板状誘電体とが接触する部分の角度が少な
くとも60度以下の鋭角となるため、この接触部分近傍
の電界が上昇する。電極間の空隙部分の長さが同じであ
るならば、低い電圧でオゾンが生成するようになる。
【0023】電極間に設置する固体誘電体として比誘電
率εが大きい材料を用いたり、波形電極と薄板状誘電体
とが接触する部分の角度αをより電界が集中するように
鋭角にすることにより、低い印加電圧で無声放電が発生
するようになる。
【0024】請求項7のオゾン発生装置では、オゾナイ
ザ用高圧電極管のブラシ状電極に代えて、導電性の繊維
からなる電極を用いることにより、電極管との接触面積
が増大する。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1〜図11を参照
しながら説明する。
【0026】(実施例A):図1は本発明の実施例によ
るオゾン発生装置を示すもので図12のものに対応し、
図12のものと同一又は相当部分には同一符号が付され
ている。本実施例においては、順変換部1aの直流出力
段には平滑コンデンサ6を介して逆変換部2aが接続さ
れ、逆変換部2aの交流出力段にはフィルタ7を介して
変圧器5が接続されており、これらによって電圧型イン
バータが形成される。
【0027】図1の装置における電圧型インバータで
は、逆変換部2aがパルス幅変調(PWM)手法、パル
ス振幅変調(PAM)手法又はパルス数変調(PNM)
手法によって制御される。これにより、電圧型インバー
タにより電流型インバータ使用時の電圧波形を模擬し、
回路構成は電圧型のまま、定電流電源を実現する。かく
して生成された電圧波形をオゾン生成部10に印加する
ことにより、図2に示すように、電流型インバータを使
用したときと同様な方形波が得られる。図2において曲
線C3は電圧波形、曲線C4は電流波形であって、電流が
一定の期間T1で放電し、期間T2は放電休止期間である
がこの期間T2では電圧・電流の勾配が急峻である。す
なわち、方形波電流源では、放電していない期間には電
圧の勾配が急になり、再度放電開始するまでの時間は短
縮される。
【0028】上記実施例によれば、電圧型インバータは
電流型インバータ特有の大型リアクトルを必要としない
ので、小型・軽量にして安価であり、しかも正弦波電圧
源に比べて放電期間が長く、放電空間で消費される電力
が一定で高性能なオゾン発生装置が得られる。
【0029】(実施例B):図3は図14の従来技術B
に対応するもので、図14のものと同一又は相当する部
材には同一符号が付されている。本実施例においては、
図3に示すように、接地電極管11内にステンレス(S
US)製の高圧電極管18がほぼ同心状に挿設されてお
り、高圧電極管18の外周面には熱CVDによる誘電体
膜19が形成され、これにより円筒管式オゾン生成部1
0が構成される。
【0030】前述の課題Bを解決するために本提案では
ステンレス管の外側にセラミクスのコーティングを施し
高圧電極管とする車とした。引き続き本案の具体的な説
明にはいる。
【0031】高圧電極管の作製は熱CVD法を用い、図
4に示すような装置を用いた。チャンバー20はステン
レスよりなる試料ホルダー21と石英管22とからな
り、コイル23に高周波を流し、試料に誘起された電流
により試料を加熱する。試料管の外側には任意量(10
〜200sccm)の反応ガスが流入口から流出口に向
かって流れており任意温度になった試料の表面では反応
ガスの分解が起こりセラミクスの表面薄膜19が形成さ
れる。反応ガスの種類と、分解反応式及び形成された薄
膜の種類に付いては以下の如くである。
【0032】2AlCl3+3H2+3CO2→Al23
+3CO+6HCl 2ZrCl4+2H2+2CO2→ZrO2+2CO+4H
Cl 2TiCl4+2H2+2CO2→TiO2+2CO+4H
Cl 本件に於いて用いたオゾン発生電極用誘電体管の作製方
法及び条件を下に示す。
【0033】材料 ;外径 43mmΦ 長さ 500
mm 厚み 1.6mm 材質 ステンレス(SUS304) 前処理として強制的に表面酸化処理したものを用いると
更に高い密着性が得られる。
