JPH0740968A

JPH0740968A - 食品用トレー

Info

Publication number: JPH0740968A
Application number: JP20895793A
Authority: JP
Inventors: Toshio Suzuki; 十之雄鈴木; Shigeharu Satake; 重晴佐竹
Original assignee: SUZU KAKO KK; TAIYO SHIKO KK
Current assignee: SUZU KAKO KK; TAIYO SHIKO KK
Priority date: 1993-07-30
Filing date: 1993-07-30
Publication date: 1995-02-10

Abstract

(57)【要約】【目的】使用時に食品が傷みにくくなり、意匠的な面
白味や材質的な自然感によってイメージアップを図るこ
ともでき、使用後には分別回収が不要になり、環境衛生
や環境美感を汚す心配もない食品用トレーを提供する。【構成】食品用トレー１は紙素材２を使用して組み立
てられ、紙素材２には例えば耐水性の波状紙３とその下
面に貼り合わされた平面状ライナー紙４とからなる片面
段ボール紙が使用される。組み立てられたトレー１は、
底壁５の上面と斜めに立った短側壁６及び長側壁７の内
側面６ａ，７ａとが食品受け面になっており、前記波状
紙３の波状面で構成されている。波状紙３の波状面に食
品１２を通気性のある状態で載せることができ、また、
食品１２から浸出した水分１３は波状面に落ち込んで食
品１２には接しにくいため、食品１２が傷みにくい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、食品の簡易包装に使用
されるトレーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の食品用トレーのほとんどは、発泡
ポリスチロール樹脂により成形されており、その食品受
け面は平坦面又は起伏の小さい凹凸面で構成されてい
た。このトレーは軽量で安価なため、多量に使用されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記食品用
トレーには次のような問題があった。（１）食品受け面が平坦面又は起伏の小さい凹凸面で構
成されていて、食品が食品受け面にべったりと密着しや
すく、また、食品から浸出した水分が食品と食品受け面
との間に溜りやすかったため、食品が傷みやすかった。（２）上記トレーは意匠的に面白味がなく、また材質的
に自然感がないため、あまり高いイメージは持たれてい
なかった。（３）発泡ポリスチロール樹脂は焼却時に有害ガスを発
生するので、使用済みのトレーを普通の燃えるゴミとは
分別回収して処理する必要がある。しかし、現実にはそ
の分別回収が不十分なため、有害ガスによる環境衛生の
汚染の問題があった。また、発泡ポリスチロール樹脂は
腐敗しないので、不当に捨てられたトレーが環境美観を
汚すこともあった。

【０００４】本発明の目的は、上記課題を解決し、使用
時に食品が傷みにくくなり、意匠的な面白味や材質的な
自然感によってイメージアップを図ることもでき、使用
後には分別回収が不要になり、環境衛生や環境美感を汚
す心配もない新規な食品用トレーを提供することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の食品用トレーは、耐水性の波状紙を含む紙
素材により組み立てられ、食品受け面が前記波状紙の波
状面で構成されてなる構造としたものである。耐水性の
波状紙としては、合成樹脂、ロウ等の耐水材を表面処理
又は含浸処理したものを例示できる。

【０００６】

【作用】本発明の食品用トレーは次のような作用を奏す
る。（１）食品受け面が波状紙の波状面で構成されていて、
その波状面に食品を通気性のある状態で載せることがで
き、また、食品から浸出した水分は波状面に落ち込んで
食品には接しにくいため、食品が傷みにくい。なお、波
状紙は耐水性なので、水漏れしない。（２）上記トレーは波状面の存在により意匠的に面白味
があり、また紙素材の採用により材質的に自然感がある
ため、トレーのイメージアップを図ることができる。（３）トレーが紙素材により組み立てられていて、焼却
時に有害ガスが発生しないので、使用済みのトレーを普
通の燃えるゴミと一緒に廃棄することができ、環境衛生
を汚す心配がない。また、不当に捨てられたとしても腐
敗してしまうので、いつまでも環境美観を汚し続けるこ
とはない。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について、
図面を参照して説明する。本実施例の食品用トレー１
は、図２に展開して示すような紙素材２を使用して、図
１に示すように組み立てられたものである。

