JPH0740909B2 - たばこの香喫味改良法 - Google Patents
たばこの香喫味改良法Info
- Publication number
- JPH0740909B2 JPH0740909B2 JP16364189A JP16364189A JPH0740909B2 JP H0740909 B2 JPH0740909 B2 JP H0740909B2 JP 16364189 A JP16364189 A JP 16364189A JP 16364189 A JP16364189 A JP 16364189A JP H0740909 B2 JPH0740909 B2 JP H0740909B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tobacco
- taste
- flavor
- present compound
- product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Manufacture Of Tobacco Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は3−メチル−2−ブテン−4−オリドをたばこ
および/またはたばこ製造用材料に添加して、たばこの
香喫味を改良する方法に関するものである。
および/またはたばこ製造用材料に添加して、たばこの
香喫味を改良する方法に関するものである。
(従来の技術と発明が解決しようとする課題) 近年、たばこの嗜好は多様化の傾向を示しているが、特
に喫味が軽く、香気の豊かな製品にその嗜好は移りつつ
ある。これに伴い製品たばこに配合される原料葉たばこ
は、喫味が軽快でニコチン及びタール含量の少ない緩和
なものが多く使用されるようになってきた。又、脱ニコ
チン処理を施して製造された、再製たばこ、葉たばこ以
外の植物或いは各種の無機成分や有機成分等からなるい
わゆる人工たばこ(以下人工たばこという)等も使用さ
れるようになってきている。しかし、このようなたばこ
原料は一般に香気が乏しく、刺激を有することが多く旨
味にも欠ける為、更に何らかの物質を添加し香喫味を向
上させる必要がある。本発明者等はこれらの必要性か
ら、各種化合物の香喫味改良に有効な物質を探索すべく
鋭意研究を重ねてきた結果、本化合物が、たばこの香喫
味改良に優れた効果を示すことを見出し、本発明をなす
に至った。さらに詳細に述べると本発明者らはたばこ精
油成分を含む一般式 (但し、式中R1,R2は水素原子、メチル基、エチル基、
イソプロピル基を表わし、R3は水素原子、メチル基を表
わしR4は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基を表わし、表示…は
単結合、または二重結合を表わす。)で示される各種γ
−ラクトン同族体に着目し、たばこへの香喫味を評価試
験したところ、3−メチル−2−ブテン−4−オリドが
他のγ−ラクトン同族体には見出せないたばこ本来の香
りとよく調和し、香りに甘臭と丸みを持たせ、たばこら
しさを強調させ、刺激を抑え、やわらかく、スムーズな
喫味感を付与し、更にこれらの効果の持続性のあること
など多くの優れた効果を有していることが判明した。
に喫味が軽く、香気の豊かな製品にその嗜好は移りつつ
ある。これに伴い製品たばこに配合される原料葉たばこ
は、喫味が軽快でニコチン及びタール含量の少ない緩和
なものが多く使用されるようになってきた。又、脱ニコ
チン処理を施して製造された、再製たばこ、葉たばこ以
外の植物或いは各種の無機成分や有機成分等からなるい
わゆる人工たばこ(以下人工たばこという)等も使用さ
れるようになってきている。しかし、このようなたばこ
原料は一般に香気が乏しく、刺激を有することが多く旨
味にも欠ける為、更に何らかの物質を添加し香喫味を向
上させる必要がある。本発明者等はこれらの必要性か
ら、各種化合物の香喫味改良に有効な物質を探索すべく
鋭意研究を重ねてきた結果、本化合物が、たばこの香喫
味改良に優れた効果を示すことを見出し、本発明をなす
に至った。さらに詳細に述べると本発明者らはたばこ精
油成分を含む一般式 (但し、式中R1,R2は水素原子、メチル基、エチル基、
イソプロピル基を表わし、R3は水素原子、メチル基を表
わしR4は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基を表わし、表示…は
単結合、または二重結合を表わす。)で示される各種γ
−ラクトン同族体に着目し、たばこへの香喫味を評価試
験したところ、3−メチル−2−ブテン−4−オリドが
他のγ−ラクトン同族体には見出せないたばこ本来の香
りとよく調和し、香りに甘臭と丸みを持たせ、たばこら
しさを強調させ、刺激を抑え、やわらかく、スムーズな
喫味感を付与し、更にこれらの効果の持続性のあること
