JPH0741202B2 - 樹脂塗膜形成方法 - Google Patents

樹脂塗膜形成方法

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JPH0741202B2
JPH0741202B2 JP9354691A JP9354691A JPH0741202B2 JP H0741202 B2 JPH0741202 B2 JP H0741202B2 JP 9354691 A JP9354691 A JP 9354691A JP 9354691 A JP9354691 A JP 9354691A JP H0741202 B2 JPH0741202 B2 JP H0741202B2
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和典 柳沢
博士 嶋津
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、着色や防錆などのた
めに被処理金属材の表面に樹脂塗膜を塗布形成する方法
に係り、紫外線や電子線といつた放射線で硬化反応する
樹脂塗料(以下、放射線硬化性樹脂塗料という)を使用
して樹脂塗膜を形成するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】この種の放射線硬化性樹脂塗料は、短時
間で硬化処理でき、また殆んど熱の加わらない硬化処理
のため被処理金属材に結晶肥大化などの熱影響を及ぼす
ことがない利点を有するので、多用化の傾向にある。そ
の放射線硬化性樹脂塗料としてはプラスチック塗装用の
ものと、金属塗装用のものとがある。例えば、近年、電
気かみそりの多孔スクリーン状の外刃においても、従来
の金属原色からフアッショナブル化に合わせた着色化が
行われつつあり、併せて防錆を兼ねるよう被処理金属材
の表面に樹脂塗膜を形成することが検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで問題となるの
が、第1に、プラスチック塗装用の放射線硬化性樹脂塗
料による塗膜は硬度の高いものが期待できるが、被処理
金属材の表面に対する密着性に劣り、金属塗装用の放射
線硬化性樹脂塗料による塗膜では被処理金属材表面に対
する密着特性を充分に維持しようとすると鉛筆硬度で1
〜2H程度のものに限られているのが現状である。その
ため、外刃を金属塗装用の放射線硬化性樹脂塗料これ単
独で表面塗装した場合、硬度不足となり、早期に摩耗す
る欠点がある。
【0004】第2に、外刃成形加工時に塗膜に傷や亀裂
が発生しやすく、また成形加工時に塗膜が金型に転移付
着して剥離したりすることである。この対策として、例
えば、被処理金属材の表面に予め形成した硬化塗膜の表
面に潤滑剤を塗布する方法や、塗膜自体に潤滑剤を配合
して所望厚さにまで塗布し硬化させる方法がある。しか
し、前者の方法では、潤滑剤の塗布工程を要し、また被
処理金属材を積み重ねたときに塗膜どうしが強く密着し
合って離れ難くなるといったブロッキング現象が生じや
すいため、加工時に取扱いにくく、加工後その潤滑剤を
塗膜表面から除去する作業も面倒である。後者の方法で
は、潤滑剤の塗布工程を不要とするが、塗膜厚さ全体に
潤滑剤が分散しているので、その潤滑剤が塗膜の被処理
金属材に対する密着強度を低下させる原因となる。
【0005】この発明は、短時間で硬化処理でき、また
高硬度で耐摩耗性に優れる放射線硬化性樹脂塗料を用い
る場合も被処理金属材の表面に対する密着性に優れ、し
かも被処理金属の成形時の潤滑性、成形性に優れる樹脂
塗膜を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の樹脂塗膜形成
方法は、被処理金属材の表面に放射線硬化性樹脂塗料を
塗布して第1塗膜を形成する工程と、第1塗膜の未硬化
状態において第1塗膜の表面に、シリコーンオイルを含
有する放射線硬化性樹脂塗料を塗布して第2塗膜を形成
する工程と、放射線を照射して第1・第2塗膜を硬化さ
せる工程とからなることを特徴とする。
【0007】
【作用】第1塗膜の放射線硬化性樹脂塗料は被処理金属
材に対し密着性に優れるものを用いることにより、第2
塗膜の放射線硬化性樹脂塗料が被処理金属表面に対し密
着性が劣る場合もこれを補う機能を発揮する。したがっ
て、第2塗膜の放射線硬化性樹脂塗料としては高硬度で
