JPH0740063U - スラブ用自動研削装置 - Google Patents

スラブ用自動研削装置

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JPH0740063U
JPH0740063U JP7070593U JP7070593U JPH0740063U JP H0740063 U JPH0740063 U JP H0740063U JP 7070593 U JP7070593 U JP 7070593U JP 7070593 U JP7070593 U JP 7070593U JP H0740063 U JPH0740063 U JP H0740063U
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藤 三 平 近
田 勝 柴
木 通 雄 茨
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スラブ表面の欠陥部分の研削作業の迅速化並び
に高精度化を図り、また座標変換のための制御装置の容
量の縮小化を図ることのできるスラブ用自動研削装置の
提供。 【構成】所定位置に停止されたスラブの上方領域を移動
可能な台車(14)と、この台車に固定され、前記スラ
ブの表面の映像を撮影する少なくとも1台の表面欠陥認
識用カメラ(16)と、このカメラにより撮影された前
記映像を画像処理して前記表面欠陥部位の位置座標デー
タを算出する画像処理装置(20)と、前記台車に搭載
され、前記台車の移動方向と略直交する方向に移動して
前記表面欠陥部位を研削するグラインダ(18)と、前
記位置座標データに従って、前記グラインダの移動およ
び研削を制御する研削制御装置(22)とを有すること
により上記目的を達成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、スラブ用自動研削装置に関し、特に連続鋳造装置などにおいて製造 され、搬送ラインを搬送されてきたスラブの表面の欠陥部分を自動的に認識し、 研削してスラブ表面手入れを行う研削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造装置などにおいて製造され、スラブ搬送ライン上を搬送されてきたス ラブは、その搬送中において、その表面には空気による酸化が発生したり、割れ や気泡あるいは介在物性の表面欠陥が生じる場合がある。このような表面欠陥部 分を除去する方法としては、例えばスラブ表面に酸素ガスおよびプロパンなどの 可燃性ガスを吹き付けてその酸化熱により表面を溶削するスカーフィングや高速 回転のグラインダすなわち回転砥石を押し付けることによって機械的に研削する 方法などが用いられている。
【0003】 後者の機械的研削方法では、スラブを台車などの搬送機構によって移動させ、 その移動中に所定位置に固定された砥石により研削する場合や逆にスラブを定位 置に固定しておき、砥石の方を台車等の移動機構で移動させつつ研削を行う場合 とがある。ここで、表面欠陥が存在する領域のみを部分的に研削して手入れする 場合には、研削部分の位置決めをより容易に行うことができる後者の砥石を移動 させる方式がとられている。この方式では、砥石を移動させる台車上に作業者が 乗り込み、作業者の目視により砥石を表面欠陥領域に移動させて研削作業が行わ れている。
【0004】 最近では、作業負担の軽減や作業の合理化の観点から、上記作業の自動化が進 められている。例えば、予めスラブ表面の欠陥部分にマーキングをしておき、そ のスラブ表面をテレビカメラなどで撮影し、その映像を画像処理することにより マーキングした欠陥位置の座標データを算出する。そして、その座標データに従 って砥石など移動させることによりその表面欠陥部分を研削することが行われて いる。