【0034】使用ガス;AlC3 純度97% ガス流量;100sccm 管内圧力;大気圧 試料温度;800℃ 誘導加熱用電源;170V−510A−3kHz 以上の条件下でステンレス上に2mm厚のAl23膜を
生成した。
【0035】次にこの誘電体管を用いてオゾンを発生さ
せた時の発生量に対する効果を図にて示す。図5には、
印加電圧に対するオゾンの発生量を示すが、図から明ら
かなように本案による新型発生管を用いたものは放電開
始電圧が低く同電圧印加で比較した場合には発生量も多
い。これは従来品に使われているガラスの誘電体管は比
誘電率が5〜7程度であるのに対して本案に用いたセラ
ミクスコーティングの管は比誘電率が10と高く空隙部
にかかる実効電界が上がる事による。従ってセラミクス
にZrO2のような高誘電率のものを用いると更にこの
効果は期待できる。
【0036】図6には印加周波数とオゾンの発生量の関
係を示す。周波数を上げていくとオゾンの発生量は増加
するがある周波数以上になると電力損失による熱上昇
(特に誘電体部に於ける熱上昇)によってオゾンの発生
が妨げられる。しかし本提案による誘電体管は従来品に
比べ誘電体部に接する電極の厚みが厚いために接触抵抗
が少なく又熱容量が大きく更に熱伝導性も良いため高い
周波数までオゾン発生量が上昇傾向にある。
【0037】従来品の誘電体管はガラス,セラミクス等
であるので割れ等の可能性があったが、本案による電極
は機械強度に於いても優れている。しかも、ステンレス
管は耐腐食性があるため、オゾン雰囲気に於ける連続使
用に対しても問題はない。尚、金属管とコーティング膜
との密着性を上げるために表面を強制的に酸化させたと
ころ、効果があった。
【0038】(実施例C):図7〜図9は図14の従来
技術Cに対応する実施例を示すものである。本実施例に
おいては、前述の課題Cを解決するため、電極間の空隙
部分の長さの均一さにそれ程注意を払うことなく、かつ
低い印加電圧でオゾンを発生できて、放電により消費す
る電力も少なく、また、オゾンが発生する空隙部分の温
度上昇も小さいオゾン発生装置を考案した。具体的には
次のようになる。
【0039】すなわち、図7に示すように、電極間の支
持を兼ねた構造となるような波形電極24を両電極間に
挟まれた2枚の薄板状弱電体の間に設ける。ただし、そ
の波形電極は両側の2つの電極とは電気的に接触せずに
絶縁されているものとする。また、電極間の空隙部分で
起こる無声放電を発生しやすくするために、電極間に設
置する波形電極と薄板状誘電体とが接触する部分の角度
が鋭角になるような構造にする。このために、電極間に
設置する波形電極として図示7で示したような形状のも
のを採用し、特に図中の角度αが少なくとも60度以下
になるようにした(図7では、α=45度の場合の
例)。
【0040】オゾン発生部は波形電極と誘電体を両電極
間に挟んだ構造とした。この構造によるオゾン発生器の
具体的な実施例を図8と図9に示す。
【0041】図8は平行平板型電極構造を示すもので、
24は波形電極、25は薄板状誘電体、26a,26b
は電極、27は空隙部である。また、図9は同軸円筒型
電極構造を示すもので、同じく24は波形電極、26
a,26bは円筒電極、27は空隙部、28a,28b
は円筒形薄板状誘電体である。
【0042】図8と図9の電極構造によれば、波形電極
表面と薄板状誘電体とが接触する部分の角度が少なくと
も60度以下の鋭角となるため、この接触部分近傍の電
界が上昇する。電極間の空隙部分の長さが同じであるな
らば、低い電圧でオゾンが生成するようになる。
【0043】電極間に設置する固体誘電体として比誘電
率εが大きい材料を用いたり、波形電極と薄板状誘電体
とが接触する部分の角度αをより電界が集中するように
鋭角にすることにより、低い印加電圧で無声放電が発生
するようになる。
【0044】電極側の空隙部分で無声放電が起こると微
小なストリーマが空隙部分で多数発生し、空隙部分を流
れている原料ガス中の酸素分子O2と電子とが衝突し衝
突電離によって酸素原子Oや励起酸素分子O2*が生成
し、酸素分子O2と反応してオゾンO3が生成される(放
電の化学作用)。図8と図9で示したような構造を用い
ることで、より低い印加電圧で空隙部分に多くの微小な
ストリーマを発生させて多数の電子を生成し、原料ガス
