JP2001047353A - スラブの研削装置及び研削方法、該研削装置を備えたfms - Google Patents

スラブの研削装置及び研削方法、該研削装置を備えたfms

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JP2001047353A
JP2001047353A JP22302899A JP22302899A JP2001047353A JP 2001047353 A JP2001047353 A JP 2001047353A JP 22302899 A JP22302899 A JP 22302899A JP 22302899 A JP22302899 A JP 22302899A JP 2001047353 A JP2001047353 A JP 2001047353A
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JP22302899A
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Atsushi Matsumoto
淳 松本
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Noritake Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で効率良くスラブの上面及び下面の所
定の範囲を研削することができる研削装置及び研削方
法、該研削装置を備えたFMSを提供する。 【解決手段】 研削装置1には、上面研削機20、下面
研削機40を備えた研削台車5が設置されている。研削
台車5をレール9に沿ってスラブS1の方向に移動さ
せ、各研削機20,40の前後油圧シリンダ、上下油圧
シリンダ、圧着シリンダによって各砥石21,41をス
ラブS1の上面及び下面の所定の位置に圧着させること
ができる。回転する各砥石21,41をスラブS1に圧
着させた後、研削台車5をレール9に沿って横送りし、
各砥石21,41を前後油圧シリンダによって縦送り
(ピッチ送り)することによって、スラブS1の上面及
び下面の所定の範囲を短時間で効率良く研削することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工物を研削する
研削装置に関し、特に平板状のスラブの上面及び下面を
研削する研削技術に関する。なお、本明細書でいうスラ
ブとは、幅の広い厚板状の鋼片をいう。
【0002】
【従来の技術】従来、スラブの連続鋳造設備において、
例えばガス切断機により所定の長さに切断された(平板
状の)灼熱のスラブS2は、その上面及び下面(表側の
面及び裏側の面)を表面処理された後、圧延工程で圧延
処理される。ここで、スラブS2の表面処理工程の一例
を図15を用いて説明する。なお、図15は従来のスラ
ブの表面処理工程の概要を平面図で示す。
【0003】図15に示すように、平板状のスラブS2
はローラーテーブル81上を図中の矢印80方向に移動
して熱処理装置82へ導入される。この熱処理装置82
でスラブS2の上面及び下面を熱処理(いわゆるホット
スカーフィング処理)することによって、スラブS2の
上面及び下面の傷取りや黒皮の除去を行う。一般にこの
ホットスカーフィング処理を行うと、スラブS2の上面
及び下面の端部付近に凹状の抉れ疵(いわゆるガウジ
疵)が形成される。そして、スラブS2にこのようなガ
ウジ疵が残存していると、後工程(圧延工程)でスラブ
S2を圧延加工する際に問題を生じる。例えば、ガウジ
疵の周辺が圧延されると、凹部近傍の板厚の厚い部分が
凹部に覆い被さるように変形して、いわゆるカブリ疵や
噛み込み疵が形成され易くなる。従って、通常はホット
スカーフィング処理の後にスラブS2の端部の上面及び
下面(ガウジ疵が形成された箇所を含む範囲)を研削加
工することによって、スラブS2に形成されたガウジ疵
の除去を行っている。
【0004】ホットスカーフィング処理された後のスラ
ブS2は、クレーンA等によって別ラインのローラーテ
ーブル83上に移載され、図中の矢印84方向に移動し
て冷却プール85へ導入される。灼熱のスラブS2は冷