【0005】 この他、搬送されている高温のスラブの表面の欠陥部分を冷却することなく、 複数の赤外線工業用テレビカメラで自動的に検出した後、下流に配置された複数 の表面手入れ用バーナーで自動的に溶削(スカーフィング)して、熱間表面疵検 出手入れ装置が特開昭52−69379号公報に開示されている。また、予め、 スラブ表面を浸透探傷法で処理した処理面に現われた欠陥模様をイメージセンサ により検出し、検出信号を画像処理し、得られた欠陥情報に基づいて溶削機を制 御し、自動的に欠陥を溶削(スカーフィング)する方法が特開平1−15777 0号公報に開示されている。さらに、特開昭62−63059号公報には、疵の 位置を検出する画像処理装置と研削ロボットを所定位置に固定し、研削ロボット のハンド部の先端部に疵検出器とグラインダと砥石接触度検出器を装着し、画像 処理装置によって疵の位置を検出して砥石接触度検出器により研削切り込み量を 制御しつつグラインダにより研削し、研削面を疵検出器で評価し、不完全な場合 は再研削を行う金属材表面疵の自動研削装置が開示されている。
【0006】 図4および図5にこのような自動研削を行う従来のスラブ表面自動研削装置の 一例を示す。ここで、図4はその平面図、図5はその側面図を示す。 図4および図5に示すように、自動研削システム60においてはスラブ12は 、スラブ搬送ラインを構成する複数の搬送用ローラ11上に載置され、そのロー ラ11の回転により順次矢印A方向に移動する。 整列配置された搬送用ローラ11の上方所定位置には複数のテレビカメラ16 が固定設置され、その下方の撮影位置に搬送され、停止・固定されたスラブ12 の表面全体を撮影するようにしている。本例ではテレビカメラ16は3箇所に設 置されたカメラ支持用門型架構62にそれぞれ1個ずつ合計3個設置されている 。そして、この3個のテレビカメラ16によってスラブ12の表面全体がくまな く撮影されている。
【0007】 そして、スラブ12は搬送用ローラ11の回転によってさらにA方向に進行し 、研削装置64下の予め定められた研削位置で停止し、固定される。この研削装 置64は、その本体がレール32上を走行可能に設置され、内部には回転砥石1 8が、回動可能な取付けアーム36先端に設けられ、図示していない駆動機構に より、高速回転される。また、取付けアーム36はスラブ12の移動方向Aとは 直交する方向すなわちスラブ12の幅方向Bに移動可能に取り付けられ、かつス ラブ12の表面に接離する回動方向Cに回動可能に取り付けられており、それぞ れの方向への位置合せ後、スラブ12表面の表面欠陥部分に当接されて研削動作 がなされる。すなわち、テレビカメラ16によって得られた映像情報に基づき、 図示していない画像処理装置によりスラブ12の表面における欠陥部分の位置座 標データを算出した後、研削位置に固定されたスラブ12の表面の座標に変換し 、変換された欠陥部分の位置座標データに基づき研削装置64をレール32上を 走行させるとともに回転砥石18を矢印Bの方向に移動させて、2次元的に位置 調整して変換座標データの領域を研削するものである。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、図示の自動研削装置60による自動研削では、テレビカメラ1 6が予め固定した位置に設置されているので、スラブ12が搬送移動する状態あ るいは一旦停止させた状態でその表面を撮影し、その後、スラブを所定の研削位 置まで搬送ライン上をさらに進行させた後研削装置によって研削を行っている。 このように、スラブ表面の撮影時の位置と研削時の位置が異なるのでテレビカメ ラ16による映像情報に基づいて画像処理装置によって得られたスラブ表面欠陥 部分の位置座標データは、そのまま(絶対値)では研削に用いることができない 。
【0009】 すなわち、スラブは、上述のように搬送用ローラなどによって移動されること から、一般にスラブの移動量は一定ではなく、スラブを撮影位置原点に対するス ラブ位置と全く同一の研削位置原点に対するスラブ位置に停止し、固定すること は困難であるし、また、搬送中にスラブは、そのローラ上で幅方向に若干移動し たり、若干旋回する場合がある。従って、自動研削を実施するには、スラブ表面 上に基準点(スラブ原点)を設け、本基準点の撮影位置から研削位置までの移動 量、もしくはスラブの停止位置の搬送方向のズレ量、この搬送中における幅方向 の移動量や旋回量をも測定し制御装置に認識させ、研削位置の座標データに変換 しなければ、正確な欠陥位置座標データとして用いることができない。しかし、 欠陥位置座標データを座標変換するためには、煩雑な計算が必要であることから 、変換・演算時間の増大や制御装置の容量、特にメモリ容量の増大という問題が 生じていた。
