JPH0740132U - 箱の組立装置 - Google Patents

箱の組立装置

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JPH0740132U
JPH0740132U JP075358U JP7535893U JPH0740132U JP H0740132 U JPH0740132 U JP H0740132U JP 075358 U JP075358 U JP 075358U JP 7535893 U JP7535893 U JP 7535893U JP H0740132 U JPH0740132 U JP H0740132U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の人手による作業を機械化して自動的に
組み立てられ、生産効率を向上でき、しかも構造が簡単
な、箱の組立装置を提供する。 【構成】 左右一対のベース板13と、各ベース板13
の上方に配設される前後一対のガイド部材30と、接着
剤の噴射ノズルを内向きに備え、各ベース板13上の外
側縁付近に沿って前後方向に往復移動する接着剤塗布手
段15と、左右方向に進退自在に装着される箱の内層端
面の押し込み部材22と、ベース板13上に相対向して
設けられ、それぞれ独立して前後方向に進退する一対の
押圧手段31・32と、回転軸23を中心にして内方に
水平旋回する押し込み板25を備えた押し込み手段と、
ベース板13の端部下方に設けられ、回転軸26を中心
に垂直旋回する押し込み板28を備えた押し込み手段と
を具備している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、たとえば所定長さのフィルムを巻芯に巻装したフィルムロールを 詰めて出荷するための箱を、自動的に組み立てるための箱の組立装置に関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
上記した種類の箱は、通常、ダンボール紙や厚紙などで作製されている。その 一例について説明すると、図9(a)に示す上記フィルムロール1本収納用や図9 (b)に示す同2本収納用の箱では、展開した状態で、底面A1の両側にそれぞれ 横方向の折り目線Cを介して正面A2と背面A3とを、背面A3には横方向折り 目線Cを介して蓋面A4を、正面A2には横方向折り目線Cを介してフラップ面 A5をそれぞれ連設するとともに、正面A2の両端にそれぞれ縦方向の折り目線 Dを介して内層の端面A6を、底面A1の両端にそれぞれ縦方向折り目線Dを介 して外層の端面A8を、背面A3の両端にそれぞれ縦方向折り目線Dを介して中 間層の端面A7を、各中間層端面A7に横方向折り目線Cを介して蓋部面A9を それぞれ延設した形状からなる。
【0003】 そして、従来は、ダンボール紙などを型で打ち抜いて形成された図9(a)や図 9(b)のような型紙Aを、作業者が折り目線に沿って順次直角に折り曲げ、重ね 合わせ部を接着するなどの手作業により、図10(a)〜(e)のように下記の順序 で、図10(e)の状態の箱Bに組み立てられている。すなわち、 底面A1の両側の折り目線Cに沿って正面A2・フラップ面A5を直角上方 に折り曲げるとともに、背面A3・蓋面A4を直角上方に折り曲げる。
【0004】 正面A2の両端の折り目線Dに沿って内層の端面A6を直角内方に折り曲げ る。
【0005】 折り曲げた内層端面A6の表面に接着剤を塗布する。
【0006】 背面A3の両端の折り目線Dに沿って中間層端面A7・蓋部面A9を直角内 方に折り曲げて内層端面A6上に中間層端面A7を接着する。
【0007】 折り曲げた中間層端面A7の表面に接着剤Eを塗布する。
【0008】 底面A1の両端の折り目線Dに沿って外層端面A8を直角上方に折り曲げて 中間層端面A7上に接着する。
【0009】 そして、上記のようにして組み立てた箱Bに、上記のフィルムロールを箱詰め して蓋面A4を閉じ、所定個数の箱をテープなどでひとまとめにしたうえで、出 荷している。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した組立作業は単純な繰り返し作業であるため、作業者が 敬遠する傾向があるうえに作業能率も悪い。したがって、自動化又は省力化する ことが望ましい。
