JPH0740114U - シリコーンゴム成形体製造用金型 - Google Patents
シリコーンゴム成形体製造用金型Info
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- JPH0740114U JPH0740114U JP6970193U JP6970193U JPH0740114U JP H0740114 U JPH0740114 U JP H0740114U JP 6970193 U JP6970193 U JP 6970193U JP 6970193 U JP6970193 U JP 6970193U JP H0740114 U JPH0740114 U JP H0740114U
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- Japan
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- silicone rubber
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】本考案は金型が開いたときに特定の金型面にシ
リコーンゴム成形体を確実に付着させた後に、その成形
体を容易に金型面より剥離することのできるシリコーン
ゴム成形体製造用金型を提供する。 【構成】このシリコーンゴム成形体製造用金型は、フッ
素樹脂分散ニッケルメッキ4および/またはニッケルメ
ッキ5を施したシリコーンゴム成形体製造用金型で、成
形体1を付着させる金型3面の一部にトリアジントリチ
オール・アンモニウム塩にて架橋接着させたフッ素ゴム
部6を有するものである。
リコーンゴム成形体を確実に付着させた後に、その成形
体を容易に金型面より剥離することのできるシリコーン
ゴム成形体製造用金型を提供する。 【構成】このシリコーンゴム成形体製造用金型は、フッ
素樹脂分散ニッケルメッキ4および/またはニッケルメ
ッキ5を施したシリコーンゴム成形体製造用金型で、成
形体1を付着させる金型3面の一部にトリアジントリチ
オール・アンモニウム塩にて架橋接着させたフッ素ゴム
部6を有するものである。
Description
【0001】
本考案は、玩具、ワイパーブレード、コースター、パッキン、押しボタンスイ ッチ用カバー部材、コネクター、マットなどのシリコーンゴム成形体の製造に用 いられる、シリコーンゴム成形体製造用金型に係るものである。
【0002】
シリコーンゴム成形体の製造方法としては、圧縮成形法、射出成形法、押出成 形法など様々な方法がとられている。とくに二つの金型面の間に材料を充填後、 加圧硬化させて成形体を得る圧縮成形法は、金型の構造が比較的単純なことから 金型の製造コストが安く、シート状成形体の製造を主体にしばしば用いられてい る。 従来、圧縮成形などに用いられる金型には、シリコーンゴム成形体(以下、単 に成形体とする)の金型面への付着力を低減させるために、ニッケルメッキやフ ッ素樹脂分散無電解ニッケルメッキが施されている。また金型を開いたときに、 成形体が特定の金型面に常に安定して付着するように、二つの金型面での成形体 の付着性には差を付けるようにしている。この具体例としては、成形体を付着さ せたくない金型面のみに離型剤を塗布するとか、成形体を付着させたくない面に は付着力の小さいフッ素樹脂分散無電解ニッケルメッキを施し、成形体を付着さ せたい面にはそれよりやや付着性の大きなニッケルメッキを施すといった方法が とられていた。
【0003】
これらの従来技術によれば、特定の金型面に成形体を付着させることはできる が、成形体がその金型面に密着した状態になることもあり、このような場合には エアブローを強烈に吹きつけたり、竹串などでバリ部をこじ上げるなどの余計な 作業が必要となり、この作業中に金型が冷えて次の成形作業の際に未架橋の成形 体ができたり、作業者があせって成形体自体を破損させたりして、良品率を低下 させることがあった。 したがって、本考案の目的は金型が開いたときに特定の金型面に成形体を確実 に付着させた後、その成形体を容易に金型面より剥離することのできる成形体製 造用金型を提供しようとするものである。
【0004】
本考案によるシリコーンゴム成形体製造用金型は、フッ素樹脂分散ニッケルメ ッキおよび/またはニッケルメッキを施した成形体製造用金型で、成形体を付着 させる金型面の一部にトリアジントリチオール・アンモニウム塩にて、プライマ ーを用いて、あるいは用いずして、架橋接着させたフッ素ゴム部を有することを 特徴とするものである。
【0005】 以下、本考案の金型について、その一実施態様を縦断面図で示した図1に基づ いて説明する。 図1において、1は成形体、2は成形体1を付着させたくない金型、3は成形 体1を付着させる金型、4はフッ素樹脂分散ニッケルメッキ層、5はニッケルメ ッキ層、6は成形体を付着させる型面のキャビティの周縁部7の一部または全部 、すなわち成形体1のバリ形成部の一部または全部に設けられたフッ素ゴム部で ある。