【０００８】紙素材２には、図４等に示すように、耐水
性の波状紙３とその下面に貼り合わされた平面状ライナ
ー紙４とからなる片面段ボール紙が使用されている。こ
の紙素材２は、中央の長方形の底壁５と、その四辺に連
続した短側壁６及び長側壁７と、短側壁６の両端に連続
した扇形の大折込片８と、長側壁７の両端に連続して大
折込片８にも連続した三角形の小折込片９とを備えてい
る。大折込片８は立てたときに短側壁６と同じ高さにな
るように形成されているが、小折込片９は長側壁７及び
大折込片８より低くなるように形成されている。紙素材
２の各部５，６，７，８，９の境界には折り目１０が入
れられ、さらに短側壁６にはこれを滑らかに湾曲させる
ための折り目１１が入れられている。

【０００９】トレー１を組み立てるには、底壁５に対し
て短側壁６及び長側壁７を斜めに折り立て、図３に示す
ように、小折込片９を大折込片８の内側面８ａと長側壁
７の外側面７ｂとの間に折り込むようにして、大折込片
８を長側壁７の外側に折り込む。そして、小折込片９の
上方に露出する大折込片８の内側面８ａを、長側壁７の
外側面７ｂに対し接着剤により接着すればよい。二重の
折込片８，９を備えるにも拘らず、小折込片９が長側壁
７及び大折込片８より低いために、前記面８ａ，７ｂ同
志の接着が可能になり、その接着だけで短側壁６、長側
壁７、大折込片８及び小折込片９の開きが止められる。
また、小折込片９の存在により、短側壁６と長側壁７と
の間（底部）からの水漏れが防止される。

【００１０】組み立てられたトレー１は、底壁５の上面
と斜めに立った短側壁６及び長側壁７の内側面６ａ，７
ａとが食品受け面になっており、前記波状紙３の波状面
で構成されている。

【００１１】本発明の食品用トレー１によれば、食品受
け面が波状紙３の波状面で構成されていて、図４に示す
ように、その波状面に食品１２を通気性のある状態で載
せることができ、また、食品１２から浸出した水分１３
は波状面に落ち込んで食品１２には接しにくいため、食
品１２が傷みにくい。なお、波状紙３は耐水性なので、
水漏れしない。

【００１２】また、このトレー１は波状面の存在により
意匠的に面白味があり、また紙素材２の採用により材質
的に自然感があるため、トレーのイメージアップを図る
ことができる。

【００１３】さらに、トレー１が紙素材２により組み立
てられていて、焼却時に有害ガスが発生しないので、使
用済みのトレー１を普通の燃えるゴミと一緒に廃棄する
ことができ、環境衛生を汚す心配がない。また、不当に
捨てられたとしても腐敗してしまうので、いつまでも環
境美観を汚し続けることはない。

【００１４】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れず、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない
範囲で適宜変更して具体化することもできる。（１）図５に示すように、耐水性の波状紙３のみからな
る紙素材により組み立てること。（２）前記コーナ部分の接着構造を変更すること。（３）全体の形状を変更すること。

【００１５】

【発明の効果】本発明の食品用トレーは、上記の通り構
成されているので、使用時に食品が傷みにくくなり、意
匠的な面白味や材質的な自然感によってイメージアップ
を図ることもでき、使用後には分別回収が不要になり、
環境衛生や環境美感を汚す心配もない、という優れた効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る食品用トレーの斜視図で
ある。

【図２】同食品用トレーの組立前における平面図であ
る。

【図３】同食品用トレーの組立時における部分斜視図で
ある。

【図４】同食品用トレーの使用時における部分拡大断面
図である。

【図５】同食品用トレーの変更例の部分拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１食品用トレー２紙素材３波状紙

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】耐水性の波状紙を含む紙素材により組み
立てられ、食品受け面が前記波状紙の波状面で構成され
た食品用トレー。