却プール85で冷却され、作業者が研削加工を手動でも
実施可能な環境に設定される。そして、冷却されたスラ
ブS2は、クレーンB等によってチェーンコンベア86
上に移動される。そして、スラブS2の端部の上面及び
下面(ガウジ疵が形成された箇所を含む範囲)は、上面
研削機87a、下面研削機87b、反転機87c等から
なる研削装置87によって研削加工される。
【0005】研削加工は、先ず上面研削機87aをチェ
ーンコンベア86上を走行させて、スラブS2に対する
位置合わせを行う。そして、スラブS2の上面の所定の
範囲を上面研削機87aによって研削する。上面の研削
が終了したら、次にスラブS2を反転機87cによって
上下反転させ、下面研削機87bをチェーンコンベア8
6上を走行させて、スラブS2に対する位置合わせを行
う。そして、今度はスラブS2の下面の所定の範囲を下
面研削機87bによって研削する。なお、上面研削機8
7a及び下面研削機87bの操作は手動あるいは自動
(ティーチング)で行われる。そして、上面及び下面の
研削加工が終了したスラブS2は、チェーンコンベア8
6によって後工程(例えば、圧延工程)に搬送される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のス
ラブの表面処理工程においては、上面及び下面のガウジ
疵を除去するために、冷却工程、研削加工等が必要であ
った。また、研削加工においては、スラブS2の上面及
び下面を片面ずつ研削するように構成されているため、
研削加工に手間がかかっていた。さらに、研削機87
a,87bの操作を手動で行う場合には作業者が搭乗す
る必要があり、また自動で行う場合でも研削機87a,
87bをスラブS2に対して位置合わせする作業や研削
動作のティーチイング(教示)作業を行っていたため、
研削に時間を要していた。そこで本発明者は、短時間で
効率良く研削加工を行うことができる研削装置を実現す
るべく、この種の研削装置について鋭意検討した。その
結果、本発明者は、自動操作で複数の研削手段をスラブ
の上面及び下面に圧着させ、この研削手段を移動させる
ことによって、スラブの上面及び下面を同時に研削する
ことができる研削技術を創案することに成功した。
【0007】本発明は、短時間で効率良くスラブの上面
及び下面の所定の範囲を研削することができる研削装置
及び研削方法、該研削装置を備えたFMSを提供するこ
とを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の研削装置は、請求項1に記載の通りに構成
されている。ここで、請求項1、また他の請求項及び発
明の詳細な説明に記載した用語については以下のように
解釈する。 (1)「研削手段」には、円盤状の砥石以外に、多数の
切れ刃を有するフライス刃やバイト刃も含む。また、回
転式以外に、往復動して研削する形態等も含む。 (2)「位置調節手段」には、油圧シリンダ、エアシリ
ンダ等の流体圧シリンダや、走行台車等を走行レールに
沿って走行させて位置を調節する形態以外に、電動式に
より位置を調節する手段等も含む。例えば、多関節型の
アームをモータ等のアクチュエータによって動作させる
ような形態も本発明の位置調節手段に含まれる。 (3)「FMS」とは、自動化された加工装置群と搬送
系(例えば、搬送用ロボットや搬送台車)を有するとと
もに、加工スケジュールを効率良く管理することによっ
て、製品やシステムの品種・機能の変更に柔軟に対応す
ることができ、生産量によらず生産性を高めることを特
徴とした生産システムであって、予め立案された加工ス
ケジュールに沿って加工物を加工するように構成されて
いる。詳しくは、共通の加工ライン上に複数種類の加工
物を加工するための種々の加工装置を配設するととも
に、加工スケジュールに従って、異なる種類の加工を必
要とする各種の加工物を必要な加工装置に順次搬入し、
加工して搬出して、複数種類の製品を生産することがで
きるように構成されたものが含まれる。
【0009】請求項1に記載の研削装置を用いれば、一
対の研削手段によってスラブの上面及び下面を同時に研
削することができるため、研削時間を短縮することがで
きる。また、従来の研削装置等で使用していた反転機を