【0011】 この考案は上述の点に鑑みなされたもので、従来の人手による作業を機械化し て自動的に組み立てられ、生産効率を向上でき、しかも構造が簡単な、箱の組立 装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するためにこの考案の組立装置は、底面とこの底面の両側 に少なくとも正面と背面とを備えるとともに、底面、正面および背面の両端にそ れぞれ端面を備えた箱を、展開した状態から組み立てる装置であって、 a)前記箱を着脱自在に吸引する手段を下端に備え、前記吸引手段の昇降機構お よび水平移動機構を有する箱の移動装置と、b)前記箱の両端部分に配置される左 右一対のベース板と、c)展開状態の箱の底面の両側の縦方向の折り目線の間隔と ほぼ同じ間隔を有し、両側の前記ベース板の上方にそれぞれ又は跨がって配設さ れる前後一対のガイド部材と、d)接着剤の噴射ノズルを内向きに備え、前記各ベ ース板上の外側縁付近に沿って前後方向に往復移動する接着剤塗布手段と、e)こ の接着剤塗布手段に対しその移動方向と直交する左右方向に進退自在に装着され る前記内層端面の押し込み部材と、f)前記ベース板上の前後方向に相対向して設 けられ、それぞれ独立して前後方向に進退する一対の押圧手段と、g)前記接着剤 塗布手段と前後方向の相対向する側に設けられ、垂直回転軸を中心にしてこの垂 直回転軸と前記接着剤塗布手段の噴射ノズル位置を結ぶ直線上まで内向きに水平 旋回する押し込み板を備えた押し込み手段と、h)前記ベース板の端部下方に設け られ、水平回転軸を中心に垂直旋回する押し込み板を備えた押し込み手段とを備 えている。
【0013】 請求項2記載のように、i)前記したベース板、接着剤塗布手段、一対の押圧手 段、水平旋回押し込み手段および垂直旋回押し込み手段を、共通の移動ユニット 上に搭載するとともに、j)前記移動ユニットの対を前記した箱の長手方向に平行 に相対向して配置し、相互に接近・離間可能に連係して、k)前記ガイド部材の間 隔を調整可能にすることが望ましい。
【0014】
【作用】
上記の構成を有するこの考案の組立装置によれば、たとえば図9(a)に示すダ ンボール紙Aを組み立てる場合には、下記の手順にて図10(e)の状態の箱Bに 自動的に組み立てられる。すなわち、図1〜図4および図10において、 箱の移動装置5の吸引手段52が展開状態の箱(型紙)Aを吸引して、箱の 両端部に位置する一対のベース板13の上方に移動させ、一対のガイド部材30 ・30の間を下降させてベース板13上に載置する。展開状態の型紙Aが一対の ガイド部材30・30の間を下降することによって、底面A1の両側の折り目線 Cに沿って正面A2・フラップ面A5が直角上方に折り曲げられるとともに、背 面A3・蓋面A4が直角上方に折り曲げられる。したがって、移動装置5は一対 のガイド部材30・30とともに、底面A1の両側の折り目線Cに沿って箱を折 り曲げる作用をする。
【0015】 箱の正面A2の両端にそれぞれ連設されている内層端面A6の前方に位置す る接着剤塗布手段15が、正面A2と内層端面A6との縦方向折り目線Dに沿っ て移動することにより、内層端面A6がその縦方向折り目線Dに沿って内方へ直 角に折り曲げられる。続いて、一対の押圧手段31・32のうち内層端面A6の 反対側に位置する押圧手段31が前進し、箱の背面A3に当接する。この状態で 接着剤塗布手段15に設けられている押し込み部材22が内方へ前進し、内層端 面A6を押し込む。続いて、他方の押圧手段32が前進し、箱の正面A2に当接 したのち、押し込み部材22が元の位置へ後退する。これにより、内層端面A6 は、正面A2との縦方向折り目線Dに沿って直角内方に折り曲げられた状態に保 持される。
【0016】 接着剤塗布手段15が噴射ノズル20から接着剤Eを噴射しながら元の待機 位置に移動することにより、折り曲げられた内層端面A6の表面に接着剤Eが塗 布される。
【0017】 押し込み板25が内方へ水平に旋回することにより、背面A3の両端の縦方 向折り目線Dに沿って中間層端面A7・蓋部面A9が内方へ直角に折り曲げられ て、内層端面A6上に中間層端面A7が接着される。この後、押し込み板25は 外方へ水平に旋回して元の位置へ戻る。
【0018】 接着剤塗布手段15が再び往復移動し、元の待機位置へ戻るときに噴射ノズ ル20から接着剤Eを噴射することによって、折り曲げられた中間層端面A7の 表面に接着剤Eが塗布される。
【0019】 ベース板13の下方の押し込み板28が垂直上方に旋回することにより、外 層端面A8が底面A1の両端の縦方向折り目線Dに沿って直角上方に折り曲げら れ、中間層端面A7上に接着される。この後、押し込み板28は下方へ旋回して 元の位置へ戻る。
