JPH0740746Y2 - 減衰力可変型液圧緩衝器 - Google Patents

減衰力可変型液圧緩衝器

Info

Publication number
JPH0740746Y2
JPH0740746Y2 JP1989016175U JP1617589U JPH0740746Y2 JP H0740746 Y2 JPH0740746 Y2 JP H0740746Y2 JP 1989016175 U JP1989016175 U JP 1989016175U JP 1617589 U JP1617589 U JP 1617589U JP H0740746 Y2 JPH0740746 Y2 JP H0740746Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
groove
damping force
seat surface
disc valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1989016175U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02107845U (ja
Inventor
千春 中沢
逸世 金成
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ユニシアジェックス filed Critical 株式会社ユニシアジェックス
Priority to JP1989016175U priority Critical patent/JPH0740746Y2/ja
Publication of JPH02107845U publication Critical patent/JPH02107845U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0740746Y2 publication Critical patent/JPH0740746Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車のサスペンションに用いるのに最適
な、減衰力特性を変化可能な減圧緩衝器に関する。
(従来の技術) 従来の減衰力可変型液圧緩衝器としては、例えば、特開
昭58−81243号公報に記載されているようなものが知ら
れている。
この従来緩衝器は、シリンダ内を下部液室と上部液室に
画成して第1ピストン部及び第2ピストン部とから成る
ピストンが設けられ、第1ピストン部に設けられた第1
の伸側及び圧側減衰弁と、第2ピストン部に設けられた
第2の伸側及び圧側減衰弁とを、中間液室を介して直列
に配設すると共に、中間液室に設けた切換バルブによっ
て中間液室と下部液室との連通を選択的に切換可能とし
たものであった。
従って、この従来緩衝器では、切換バルブの切り換えに
より、中間室と下部液室とを連通した際には減衰力特性
が得られ、該連通を絶った際には、高減衰力特性となる
ものであった。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の減衰力可変型液圧緩衝
器であっては、上述のように、第1の伸側・圧側減衰弁
と、第2の伸側・圧側減衰弁との間が共通の中間液室を
介して連通され、共通の切換バルブで流路の切り変えを
行うようになっていたため、伸側と圧側とで減衰力特性
を独立して設定することができず、減衰力特性の設定自
由度が低いという問題があった。
加えて、第1ピストン部と第2ピストン部とが中間液室
を介して直列に分割されているため、構成部品が多くな
り、しかも、ピストンの長さが長くなって、ピストンの
ストローク範囲を狭めてしまい、このストローク範囲を
広げるためには液圧緩衝器の基本長が長くなってしまう
という問題もあった。
本考案は、上述の従来技術の問題に着目して成されたも
ので、減衰力特性の設定自由度が高く、しかも、部品点
数の削減及びピストンのストローク範囲の拡大が可能な
減衰力可変型液圧緩衝器を提供することを目的としてい
る。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本考案の減衰力可
変型液圧緩衝器では、ピントンにより内部を上下液室に
画成され、作動液が充填されたシリンダを備え、前記ピ
ストンの少なくともいずれか一方の液室側において、前
記ピストンの端面に、少なくとも部分的に円弧状であり
内外二重に形成された内側溝及び外側溝と、前記内側溝
の内外周に形成されているとともに、前記内側溝からピ
ストンロッドが貫通するピストン貫通孔を経由して前記
外側溝に至る径方向の連通溝を形成する径方向延在部分
を有した内側シート面と、前記外側溝の外周にあって内
側シート面より一方の液室側に突出して形成された外側