【0006】 本考案者らは、トリアジントリチオール・アンモニウム塩がフッ素ゴムとニッ ケルメッキ(電解方式、無電解方式)またはフッ素樹脂分散ニッケルメッキ(電 解方式、無電解方式)について直接架橋接着効果のあること、とくにトリアジン トリチオール・アンモニウム塩をフッ素ゴム中に 0.5〜2.0PHR配合し熱架橋して 得られる架橋フッ素ゴムは、熱劣化することがなく、ニッケルメッキおよび/ま たはフッ素樹脂分散ニッケルメッキに対して(特に強固な接着性を示す一次結合 により)接着することを見出した。なお、トリアジントリチオール・アンモニウ ム塩の配合量が、0.5PHR未満では接着強度が低く、2.0PHRを超えると架橋フッ素 ゴムが熱劣化することがある。 架橋フッ素ゴムはシリコーンゴム成形体に対して粘着性を持たないため、これ に接触する成形体もしくはその成形体形成時に発生するバリの一部が表面から浮 き上がって成形体全体を離型させるきっかけとなれば、成形体を破損することな く効率的に離型できることに着目して本考案に到達した。 とくに架橋フッ素ゴム層を成形体を付着させる型面のキャビティ周縁部の一部 または全部、すなわちバリ形成部の全部または一部に設ければ、成形体にフッ素 ゴム層の形状が転写されるおそれがなく有効である。
【0007】
成形体の硬化が完了すると、金型が開き、所定の場所に成形体が付着した状態 となる。架橋フッ素ゴム部に接触する成形体の一部または全部、とくにはバリ形 成部の一部または全部は金型に密着せずに浮き上がっている。その浮き上がった 部分をきっかけとして成形体を剥離すれば、容易に成形体を離型することができ る。
【0008】
実施例1 図2に示すように、フッ素樹脂分散無電解ニッケルメッキ・カニフロン(フッ 素樹脂含量20重量%、日本カニゼン社製、メッキ液商品名)24を施したキートッ プ部形成側金型22と、同様に無電解ニッケルメッキ・カニゼンメッキ(同前)25 を施すと共に、成形体を付着させる型面のキャビティ周縁部27の一部、すなわち バリ形成部の一部にフッ素ゴム・テクノフロンTN(日本カニゼン社製、商品名) 100重量部、カーボンブラック・MTブラック(市販品)20重量部、水酸化カルシ ウム 2.6重量部および酸化マグネシウム 0.3重量部、トリアジントリチオール・ アンモニウム塩2重量部を配合して架橋させたフッ素ゴム部26を接着させた、接 点部形成側金型23とを準備した。 この金型を用いてシリコーンゴムコンパウンドKE-951U (信越化学工業社製、 商品名) 100重量部に架橋剤 C-8(同前)2重量部を配合した原料で押しボタン スイッチ用カバー部材21を成形したところ、金型が開いたときに押しボタンスイ ッチ用カバー部材21は接点部形成側金型23に付着し、押しボタンスイッチ用カバ ー部材21のバリの一部28のみが浮き上がった状態となった。 浮き上がったバリの一部28を利用して離型すると、破損することなく容易に押 しボタンスイッチ用カバー部材21が得られた。連続 250回成形を続けた結果、従 来に比べて良品率が10%上り、作業能率も 1.3倍になった。
【0009】 実施例2 図3に示すような、フッ素樹脂分散無電解ニッケルメッキ・カニフロン(フッ 素樹脂含量30重量%、前出)34を施したキートップ部形成側金型32と、同様に無 電解ニッケルメッキ・カニフロン(フッ素樹脂含量20重量%、同前)35を施すと 共に、成形体を付着させる型面のキャビティ周縁部、すなわちバリ形成部37に、 フッ素ゴム・テクノフロンTN(前出) 100重量部、カーボンブラック・MTブラッ ク(前出)20重量部、水酸化カルシウム 2.6重量部および酸化マグネシウム 0.3 重量部、トリアジントリチオール・アンモニウム塩2重量部を配合して架橋させ たフッ素ゴム部36を接着させた、接点部形成側金型33を準備した。 この金型を用いてシリコーンゴムコンパウンドKE-951U (前出) 100重量部に 架橋剤 C-8(同前)2重量部を配合した原料で押しボタンスイッチ用カバー部材 31を成形したところ、金型が開いたときに押しボタンスイッチ用カバー部材31は 接点部形成側金型33に付着し、押しボタンスイッチ用カバー部材31のバリ38が浮 き上がった状態となった。 浮き上がったバリ38の一部を利用して離型すると、破損することなく容易に押 しボタンスイッチ用カバー部材31が得られた。連続 300回成形を続けた結果、従 来に比べて良品率が12%上り、作業能率も 1.4倍になった。
【0010】
本考案の成形体製造用金型を用いると、離型作業時の成形体の破損がなくなり 、金型も冷えないため、成形体の良品率が向上し、離型作業時間も短くなり作業 能率が向上する。