【0020】 なお、上記した〜の工程は、箱Bの両端で並行して同時に行なうことも、 あるいは箱のBの片側ずつ順に行なうことも可能である。また、上記のの工程 との工程とは順序を逆に(入れ替えることが)できるし、上記のの工程を の工程との工程の間で行うようにすることもできる。さらに、本考案の装置で 組立可能な箱の形態は、上記した図9に示すものに限らず、底面A1とこの底面 A1の両側に少なくとも正面A2と背面A3とを備えるとともに、底面A1、正 面A2および背面A3の両端にそれぞれ端面A6・A7・A8を備えていればよ い。
【0021】 請求項2記載の組立装置では、組み立てる箱の長さが異なる場合に、一方の移 動ユニットの位置を箱の端部の所定位置にくるように調整することにより、他方 の移動ユニットの位置も箱の反対側端部の所定位置に移動するので、長さの異な る箱の組立が可能になるとともに、移動ユニットの位置調整も容易である。また 組み立てる箱の奥行きが異なる場合にも、ガイド部材の間隔を調整することによ り簡単に対応できる。
【0022】
【実施例】
以下、この考案の箱の組立装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0023】 最初に、上記したフィルムロール1本収納用の箱を組み立てる場合を例にとっ て説明する。組立対象の箱の展開状態は、上記したとおり、図9(a)に示すよう にダンボール紙をプレス型で打ち抜いたもので、折り曲げ易いようにあらかじめ 折り目線を入れてある。
【0024】 図5〜図7に示すように、組立装置1は、展開状態のダンボール紙Aを数十枚 重ね合わせた状態で載置する台2、組立装置本体3および搬送装置4を順に備え ている。また、それらの部材2〜4の間でダンボール紙Aを移動するための装置 5と、搬送装置4とその外方の集荷位置の間で箱Bを移動するための装置6とを 備えている。
【0025】 (1)組立装置本体3: 図5に示すように、左右一対の長方形の移動ユニット10が一対のレール11 上の相対向する位置に走行可能に載置され、レール11と平行にレール11間の 下方に設けられたネジ杆12に各移動ユニット10の下部の内ネジ孔10aをそ れぞれ螺合させ、連結している。ネジ杆12は長さ方向の中央を境にしてネジの 向きを逆向きにしてあり、ネジ杆12を回転させることにより、両側の移動ユニ ット10が相互に接近したり、離間したりする。ネジ杆12と平行に位置決め機 構12bが設けられ、両者はベルト(図示せず)で接続されており、位置決め機 構12bの一端のハンドル12cを回転させることによりに、一対の当接板12 d・12dが複数種類のダンボール紙Aの長さに合わせて調整できるようになっ ている。そして、作業者が組立予定のダンボール紙Aの長さに合わせて、ハンド ル12cを回転させて当接板12dの位置を調整することにより、一対の移動ユ ニット10の位置も対応する各当接板12dの移動量に連動して同時に調整され る。
【0026】 図1〜図4に示すように、移動ユニット10の内端寄りに長方形状のベース板 13が、断面コの字形支持部材14・14を介して水平に支持されている。移動 ユニット10の外端部に、接着剤塗布手段15が下方のレール11に直交する方 向に往復移動自在に配設されている。移動ユニット10の外端縁に平行にリニア レール16が敷設され、レール16と平行にラック17が配設されている。図1 のようにL形アーム18の下端部がレール16上に走行自在に載置され、アーム 18の下部に正逆転モータ19が搭載され、このモータ19の駆動軸に取り付け られたピニオン19aをラック17に噛合させてある。モータ19が正方向又は 逆方向に回転することにより、アーム18は前方又は後方へ移動する。
【0027】 アーム18の先端はベース板13の方向に向けてあり、アーム18の先端部に 本例では4本の噴射ノズル20が先端に向けて縦列されている。アーム18の水 平部18aに沿って押し込み部材22が摺動自在に配設され、エアシリンダ22 aにより先端に向けて進退するようになっている。移動ユニット10上の、アー ム18の待機位置と対向する位置に、垂直な回転軸23がその軸芯を中心に回転 自在に立設されている。この回転軸23の下部にギヤ23aが取り付けられ、移 動ユニット10上に搭載されたモータ24の駆動軸に取り付けられたギヤ24a がギヤ23aに噛合されている。また、回転軸23には押し込み板25の一端が 固設され、モータ24の回転により押し込み板25はレール11と平行な位置か ら内方に略90゜の範囲で水平に往復旋回する。
