JPH0740253A - ブラシがけ工具 - Google Patents

ブラシがけ工具

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JPH0740253A
JPH0740253A JP19258793A JP19258793A JPH0740253A JP H0740253 A JPH0740253 A JP H0740253A JP 19258793 A JP19258793 A JP 19258793A JP 19258793 A JP19258793 A JP 19258793A JP H0740253 A JPH0740253 A JP H0740253A
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JP
Japan
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brush
guide
tool
brushing
holder
Prior art date
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Pending
Application number
JP19258793A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuya Matsushita
宣哉 松下
Hajime Tejima
一 手島
Yuji Sako
勇二 佐光
Yuji Yoshida
雄二 吉田
Yoshiaki Matsuura
好明 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Fuji Bellows Co Ltd
Fuji Seiko Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Fuji Bellows Co Ltd, Fuji Seiko Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラシのブラシガイドからの突出量の調節が
容易な調節装置を備えたブラシがけ工具を得る。 【構成】 ブラシ44の自由端部が摩耗した場合には、
調節板140の基準突起142をブラシガイド80の板
面146に当接させた状態で、ブラシガイド80をスプ
リング66の付勢力に抗してブラシ保持体26に接近さ
せ、調節板140の基準面150がブラシ44の自由端
86に当接したとき、ブラシガイド80を停止させる。
テーパ溝102の斜面の効果によりスリーブ56のテー
パ穴96内のボール98がガイド軸52側へ押され、ガ
イド軸52がスプリング66の付勢力により前進するこ
とが阻止されるため、ブラシガイド80が位置決めさ
れ、ブラシ44が適正な量だけブラシガイド80から突
出させられる。ブラシガイド80を後退させるのみで、
ブラシ44の突出量を容易に調節することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラシがけ装置に取り付
けられて使用されるブラシがけ工具に関するものであ
り、特に、ブラシのブラシガイドからの突出量を調節す
る調節装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のブラシがけ工具として、例えば、
図4に示すものがある。図4において、400はブラシ
がけ工具の本体である。工具本体400は基端部402
において、図示しないブラシがけ装置の工具取付部に取
り付けられるようになっている。また、工具本体400
の先端部は基端部402より小径の雄ねじ部404とさ
れ、ブラシ保持体406が嵌合されている。ブラシ保持
体406は円板状を成しており、中心部の嵌合穴408
において工具本体400に嵌合されている。ブラシ保持
体406の板面の外周部には、等角度間隔に複数のブラ
シ保持部410が形成されており、各ブラシ保持部41
0に二点鎖線で示すブラシ412の基端部がそれぞれ保
持されることにより、複数本のブラシ412が工具本体
400と平行な姿勢で工具本体400に取り付けられ
る。
【0003】工具本体400の雄ねじ部404の先端に
は、ブラシガイド420が固定されている。ブラシガイ