など多くの優れた効果を有していることが判明した。
(課題を解決するための手段) 本発明は3−メチル−2−ブテン−4−オリドをたばこ
および/またはたばこ製造用材料に添加することを特徴
とするたばこ香喫味改良法である。
および/またはたばこ製造用材料に添加することを特徴
とするたばこ香喫味改良法である。
本化合物は既知(ヘルベチカ・キミカ・アクタ誌1972年
1866〜1882他)であり、下記に示されるような既知の方
法で(ジャーナル オブ ザ オルガニック ケミスト
リー32(11) 33 99〜3394 1967)に従い クロルアセトンを原料にし容易に合成でき、淡いクマリ
ン様香気を有する物質で香喫味改良剤として望ましい適
性を有する。
1866〜1882他)であり、下記に示されるような既知の方
法で(ジャーナル オブ ザ オルガニック ケミスト
リー32(11) 33 99〜3394 1967)に従い クロルアセトンを原料にし容易に合成でき、淡いクマリ
ン様香気を有する物質で香喫味改良剤として望ましい適
性を有する。
本化合物をたばこ原料に添加する時期及び手段は特に限
定されるものではなく、他の通常使用されるたばこ香料
と同様にエタノール等の有機溶媒または水に溶かした後
刻みに添加して使用でき、その他紙巻たばこ製造用の材
料品例えば巻紙、糊或いはフィルター等に含有させるこ
とによっても香喫味改良の効果をあげることができる。
又本化合物を適用しうるたばこの種類についても特に限
定されるものではなく、通常の葉たばこを原料として製
造する紙巻きたばこ、パイプたばこ、葉巻たばこ等の
他、天然の繊維或いは、植物の組織培養物を用い製造さ
れる合成たばこ等に対しても、これらの製造工程中又は
製品化されたのち本化合物を添加することにより、これ
らの香喫味を著しく改良することができる。本化合物の
添加量は極く微量で良く、たばこ又はたばこ製造用材料
品に対し0.00001〜0.01重量%、望ましくは0.0001〜0.0
01重量%で充分な効果が得られるので経済的にも大きな
利点がある。
定されるものではなく、他の通常使用されるたばこ香料
と同様にエタノール等の有機溶媒または水に溶かした後
刻みに添加して使用でき、その他紙巻たばこ製造用の材
料品例えば巻紙、糊或いはフィルター等に含有させるこ
とによっても香喫味改良の効果をあげることができる。
又本化合物を適用しうるたばこの種類についても特に限
定されるものではなく、通常の葉たばこを原料として製
造する紙巻きたばこ、パイプたばこ、葉巻たばこ等の
他、天然の繊維或いは、植物の組織培養物を用い製造さ
れる合成たばこ等に対しても、これらの製造工程中又は
製品化されたのち本化合物を添加することにより、これ
らの香喫味を著しく改良することができる。本化合物の
添加量は極く微量で良く、たばこ又はたばこ製造用材料
品に対し0.00001〜0.01重量%、望ましくは0.0001〜0.0
01重量%で充分な効果が得られるので経済的にも大きな
利点がある。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。
(実施例−1) 巻き上げ直前の日本たばこ産業(株)商品名「Seven St
ars」用のたばこ刻み50gに対して前述の方法で合成した
本化合物の0.1重量%エタノール溶液を、たばこ刻みに
対する本化合物の量が0.0001重量%になるように噴霧し
て添加した後紙巻きし、本化合物無添加の上記たばこ刻
みの巻上品を対照品としてこれらを喫煙した時の香り、
味について二点識別法により比較した。特に訓練した専
門パネル20人の評価は第1表に示す通りであった。
ars」用のたばこ刻み50gに対して前述の方法で合成した
本化合物の0.1重量%エタノール溶液を、たばこ刻みに
対する本化合物の量が0.0001重量%になるように噴霧し
て添加した後紙巻きし、本化合物無添加の上記たばこ刻
みの巻上品を対照品としてこれらを喫煙した時の香り、
味について二点識別法により比較した。特に訓練した専
門パネル20人の評価は第1表に示す通りであった。
表中の数字は良いと評価した人数を示す。* 印は危険率5%で有意差があることを示す。(以下同
様) 上表から本化合物は製品たばこの香り及び味を著しく改
良する効果を有することが分かる。
様) 上表から本化合物は製品たばこの香り及び味を著しく改
良する効果を有することが分かる。
(実施例−2) 黄色種たばこ(上位葉系)のたばこ刻み500gに対し、本
化合物の1%水溶液をたばこ刻みに対する本化合物の量
が0.0002重量%になるように噴霧添加して紙巻きし、本
化合物無添加の上記たばこ刻みの巻上げ品を対照品とし
て、これらを喫煙した時の香り、味及びくせについて二
点識別法により比較した。特に訓練した専門パネル20名
の評価は第2表に示す通りであった。
化合物の1%水溶液をたばこ刻みに対する本化合物の量