必要としないため効率的である。また、スラブに対する
研削手段の相対位置を調節することができるため、スラ
ブの上面及び下面の所定の範囲を効率良く研削すること
ができる。
【0010】ここで、一つの具体例としては、(請求項
2に記載の)流体圧シリンダ、走行台車、多関節型のア
ーム等の一種類あるいは複数種類の組み合わせによっ
て、位置調節手段を構成するのが好ましい。このように
構成すれば、スラブの上面及び下面の所定の位置に研削
手段を精度良く位置合わせすることができる。
【0011】また、本発明の研削装置は、請求項2に記
載の通りに構成されている。請求項2に記載の研削装置
を用いれば、回転式砥石によって研削するため、短時間
で効率良く研削することができるうえに、比較的簡単な
構成においてスラブの上面及び下面の所定の範囲を精度
良く研削することができる。
【0012】また、本発明の研削方法は、請求項3に記
載の通りに構成されている。請求項3に記載の研削方法
を用いれば、研削手段圧着動作及び研削走行動作を行う
ことによってスラブの上面及び下面を同時に研削するた
め、スラブの所定の範囲を短時間で効率良く研削する研
削方法を実現することができる。
【0013】また、本発明の研削方法は、請求項4に記
載の通りに構成されている。請求項4に記載の研削装置
を用いれば、回転式砥石によって研削することができる
ため、短時間で効率良く研削することができるうえに、
比較的簡単な構成においてスラブの上面及び下面の所定
の範囲を精度良く研削する研削方法を実現することがで
きる。
【0014】また、本発明の研削装置を備えたFMS
は、請求項5に記載の通りに構成されている。請求項5
に記載の研削装置を備えたFMSを用いれば、スラブの
上面及び下面の所定の範囲を短時間で効率良く研削する
機能を有するFMSを構築することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態の研削装置
の構成を図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態
では、スラブの上面及び下面を研削する研削装置につい
て説明する。図1は一実施の形態の研削装置を平面図で
示す。また、図2は図1の研削装置の正面図であり、図
3は図1の研削装置の側面図である。なお、図1〜図3
では、スラブS1がローラーテーブル2a上を移動して
研削装置1の近傍で停止した状態を示している。
【0016】図1に示すように、研削装置1はスラブS
1を搬送するローラーテーブル2aと2bとの間に設置
されている。研削装置1には、駆動テーブル3、上面研
削機20、下面研削機40等が設けられている。また、
駆動テーブル3はテーブル台車4上に設置され、上面研
削機20及び下面研削機40は研削台車5上に設置され
ている。また、テーブル台車4と研削台車5は連結され
ている。
【0017】テーブル台車4は、車輪4aを駆動する走
行モータ(図示しない)を搭載し、走行レール6に沿っ
て図1中の矢印60あるいは61方向に走行可能であ
る。また、駆動テーブル3にはローラー7を駆動する駆
動モータ7aを備えており、スラブS1を図1中の矢印
62方向に搬送可能である。また、テーブル台車4には
スラブS1の端面を検出可能な端面位置検出装置8aが
設けられている。スラブS1がローラーテーブル2a上
を図1中の矢印62方向に移動して駆動テーブル3付近
に搬入されると、端面位置検出装置8aのエアシリンダ
が作動してその先端をスラブS1の端面に当接すること
により端面の位置を検出するように構成されている。
【0018】研削台車5は、車輪5aを駆動する走行モ
ータ(図示しない)を搭載し、走行レール9に沿って図
1中の矢印60あるいは61方向に走行可能である。ま
た、上述のようにテーブル台車4と研削台車5は連結さ
れているため、テーブル台車4及び研削台車5は走行レ
ール6及び9上を一体的に走行する。また、図2に示す
ように、研削台車5には走行位置検出器8bが設けられ
ており、研削台車5が走行レール9上の所定の位置にあ
ることを検出することができる。
【0019】上面研削機20及び下面研削機40には、
後述する砥石(図1〜図3では破線で示している)を覆
う形態に集塵フード10が設けられている。集塵フード