ド420はブラシ保持体406と同様に円板状を成して
おり、各ブラシ保持部410に対応する位置にそれぞれ
ガイド穴422を有している。そして、各ガイド穴42
2において、ブラシ保持体406に取り付けられたブラ
シ412の自由端近傍部に嵌合されることにより、各ブ
ラシ412をガイドするようになっている。
【0004】また、工具本体400の雄ねじ部404に
は、ブラシ保持体406を両側から挟む状態で一対のア
ジャストナット424,426が螺合されている。通常
は、これらアジャストナット424,426により、ブ
ラシ保持体406が工具保持体400に固定されている
が、アジャストナット424,426を緩めれば、ブラ
シ保持体406が雄ねじ部404の軸方向に移動可能と
なり、ブラシガイド420とブラシ保持体406との距
離の調節によってブラシ412のブラシガイド420か
らの突出量を調節できる。428はガイドロッドであ
り、複数本等角度間隔に設けられていてブラシ保持体4
06の移動を案内する。
【0005】上記ブラシがけ工具により被加工物にブラ
シがけが行われている間に、ブラシ412が摩耗してブ
ラシガイド420からの突出量が足りなくなった場合に
は、アジャストナット424,426を緩め、ブラシガ
イド420側のアジャストナット424をブラシガイド
420側へ螺進させておく。そして、工具本体400側
のアジャストナット426を螺進させ、ブラシ保持体4
06をブラシガイド420に接近させてブラシガイド4
20との距離を調節することにより、ブラシ412のブ
ラシガイド420からの突出量を調節する。最後に、ア
ジャストナット424を螺退させて両アジャストナット
424,426を締め付け、ブラシ保持体406を工具
本体400に固定すれば、ブラシ412の突出量の調節
が終了する。雄ねじ部404とアジャストナット42
4,426とにより、ブラシ412のブラシガイド42
0からの突出量を調節する調節装置が構成されているの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ブ
ラシがけ工具においては、ブラシのブラシガイドからの
突出量を調節する毎に、いちいちアジャストナットを緩
めてブラシ保持体を移動させた後、再びアジャストナッ
トを締め付けなければならないため、作業が面倒で時間
がかかるという問題があった。そのため、ブラシがけ装
置の稼働率を特に向上させる必要がある場合には、ブラ
シがけ工具をブラシがけ装置から取り外して、機外で調
節作業を行うことが行われていた。なお、特開昭62─
199351号公報には、ブラシの摩耗を自動的に検知
して突出量を自動的に調節する装置が記載されている
が、このような装置は非常に高価となってしまう。
【0007】本発明はこの問題に鑑み、ブラシのブラシ
ガイドからの突出量を容易に調節でき、かつ、安価な調
節装置を備えたブラシがけ工具を得ることを課題として
為されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
の手段は、(a)ブラシがけ装置の工具取付部に取り付
けられる工具本体と、(b)その工具本体に保持された
ブラシ保持体と、(c)そのブラシ保持体に基端部が保
持されたブラシと、(d)工具本体に保持され、ガイド
穴においてブラシの自由端部近傍に嵌合されてブラシを
ガイドするブラシガイドと、(e)そのブラシガイドと
ブラシ保持体との間のブラシの長手方向に平行な方向の
距離を調節することにより、ブラシのブラシガイドから
の突出量を調節する調節装置とを含むブラシがけ工具に
おいて、調節装置を、(f)ブラシ保持体とブラシガイ
ドとが互いに接近することは許容するが、離間すること
は阻止する離間阻止装置と、(g)ブラシ保持体とブラ
シガイドとを互いに離間する方向に付勢する付勢手段と
を含むものとしたことである。
【0009】
【作用】上記のように構成されたブラシがけ工具におい
ては、ブラシ保持体とブラシガイドとが付勢手段により
互いに離間する方向に付勢される一方、離間阻止装置に
より互いに離間することが阻止されている。したがっ
て、ブラシの自由端近傍部のブラシガイドからの突出量
が適正となるように、予めブラシ保持体とブラシガイド
との距離を調節しておけば、付勢手段の付勢力により両