【0010】 また、上記各公報に開示された自動研削方法および装置においては、上記図示 例と同様に表面欠陥の位置座標データの変換が必要であったり、表面欠陥を予め マーキングする必要があったり、グラインダの移動制御のための制御が複雑で、 装置構成が高価となるなどの問題もあった。
【0011】 本考案は、上記問題点を解決することを課題としており、その目的は、テレビ カメラおよび画像処理装置によって得られたスラブ表面の欠陥部分の位置座標デ ータをグラインダによる研削時にそのまま用いることができ、研削作業の迅速化 並びに制御装置の容量の低減化を図ることのできるスラブ用自動研削装置を得る ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案は、所定位置に停止されたスラブの上方領域 を自動的に往復移動可能な台車と、この台車に固定され、前記スラブの表面欠陥 を認識するために前記スラブの表面の映像を撮影する少なくとも1台の表面欠陥 認識用カメラと、このカメラにより撮影された前記スラブ表面の映像を画像処理 して前記表面欠陥部分の位置座標データを算出する画像処理装置と、前記台車に 搭載され、前記台車の移動方向と略直交する方向に自動的に往復移動して前記ス ラブの表面欠陥部分を研削するグラインダと、前記画像処理装置によって算出さ れた位置座標データに従って、前記グラインダの移動および研削を制御する研削 制御装置とを有することを特徴とするスラブ用自動研削装置を提供するものであ る。
【0013】
【考案の作用】
本考案のスラブ用自動研削装置は、スラブ表面全体の映像を撮影し、イメージ データとして読み取るCCDカメラなどの撮像装置を、スラブ上方を移動する研 削装置(グラインダ)を搭載した研削台車上に直接設置している。 従って、研削位置に停止または固定されたスラブの上方を移動する表面欠陥認 識用カメラでスラブ表面を撮影し、得られた映像を電気信号としてイメージデー タに変換し、このイメージデータを画像処理装置にて画像処理して得られる表面 欠陥の位置座標データは、これを何ら処理することなくそのままグラインダによ る自動研削用の位置データとして用いることができる。すなわち、カメラとグラ インダとが同一の研削台車に搭載され、同時に移動するので、スラブ表面のイメ ージデータの読取時とスラブ表面の表面欠陥の研削時とでスラブの載置位置は変 化していない。従って、研削制御装置による研削台車およびグラインダの移動制 御においては、画像処理装置にて算出した位置座標データをそのまま用いて動作 制御を行うことができ、グラインダを表面欠陥部分に正確に位置させることが可 能となる。 これにより、スラブ表面のカメラ映像から得られる表面欠陥の位置データを自 動研削用位置データに変換・演算するための時間をなくすことができ、変換・演 算装置が不要で、研削制御のためのメモリ容量を小さくでき、コストを低減する ことができる。
【0014】
【実施例】
以下、本考案にかかるスラブ用自動研削装置を添付の図面に示す好適実施例に 基づいて詳細に説明する。
【0015】 図1は、本考案にかかるスラブ用自動研削装置の一実施例の上面模式図、図2 は、その側面模式図であり、図3は、その具体的実施例のスラブ搬送方向から見 た一部切り欠き概略側面図である。なお、図1および図2に示すスラブ用自動研 削装置は、図4および図5に示す従来のスラブ用自動研削装置とスラブ表面欠陥 の位置データ検出機構を除き同様の構成を有しているので、同一の構成要素には 同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0016】 図示のように、本考案のスラブ用自動研削装置10は、搬送ローラ11によっ て搬送されたスラブ12の表面の欠陥部位をカメラ16によって検出し、検出さ れた部位に回転砥石18を押圧し、スラブ12の表面欠陥を研削除去するもので あって、スラブ12を跨ぐように配置され、スラブ12の搬送ライン13に沿っ て矢印A方向に往復移動する門型研削台車14と、この研削台車14に搭載され る2次元CCDテレビカメラ16と、CCDカメラ16とともに研削台車14に 搭載され、研削台車14上でその移動方向Aと略直交する矢印B方向に移動可能 な研削手段をなすグラインダ(回転砥石)18と、カメラ16によって撮影され たスラブ12の表面の映像(画像データ)を画像処理して表面欠陥の位置データ を算出する画像処理装置20と、画像処理装置20によって算出された表面欠陥 位置データに基づいて、グラインダ18の矢印B方向への移動および研削台車1 4の矢印A方向への移動を制御する研削制御装置22とを有している。