が0.0002重量%になるように噴霧添加して紙巻きし、本
化合物無添加の上記たばこ刻みの巻上げ品を対照品とし
て、これらを喫煙した時の香り、味及びくせについて二
点識別法により比較した。特に訓練した専門パネル20名
の評価は第2表に示す通りであった。
上表から本化合物がたばこの香り、味およびくせを著し
く改善することが分かる。
く改善することが分かる。
(実施例−3) 屑たばこを100℃の熱水で抽出し、水溶性部と水不溶性
部とに分けた後水不溶性部を叩解し、これにその乾物重
量の15%にあたる針葉樹のクラフトパルプを加えた混合
物を薄紙状に成型し、この薄紙に上記の水溶性部をもど
して作ったシート状再生たばこ60gに対し前述の方法で
単離した本化合物を実施例−1と同様にしてその添加量
が0.0005重量%になるように噴霧した後裁刻して巻き上
げ、本化合物無添加の上記シート状再生たばこの裁刻巻
き上げ品を対照品として二点識別法により喫味を比較し
た。特に訓練された専門パネル20人による評価は第3表
に示す通りであった。
部とに分けた後水不溶性部を叩解し、これにその乾物重
量の15%にあたる針葉樹のクラフトパルプを加えた混合
物を薄紙状に成型し、この薄紙に上記の水溶性部をもど
して作ったシート状再生たばこ60gに対し前述の方法で
単離した本化合物を実施例−1と同様にしてその添加量
が0.0005重量%になるように噴霧した後裁刻して巻き上
げ、本化合物無添加の上記シート状再生たばこの裁刻巻
き上げ品を対照品として二点識別法により喫味を比較し
た。特に訓練された専門パネル20人による評価は第3表
に示す通りであった。
この結果、本化合物を添加したものは香り及び味が著し
く改善されると共に刺激の抑制効果も顕著であることが
分かる。
く改善されると共に刺激の抑制効果も顕著であることが
分かる。
(実施例−4) たばこ刻みの紙巻き用糊であるC.M.C.(カルボキシメチ
ルセルロース)糊液に本化合物を0.001重量%になるよ
うに混合したものを用いて、実施例−3で製造したシー
ト状再生たばこの裁刻巻き上げ品を作り、別途本化合物
無添加の糊液を用いた巻き上げ品を対照品として二点識
別法によりこれらの喫味を比較した。特に訓練された専
門パネル20人による評価は第4表に示す通りであった。
ルセルロース)糊液に本化合物を0.001重量%になるよ
うに混合したものを用いて、実施例−3で製造したシー
ト状再生たばこの裁刻巻き上げ品を作り、別途本化合物
無添加の糊液を用いた巻き上げ品を対照品として二点識
別法によりこれらの喫味を比較した。特に訓練された専
門パネル20人による評価は第4表に示す通りであった。
この結果、本化合物はたばこ製造用材料品である巻き上
げ接着用の糊に添加してもたばこの香り及び味を改善
し、更にC.M.C.に基づく刺激臭が著しく抑制されること
が分かる。
げ接着用の糊に添加してもたばこの香り及び味を改善
し、更にC.M.C.に基づく刺激臭が著しく抑制されること
が分かる。
(発明の効果) 香喫味に欠け刺激を有する種々のたばこ原料に本化合物
を添加し、これらの香喫味について評価試験を行ったと
ころ、本化合物は、たばこの本来の香りとよく調和し、
香りに甘臭と丸味を持たせ、たばこらしさを強調させ、
刺激を抑え、やわらかくスムーズな喫味感を付与し、更
にこれらの効果に持続性のあることなど多くの優れた効
果を有することが判明した。
を添加し、これらの香喫味について評価試験を行ったと
ころ、本化合物は、たばこの本来の香りとよく調和し、
香りに甘臭と丸味を持たせ、たばこらしさを強調させ、
刺激を抑え、やわらかくスムーズな喫味感を付与し、更
にこれらの効果に持続性のあることなど多くの優れた効
果を有することが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 則嗣 千葉県野田市船形1573―4 曽田香料株式 会社野田支社内 (72)発明者 水田 博行 東京都墨田区横川1丁目17番7号 日本た ばこ産業株式会社製品開発センター内 (72)発明者 小野沢 守 東京都墨田区横川1丁目17番7号 日本た ばこ産業株式会社製品開発センター内 (72)発明者 岩佐 正寿 東京都西多摩郡羽村町栄町2―20―3 (72)発明者 児玉 忠二郎 東京都墨田区横川1丁目17番7号 日本た ばこ産業株式会社製品開発センター内
Claims (1)
- 【請求項1】3−メチル−2−ブテン−4−オリドをた
ばこおよび/またはたばこ製造用材料に添加することを
特徴とするたばこの香喫味改良法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16364189A JPH0740909B2 (ja) | 1989-06-28 | 1989-06-28 | たばこの香喫味改良法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16364189A JPH0740909B2 (ja) | 1989-06-28 | 1989-06-28 | たばこの香喫味改良法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0330659A JPH0330659A (ja) | 1991-02-08 |