【0028】 ベース板13の下方でその外端縁と平行に、水平な回転軸26がその軸芯を中 心に回転自在に一対の軸受27・27間に支持されている。回転軸26には、ギ ヤ26aおよび押し込み板28の一端が一体回転可能に固設されている。ベース 板13の下方で移動ユニット10上にモータ29が搭載され、モータ29の駆動 軸に取り付けられたギヤ29aがギヤ26aに噛合されている。そして、モータ 29の回転により、押し込み板28が水平状態から垂直状態に内方に略90゜の 範囲で垂直に往復旋回する。
【0029】 両側の移動ユニット10の、ベース板13の上方間に跨がって一対のガイド部 材30・30が配設されている。これらのガイド部材30・30の間隔は調整可 能で、前後のガイド部材30・30はそれぞれ図4の中心線S−Sからの距離が 等しくなるように移動する。なお、各ガイド部材30を長手方向の中間でそれぞ れ二つ若しくはそれ以上に分割して設けてもよい。図1・図4のように、ベース 板13の外端縁付近に外端縁と平行に進退可能に、一対の押圧手段31・32が 配設されている。各押圧手段31(32)は同一構造で、高さをやや低くした押 さえ板31a(32a)を板状本体31b(32b)の内側に装着し、エアシリ ンダ31c(32c)により進退させる構造からなる。各板状本体31b(32 b)の進退範囲は、ベース板13の端縁と板状本体31b(32b)のガイド部 材30係合位置との間である。なお本例では、板状本体31b(32b)の進退 と押し込み部材22の進退とをエアシリンダで行わせるようにしたが、たとえば ラックアンドピニオンやクランク機構を用いてモータで行うようにしてもよい。
【0030】 (2)搬送装置4: 図5・図7に示すように、組立装置本体3に隣接し、それよりもやや高い台座 41上に設置されている。複数本(本例では6本)の搬送用無端ベルト42が、 レール11の長さ方向に一定の間隔をあけて配置され、レール11と平行にかつ レール11に直交する方向に間隔をあけて配置された一対の軸43・44間に掛 け渡されている。つまり、一方の軸は駆動軸43、他方の軸は従動軸44で、各 軸43・44にはプーリ45・46が装着され、ベルト42が対応するプーリ4 5・46に掛け渡されている。また駆動軸43はモータ47に接続されている。
【0031】 (3)移動装置5: 図6のように、載置台2の上方にレール11と平行に一対のガイドレール51 が配置され、このガイドレール51の中央と両側に、ダンボール紙A(箱B)の 吸引手段52を昇降機構53を介して昇降自在に備えている。中央の吸引手段5 2は定位置に固定されているが、両側の吸引手段52は、図8のようにガイドレ ール51の外側に摺動自在に装着された断面コの字形のスライド支持具54にそ れぞれ配設され、ガイドレール51に沿って吸引手段52の位置を調整できるよ うになっている。
【0032】 昇降機構53は、スライド支持具54(両側)又はガイドレール51(中央) に対し、吸引手段52を昇降自在に吊設するための一対のガイドシャフト55・ 55およびガイドスリーブ55a・55aと、吸引手段52を昇降するためのラ ックシャフト56とを備えている。ラックシャフト56はガイドシャフト55・ 55の中間に配置され、スライド支持具54又はガイドレール51の下面中央部 付近に取り付けられた正逆モータ57の駆動軸のピニオン57aを噛合させ、モ ータ57を回転させることにより吸引手段52が昇降される。なお、中央および 両側の3つのモータ57は、連動して一斉に回転・停止する。
【0033】 吸引手段52は、下端に吸盤状のパッド58aを備えた吸引管58の一対を取 り付けた吸引具59を、ガイドシャフト55・55の下端に取り付けるとともに ラックシャフト56の下端に取り付けた支持板60に対し一対のスプリング61 ・61を介して弾性的に吊設した構造からなる。各ガイドシャフト55は、支持 板60を貫通し、前記スプリング61はガイドシャフト55の周囲に巻装されて いる。吸引管58の接続部58bには、図示を省略した吸引チューブが接続され る。符号60aはガイドスリーブで、これに緩挿されるガイドシャフト55を摺 動自在に支持する。
【0034】 図5・図7に示すように、載置台2および組立装置本体3の上方に、一対の水 平フレーム62・62が垂直フレーム63により支持され、前記ガイドレール5 1が水平フレーム62上に移動可能に載置されている。各水平フレーム62の内 側に沿って無端ベルト64が配置され、一端は水平フレーム62の外端部の従動 プーリ65に、他端は水平フレーム62の内端部の駆動プーリ66に掛け渡され ている。各駆動プーリ66は共通の駆動軸67aに取り付けられ、モータ67に より回転される。ガイドレール51の両端部が対応する無端ベルト64にそれぞ れ連結されており、モータ67の回転により水平フレーム62上を移動する。