【0017】 門型研削台車14は、4本の支柱24と、4本の支柱24の上端に固定される 枠体26と、台車14の両側面を固定する側板28と、側板によって固定された 各々2本の支柱の下端に取り付けられた車輪30と、図示しない門型研削台車1 4の移動手段により構成される。このような門型研削台車14は、スラブ12の 搬送ライン13を構成する搬送ローラ11の両外側に搬送ローラ11に沿ってス ラブの搬送方向Aに延在するレール32上に、搬送方向Aと略直交するB方向に スラブ12および搬送ローラ12を跨ぐようにして車輪30によって載置される 。こうして、門型研削台車14は、矢印A方向に図示しない移動手段の駆動によ り車輪30によってレール32上を走行する。ここで、門型研削台車14は、搬 送ライン13の所定位置、すなわちスラブ12の撮影および研削位置に停止され 、図示しないストッパなどによって搬送ローラ11上に固定されたスラブ12の 全上表面をカメラ16によって撮影でき、グラインダ18によって研削できるよ うに、矢印A方向に沿ってスラブ12の先端位置から後端位置まで移動可能であ ればよい。
【0018】 ここで、門型台車14の移動手段は、特に制限的ではなく、台車14上に載置 されたモータなどの駆動手段によって直接または間接的に車輪30を駆動し、門 型台車14を自走させる手段であってもよいし、地上に固定された駆動手段によ って台車14を移動する手段、例えばドライブスクリューとトラベリングナット などからなるねじ伝動手段、チェーンなどの巻き掛け伝動手段、ラックアンドピ ニオンなどの歯車伝動手段のような機械的手段など、公知の移動手段を適用する ことができる。
【0019】 カメラ16は、スラブ12の上表面全体を2次元的に撮影するため撮像装置で あって、ここでは2次元CCDテレビカメラが用いられ、スラブ12の幅方向( 矢印B方向)の全域を同時に撮影するために、門型研削台車14の枠体26の搬 送方向Aと略直交する側の面に所定間隔を置いて2台取り付けられている。例え ば、図示例のスラブ用自動研削装置10においては、これが適用されるスラブ1 2は、最大幅1.9m、最長6mであるため、用いるカメラ16の視野を考慮し て2台のカメラを用い、台車14を矢印A方向に移動させて図2に示す所定の3 ヶ所の撮影位置(1ヶ所は実線で示すカメラの位置S1、残りの2ヶ所は破線で 示すカメラ16の位置S2、S3)に停止させて撮影し、スラブ12の上表面全 体を撮影している。
【0020】 本考案のスラブ用自動研削装置10におけるスラブ12の上表面の撮影は、こ れに限定されるわけではない。例えば、カメラ16の視野がスラブ12全体を覆 うことができれば、1台のカメラで1ヶ所の撮影位置で撮影すればよい。これに 対し、1ヶ所からの撮影だけではスラブ全体が視野に納まらない場合には、スラ ブ12の幅方向に複数台のカメラ16を配置するか、スラブ12の搬送方向の複 数ヶ所の撮影位置で撮影するか、もしくは、この両方を行うなど、スラブ12の サイズおよびカメラ16の視野に応じてカメラ16の設置台数および撮影位置数 を変えてもよいことは勿論である。また、上述した例では、台車14を停止し、 カメラ16を停止した状態で撮影しているが、本考案はこれに限定されず、台車 14を停止せず移動状態で撮影してもよい。 なお、カメラ16を所定の撮影位置に停止させるには、後述する研削制御装置 22に備えられている、自動研削を行うための位置決め制御機能を用いればよい 。