シート面と、前記内側溝を外側溝へ開閉すべく内側シー
ト面に当接状態で設けられた第1ディスクバルブ、及
び、第1ディスクバルブよりも低剛性に形成され、第1
ディスクバルブと離間して一方の液室側に設けられて外
側溝を含む中間室を第1ディスクバルブとの間に形成
し、該中間室を一方の液室側へ開閉すべく外側シート面
に当接状態で設けられた第2ディスクバルブと、前記内
側溝をピストンを挟んで他方の液室に連通させる第1連
通路と、前記連通溝を含んで形成され、前記内側溝を第
1ディスクバルブを介さず直接前記中間室に連通させる
第2連通路と、該第2連通路の途中に設けられた可変オ
リフィスとを設けた。
(作用) 本考案の減衰力可変型液圧緩衝器では、ピストンがスト
ロークすると、一方の液室内の作動液が第1連通路を介
して内側溝に流入し、さらに、この内側溝から、第1デ
ィスクバルブを開弁するかもしくは第2連通路及び中間
室を介して外側溝に流入し、そこから第2ディスクバル
ブを開弁して、他方の液室に流通する。
このように、ピストンのストローク時に、作動液が内側
溝から外側溝へ流入する際には、第1ディスクバルブを
開弁する場合と第2連通路を経由する場合との2通り経
路のいずれかを流通可能であって、そのどちらかの経路
を流れるかは、第2連通路中の可変オリフィスの流通抵
抗により決定される。即ち、可変オリフィスの流通抵抗
を大きくした場合には、内側溝の作動液は流通抵抗の少
ない方の第1ディスクバルブを開弁して外側溝へ流れる
ことになり、この場合、作動液が第1ディスクバルブと
内側シート面間に生じる隙間を流通する際に減衰力が発
生する。一方、可変オリフィスの流通抵抗を小さくした
場合には、作動液は第1ディスクバルブが開弁すること
なく第2連通路を流通して中間室に至り、そこから外側
溝全体に流入する。この場合、作動液が可変オリフィス
を通過する際に減衰力が発生するもので、この減衰力は
上記第1ディスクバルブで発生する減衰力よりも小さ
い。
そして、このようにして外側溝に流れ込んだ作動液が、
さらに、第2ディスクバルブを開弁して他方の液室に流
入する際に、この第2ディスクバルブと外側シート面と
の間に生じる隙間を流通する際に、減衰力が発生する。
このようにして、第2ディスクバルブで生じる減衰力に
対して、第1ディスクバルブで生じる高減衰力もしくは
可変オリフィスで生じる低減衰力のいずれかを直列に加
えるようにすることで、液圧緩衝器の減衰力特性を高減
衰力特性か低減衰力特性に調整可能となるものである。
ちなみに、可変オリフィスを大きく開いたソフト時に
は、低ピストン速度域から高ピストン速度域まで可変オ
リフィスの速度2乗特性の減衰力と第2ディスクバルブ
の速度2/3乗特性の減衰力が直列に得られ、第2ディス
クバルブの高ピストン速度時の減衰力を高めた特性が得
られ、可変オリフィスを少し絞ったミディアム時には、
低ピストン速度域では可変オリフィスの特性と第2ディ
スクバルブの特性が直列に得られ、中・高ピストン速度
域では、第1ディスクバルブが開弁して第1ディスクバ
ルブの速度2/3乗特性と第2ディスクバルブの特性が直
列に得られ、ソフト時よりもさらに傾きをきつくした減
衰力特性となり、可変オリフィスを完全に絞ったハード
時には、低ピストン速度域から、第1ディスクバルブと
第2ディスクバルブの特性が直列に得られ、低ピストン
速度域から高ピストン域まで高減衰力の特性となる。こ
のように、本考案では、作動液が必ず第2ディスクバル
ブを開弁して流れるように構成しているため、ソフト・
ミディアム・ハードのいずれの特性でも、第2ディスク
バルブによる速度2/3乗の減衰力が得られ、低ピストン
速度域から十分な減衰力が得られることになると共に、
ハード時には第1ディスクバルブと第2ディスクバルブ
の2/3乗特性が直列に得られるから、低ピストン速度域
の減衰力が大きくなって可変幅を広く設定することがで
きる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第1図は、本発明一実施例の減衰力可変型液圧緩衝器の
主要部を示す断面図であって、図中1は円筒状のシリン
ダを示している。このシリンダ1は、摺動自在に装填さ
れたピストン2によって、上部液室Aと下部液室Bとに
画成され、両室A,Bには油等の作動液が充填されてい
る。
前記ピストン2は、ピストンロッド3の先端に取り付け
られ、即ち、ワッシャ4,リテーナ5a,第2圧側減衰弁
(第2ディスクバルブ)5,ワッシャ6,第1圧側減衰弁
(第1ディスクバルブ)7,ピストン2,第1伸側減衰弁
(第1ディスクバルブ)8、ワッシャ9、第2伸側減衰
弁(第2ディスクバルブ)10、リテーナ10a,ワッシャ1
1,カラー12を順次装着し、最後にナット13で締結して取
り付けられている。
さらに詳述すると、前記ピストン2には、中央にピスト