【0035】 (6)移動装置6: 図5〜図7に示すように、最上段の水平フレーム70の中央部に一対のガイド フレーム71・71が配設され、これらのガイドフレーム71・71上に断面コ の字形のスライド支持具74の両端部が移動可能に載置されている。スライド支 持具74には吸引手段72が昇降手段73を介して昇降自在に吊設されている。 吸引手段72は前記吸引手段52と同一構造、昇降手段73は昇降手段53と同 一構造である。また支持具74はガイドフレーム71上を移動するが、スライド 支持具74を移動させる構造も、ガイドレール51を水平フレーム62上で移動 させる構造と同一で、無端ベルト85、従動プーリ86、駆動プーリ87、モー タ88および駆動軸88aを備えている。
【0036】 次に、上記した実施例の組立装置1を用いてダンボール紙Aから箱Bを組み立 てる動作を図5〜図7に基づいて説明する。
【0037】 数十枚(たとえば50枚)のダンボール紙Aを積み重ねた状態で、載置台 2上の所定位置に載置する。あらかじめ、ダンボール紙Aの大きさ(長さ)に合 わせて位置決め用当接板の位置を調整しておき、ダンボール紙Aを当接板12d に当てて位置決めして載置する。また、当接板12dの位置を調整することによ り、両側の移動ユニット10・10の位置も連動して自動的に決められる。なお 両側の吸引手段52の位置は、ダンボール紙Aの大きさに合わせてガイドレール 51に沿ってスライド支持具54を移動させることにより設定する。
【0038】 ガイドレール51から吊下されている3つの吸引手段52がモータ57の 回転により一斉に下降し、最上層のダンボール紙Aの底面A1に吸引具59が当 接してスプリング61が圧縮される。そして、各パッド58aが底面A1に接触 した状態で吸引動作が開始され、ダンボール紙Aが3つの吸引具59に吸着され る。続いて、モータ57が逆転してダンボール紙Aが所定の高さまで持ち上げら れ、この状態でモータ67が回転を開始してガイドレール51が水平フレーム6 2上を、次の組立装置本体3の上方へ移動する。それから、モータ57が回転し て3つの吸引具59に吸着されたダンボール紙Aが下降し、ガイド部材30・3 0の間を通過して両側の移動ユニット10のベース板13上に載置される。この 後、パッド58aによる吸引動作が中止され、パッド58aがダンボール紙Aか ら離脱する。そして、モータ57が逆転して3つの吸引具59が所定の高さまで 上昇して待機する。
【0039】 ダンボール紙Aは、作用の項で記載した手順に従って箱B(図10(e)) の状態に組み立てられる。なお、箱Bの組立が完了した後、各押圧手段31・3 2は箱Bの背面A4・正面A2との当接位置から、元の位置へ後退する。
【0040】 モータ57が回転して吸着具59が箱B内の底面A1上に下降し、この状 態でパッド58aによる吸引動作が開始され、箱Bが吸着具59に吸着される。 それから、モータ57が逆転して箱Bは上方へ持ち上げられる。
【0041】 その後、箱Bは搬送装置4の無端ベルト42上に載置され、ベルト42で 搬送された後、移動装置6により組立装置1の外方の集荷位置へ移動される。
【0042】 なお、上記したモータ24・29・57・67ならびにエアシリンダ22a・ 31b・32bなどの駆動装置の駆動および停止は、上記した箱Bの組立手順に したがって行われるように、図示を省略した制御装置により制御する。
【0043】 上記に本考案の組立装置1の一実施例を説明したが、本考案は以下のように実 施することもできる。
【0044】 a)フィルムロール2本収納用の図9(b)に示すダンボール紙A’からも、同 じように箱を組み立てることができる。そのほか、箱を展開した状態の構造が共 通するものであれば、すなわち、底面・正面・背面・蓋面・フラップ・一対の内 層端面・一対の中間層端面および一対の外層端面を折り目線を介して備えたもの であれば、同様に適用できる。
【0045】 b)載置台2上に、ダンボール紙Aの枚数が少なくなったことを検知するセン サー(図示せず)を設けておき、ダンボール紙Aの供給時期をランプやブザーな どで作業者に知らせるようにすることができる。
【0046】 c)箱の両側の各端面の折り曲げや接着剤の塗布などの動作は、上記のように 両側で並行して同時に行うようにしてもよいが、一連の組立作業を片側ずつ分け て行なうようにすることができる。