耐摩耗性に優れるものを用いることが可能となる。
【0008】第1塗膜が未硬化状態のうちに第2塗膜の
放射線硬化性樹脂塗料を塗布したのち放射線照射で第1
・第2塗膜を硬化するので、第1・第2塗膜どうしが融
着し合って強固に一体接合する。
【0009】第2塗膜の放射線硬化性樹脂塗料にシリコ
ーンオイルを含有するので、この樹脂塗膜表面は滑性効
果を発揮する。
【0010】シリコーンオイルは第2塗膜のみに含有
し、第1塗膜には含有しないので、第1塗膜は被処理金
属表面に対しシリコーンオイルにより阻害されることな
く強固に密着できる。
【0011】
【発明の効果】この発明方法によれば、高硬度で耐摩耗
性に優れる放射線硬化性樹脂塗料による樹脂塗膜を被処
理金属材の表面に強固に密着させることができる。しか
も、樹脂塗膜の表面に滑性を付与できるので、被処理金
属材をプレス加工する場合も潤滑性、離型性が向上し、
また樹脂塗膜の表面に傷や亀裂が発生することなく、表
面状態を良好にする。
【0012】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づき説明する。
図1は被処理金属材として電気かみそりの外刃を例示し
ている。この外刃1はニッケルまたはニッケルとコバル
トの合金を用いて電気鋳造法で鋳造するか、あるいは極
薄のステンレス板をプレス加工することによつて多数の
毛導入孔2と毛導入孔間のリブ部3とを有する多孔スク
リーン状をなしており、該リブ部3の表面に着色、防錆
のための樹脂塗膜4が形成されている。
【0013】図2および図3において、ニッケル製外刃
1の樹脂塗膜4の成形に際して、まず、リブ部3のニッ
ケル表面に1〜2Hの鉛筆硬度を有する金属塗装用の放
射線硬化製樹脂塗料をスプレーガンで吹付塗布して、最
大膜厚5μmの第1塗膜5を形成する。上記放射線硬化
性樹脂塗料としては、エポキシ変性アクリレート系樹脂
塗料(大日精化株式会社製の商品名MPL−520)を
使用し、反応性希釈剤(東亜合成化学工業株式会社製の
商品名アロニックスM−7200X)で、粘度500P
a・s程度に調整したものを用いた。
【0014】ついで、上記第1塗膜5に紫外線を照射さ
せずに未硬化状態のまま次の第2塗膜形成工程に移す。
すなわち、上記第1塗膜5に対する指触により指先に塗
膜転移が生じるような、いわゆる半乾き状態において、
第1塗膜5の表面に5〜6Hの鉛筆硬度を有するプラス
チック塗装用の放射線硬化性樹脂塗料、例えば、ポリエ
ステルアクリレート、多官能アクリレートモノマー、二
官能アクリレートモノマー、光開始剤、塗料添加剤から
なる塗料(大日精化株式会社製の商品名ABS−50
0)に、シリコーンオイル1.5重量%添加し、同じく
粘度500Pa・s程度に調整後、膜厚15μm程度に
なるまでスプレーガンで吹付塗布して第2塗膜6を形成
する。しかる後、80W/cm×3本の紫外線照射用ラ
ンプ(主波長365nm)の基に、コンベア速度10m
/minで1回通過させることにより紫外線を照射して
第1および第2塗膜5・6を硬化させた。このようにし
て得られた被処理金属材(ニッケル板)をプレス金型の
ダイセットにセットし、開口径33mm、最上絞り高さ
4.9mmになるようドーム状に絞り加工することによ
り、外刃を得た。
【0015】次に、上記実施例により得られた塗膜との
比較例を挙げる。比較例1上記実施例においてニッケル
製外刃の表面に形成された第1塗膜5のみをそのまま紫
外線照射して硬化させた。紫外線照射条件は上記実施例
のものと同一条件とし、同一プレス金型で同じドーム状
に成形加工を施した。
【0016】比較例2 上記実施例におけると同様の第2塗膜6(但し、シリコ
ーンオイルは無添加)のみをニッケル製外刃の表面に直
接形成し、同一条件で照射硬化させ、同一プレス金型で
成形加工を施した。
【0017】下記表1に、以上の結果により得られた本
発明の実施例品と比較例との性能を比較して示す。
【0018】
【表1】
【0019】上記表中の「密着性」は碁盤目セロテープ
テストによる。「鉛筆硬度」はJIS K5400、U
NI鉛筆使用による。「耐摩耗性」についてはゴム硬度
45度のウレタンゴムを0.5Kg荷重で押し付けて、
1000回回転させた。また成形性については目視確認
による。
【0020】上記表1から明らかなように、本発明の実
施例品は密着性および硬度の点において、いずれも優れ