ンロッド3を挿通するピストン貫通孔2aが穿設され、ま
た、上部液室A側である上端面に内外二重に圧側内側溝
2bと圧側外側溝2cが形成されてる。両溝2b,2cは、ピス
トン2の平面図である第2図に示すように、ほぼ環状に
形成され、その外周には、それぞれ内側シート面2dと外
側シート面2eが形成されている。尚、第1図に示すよう
に、前記外側シート面2eは内側シート面2dよりも上部液
室A側に突出して形成されている。
そして、前記内側シート面2dには前記第1圧側減衰弁7
が当接され、一方、前記外側シート面2eには、第1圧側
減衰弁7とは離間した第2圧側減衰弁5が当接されてい
る。
また、前記内側内側溝2bは、ピストン2に上下方向に穿
設された4つの第1圧側連通路2fにより下部液室Bに連
通されている。
一方、前記圧側外側溝2cの一部を含んでピストン2の上
面に中間室2hが形成され、この中間室2hは、ピストン2
の上端面に形成された圧側連通溝2gと、ピストン貫通孔
2aと、ピストンロッド3に形成された圧側ポート3a,3a
及び中空部3dとを介して圧側内側溝2bに連通されてい
る。即ち、この圧側連通溝2gとピストン貫通孔2aと圧側
ポート3a,3a及び中空部3dにより請求の範囲の第2連通
路を構成している。
一方、前記ピストン2の下部液室B側の下端面も上端面
側と対称的な構成となっていて、即ち、下端面には、内
外二重に伸側内側溝2jと伸側外側溝2kが形成されてい
る。両溝2j,2kは、ピストン2の底面図である第3図に
示すように、ほぼ環状に形成され、その周囲には、それ
ぞれ内側シート面2mと外側シート面2nが形成されてい
て、第1図に示すように、外側シート面2nは内側シート
面2mよりも下部液室B側に突出して形成されている。
そして、前記内側シート面2mは、第3図に示すように、
伸側内側溝2jの内外に形成されていると共に一部に径方
向部分が並設されて、内側シート面2mの内側部分と径方
向部分により、ピストン貫通孔2aを経由して伸側内側溝
2jと伸側外側溝2kを伸側連通溝2pが形成されている。そ
して、前記内側シート面2mには、前記第1伸側減衰弁8
が当接され、一方、前記外側シート面2nには、第1伸側
減衰弁8とは離間した第2伸側減衰弁10が当接されてい
る。
また、前記伸側内側溝2jは、ピストン2に上下方向に穿
設された6つの第1伸側連通路2nにより上部液室Aに連
通されている。
一方、前記伸側外側溝2kの一部を含んでピストン2の下
面において両減衰弁8,10の間に中間室2rが形成され、こ
の中間室2rは、ピストン2の下端面に形成された伸側連
通溝2qと、ピストン貫通孔2aと、ピストンロッド3に形
成された伸側ポート3b,3b及び中空部3dを介して伸側内
側溝2jに連通されている。即ち、この伸側連通溝2qとピ
ストン貫通孔2aと伸側ポート3b,3b及び中空部3dにより
請求の範囲の第2連通路を構成している。
さらに、前記ピストンロッド3の先端には、可変オリフ
ィスとしての調整子14が、上側スラストブッシュ15と、
下側スラストブッシュ16に挟持されて、回転可能に設け
られている。
この調整子14は、上下に画成された中空部14a,14bを有
して筒状に形成され、さらに、前記圧側ポート3a,3aに
符合する位置に、圧側オリフィス孔14c,14cが形成され
ると共に、伸側ポート3b,3bと符合する位置にも伸側オ
リフィス孔14d,14dが形成され、前記上部ポート3a,3a間
及び下部ポート3b,3bに対してそれぞれ両オリフィス孔1
4c,14cを符合させるか、符合させずにポート間を遮断す
るかで、上部ポート3a間及び下部ポート3b間の流通抵抗
(流路断面積)を変更可能に形成されている。
尚、前記中空部14bは、前記下側スラストブッシュ16に
より下面を塞がれている。また、前記調整子14の回転
は、ピストンロッド3内に設けられたコントロールロッ
ド17により成されるもので、このコントロールロッド17
は、ピストンロッド3の上端部まで延在され、このピス
トンロッド3の車体取付部分に設けられた図外のアクチ
ュエータにより回転力を与えられるようになっている。
次に、実施例の作用について説明する。
(イ)伸側行程時 ピストン2が伸側にストロークする時には、上部液室A
の液圧上昇に伴ない、上部液室Aの作動液が下部液室B
に流入するが、この際に作動液が流れる経路は、以下の
ようになる。
まず、上部液室A内の作動液は第1伸側連通路2pを通り
伸側内側溝2jに流入する。そして、この伸側内側溝2jか
ら下部液室Bに対し2系統の経路を介して作動液が流通
する。
即ち、第1の経路は、伸側内側溝2jから、伸側連通溝2q
〜伸側ポート3b〜調整子14の伸側オリフィス孔14d,14d
及び中空部14b〜伸側ポート3b、つまり、第2流通路か
ら中間室2rを経て伸側外側溝2kに流入し、さらに、第2
伸側減衰弁10を開弁して下部液室Bに至る経路である。