者が互いに離間状態に保たれるとともに、離間阻止装置
により両者のそれ以上の離間が阻止されるため、常にブ
ラシの突出量が適正な量に保たれる。この状態でブラシ
がけ工具をブラシがけ装置に取り付ければ、被加工物に
良好にブラシがけを行うことができる。
【0010】ブラシが摩耗してブラシガイドからの突出
量が減った場合には、ブラシ保持体とブラシガイドとの
うち移動可能な方を、付勢手段の付勢力に抗してブラシ
の長手方向に平行な方向に移動させて他方に接近させれ
ば、ブラシのブラシガイドからの突出量が増大する。そ
して、突出量が適正量となったときその移動を停止させ
れば、ブラシ保持体とブラシガイドとの相対位置が付勢
手段と離間阻止装置とによって固定される。したがっ
て、ブラシのブラシガイドからの突出量が適正な量に維
持される。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、ブラシがけ作業中にブ
ラシが摩耗してブラシガイドからの突出量が減った場合
に、従来のようにいちいちアジャストナット等のねじ部
材から成る調節装置を操作してブラシ保持体を移動させ
てブラシの突出量を調節する場合に比較して、調節作業
を容易かつ短時間に行うことができる。ブラシがけ装置
の稼働率を特に向上させる必要がある場合でも、ブラシ
がけ工具をブラシがけ装置から取り外す必要がない。
【0012】例えば、ブラシがけ工具が、ブラシガイド
をブラシ保持体に向かって移動させて調節を行う形式の
ものである場合には、ブラシのブラシガイドからの適正
な突出量と等しい長さの突起を備えた調節板を用意し、
その調節板の突起をブラシガイドの板面に当接させた状
態で、ブラシの自由端が調節板の板面に当接するまで、
付勢手段の付勢力に抗してブラシガイドをブラシ保持体
に接近させれば、ブラシがけ工具をブラシがけ装置に取
り付けたままの状態で容易にブラシの突出量を調節する
ことができる。
【0013】この調節操作はきわめて単純であるため、
ロボット等により自動調節する場合に特に有利であり、
省人化を図ることができる。また、作業者が手で調節を
行う場合にも短時間で作業を行うことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において、10はブラシがけ工具の本
体である。工具本体10は円筒状を成しており、軸方向
に貫通する段付きの軸方向穴12を備えている。工具本
体10は図示しないブラシがけ装置に取り付けられるよ
うになっている。ブラシがけ装置には工具取付部たる主
軸が設けられており、工具本体10の基端部14が主軸
に一定の相対位相で挿入され、固定されているのであ
る。ブラシがけ装置の作動時には、半月キー16を介し
て工具本体10に主軸の回転が伝達され、工具本体10
が主軸と一体的に回転させられる。
【0015】工具本体10の基端部14側において、軸
方向穴12には雌ねじ部18が形成されており、プラグ
20が螺合されることによって、軸方向穴12の基端部
14側開口端が閉塞され、本体10が有底とされてい
る。
【0016】一方、工具本体10の先端部は大径のフラ
ンジ部24とされており、ブラシ保持体26が固定され
ている。図1および図2に示すように、ブラシ保持体2
6は円板状を成し、中央部に工具本体10の軸方向穴1
2と同軸の貫通穴28を備えている。また、ブラシ保持
体26には貫通穴28と同心の嵌合凹部30が形成され
ており、この嵌合凹部30において工具本体10のフラ
ンジ部24に嵌合され、3本のボルト32によりフラン
ジ部24に固定されている。なお、34はピンであり、
ブラシ保持体26と工具本体10との相対回転を防止す
るために設けられている。
【0017】ブラシ保持体26の嵌合凹部30が形成さ
れた側とは反対側の板面の外周部には、図2に示すよう
に等角度間隔で6個のブラシ保持穴42が形成されてい
る。各ブラシ保持穴42にはそれぞれ、図1に二点鎖線
で示すブラシ44が取外し可能に取り付けられるように
なっている。すなわち、各ブラシ保持穴42にブラシ4
4の基端部46が挿入された状態で、ブラシ保持穴42
に半径方向に連通する雌ねじ穴48にそれぞれ図示しな
いセットスクリュが締め込まれることにより、ブラシ4
4がブラシ保持穴42に離脱不能に保持されるのであ
る。