10は集塵ダクト11を介して集塵機12に接続されて
おり、研削加工の際に発生する粉塵等を除去する。ま
た、図2及び図3に示すように、テーブル台車4及び研
削台車5の下方位置には、水を流すウォータスルースW
が設けられており、研削加工の際に発生する火片等を補
集する。また、図2に示すように、上面研削機20及び
下面研削機40に各一枚ずつ設置される砥石の回転面は
同一平面上にある。そして、各砥石の外周がスラブS1
を上面及び下面から挟持するように当接して研削するよ
うに構成されている。
【0020】次に、上面研削機20及び下面研削機40
の構成を図4及び図5を用いて説明する。なお、図4は
上面研削機の側面図であり、図5は下面研削機の側面図
である。図4に示すように、上面研削機20は、フレー
ム25、ブーム26、支持アーム27等を備えている。
ブーム26の一端側は支軸28を介してフレーム25と
連結されており、支軸28を中心にして図中の矢印66
あるいは67方向に回動可能である。また、フレーム2
5には前後油圧シリンダ30が搭載されており、前後油
圧シリンダ30によって移動レール(図示しない)上を
矢印64あるいは65方向に移動可能である。
【0021】ブーム26上には、円盤状の上砥石21、
砥石駆動モータ22、カバー24に覆われたV(ブイ)
ベルト23等が設置されている。上砥石21は砥石駆動
モータ22によって、図4中の矢印67方向に回転可能
(回転中心D1)である。また、図示しないが、上面研
削機20には上砥石21の上下方向の位置を検出可能な
上下位置検出器、前後方向の位置を検出可能な前後位置
検出器が設けられている。
【0022】支持アーム27の一端側は支軸28を介し
てブーム26と連結されている。また、支持アーム27
の他端側とブーム26とを接続する圧着油圧シリンダ3
2、及び支持アーム27の他端側とフレーム25とを接
続する上下油圧シリンダ31が設置されている。上下油
圧シリンダ31と圧着油圧シリンダ32は、スラブS1
方向に上砥石21を移動させてスラブS1の上面の所定
の位置に上砥石21を圧着させる場合に使用される。
【0023】図5に示すように、下面研削機40は、フ
レーム45、ブーム46、支持アーム47等を備えてい
る。ブーム46一端側は支軸48を介してフレーム45
と連結されており、支軸48を中心にして図中の矢印6
6あるいは67方向に回動可能である。また、フレーム
45には前後油圧シリンダ50が搭載されており、前後
油圧シリンダ50によって移動レール(図示しない)上
を矢印64あるいは65方向に移動可能である。
【0024】ブーム46上には、円盤状の下砥石41、
砥石駆動モータ42、カバー44に覆われたV(ブイ)
ベルト43等が設置されている。下砥石41は砥石駆動
モータ42によって、図5中の矢印66方向に回転可能
(回転中心D2)である。また、図示しないが、下面研
削機40には下砥石41の上下方向の位置を検出可能な
上下位置検出器、前後方向の位置を検出可能な前後位置
検出器が設けられている。なお、各油圧シリンダ30〜
32,50〜52は、いずれも油圧ポンプ(図示しな
い)によって作動するように構成されている。また、上
記した各位置検出器にはいずれもパルス発生器(ジェネ
レータ)が搭載されている。
【0025】支持アーム47の一端側は支軸48を介し
てブーム46と連結されている。また、支持アーム47
の他端側とブーム46とを接続する圧着油圧シリンダ5
2、及び支持アーム47の他端側とフレーム45とを接
続する上下油圧シリンダ51が設置されている。上下油
圧シリンダ51と圧着油圧シリンダ52は、スラブS1
方向に下砥石41を移動させてスラブS1の下面の所定
の位置に下砥石41を圧着させる場合に使用される。
【0026】なお、上砥石21、下砥石41等によって
本発明の一対の研削手段が構成され、前後油圧シリンダ
30,50、上下油圧シリンダ31,51、圧着油圧シ
リンダ32,52、研削台車5、走行レール9等によっ
て本発明の位置調節手段が構成されている。
【0027】次に、上記構成の研削装置1を用いてスラ
ブS1を自動で研削する場合の研削方法について図面を
参照しながら説明する。図6〜図9には、各処理手順を
それぞれフローチャートで示している。また、図10〜
