JPH0740323Y2 - 電動鼻毛切り具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 この考案は電動式鼻毛切り具の改良に関するものであ
る。

〔従来の技術〕 従来、鼻毛切り具は多数の軸方向のスリットからなる切
刃を設けた円筒状の外刃部材と、その内部に配された回
動可能な切刃部材とからなる円筒刃部を備えており、そ
の円筒刃部の部分を鼻孔中へ挿入し、切刃部材を指先で
駆動して回動させ、前記櫛状の溝に入った鼻毛を切断す
るようになっている。

近年、その操作を容易にすべく電動にしたものが現れて
いる。これは前記した切刃部材を電動機に連結し乾電池
によって駆動するようにしたものである。

〔考案が解決しようとする問題〕

電動式とした鼻毛切り具は鼻毛の切断能率は手動のもの
に比して格段に優れている一方、切断された鼻毛屑が鼻
孔中に飛散する不具合がある。すなわち、原因は回転す
る切刃部材の遠心力によるものか、あるいは回転する切
刃部材によって生じる風のためか、定かでないが鼻孔中
に鼻毛が散乱して除去に手間どる不具合がある。

〔問題を解決するための手段〕

この考案は上記した不具合を解消し、鼻孔中における鼻
毛の散乱を防止し高効率で鼻毛が除去できる電動鼻毛切
り具を提供することを目的とするもので、電動機2bを収
容した支持箱体２と、その支持箱体２へ取り付けられた
刃具部３とからなり、その刃具部３を円筒状の外刃部材
４と、その内部に配された回転する切刃部材５とで構成
し、その外刃部材４と切刃部材５との間に環状の空間８
を設ける一方、その空間８内に前記切刃部材５の外面に
設けた回転扇5cを配して送風機９を形成し、その送風機
９の上流側を前記外刃部材４内に接続すると共に、下流
側を支持箱体２に形成した通気路2eを通して大気に開放
した点に特徴がある。

〔作用〕

外刃部材４と切刃部材５からなる刃具部３によって鼻孔
内の鼻毛が切断される。その切断された鼻毛は刃具部３
に設けた送風機９によって刃具部３の外、すなわち、鼻
孔の外部へ搬出され排除される。

〔実施例〕

以下、図示の実施例によってこの考案を説明する。図
中、１は電動鼻毛切り具であり、合成樹脂製の支持箱体
２と、その一端に取りつけられた円筒状の刃具部３とか
らなっており、その刃具部３を鼻孔（図示してない）中
へ挿入して鼻毛を切断する。

支持箱体２の内部は隔壁2a、2aによって数室に区画さ
れ、そこには電動機2bと、それを駆動する乾電池2cが収
容されている。2dは電動機2bと乾電池2cとを結ぶ電気回
路中に介装された操作スイッチである。

刃具部３は前記支持箱体２へバヨネット機構を介して着
脱自在に取り付けられる円筒状の外刃部材４と、その内
部に配された回転する切刃部材５とからなっている。外
刃部材４はエンジニアリングプラスチックで略円筒状に
作られており、先端部には公知のように、周方向に設け
た多数の溝からなる切刃が作られている。切刃部材５は
合成樹脂製の本体部5aとその先端に支持された２葉のス
テンレス製の刃片5bとからなっている。また、切刃部材
５は電動機2bの出力軸６に固定された結合子6aに回転方
向のみ不動に緩く係合されており、先端部は外刃部材４
の内面に当接して支持されている。なお、以上の構成は
従来公知のものと大差はない。

こゝで、本考案に係る電動鼻毛切り具１には送風機９が
設けられ、外刃部材４の内面の空気を吸引し、鼻孔の外
へ排出するようになっている。すなわち、送風機９は外
刃部材４と切刃部材５との間に環状の空間８を形成する
一方、その中に切刃部材５の外面に支持させて回転扇5c
を設けたものである。そして、その送風機９の上流側、
すなわち、吸い込み側を前記外刃部材４の内面に開放さ
せ鼻孔内から空気を吸い込み可能とすると共に、下流側
を支持箱体２の内部に隔壁2aによって区画され大気に開
放された通気路2eへ接続してある。よって、切刃部材５
が回転するとき、送風機９の作用で鼻毛屑を含んだ外刃
部材４の内側の空気が通気路2eを経て大気中へ放出され
る。なお、2fは通気路2eの開放端に配したフィルタであ
る。

斯くて、鼻毛を切除すべく電動鼻毛切り具１の刃具部３
を鼻孔内へ挿入して操作スイッチ2dを入れゝば、切刃部
材５が回転し外刃部材４との間で鼻毛をせん断する。こ
のとき、外刃部材４の内部は送風機９の作用で、外刃部
材４から支持箱体２へ向かう気流を生じており、切断さ
れた鼻毛の屑はその気流に乗って支持箱体２内へ運ば
れ、フィルタ2fによって支持箱体２内に止められ、別途
に外部へ捨てられる。

〔効果〕

この考案は以上のように、外刃部材４と切刃部材５から
なる刃具部３によって効率よく鼻孔内の鼻毛を切断で
き、しかも、その切断された鼻毛は刃具部３に設けた送
風機９によって鼻孔の外部へ搬出されるので、切断され
た鼻毛屑が鼻孔中に飛散する不具合がなく、せっかく、
電動式として切断効率を上げても除去に手間どる不便が
解消される効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は電動鼻
毛切り具の第２図のI-I断面に相当する縦断面図、第２
図はそII-II断面図である。 2b……電動機、2c……乾電池、2e……通気路、３……刃
具部、４……外刃部材、５……切刃部材、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】電動機2bを収容した支持箱体２と、その支
   持箱体２へ取り付けられた刃具部３とからなり、その刃
   具部３を円筒状の外刃部材４と、その内部に配された回
   転する切刃部材５とで構成し、その外刃部材４と切刃部
   材５との間に環状の空間８を設ける一方、その空間８内
   に前記切刃部材５の外面に設けた回転扇5cを配して送風
   機９を形成し、その送風機９の上流側を前記外刃部材４
   内に接続すると共に、下流側を支持箱体２に形成した通
   気路2eを通して大気に開放してなる電動鼻毛切り具。