【図1】本考案の成形体製造用金型の一実施態様につい
ての縦断面図である。
ての縦断面図である。
【図2】実施例1で用いた金型において、(a)は縦断
面図、(b)は接点部形成側金型の平面図である。
面図、(b)は接点部形成側金型の平面図である。
【図3】実施例2で用いた金型において、(a)は縦断
面図、(b)は接点部形成側金型の平面図である。
面図、(b)は接点部形成側金型の平面図である。
1‥‥‥‥‥成形体、 21、31‥押しボタンスイッチ用カバー部材、 2‥‥‥‥‥成形体を付着させたくない金型、 22、32‥キートップ部形成側金型、 3‥‥‥‥‥成形体を付着させる金型、 23、33‥接点部形成側金型、 4、24、34‥フッ素樹脂分散ニッケルメッキ層、 5、25、35‥ニッケルメッキ層、 6、26、36‥フッ素ゴム部、 7、27、37‥型面のキャビティ周縁部(バリ形成部)、 28、38‥バリ。
Claims (1)
- 【請求項1】フッ素樹脂分散ニッケルメッキおよび/ま
たはニッケルメッキを施したシリコーンゴム成形体製造
用金型で、成形体を付着させる金型面の一部にトリアジ
ントリチオール・アンモニウム塩にて架橋接着させたフ
ッ素ゴム部を有することを特徴とするシリコーンゴム成
形体製造用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6970193U JP2579864Y2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | シリコーンゴム成形体製造用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6970193U JP2579864Y2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | シリコーンゴム成形体製造用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0740114U true JPH0740114U (ja) | 1995-07-18 |
JP2579864Y2 JP2579864Y2 (ja) | 1998-09-03 |
Family
ID=13410426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6970193U Expired - Lifetime JP2579864Y2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | シリコーンゴム成形体製造用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579864Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006205591A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Nippon Zeon Co Ltd | 硬化性樹脂用樹脂型及び硬化樹脂成形体の製造方法 |
JP2007131919A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Iwate Univ | 電鋳金型の製造方法 |
JP2007283714A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Japan Steel Works Ltd:The | 樹脂成形体の製造方法および装置 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP6970193U patent/JP2579864Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006205591A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Nippon Zeon Co Ltd | 硬化性樹脂用樹脂型及び硬化樹脂成形体の製造方法 |
JP2007131919A (ja) * | 2005-11-10 | 2007-05-31 | Iwate Univ | 電鋳金型の製造方法 |
JP2007283714A (ja) * | 2006-04-19 | 2007-11-01 | Japan Steel Works Ltd:The | 樹脂成形体の製造方法および装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2579864Y2 (ja) | 1998-09-03 |
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