【0018】工具本体10の軸方向穴12には、ガイド
軸52が軸方向に摺動可能に保持されている。工具本体
10の先端部において、軸方向穴12は大径とされてお
り、この大径穴部54に円筒状のスリーブ56が軸方向
に摺動可能に嵌合されている。ガイド軸52は先端部に
大径の頭部58を備えており、ガイド軸52の軸部がブ
ラシ保持体26の貫通穴28を経て、工具保持体10の
軸方向穴12内においてスリーブ56の貫通穴62に嵌
合されることにより、ガイド軸52の半径方向の移動が
阻止されている。また、ガイド軸52の後端部はスリー
ブ56を貫通して軸方向穴12の小径穴部内へ延び出さ
せられており、ガイド軸52の後端部に形成された段部
にはスプリングリテーナ64が嵌合されている。このス
プリングリテーナ64とプラグ20との間にはスプリン
グ66が配設されており、スプリング66の付勢力によ
り、ガイド軸52が常に工具本体10から突出する向
き、すなわち前進方向に付勢されている。本実施例にお
いては、スプリング66が付勢手段を構成しているので
ある。
【0019】また、ブラシ保持体26には、各ブラシ保
持穴42間の3か所に、等角度間隔に貫通穴70が形成
されており、各貫通穴70にはそれぞれ軸受72を介し
てガイドロッド74が軸方向に摺動可能に嵌合されてい
る。各ガイドロッド74はガイド軸52と平行に延びて
いる。
【0020】ガイド軸52の頭部58および各ガイドロ
ッド74の頭部76には、ブラシガイド80がボルト8
2により固定されている。ブラシガイド80はブラシ保
持体26と同心の円盤状を成しており、ガイド軸52,
ガイドロッド74およびブラシ保持体26を介して工具
本体10に保持されるとともに、ガイド軸52と一体的
に移動可能とされている。ブラシガイド80の板面に
は、ブラシ保持体26のブラシ保持穴42に対応する部
分にそれぞれガイド穴84が形成されている。
【0021】図1に二点鎖線で示すように、ブラシ44
の基端部46がブラシ保持体26に保持された状態で
は、ブラシ44が長手方向、すなわちガイド軸52およ
びガイドロッド74の軸方向と平行な方向に延び出させ
られ、その自由端86の近傍部がブラシガイド80のガ
イド穴84に嵌合されている。したがって、ガイド軸5
2を軸方向に移動させて、ブラシガイド80とブラシ保
持体26との間の、ブラシ44の長手方向に平行な方向
の距離を調節することにより、ブラシ44のガイド穴8
2からの突出量を適正な量に調節することができる。
【0022】ブラシガイド80とブラシ保持体26とは
ガイドロッド74により相対回転不能とされているた
め、工具本体10の回転によりブラシ44がねじれたり
折れ曲がったりすることが防止される。
【0023】図1に示すように、スリーブ56の後端面
と工具本体10の大径穴部54の肩面との間にはスプリ
ング90が配設されており、スリーブ56が常に工具本
体10の先端側、すなわち前進方向に付勢されている。
【0024】また、図1に二点鎖線で示すように、スリ
ーブ56の外周面には軸方向溝92が形成されており、
工具本体10に立設されたピン94の先端部が軸方向溝
92に嵌入させられることにより、スリーブ56と工具
本体10との相対回転が防止されている。
【0025】スリーブ56にはさらに、等角度間隔の3
か所に、スリーブ56を半径方向に貫通するテーパ穴9
6が形成されている。テーパ穴96は貫通穴62側ほど
小径とされ、各テーパ穴96内にそれぞれボール98が
配設されている。一方、工具本体10の大径穴部54の
内周面には、テーパ穴96に対応する位置に、環状のテ
ーパ溝102が形成されている。テーパ溝102は工具
本体10の先端に向かうほど小径とされている。
【0026】通常は、スプリング90によりスリーブ5
6が前進方向に付勢されているため、ボール98がテー
パ溝102の内面によりガイド軸52側へ押されてい
る。したがって、ボール98の球面とガイド軸52の外
周面とが摩擦係合し、ガイド軸52の軸方向移動が阻止
されている。
【0027】それに対して、ガイド軸52がスプリング
66の付勢力に抗して後退させられる場合には、スリー
ブ56もスプリング90の付勢力に抗してわずかに後退
させられるため、テーパ穴96がテーパ溝102の大径
部側に対応する状態となって、ボール98の半径方向外