この場合、伸側オリフィス孔14dにおいて速度2乗特性
の低減衰力が発生すると共に、第2伸側減衰弁10と外側
シート面2nとの間で速度2/3乗特性の減衰力が発生する
もので、全体的に低減衰力特性となる。
一方、第2の経路は、伸側内側溝2jから、第1伸側減衰
弁8を開弁して伸側外側溝2kに流入し、そこからさら
に、第2伸側減衰弁10を開弁して下部液室Bに至る経路
である。この場合、第1伸側減衰弁8と内側シート面2m
との間で速度2/3乗特性の高減衰力が発生すると共に、
第2伸側減衰弁10と外側シート面2nとの間で速度2/3乗
特性の減衰力が発生するもので、全体的に高減衰力特性
となる。
上述の2通りの減衰力特性調整は、調整子14を回転させ
ることで成され、伸側オリフィス14dを伸側ポート3bに
符合させた場合には、低減衰力特性となり、伸側オリフ
ィス14dと伸側ポート3bを符合させずに第2連通路側を
遮断した場合には、高減衰力特性となる。尚、径が異な
る伸側オリフィス14dを複数設けることによって、減衰
力特性を何段階かに調整することが可能である。
(ロ)圧側行程時 ピストン2が圧側にストロークする時には、上述の伸行
程の場合とほぼ対称的な作動となる。即ち、圧側行程が
成されると、下部液室Bの作動液が第1圧側連通路2fを
通り圧側内側溝2bに流入する。そして、この圧側内側溝
2bから上部液室Aに対し2系統の経路を介して作動液が
流通する。
つまり、第1の経路は、圧側内側溝2bから、圧側連通溝
2g〜圧側ポート3a〜調整子14の圧側オリフィス孔14c及
び中空部14a〜圧側ポート3a、つまり、第2圧側連通路
から中間室2hを経て圧側外側溝2cに流入し、さらに、第
2圧側減衰弁5を開弁して上部液室Aに至る経路であ
る。この場合、圧側オリフィス孔14cで速度2乗特性の
低減衰力が生じると共に、第2圧側減衰弁5と外側シー
ト面2eとの間の隙間で速度2/3乗特性の減衰力が生じる
もので、全体的には低減衰力特性になる。
一方、第2の経路は、圧側内側溝2bから、第1圧側減衰
弁7を開弁して圧側外側溝2cに流入し、そこからさら
に、第2圧側減衰弁5を開弁して上部液室Aに至る経路
である。この場合、第1圧側減衰弁7と内側シート面2d
との間で速度2/3乗特性の高減衰力が生じると共に、第
2圧側減衰弁5と外側シート面2eとの間で速度2/3乗特
性の減衰力が生じ、全体として高減衰力特性となる。
上述の圧側の2通りの減衰力特性調整も伸側と同様に調
整子14を回転させることで成され、圧側オリフィス14c
を圧側ポート3aに符合させた場合には、低減衰力特性と
なり、圧側オリフィス14cと圧側ポート3aを符合させず
に第2連通路側を遮断した場合には、高減衰力特性とな
る。尚、径が異なる圧側オリフィス14cを複数設けるこ
とによって、減衰力特性を何段階かに調整することが可
能である。
以上説明してきたように、実施例の減衰力可変型液圧緩
衝器では、伸側行程と圧側行程とでは、減衰力を発生さ
せる減衰弁やオリフィス孔が完全に異なるため、圧側、
伸側の減衰力特性を完全に独立して設定することができ
る。従って、減衰力の設定自由度が高いという特徴を有
している。
さらに、実施例では、単一のピストン2の上下両端に、
それぞれ圧側行程で減衰力を発生するための第1,第2圧
側減衰弁5,7と、伸側行程で減衰力を発生するための第
1,第2伸側減衰弁8,10を設けるようにしているため、従
来のようにピストンを2つ設け減衰弁を直列に設けるも
のに比べ、部品点数を少なくして構成を簡単にできると
いう特徴が得られ、併せて、各減衰弁5,7,8,10を含んだ
ピストン2の長さを短くでき、これによって、従来に比
べ、同じ液圧緩衝器の基本長において、ピストンのスト
ローク範囲を広くできるという特徴が得られる。
加えて、実施例緩衝器の減衰力特性は、第2圧側及び伸
側減衰弁5,10の減衰力に対し、それとは直列に、第1圧
側及び伸側減衰弁7,8もしくは圧側及び伸側オリフィス
孔14c,14dの減衰力を加えた特性となるため、直線的な
減衰力特性を得るのが容易であるという特徴を有してい
る。そして、このように、直線的な特性が得られること
で、途中で特性が急変することがなく、自動車のサスペ
ンションに適用した場合には、乗り心地と操縦安定性の
両立を図ることができるという特徴が得られる。
以上本考案の実施例を図面により詳述してきたが、具体
的な構成は、この実施例に限られるものではなく、本考
案の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があって
も本考案に含まれる。
例えば、実施例では、伸側・圧側の両方に本考案を適用
したが、いずれか一方のみに適用してもよい。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案の減衰力可変型液圧緩