中の酸素分子O2と電子とが衝突する確率を増やすこと
ができるようになる。
【0045】本実施例の図はオゾン発生部のうちの電極
および誘電体のみの部分であり、実際には周囲を密閉し
て乾燥空気もしくは酸素などの原料ガスの流入口とオゾ
ン化ガスの流出口のみとを設けた構造として使用するも
のである。当然ながら電極間に設置する固体誘電体の材
質として、比誘電率εの大きい材料を用いれば、より低
い電圧で無声放電が起こってオゾンが発生するし、ま
た、波形電極の数や、電極の面積を増やせばオゾンの生
成量は増加し、かつ図8と図9の実施例で示した構造の
ものを何段も組み合わせれば、さらに大量のオゾンを生
成できる。冷却用のファンや風冷用のファンを設けた
り、冷却水用の配管等を組込んで冷却すれば、もっと効
率良くオゾンを生成できる。さらに、波形電極24と誘
電体とを一体成形することにより製作が容易になる。
【0046】実施例Cのオゾン発生装置の電極構造によ
れば、次のような利点が得られる。
【0047】(a)両電極間に設置した薄板状誘電体と
両電極とは電気的に絶縁されている波形電極との接触角
度が鋭角であるために接触部分近傍の電界が増大し、低
い電圧で無声放電が起こり始めてオゾンが発生するよう
になる。従って、電極間への印加電圧を低くでき、電源
も小形となる。
【0048】(b)オゾンを発生させるために要する放
電消費電力も少なくて済み、オゾン発生効率も向上す
る。
【0049】(c)誘電体と鋭角に接するように電極間
に設置した多くの波形電極と誘電体とで挟まれた部分で
無声放電を起こさせるために、電極間の短い一定ギャッ
プ中で放電させる従来タイプの無声放電利用のオゾン発
生装置に比べて、空隙部分の長さの均一さらーに関して
注意を払う必要はなく、従って比較的簡単に製作でき
る。
【0050】(d)一定ギャップ中で放電させる従来タ
イプの無声放電利用のオゾン発生装置の場合、印加電圧
が空隙長と原料ガス圧力で狭まる放電開始電圧に到達す
るまで、オゾンの発生はなく、また、一度放電開始電圧
に至れば、それ以上電圧を上昇してもオゾン発生量は増
えない。すなわちオゾン発生量を印加電圧の大きさでは
制御しにくい。これに対して本実施例の場合、低い電圧
からオゾンが発生し始め、印加電圧の上昇に伴ってオゾ
ン発生量も増加していく特性があり、オゾン濃度および
オゾン発生量を印加電圧の大きさで簡単に制御できる。
【0051】(実施例D):図10と図11は図15と
図16に示す従来技術Dに対応する実施例を示すもの
で、図15と図16に示すものと同一又は相当部分には
同一符号が付されている。本実施例では、ブラシ状電極
の代わりに、ステンレス鋼などの金属繊維または炭素繊
維などの綿状導電繊維29を用いたもので、電極管15
との接触面積が大きくなるとともに、製作が容易であ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明は上述の如くであって、電力供給
源において電圧型インバータ等の逆変換部をパルス変調
して方型波電流を得るものであるから小型,軽量にして
安価なオゾン発生装置を得ることができると共に、オゾ
ン生成部における電極構造を種々改良したから高性能な
オゾン発生装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるオゾン発生装置のブロッ
ク図。
【図2】図1のオゾン発生装置の電力供給源の出力電圧
・電流波形図。
【図3】本発明の実施例によるオゾン発生装置のオゾン
生成部における電極部の正断面図。
【図4】図3の電極部の製造方法を示す断面図。
【図5】図3の電極部の特性図。
【図6】図3の電極部の特性図。
【図7】本発明の実施例によるオゾン発生装置のオゾン
生成部における電極部原理図。
【図8】本発明の実施例によるオゾン生成部における電
極部の断面図。
【図9】本発明の実施例によるオゾン生成部における電
極部の断面図。
【図10】本発明の実施例によるオゾン生成部の正断面
図。
【図11】図10のオゾン生成部の側断面図。
【図12】従来のオゾン発生装置の回路図。
【図13】図12のオゾン発生装置の電力供給源の出力
電圧・電流特性図。
【図14】従来のオゾン発生装置のオゾン生成部におけ
る電極部の正断面図。