向きの移動が許容される。その結果、ボール98とガイ
ド軸52との摩擦係合が解除され、ガイド軸52の後退
が許容される。
【0028】ガイド軸52の後退が停止させられれば、
スプリング66により再びガイド軸52が前進方向に付
勢されるが、スリーブ56もスプリング90の付勢力に
よって前進させられるため、テーパ溝102の斜面の効
果によりボール98が再びガイド軸52側へ押され、ガ
イド軸52の前進が阻止される。したがって、ガイド軸
52は前進することなく、後退位置に保持される。
【0029】上記スリーブ56,スプリング90,テー
パ穴96,ボール98,テーパ溝102等により、ガイ
ド軸52のスプリング66の付勢力に抗する後退は許容
されるが、前進は阻止される。すなわち、ブラシガイド
80がガイド軸52と共に後退してブラシ保持体26に
接近することは許容されるが、ガイド軸52と共に前進
してブラシ保持体26から離間することは阻止されるの
であり、本実施例においては、これらスリーブ56,ス
プリング90,テーパ穴96,ボール98およびテーパ
溝102等により離間阻止装置が構成されている。
【0030】工具本体10には、回転操作部材106が
嵌合されている。回転操作部材1006は、工具本体1
0のフランジ部24の端面108と、工具本体10の外
周面に形成された雄ねじ部110に螺合されたナット1
12との間に挟まれている。ナット112は回転操作部
材106の回転を妨げない位置まで締め込まれ、セット
スクリュ113により固定されている。回転操作部材1
06には、図示しない操作レバー挿入用の操作穴114
を備えるとともに、半径方向に延びる雌ねじ穴116を
備えており、ねじ部材120の雄ねじ部が螺合されてい
る。ねじ部材120の先端部は工具本体10に周方向に
長く形成された長穴126を経てスリーブ56の外周面
に形成されたカム溝130に嵌入させられている。
【0031】工具本体10の長穴126は、工具本体1
0の周方向に約60度の範囲で形成されており、回転操
作部材106の軸心まわりの約60度の相対回転を許容
するようになっている。一方、カム溝130はくの字
形、すなわち長穴126と同方向に形成された周方向溝
部と、軸方向に対して60度の角度で前方へ傾斜して延
びる傾斜溝部とが連続した形状を成しており、回転操作
部材106の回転に伴って、ねじ部材120の先端部が
はじめは周方向溝部内を移動し、後に傾斜溝部内を移動
することとなる。スリーブ56は、ねじ部材120が周
方向溝部内を移動するうちは静止状態にあるが、ねじ部
材120が傾斜溝部内を移動するにつれて、スプリング
90の付勢力に抗して強制的に後退させられる。
【0032】したがって、操作穴114に操作レバーが
挿入されて回転操作部材106が回転操作されることに
より、スリーブ56が強制的に後退させられてボール9
8のテーパ溝102側への移動が許容され、ガイド軸5
2が前進,後退いずれの方向へも移動可能となる。
【0033】以上のように構成されたブラシがけ工具
は、被加工物の自動ブラシがけに使用することができ
る。ブラシ保持体26に新品のブラシ44を取り付け、
ブラシガイド80を前進端位置に位置させた状態で工具
本体10をブラシがけ装置の主軸に嵌合し、固定する。
ブラシ44のブラシガイド80からの突出量の調節は次
のようにして自動で行われる。
【0034】まず、主軸の回転が停止させられ、工具本
体10が主軸に取り付けられたままの状態で、図1に二
点鎖線で示すような調節板140の基準突起142がブ
ラシガイド80の盤面146に当接させられる。この当
接は、ブラシがけ工具と調節板140との少なくとも一
方の移動により行われる。ブラシがけ装置の主軸台ある
いは被加工物保持台が軸方向およびそれに直角な方向に
移動可能なものである場合には、被加工物保持台に被加
工物の代わりに調節板140が取り付けられ、主軸台あ
るいは被加工物保持台が移動させられることにより、ブ
ラシがけ工具と調節板140とが当接させられる。被加
工物保持台の被加工物保持部とは別の位置に調節板14
0が常時取り付けられているようにしてもよく、被加工
物保持台に被加工物を着脱するロボットに調節板140
を保持させ、移動させてもよい。
【0035】続いて、基準突起142をブラシガイド8
0の板面146に当接させたまま、調節板140の基準