衝器では、従来のように2つのピストンを用いることな
く単一のピストンの片側に第1・第2ディスクバルブを
設けるようにしたため、部品点数を少なくして、構成を
簡単にできるという効果が得られる。さらに、このよう
に1つのピストンの片側に第1・第2ディスクバルブを
設けるようにしているため、伸側・圧側の両方で減衰力
が生じるようにする場合、単一のピストンの両端にそれ
ぞれ第1・第2ディスクバルブを設けるようにすればよ
く、従来と比較してピストン長を短くできるもので、こ
れによって、従来と比べ、同じ液圧緩衝器の基本長にお
いて、ピストンのストローク範囲を広くできるという効
果が得られる。
上記効果に加え、本考案では、伸側・圧側両行程で減衰
力が生じるようにする場合には、ピストンの片側に中間
室を挟んで第1ディスクバルブと第2ディスクバルブと
を設け、また、他方側にも中間室を挟んで第1ディスク
バルブと第2ディスクバルブとを設け、それぞれの中間
室から独立して第2連通路及び可変オリフィスを介して
作動液が流通可能としたために、伸側と圧側とで、それ
ぞれ独立して減衰力を設定でき、減衰力特性の設定自由
度が向上するという効果が得られる。
また、本考案緩衝器の減衰力特性は、第2ディスクバル
ブで発生する減衰力に対し、第1ディスクバルブもしく
は可変オリフィスの減衰力を、直列に加えた特性となる
ために、直線的な減衰力特性を得るのが容易であり、か
つ、ソフトとハードの間の可変幅を広く設定することが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案一実施例の減衰力可変型液圧緩衝器の要
部を示す断面図、第2図は実施例のピストンの上面を示
す平面図、第3図は実施例のピストンの下面を示す底面
図である。 A…上部液室 B…下部液室 1…シリンダ 2…ピストン 2a…ピストン貫通孔(第2連通路) 2b…圧側内側溝 2c…圧側外側溝 2d…内側シート面 2e…外側シート面 2f…第1圧側連通路 2g…圧側連通溝(第2連通路) 2h…中間室 2j…伸側内側溝 2k…伸側外側溝 2m…内側シート面 2n…外側シート面 2p…第1伸側連通路 2q…伸側連通溝(第2連通路) 2r…中間室 3a…圧側ポート(第2連通路) 3b…伸側ポート3b(第2連通路) 3d…中空部(第2連通路) 5…第2圧側減衰弁 7…第1圧側減衰弁 8…第1伸側減衰弁 10…第2伸側減衰弁 14…調整子(可変オリフィス) 14c…圧側オリフィス孔 14d…伸側オリフィス孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンにより内部を上下液室に画成さ
    れ、作動液が充填されたシリンダを備え、 前記ピストンの少なくともいずれか一方の液室側におい
    て、前記ピストンの端面に、少なくとも部分的に円弧状
    であり内外二重に形成された内側溝及び外側溝と、 前記内側溝の内外周に形成されているとともに、前記内
    側溝からピストンロッドが貫通するピストン貫通孔を経
    由して前記外側溝に至る径方向の連通溝を形成する径方
    向延在部分を有した内側シート面と、 前記外側溝の外周にあって内側シート面より一方の液室
    側に突出して形成された外側シート面と、 前記内側溝を外側溝へ開閉すべく内側シート面に当接状
    態で設けられた第1ディスクバルブ、及び、第1ディス
    クバルブよりも低剛性に形成され、第1ディスクバルブ
    と離間して一方の液室側に設けられて外側溝を含む中間
    室を第1ディスクバルブとの間に形成し、該中間室を一
    方の液室側へ開閉すべく外側シート面に当接状態で設け
    られた第2ディスクバルブと、 前記内側溝をピストンを挟んで他方の液室に連通させる
    第1連通路と、 前記連通溝を含んで形成され、前記内側溝を第1ディス
    クバルブを介さず直接前記中間室に連通させる第2連通
    路と、 該第2連通路の途中に設けられた可変オリフィスと、 を備えていることを特徴とする減衰力可変型液圧緩衝
    器。
JP1989016175U 1989-02-14 1989-02-14 減衰力可変型液圧緩衝器 Expired - Lifetime JPH0740746Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989016175U JPH0740746Y2 (ja) 1989-02-14 1989-02-14 減衰力可変型液圧緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1989016175U JPH0740746Y2 (ja) 1989-02-14 1989-02-14 減衰力可変型液圧緩衝器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02107845U JPH02107845U (ja) 1990-08-28
JPH0740746Y2 true JPH0740746Y2 (ja) 1995-09-20

Family

ID=31228871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1989016175U Expired - Lifetime JPH0740746Y2 (ja) 1989-02-14 1989-02-14 減衰力可変型液圧緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0740746Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100163355A1 (en) * 2008-12-25 2010-07-01 Hiroyuki Yamaguchi Shock absorber

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60227031A (ja) * 1984-04-26 1985-11-12 Showa Mfg Co Ltd 減衰力可変ダンパ−

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02107845U (ja) 1990-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2578901Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH0740746Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2857403B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH0613392Y2 (ja) ショックアブソーバ
JP2515441Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH0828620A (ja) 油圧緩衝器
JP2918250B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2905492B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2803848B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2515440Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2594761Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2517796Y2 (ja) 液圧緩衝器
JP2596192Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JPH0647144Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH0743507Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2752652B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2804786B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2752651B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2580170Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2600331Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2594237Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2562695Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2594760Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2586604Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2804792B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器