【0021】 門型研削台車18の枠体26には、図3に示すように枠体26に沿って矢印B 方向に往復移動するグラインダユニット34が配設されている。グラインダユニ ット34は、スラブ12の表面に回転させながら押圧することによりスラブの表 面欠陥を研削除去する円筒状の回転砥石(グラインダ)18、グラインダ18を 回動可能に支持するアーム36、アーム36を回転させてグラインダ18をスラ ブ12を所定の押付力、例えば最大1000kg程度、平均で約300kgの圧 力で押し付け、所定の研削深さまで研削するとともに研削終了後グラインダ18 をスラブ12から離す油圧シリンダなどのアクチュエータ38およびグラインダ 18を所定回転数、例えば2400rpmで回転駆動するモータ40を備えるグ ラインダ部42と、このグラインダ部40全体がその下端部に取り付けられた支 柱44と、この支柱44をスラブ12の厚さに応じて上下に移動可能に支持し、 枠体26上に搭載され、矢印B方向に往復移動可能な移動台46と、支柱44を スラブ12の厚さに応じて上下に移動するアクチュエータ48と、移動台46す なわち、グラインダユニット34全体を枠体26に取り付けられたレール49に 沿って矢印B方向に移動させる移動装置50とを有する。
【0022】 本考案のスラブ用自動研削装置10は、台車14を図示しない移動手段により 、移動台46を移動装置50によりそれぞれ矢印A方向およびB方向に移動する ことで、グラインダ18をスラブ12表面上を自在に移動可能とするもので、ス ラブ12の表面の任意の位置にある表面欠陥を研削し、除去することを可能とす るものである。本考案においては、カメラ16によって撮影され、後述する画像 処理装置20によって検出されたスラブ12表面の表面欠陥位置データに基づい て、表面欠陥が存在する部位のみを部分研削するものであるが、画像処理装置2 0によってスラブ12の表面全体(端部)の位置データを用いてスラブ表面を全 面的に研削してもよい。
【0023】 ここで、アクチュエータ38は、グラインダ18のスラブ12への押圧力(接 触圧)を上述したように適正に加えることができれば特に制限的ではなく、油圧 シリンダ、ばね、ギアおよびリンク機構などの公知の加圧手段を用いるものであ ってよいし、アクチュエータ48は、スラブ12の厚さに応じてグラインダ部を 所定量上下動可能であれば何でもよく、油圧シリンダ、ねじ、ラックアンドピニ オンなどの公知の移動手段を用いてもよい。
【0024】 また、移動装置50は、前述した台車14の移動手段と同様に自走手段や種々 の伝動手段を用いることができるが、台車14より移動距離が短いので自走手段 より伝動手段の方が好ましい。移動装置50によるグラインダ18の移動速度も 特に制限的ではなく、スラブ12の性状(硬度)、研削深さ、グラインダ18の 研削能力などに応じて適宜選定すればよいが、通常10〜40m/min程度で あればよい。さらに、円筒状グラインダ18をその移動方向に対して所定角度傾 けて、砥石18の跳ね等を防止し、砥石18による研削面積の増大を図ってもよ い。傾斜角度も特に制限的でなく、スラブ12に対する研削条件に応じて適宜選 択すればよい。
【0025】 画像処理装置20は、2個の2次元CCDテレビカメラ16によって3ヶ所で 撮影されたスラブ12表面の映像(イメージ)、すなわち表面欠陥の位置を塗料 によりマーキングされたスラブ表面のイメージデータを入力とし、それぞれを合 成して、スラブ12表面全体の映像(イメージデータ)を作成するとともにこの 入力されたイメージデータを画像処理して表面欠陥部位の位置データを演算・算 出し、検出するものである。ここで得られた表面欠陥の座標位置データは、搬送 ローラ11上の所定位置に停止・固定されたスラブ12の絶対座標位置であるの で、そのまま、何の座標変換を行うことなく、研削座標位置データとして用いる ことができるものである。こうして得られたスラブ12の表面欠陥の位置データ は研削位置データとして研削制御装置22に送られる。
【0026】 研削制御装置22は、その入力が画像処理装置20に接続され、その出力が台 車14の移動手段(図示せず)、グラインダユニット34全体(移動台46)の 移動装置50、支柱44のアクチュエータ38およびグラインダ18のアクチュ エータ48に接続され、スラブ12の表面の撮影時には、スラブサイズおよびカ メラ16の視野に応じて予め設定される撮影位置図示例ではS1、S2、S3の 3ヶ所の撮影位置データに基づいて、当該撮影位置にカメラ16を停止させるよ うに台車14を位置制御し、すなわち台車14の図示しない移動手段の移動を制 御して台車14を所定位置に停止させる。