【0047】 d)水平に旋回する押し込み板25の待機位置は、中間層端面A7の折り曲げ 位置から外方へ90゜旋回した位置に限定されるものではなく、たとえば180゜ 外方へ旋回した位置にすることもできる。
【0048】
【考案の効果】
以上説明したことから明らかなように、この考案の箱の組立装置には、次のよ うな優れた効果がある。
【0049】 (1) 従来の人手による組立作業が機械化されて自動的に組み立てられ、生産効 率が向上する。しかも、装置全体の構造が比較的簡単で、各構成部材による動作 が安定し、耐久性に富む。
【0050】 (2) 請求項2記載の組立装置では、箱の展開状態の構造が共通であれば、長さ や奥行きが異なる場合にも、移動ユニットの位置の調整あるいはガイド部材の間 隔の調整により簡単に対応して自動的に箱の組立ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例にかかる箱の組立装置の一部を
概略的に示す斜視図で、箱の片側の組立装置を示すもの
である。
【図2】本考案の実施例にかかる箱の片側の組立装置を
示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】本考案の実施例にかかる箱の組立装置の全体を
概略的に示す平面図である。
【図6】図5の組立装置の正面図である。
【図7】図5の組立装置の右側面図である。
【図8】図8(a)は図6の組立装置における右側の吸引
手段とその昇降機構を拡大して示す正面図、図8(b)は
同吸引手段とその昇降機構の右側面図である。
【図9】図9(a)はフィルムロール1本収納用の箱の展
開図、図9(b)はフィルムロール2本収納用の箱の展開
図である。
【図10】図10(a)〜図10(e)は、図9(a)に展開
図を示す箱の片側の組立工程を順に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 組立装置 2 載置台 3 組立装置本体 5・6 移動装置 10 移動ユニット 11 レール 13 ベース板 15 接着剤塗布手段 18 アーム 19・24・29・57・67 モータ 20 噴射ノズル 22 押し込み部材 23・26 回転軸 25・28 押し込み板 30 ガイド部材 31・32 押圧手段

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面とこの底面の両側に少なくとも正面
    と背面とを備えるとともに、底面、正面および背面の両
    端にそれぞれ端面を備えた箱を、展開した状態から組み
    立てる装置であって、 a)前記箱を着脱自在に吸引する手段を下端に備え、前記
    吸引手段の昇降機構および水平移動機構を有する箱の移
    動装置と、b)前記箱の両端部分に配置される左右一対の
    ベース板と、c)展開状態の箱の底面の両側の縦方向の折
    り目線の間隔とほぼ同じ間隔を有し、両側の前記ベース
    板の上方にそれぞれ又は跨がって配設される前後一対の
    ガイド部材と、d)接着剤の噴射ノズルを内向きに備え、
    前記各ベース板上の外側縁付近に沿って前後方向に往復
    移動する接着剤塗布手段と、e)この接着剤塗布手段に対
    しその移動方向と直交する左右方向に進退自在に装着さ
    れる前記内層端面の押し込み部材と、f)前記ベース板上
    の前後方向に相対向して設けられ、それぞれ独立して前
    後方向に進退する一対の押圧手段と、g)前記接着剤塗布
    手段と前後方向の相対向する側に設けられ、垂直回転軸
    を中心にしてこの垂直回転軸と前記接着剤塗布手段の噴
    射ノズル位置を結ぶ直線上まで内向きに水平旋回する押
    し込み板を備えた押し込み手段と、h)前記ベース板の端
    部下方に設けられ、水平回転軸を中心に垂直旋回する押
    し込み板を備えた押し込み手段とを備えたことを特徴と
    する箱の組立装置。
  2. 【請求項2】 前記したベース板、接着剤塗布手段、一
    対の押圧手段、水平旋回押し込み手段および垂直旋回押
    し込み手段を、共通の移動ユニット上に搭載するととも
    に、 前記移動ユニットの対を前記した箱の長手方向に平行に
    相対向して配置し、相互に接近・離間可能に連係して、
    前記ガイド部材の間隔を調整可能にした請求項1記載の
    箱の組立装置。
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