【図15】従来のオゾン生成部の正断面図。
【図16】図15のオゾン生成部の側断面図。
【符号の説明】
1a…順変換部 2a…逆変換部 5…変圧器 6…平滑コンデンサ 7…フィルタ 10…オゾン生成部 11…接地電極管 14…高圧電極 18…高圧電極管 19…誘電体膜 24…波形電極 25…薄板状誘電体 26a,26b…電極 27…空隙部 28a,28b…円管形薄板状誘電体 29…綿状導電性繊維電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽場 方紀 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 (72)発明者 石坂 雄二 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力供給源よりオゾン生成部に電力を供
    給して、該オゾン生成部で放電させてオゾンを発生させ
    るオゾン発生装置において、前記電力供給源を、交流電
    力を直流電力に変換する順変換部と、この順変換部の直
    流出力電力を交流電力に変換する逆変換部と、この逆変
    換部をパルス変調制御するパルス変調制御手段によって
    構成したことを特徴とするオゾン発生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のオゾン発生装置において、前
    記逆変換部を電圧型インバータによって構成し、前記パ
    ルス変調制御手段がパルス幅変調制御,パルス振幅制御
    又はパルス数変調制御であることを特徴とするオゾン発
    生装置。
  3. 【請求項3】 電力供給源よりオゾン生成部に電力を供
    給して、該オゾン生成部で無声放電させてオゾンを発生
    させるオゾン発生装置において、前記オゾン生成部を、
    電圧を印加すべき電圧印加電極と、この電圧印加電極に
    所定間隙を隔てて対設された接地電極と、上記電圧印加
    電極に設けた誘電体膜によって構成したことを特徴とす
    るオゾン発生装置。
  4. 【請求項4】 電力供給源よりオゾン生成部に電力を供
    給して、該オゾン生成部で無声放電させてオゾンを発生
    させるオゾン発生装置において、前記オゾン生成部を、
    対向する一対の電極の各対向面にそれぞれ誘電体を設け
    るとともに、これらの誘電体間に該誘電体との接触部の
    角度が鋭角になるように形成した波形電極を設けて構成
    したことを特徴とするオゾン発生装置。
  5. 【請求項5】 請求項4のオゾン発生装置において、前
    記波形電極と誘電体との接触部の角度が60°以下であ
    ることを特徴とするオゾン発生装置。
  6. 【請求項6】 請求項4のオゾン発生装置において、前
    記誘電体と波形電極を一体に成形したことを特徴とする
    オゾン発生装置。
  7. 【請求項7】 電力供給源よりオゾン生成部に電力を供
    給して、該オゾン生成部で放電させてオゾンを発生させ
    るオゾン発生装置において、前記オゾン生成部が導電性
    の繊維からなる電極を有することを特徴とするオゾン発
    生装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003002617A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Kobe Steel Ltd 放電式点接触型オゾン発生装置
JP2004043203A (ja) * 2002-07-09 2004-02-12 Iwasaki Electric Co Ltd オゾン発生装置
JP2011036063A (ja) * 2009-08-04 2011-02-17 Japan Steel Works Ltd:The コロナ放電処理装置用の共振型pamインバータ電力供給装置
CN111298166A (zh) * 2020-03-25 2020-06-19 成都龙博万诚商贸有限公司 一种用于消毒的臭氧消毒装置

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