図14は研削動作の一例を概略図で示している。なお、
本実施の形態の研削方法においては、図10に示すよう
に上面及び下面にガウジ疵A1,A2が形成されたスラ
ブS1を研削する場合について説明する。また、ガウジ
疵A1,A2は前工程(ホットスカーフィング処理)で
形成されたものであり、通常はスラブS1の上面及び下
面の端部には100〜150mm程度の長さの平坦部
(以下、「未加工部分」という)が形成される。
【0028】図6に示す自動研削では、まず研削の準備
の確認を行う〔ステップS10〕。ここでは、上面研削
機20の上砥石21と下面研削機40の下砥石41の起
動の確認、砥石21,41の砥石径のチェックの他、各
シリンダ30〜32,50〜52を作動させる油圧ポン
プ(図示しない)、端面位置検出装置8aのエアシリン
ダを駆動するエアコンプレッサー(図示しない)、集塵
機12等の運転が完了していることを確認する。そし
て、研削の準備が完了した(ステップS10のYES)
と判断されたときはステップS12に進む。一方、研削
の準備が完了していない(ステップS10のNO)と判
断されたときは関連機器等の準備状態を確認する。
【0029】次に、スラブ出過端検出器(図示しない)
によってスラブS1が出過ぎていないことを確認した
後、テーブル台車4及び研削台車5の走行モータ(図示
しない)を起動し、走行レール6,9上をスラブS1方
向に移動させる〔ステップS12〕。そして、走行位置
検出器8bによって、研削台車5が所定位置(スラブS
1の端面を検出する位置)にあることを確認する〔ステ
ップS14〕。研削台車5が所定位置にあることが確認
されたときは(ステップS14のYES)、テーブル台
車4及び研削台車5の走行を停止する〔ステップS1
6〕。その後、予め入力されたスラブS1の厚みと幅に
したがって、端面位置検出装置8aのエアシリンダを作
動させ、その先端がスラブS1の端面に当接することに
よってスラブS1の位置を検出する〔ステップS1
8〕。そして、研削台車5に対するスラブS1の相対位
置を算出する。
【0030】次に、所定の回転数で回転する上砥石21
及び下砥石41によって研削動作を行う〔ステップS2
0〕。ここで、図7を参照しながら研削動作の具体的な
内容を説明する。図7に示す研削動作は、予め入力され
たスラブS1の厚みと幅、研削台車5に対するスラブS
1の相対位置にしたがって、回転する上砥石21及び下
砥石41をスラブS1の上面及び下面に圧着させ移動さ
せることによって、ガウジ疵A1,A2を含む範囲を研
削するものである。
【0031】具体的には、ステップS18で検出された
スラブS1の位置情報に基づいて、研削台車5をさらに
図1中の矢印60方向へ移動して、研削台車5の位置合
わせを行う〔ステップS30〕。次に、スラブS1に対
して上砥石21及び下砥石41の位置合わせを行う〔ス
テップS32〕。ここでは、前後油圧シリンダ30及び
上下油圧シリンダ31を作動させることによってスラブ
S1に対する上砥石21の位置合わせを行い、前後油圧
シリンダ50及び上下油圧シリンダ51を作動させるこ
とによってスラブS1に対する下砥石41の位置合わせ
を行う。例えば、図10に示すように、矢印70方向に
回転する上砥石21と矢印71方向に回転する下砥石4
1を、二点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで矢印
72方向に移動させる。さらに、図11に示すように、
上砥石21を矢印73方向に、また下砥石41を矢印7
4方向に実線で示す位置まで移動させる。この際、未加
工部分からガウジ疵A1,A2へ向けて研削するため、
上砥石21及び下砥石41は未加工部分に対応した位置
まで移動させる。
【0032】次に、圧着油圧シリンダ32,52を作動
させることによって砥石21,41の砥石圧着動作を行
う〔ステップS34〕。ここで、図8を参照しながら砥
石圧着動作の具体的な内容を説明する。図8に示す砥石
圧着動作は、回転中の上砥石21及び下砥石41の外周
をスラブS1の上面及び下面を挟持するように垂直に圧
着させ、砥石21,41の圧着を確認するものである。
例えば、図12に示すように、上砥石21を矢印73方