JPH0740909B2 true JPH0740909B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=15777807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16364189A Expired - Lifetime JPH0740909B2 (ja) | 1989-06-28 | 1989-06-28 | たばこの香喫味改良法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0740909B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0755935Y2 (ja) * | 1992-06-29 | 1995-12-25 | 株式会社堅徳商会 | 背負い鞄の肩掛けベルト上端取付具 |
CN104522875B (zh) * | 2014-12-28 | 2015-12-30 | 中国烟草总公司郑州烟草研究院 | 一种烟用焦甜香香料模块配方 |
-
1989
- 1989-06-28 JP JP16364189A patent/JPH0740909B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0330659A (ja) | 1991-02-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4643205A (en) | Smoking product | |
GB2143418A (en) | Process for preparing tobacco flavoring formulations | |
CA1332335C (en) | Citrus-flavored tobacco articles | |
US1839346A (en) | Manufacture of cigarette paper | |
KR20040001744A (ko) | 한국산 버어리엽담배의 끽미개선방법 및 이를 이용하여제조된 담배 | |
JPH0740909B2 (ja) | たばこの香喫味改良法 | |
US3903900A (en) | Tobacco articles and compositions containing 1,2-cyclohexanedione and methods for producing same | |
US5003995A (en) | Compositions and articles for stimulating taste receptors | |
AU716962B2 (en) | Delayed release flavourant compositions | |
US3559656A (en) | Tobacco product | |
JPS59183680A (ja) | たばこ香喫味の改善方法 | |
JP3215787B2 (ja) | たばこ香喫味改良剤 | |
RU2806390C1 (ru) | Обертка курительного материала, в которую добавлено ароматизирующее вещество на основе бальзама, и содержащее ее курительное изделие | |
JPH058668B2 (ja) | ||
KR880001822B1 (ko) | 담배제품의 맛 또는 향기를 개선시키는 방법 | |
JPH058667B2 (ja) | ||
JPS62253366A (ja) | 喫煙物質 | |
JPS6137272B2 (ja) | ||
JPS59141595A (ja) | 3−ハイドロキシソラナスコン−β−ソホロシドならびに該化合物からなるたばこ用香喫味改良剤 | |
EP0620982A1 (en) | Flavouring smoking articles with vanillin glycoside | |
JPS5867175A (ja) | たばこ用香喫味改良剤 | |
JPS6044909B2 (ja) | たばこの香喫味改良法 | |
JPS6156065A (ja) | タバコ香喫味改良剤 | |
JPS632560B2 (ja) | ||
JPS5811191B2 (ja) | たばこ用香喫味改良剤 |