一方、スラブ12の表面研削時には、 研削制御装置22は、入力された画像処理装置20によって得られた表面欠陥の 位置データに基づいて、台車14の移動手段(図示せず)およびグラインダユニ ット34全体(移動台46)の移動装置50を制御して所定回転数2400rp mで高速回転しているグラインダ18を表面欠陥位置に自動的に2次元的に移動 させ、スラブ12の厚さに応じてアクチュエータ48を自動起動制御して予め上 昇されていた支柱44を下降させてグラインダ18をスラブ12の表面に接触さ せ、アクチュエータ38を自動起動制御してグラインダ18をスラブ12の表面 に所定押付力(最大1000kg程度)で押圧して自動研削を行わしめるもので ある。
【0027】 ここでグラインダ18による自動研削は、カメラ16によって撮影されたスラ ブ表面の映像データから画像処理装置20によって変換・算出された表面欠陥の 位置データをそのまま(座標変換することなく)研削位置データとすることによ って研削制御装置22によって行われるので、どのような形状および大きさの表 面欠陥であっても正確かつ確実に表面欠陥を研削除去できる。こうしてスラブ表 面の表面欠陥が何個存在しても研削位置データに基づいてスラブ表面のすべての 表面欠陥を正確かつ確実に研削除去して、スラブ12の自動研削作業を終了する ことができる。ここで、研削位置制御の分解能(制御可能な位置精度)は、特に 制限的ではないが、±20mm以内とするのがよい。
【0028】 本考案のスラブ用自動研削装置10に用いられる台車14およびグラインダ1 8を含むグラインダユニット34は従来の自動研削装置のものを用いることがで き、カメラ16および画像処理装置20も従来のものを用いることができるし、 研削制御装置22においても、その研削位置制御機能を撮影時のカメラ16の撮 影位置での停止制御機能として用いることができるので、これらの機能を付加す ることにより、例えばプログラムを変更することにより実現可能であり、従来の 自動研削装置および設備のほとんどを用いることができ、装置コストを上昇させ ることなく、正確・確実な自動研削効果を得ることができ、逆に表面欠陥の撮影 位置データから研削位置データへの変換が不要であるためそのための変換装置、 メモリ等を不要としそのコストを低減できる。
【0029】 本考案にかかるスラブ用自動研削装置は基本的には以上のように構成されるが 、以下に、その作用について説明する。 まず、スラブ12が矢印A方向に搬送ローラ11によって搬送されてくる。そ して、スラブ12は撮影・研削場所、すなわち台車14が停止している位置(図 示している位置)で停止し、図示しないストッパなどで固定される。 ここで、2台の2次元CCDテレビカメラ16にて幅方向全体を撮影するよう にし、研削制御装置22の制御の下に、台車14をレール32上で矢印A方向に 移動させて、図2に示す3ヶ所の撮影位置S1、S2、S3にカメラ16を停止 し、各々撮影することによりスラブ12の表面全域の映像データ(イメージデー タ)を得る。
【0030】 こうして撮影し、光電変換され、また合成することにより得られたスラブ12 表面のイメージデータはカメラ16から画像処理装置20に送られる。画像処理 装置20では、このイメージデータに基づきスラブ12表面に存在する表面欠陥 部位の位置座標データを演算する。 こうして得られた表面欠陥の位置座標データはそのまま(変換のまま)表面欠 陥の位置座標データとして研削制御装置22に入力される。研削制御装置22は 、この位置データに基づきその表面欠陥部位をグラインダ(回転砥石)18にて 研削するように台車14の移動手段の駆動部を制御しグラインダ18を適切な表 面欠陥位置に移動させる。一方、研削制御装置22は、グラインダユニット34 全体の移動装置50も同時に制御し、グラインダ18のスラブ幅方向の位置決め をも行い、最後に2台のアクチュエータ38、48を制御して高速回転している グラインダ18を表面に押圧し、研削動作を行わせる。こうして、スラブ12の 表面に存在する表面欠陥をすべて研削除去できる。
【0031】 なお、スラブ研削作業の効率化を図るため、往路で撮影し、復路で自動研削を 行うのがよいが、同じ方向に移動して撮影と研削を行ってもよい。 また、本考案によれば、スラブ撮影場所と研削作業場所とが同一であるので、 撮影場所と研削作業場所とが別々に分かれていた従来装置に比べて、スペース的 な余裕を持たせることができる。しかし、研削作業能率の点では低下するので、 同レベルの作業能率を上げるためには、本考案の自動研削装置を2台用いればよ い。