向に、また下砥石41を矢印74方向に実線で示す位置
(スラブS1と当接する位置)まで移動させる。
【0033】具体的には、まず圧着油圧シリンダ32に
よって砥石21をスラブS1の上面の研削開始位置に圧
着させる〔ステップS40〕。また、圧着油圧シリンダ
52によって砥石41をスラブS1の下面の研削開始位
置に圧着させる〔ステップS41〕。そして、上砥石2
1及び下砥石41を圧着することによって砥石側が受け
る圧力負荷を検出する。この圧力負荷が所定値以上であ
れば各砥石21,41がスラブS1に確実に圧着したも
のと判断される〔ステップS42,S43〕。また、上
砥石21の圧着が完了した場合(ステップS42のYE
S)には、もう一方の砥石(下砥石41)の圧着状況に
ついても確認する〔ステップS44〕。同様に、下砥石
41の圧着が完了した場合(ステップS43のYES)
には、上砥石21の圧着状況についても確認する〔ステ
ップS45〕。そして、互いにもう一方の砥石の圧着が
確認されない場合(ステップS44,S45のNO)に
は、既に圧着が確認されている砥石の圧力負荷を所定値
以下(研削待機圧)に調節する。もう一方の砥石の圧着
が確認された場合(ステップS44,S45のYES)
には、砥石圧着動作を終了する。なお、上記砥石圧着動
作は本発明の研削手段圧着動作に対応している。
【0034】次に、研削台車5及び砥石21,41を移
動させて研削走行動作を行う〔ステップS36〕。ここ
で、図9を参照しながら研削走行動作の具体的な内容を
説明する。図9に示す研削走行動作は、スラブS1の上
面に上砥石21が圧着され下面に下砥石41が圧着され
た状態で、砥石21,41を所定の規則に従って移動
(横送りあるいは縦送り)させて研削するものである。
【0035】具体的には、まず各砥石21,41がスラ
ブS1を一回横切るように研削台車5を図1中の矢印6
0方向(以下、「往路」という)に横送りして一旦停止
させる〔ステップS50〕。例えば、図14に示すよう
に、各砥石21,41の回転中心D1,D2が往路P1
を通るように研削台車5を移動させる。そして、各砥石
21,41が所定の範囲(スラブS1の研削を終了すべ
き範囲)にあるか否かを検出する〔ステップS52〕。
ここで、各砥石21,41が所定の範囲にない場合(ス
テップS52のNO)は、ステップS54に進む。ステ
ップS54では、各砥石21,41を前後油圧シリンダ
30,50によって図14中の矢印63方向へ予め設定
されたピッチ幅tだけ縦送りする(以下、「ピッチ送
り」という)。なお、ピッチ幅tは、使用する砥石の形
状やスラブの研削精度等によって種々設定可能である。
【0036】一方、各砥石21,41が所定の範囲にあ
る場合(ステップS52のYES)は、各砥石21,4
1を横送りした回数(以下、「研削層数」という)と予
め設定された設定層数とを比較する〔ステップS5
6〕。そして、研削層数の方が小さい場合(ステップS
56のNO)には、砥石21,41のピッチ送り方向を
反転させる。研削層数の方が大きい場合(ステップS5
6のYES)には、研削走行動作を終了する。
【0037】ステップS54あるいはS58が終了する
と、ステップS60に進む。ステップS60では、各砥
石21,41がスラブS1を一回横切るように研削台車
5を図1中の矢印61(以下、「復路」という)方向に
横送りして一旦停止させる〔ステップS60〕。例え
ば、図14に示すように、各砥石21,41の回転中心
D1,D2が復路P2を通るように研削台車5を移動さ
せる。そして、各砥石21,41が所定の範囲(スラブ
S1の研削を終了すべき範囲)にあるか否かを検出する
〔ステップS62〕。ここで、各砥石21,41が所定
の範囲にない場合(ステップS62のNO)は、ステッ
プS64に進む。ステップS64では、各砥石21,4
1を図14中の矢印63方向へピッチ幅tだけピッチ送
りする。
【0038】一方、各砥石21,41が所定の範囲にあ
る場合(ステップS62のYES)は、スラブS1を横
断した回数(以下、「研削層数」という)と予め設定さ
れた設定層数とを比較する〔ステップS66〕。そし
て、研削層数の方が小さい場合(ステップS66のN
O)には、砥石21,41のピッチ送り方向を反転させ