面150が摩耗したブラシ44の自由端86に当接する
までブラシガイド80が押し込まれ、ブラシガイド80
がスプリング66の付勢力に抗してブラシ保持体26に
接近させられる。調節板140の基準面150にブラシ
44の自由端86が当接したとき、調節板140がブラ
シガイド80から離間させられ、離間阻止装置によりブ
ラシガイド80がブラシ保持体26から離間することが
阻止される。調節板140の基準突起142の長さは、
ブラシ44のブラシガイド80からの適正な突出量と等
しくされているため、ブラシ44の新たな自由端86が
ブラシガイド80のガイド穴82から適正量突出した状
態に調節される。
【0036】調節終了後、被加工物が被加工物保持台に
取り付けられ、主軸によりブラシがけ工具が回転させら
れるとともに、被加工物とブラシがけ工具とが相対移動
させられ、ブラシがけが行われる。ブラシ44が基端部
46近傍まで摩耗して使用不可能となった場合には、作
業者によりブラシがけ工具の交換が行われ、新しいブラ
シがけ工具によるブラシがけが行われている間に、取り
外されたブラシがけ工具におけるブラシ44の交換が行
われる。
【0037】まず、回転操作部材106の操作穴114
に操作レバーを挿入し、回転操作部材106を回転させ
て離間阻止装置を解除し、ブラシガイド80をブラシ保
持体26から離間させる。ブラシ44が限界まで摩耗し
た状態では、ブラシガイド80がブラシ保持体26に最
も接近した状態にあるため、スプリング66の弾性力に
よりガイド軸52およびブラシガイド80が工具本体1
0から飛び出す恐れがあるが、予めブラシガイド80を
保持した状態で回転操作部材106の操作を行えば、ガ
イド軸52およびブラシガイド80の急激な飛出しを防
止することができる。スプリング66によりガイド軸5
2が工具本体10から最も突出させられて、ブラシガイ
ド80がブラシ保持体26から最も離間した状態となっ
たとき、回転操作部材106を逆回転させれば、再び離
間阻止装置によりガイド軸52の前進が阻止され、ブラ
シガイド80とブラシ保持体26とが離間状態に保持さ
れる。
【0038】本実施例においては、ブラシがけ工具を主
軸から取り外すことなく、ブラシ44の自由端86に簡
単な構造の調節板140を当接させてブラシガイド80
をブラシ保持体26に接近させるのみでブラシ44のブ
ラシガイド80からの突出量を適正に調節することがで
き、作業を簡単かつ短時間に行うことができる。特に、
自動でブラシがけを行う場合に有効である。
【0039】なお、本実施例においては、離間阻止装置
が、斜面の効果(くさび効果)によるボール98とガイ
ド軸52との摩擦係合によりブラシガイド80とブラシ
保持体26との離間を阻止するようになっているため、
ガイド軸52およびブラシガイド80の位置を連続的に
調節し得る利点があるが、図3に示すように、ラチェッ
ト歯200と爪202との噛合いによる離間阻止装置を
構成することも可能である。
【0040】図3において、爪202は、工具本体20
6にピン208まわりに回動可能に取り付けられてお
り、ガイド軸212の外周面に形成されたラチェット歯
200に噛合可能とされている。爪202は、常にはス
プリング218によりラチェット歯200と噛み合う向
きに付勢されており、両者の噛合いによりガイド軸21
2の前進が阻止されている。それに対して、ガイド軸2
12が図示しない付勢手段の付勢力に抗して後退させら
れれば、爪202がスプリング218の付勢力に抗して
回動させられ、ラチェット歯200と爪202との噛合
いが外れてガイド軸212の後退が許容される。ガイド
軸212が停止させられれば、スプリング218により
爪202がラチェット歯200の対応する位置にある歯
と噛み合わされるため、ガイド軸212の前進が阻止さ
れる。それにより、図示しないブラシガイドとブラシ保
持体との離間が阻止される。
【0041】ブラシが限界まで摩耗してガイド軸212
を前進させる必要が生じた場合には、工具本体206の
外周面に嵌合され、スプリング220によりスナップリ
ング222に当接する位置に保持されている操作スリー
ブ224をスプリング220の付勢力に抗して前進させ
ればよい。操作スリーブ224が爪202の被操作部2
26に係合し、爪202がスプリング218の付勢力に