【0032】 従って、カメラ16によって得られた映像データに基づく表面欠陥部位の座標 データは、何ら処理を施すことなくグラインダ18による研削を行うための正確 な座標データとしてそのまま用いることができる。このように座標データを変換 することなく用いることにより、多くの演算処理を行う必要がなく、また正確か つ迅速に表面欠陥部位の研削除去作業を行うことが可能となる。
【0033】 なお、本考案は、上記各実施例の構成に限定されるものではなく、考案の要旨 の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、カメラの設置位置並びに設置数は スラブの大きさによって種々変更することが可能である。また、上記実施例では 研削手段として回転砥石18を用いたが、これに限られず他の研削手段を用いた 場合にも適用することが可能である。さらに、カメラ16およびグラインダ18 の移動手段としてレール上を走行する台車14を用いたが、このような構成に限 られず、吊下げ移動式の移動体を用い、これにカメラ及び研削手段を搭載するよ うにすることも可能である。
【0034】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案に係るスラブ用自動研削装置によれば、スラブの 自動研削を実施する際に、その表面の撮像によるイメージデータに基づいて得ら れる表面欠陥部位の位置座標データを無変換のまま自動研削動作時に用いる研削 位置座標データとして用いることが可能となる。これにより、スラブ研削作業を 正確かつ確実に行うことができ、従って、研削残しや過剰研削もなく、その研削 精度も向上させることができ、さらに、研削制御装置における変換装置を不要と し、メモリ容量を低減させることができ、従って、スラブ用自動研削装置および 設備のコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係るスラブ用自動研削装置の一実施
例の上面模式図である。
【図2】 図1に示すスラブ用自動研削装置の側面模式
図である。
【図3】 本考案に係るスラブ用自動研削装置の一具体
的実施例のスラブの搬送方向から見た一部切り欠き側面
図である。
【図4】 従来のスラブ用自動研削装置の上面模式図で
ある。
【図5】 図4に示すスラブ用自動研削装置の側面模式
図である。
【符号の説明】
10 スラブ用自動研削装置 11 搬送ローラ 12 スラブ 13 搬送ライン 14 門型台車 16 カメラ(2次元CCDテレビカメラ) 18 グラインダ(回転砥石) 20 画像処理装置 22 研削制御装置 24、44 支柱 26 枠体 28 側板 30 車輪 32、49 レール 34 グラインダユニット 36 アーム 38、48 アクチュエータ 40 モータ 42 グラインダ部 46 移動台 50 移動装置

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定位置に停止されたスラブの上方領域を
    自動的に往復移動可能な台車と、この台車に固定され、
    前記スラブの表面欠陥を認識するために前記スラブの表
    面の映像を撮影する少なくとも1台の表面欠陥認識用カ
    メラと、このカメラにより撮影された前記スラブ表面の
    映像を画像処理して前記表面欠陥部分の位置座標データ
    を算出する画像処理装置と、前記台車に搭載され、前記
    台車の移動方向と略直交する方向に自動的に往復移動し
    て前記スラブの表面欠陥部分を研削するグラインダと、
    前記画像処理装置によって算出された位置座標データに
    従って、前記グラインダの移動および研削を制御する研
    削制御装置とを有することを特徴とするスラブ用自動研
    削装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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