る。研削層数の方が大きい場合(ステップS66のYE
S)には、研削走行動作を終了する。
【0039】ステップS64あるいはS68が終了する
と、ステップS50に戻り、研削層数が設定層数を上回
るまで往路あるいは復路(例えば、図14中の往路P
3)の研削走行動作を継続する。研削走行動作が終了す
ると、図7に戻って砥石21,41をスラブS1から離
脱させ〔ステップS38〕、研削動作を終了する。そし
て、図13に示すように、スラブS1の未加工部分とガ
ウジ疵A1,A2を含む範囲がなだらかな曲面状に研削
される。
【0040】研削動作を終了すると図6に戻って、駆動
テーブル3のローラー7を駆動することによって研削加
工が終了したスラブS1を搬出する。また、次に研削加
工を行うスラブの搬入を行う〔ステップS22〕。そし
て、スケジュールが完了した(次のスラブの研削加工を
行う)場合には(ステップS24のNO)、ステップS
12に戻り研削加工を行う。しかし、スケジュールが完
了していない(次のスラブの研削加工を行わない)場合
には(ステップS22のYES)、自動研削を終了す
る。
【0041】以上のように構成した本実施の形態の研削
装置1によれば、砥石21,41によってスラブS1の
上面及び下面の所定の範囲(ガウジ疵A1,A2が形成
された箇所を含む範囲)を同時に研削することができる
ため、短時間に効率良く研削することができる。例え
ば、従来のスラブの表面処理加工のように上面と下面を
順番に研削する必要がない。また、反転機を必要としな
い。また、各砥石21,41の砥石圧着動作や研削走行
動作等を自動操作で行うことができる。従って、従来の
スラブの表面加工に比して作業効率がよい。また、円盤
状の回転式砥石21,41を用いたため、研削装置1の
構成を簡単にすることができる。また、スラブS1の所
定の範囲(ガウジ疵A1,A2が形成された箇所を含む
範囲)を短時間で効率良く研削することができる研削方
法を実現することができる。また、スラブS1の所定の
範囲(ガウジ疵A1,A2が形成された箇所を含む範
囲)を短時間で効率良く研削する機能を有するFMSを
構築することができる。
【0042】また、上下各3種類の油圧シリンダ(前後
油圧シリンダ30,50、上下油圧シリンダ31,5
1、圧着油圧シリンダ32,52)によって、スラブS
1の所定の位置に各砥石21,41を圧着するように構
成したため、スラブS1のを精度良く研削することがで
きる。
【0043】また、研削装置1はスラブを研削する研削
機20,40と、スラブを搬送する駆動テーブル3の両
方の機能を備え、研削機20,40及び駆動テーブル3
が走行レール6,9上を走行するように構成したため、
既設のローラーテーブル等の途中の位置に容易に設置す
ることができる。
【0044】また、作業者は研削装置1の動作の確認を
行うだけでよいため、従来のスラブの表面処理加工のよ
うに研削前に灼熱のスラブを冷却する必要がない。従っ
て、研削加工の手間が省けるうえに、例えば圧延工程で
は熱いスラブの方が圧延加工し易いため効率がよい。
【0045】また、スラブS1の検出、スラブS1に対
する各砥石21,41の位置合わせ、スラブS1の研削
等を全て自動操作で行うことができるため、作業者の作
業環境を改善することができる。
【0046】なお、本発明は上記の実施の形態のみに限
定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられ
る。上記の実施の形態では、ブーム26(上砥石21)
及びブーム46(下砥石41)は、それぞれ支軸28及
び48を中心にして回動可能に構成したが、ブーム26
及び48を同一の軸を中心にして回動するような一体的
に構成してもよい。また、その場合には、上砥石21及
び下砥石41を一つの砥石駆動モータで駆動するように
してもよい。
【0047】また、スラブS1を研削する砥石は、上砥
石21と下砥石41の一対としたが、砥石の数等は必要
に応じて種々変更可能である。
【0048】また、スラブS1に砥石21,41を圧着
させた状態で、スラブS1に対して砥石21,41が移
動(横送りあるいはピッチ送り)するように構成した
が、スラブS1自体が移動するように構成してもよい。