抗して回動させられ、ラチェット歯200から離脱して
ガイド軸212の前進が許容される。
【0042】また、前記実施例におけるように、ブラシ
ガイドを後退させてブラシ保持体に接近させ、ブラシの
突出量を調節する場合には、前記調節板140等を用い
て容易にブラシの突出量の調節を行うことができ、ロボ
ット等により自動調節を行う場合に特に有効であるが、
前記実施例とは反対に、ブラシガイドを固定とし、ブラ
シ保持体をブラシガイドに対して前進させることによ
り、ブラシのブラシガイドからの突出量を調節すること
も可能である。例えば、ブラシ保持体内に、ブラシ保持
体の前進は許容するが後退を阻止するリニアワンウェイ
クラッチを離間阻止装置として組み込めばよいのであ
る。
【0043】さらに、前記実施例においては、ブラシが
け工具が取り付けられるブラシがけ装置の工具取付部が
回転する主軸とされていたが、ブラシがけ工具を非回転
状態で保持し、被加工物を回転させてブラシがけを行う
形式のブラシがけ装置のブラシがけ工具にも本発明を適
用することができる。
【0044】その他、いちいち例示することはしない
が、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるブラシがけ工具を示す
正面断面図(図2のI−I断面図)である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】本発明の別の実施例であるブラシがけ工具の離
間阻止装置周辺を示す正面断面図である。
【図4】従来のブラシがけ工具を示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
10 工具本体 26 ブラシ保持体 44 ブラシ 52 ガイド軸 56 スリーブ 66 スプリング 80 ブラシガイド 96 テーパ穴 98 ボール 102 テーパ溝 140 調節板 200 ラチェット歯 202 爪 206 工具本体 212 ガイド軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐光 勇二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 吉田 雄二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松浦 好明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシがけ装置の工具取付部に取り付け
    られる工具本体と、 その工具本体に保持されたブラシ保持体と、 そのブラシ保持体に基端部が保持されたブラシと、 前記工具本体に保持され、ガイド穴において前記ブラシ
    の自由端部近傍に嵌合されてブラシをガイドするブラシ
    ガイドと、 そのブラシガイドと前記ブラシ保持体との間の前記ブラ
    シの長手方向に平行な方向の距離を調節することによ
    り、ブラシのブラシガイドからの突出量を調節する調節
    装置とを含むブラシがけ工具において、 前記調節装置を、 ブラシ保持体とブラシガイドとが互いに接近することは
    許容するが、離間することは阻止する離間阻止装置と、 前記ブラシ保持体とブラシガイドとを互いに離間する方
    向に付勢する付勢手段とを含むものとしたことを特徴と
    するブラシがけ工具。
JP19258793A 1993-08-03 1993-08-03 ブラシがけ工具 Pending JPH0740253A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105980104A (zh) * 2014-08-05 2016-09-28 新东工业株式会社 刷研磨装置以及研磨方法
JP2017200723A (ja) * 2016-05-03 2017-11-09 リヒティ エンジニアリング アクチェンゲゼルシャフトLiechti Engineering AG ワークピースを加工するブラシ装置
JP2019034381A (ja) * 2017-08-18 2019-03-07 株式会社Ihi 加工方法

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