ており、また耐摩耗性についても、比較例2のものより
も優位差があることが判った。更に、成形性においても
傷や亀裂がなく、これらによる剥離もない優れた塗膜が
得られた。
【0021】本発明の実施例品の耐摩耗性が比較例2の
ものよりも優れているのは、実施例品、比較例2ともに
表面が同じ放射線硬化性樹脂塗料を用いるにもかかわら
ず、本発明の実施例品では第1塗膜5のバッファ効果に
より、摩耗試験用ウレタンゴムの荷重が均等に分散する
ように作用したためと考えられる。
【0022】また、本発明の実施例品の成形性が比較例
のものよりも優れているのは、プレス成形加工の際に、
シリコーンオイルを含有させた第2塗膜6が金型と被処
理金属材(外刃)の表面との摩擦抵抗を軽減させる機能
を有し、また離型剤としての役目も果たすからである。
このシリコーンオイルは、ブリード現象により、第2塗
膜6の表面に滲出する
【0023】シリコーンオイルを用いた場合は第2塗膜
6への配合量は0.5〜5重量%、好ましくは1.5重
量%ほど配合させておけばよく、少な過ぎる場合にはプ
レス成形時の摩擦抵抗が増大し、プレス加圧力を高くし
なければならず、これにより塗膜に傷や亀裂等を発生さ
せる原因となり、また塗膜を剥離させる。その配合量が
逆に多くなると、第2塗膜6の表面の粘着度が高くな
り、ブロッキング防止機能を失いやすく、また他の器物
を汚しやすく、また放射線硬化能力が阻害され、塗膜強
度が低下する。
【0024】更に、上記した範囲のシリコーンオイルを
配合させることによって、ブリード現象により樹脂塗膜
4の表面のスリック性を向上でき、電気かみそりの外刃
として肌触りが良好なものとなり、毛の導入効果を高め
ることもできる。
【0025】特に、本発明の実施例品は、第2の塗膜6
のみにシリコーンオイルを配合させているため、被処理
金属材と第1塗膜5との密着作用は阻害されず、第1塗
膜5は硬度が低いが対金属密着強度の高い金属塗装用の
放射線硬化性樹脂塗料を用いているため、被処理金属材
と第2塗膜6との間の有機系緩衝樹脂層(バッファ効
果)として機能し、プレス成形加工時の所要圧力を緩和
させるよう作用も有すると考えられる。放射線硬化処理
時に、放射線は塗膜4の表面側の第2塗膜6に対しより
多く作用して硬化が先行するのに対し、第1塗膜5に対
しては第2塗膜6で減衰されて硬化が遅れがちになる
が、本発明の実施例品では第2塗膜6にシリコーンオイ
ルを含有させているため、エネルギー量の小さい照射装
置例えば紫外線照射装置であっても、第1塗膜5・第2
塗膜6ともバランスを保って同時にかつ確実に硬化させ
ることができる。
【0026】なお、上記第1塗膜5の放射線硬化性樹脂
塗料として、反応性希釈剤を用いないでエポキシ変性ア
クリレート系樹脂塗料これ単体を用いる場合において
も、この第1塗膜5が指触により指先に塗膜転移が生じ
るような半乾き状態のうちに第2塗膜6を塗布形成す
る。
【0027】また、第2塗膜6を着色塗膜としてもよい
が、第1塗膜5を着色して第2塗膜6を透明にすれば深
みのある着色効果が得られることになる。
【0028】なお、図示例の外刃は被処理金属材の一例
であつて、本発明はスチール製キャビネット、懐中電燈
の外装ケースなど各種の金属板表面の塗装に適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】被処理金属材の一例を示す電気かみそりの外刃
の展開平面図である。
【図2】この発明の方法により得られた外刃の拡大断面
図である。
【図3】図2における一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 電気かみそりの外刃(被処理金属材の一例) 2 毛導入孔 3 リブ部 4 樹脂塗膜 5 第1塗膜 6 第2塗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理金属材の表面に放射線硬化性樹脂
    塗料を塗布して第1塗膜を形成する工程と、第1塗膜の
    未硬化状態において第1塗膜の表面に、シリコーンオイ
    ルを含有する放射線硬化性樹脂塗料を塗布して第2塗膜
    を形成する工程と、放射線を照射して第1・第2塗膜を
    硬化させる工程とからなることを特徴とする樹脂塗膜形
    成方法。
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