【0049】スラブS1の上面及び下面に砥石21,4
1を圧着させる位置調節手段として油圧シリンダ30〜
32,50〜52を用いたが、シリンダを駆動する流体
は限定されず種々変更可能である。また、流体圧シリン
ダ以外に各種の位置調節手段を用いることもできる。例
えば、多関節型のアームをモータ等のアクチュエータに
よって動作させるように構成してもよい。
【0050】また、研削装置1の研削走行動作は、研削
台車5を走行レール9に沿って移動させることによって
行ったが、例えば、流体圧シリンダ内のピストンの往復
動に伴って砥石21,41が研削走行するように構成し
てもよい。
【0051】また、砥石21,41の材質や大きさ、形
状等は限定されない。研削するスラブの材質や大きさ等
に応じて適宜変更可能である。また、例えば、砥石2
1,41の代わりに多数の切れ刃を有するフライス刃や
バイト刃を用いることもできる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
短時間で効率良くスラブの上面及び下面の所定の範囲を
研削することができる研削装置及び研削方法、該研削装
置を備えたFMSを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の研削装置の平面図であ
る。
【図2】図1の研削装置の正面図である。
【図3】図1の研削装置の側面図である。
【図4】上面研削機の側面図である。
【図5】下面研削機の側面図である。
【図6】自動研削を示すフローチャートである。
【図7】研削動作を示すフローチャートである。
【図8】砥石圧着動作を示すフローチャートである。
【図9】研削走行動作を示すフローチャートである。
【図10】研削動作の一例を示す概略図である。
【図11】研削動作の一例を示す概略図である。
【図12】研削動作の一例を示す概略図である。
【図13】研削動作の一例を示す概略図である。
【図14】研削動作の一例を示す概略図である。
【図15】従来のスラブの処理工程の概要を示す平面図
である。
【符号の説明】
1…研削装置 3…駆動テーブル 4…テーブル台車 5…研削台車 10…集塵フード 20…上面研削機 21…上砥石 30,50…前後油圧シリンダ 31,51…上下油圧シリンダ 32,52…圧着油圧シリンダ 40…下面研削機 41…下砥石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スラブの上面及び下面を研削する一対の
    研削手段と、位置調節手段とを備え、 前記研削手段は前記位置調節手段によって前記スラブの
    上面及び下面に圧着可能に構成され、前記研削手段の圧
    着状態において、前記スラブに対する前記研削手段の相
    対位置が前記位置調節手段によって変更可能に構成され
    ていることを特徴とするスラブの研削装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスラブの研削装置であ
    って、 前記研削手段は回転式砥石によって構成されていること
    を特徴とするスラブの研削装置。
  3. 【請求項3】 一対の研削手段をスラブの上面及び下面
    に圧着させる研削手段圧着動作と、前記研削手段の圧着
    状態において、前記スラブに対する前記研削手段の相対
    位置を変更して所定の範囲を研削する研削走行動作とを
    有するスラブの研削方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のスラブの研削方法であ
    って、 前記研削手段は回転式砥石によって構成されていること
    を特徴とするスラブの研削方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の研削装置を備
    えたFMS。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100910919B1 (ko) 2002-12-28 2009-08-05 주식회사 포스코 슬래브 위치 자동 조정장치
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