JPH0739961Y2 - 跳上げ回動式マンホール蓋装置 - Google Patents

跳上げ回動式マンホール蓋装置

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JPH0739961Y2
JPH0739961Y2 JP1989033463U JP3346389U JPH0739961Y2 JP H0739961 Y2 JPH0739961 Y2 JP H0739961Y2 JP 1989033463 U JP1989033463 U JP 1989033463U JP 3346389 U JP3346389 U JP 3346389U JP H0739961 Y2 JPH0739961 Y2 JP H0739961Y2
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manhole
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孝男 堀江
正一 酒井
功一 西垣
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株式会社岡本
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【考案の詳細な説明】 (技術分野) 本考案は、マンホール開口部を閉塞するマンホール蓋装
置に係り、特に蓋体が蝶番機構を介して受枠に取り付け
られて、該蓋体の跳上げ回動によって開閉操作が為され
るようにされた跳上げ回動式マンホール蓋装置の構造に
関するものである。
(背景技術) 従来から、マンホール開口部を閉塞するマンホール蓋装
置として、マンホール開口部に固設される受枠に対し
て、蓋体が蝶番機構を介して取り付けられて、該蓋体の
蝶番回りの跳上げ回動によってマンホールの開閉操作が
行なわれるようにされた、所謂跳上げ回動式マンホール
蓋装置が知られている。
そして、このような跳上げ回動式マンホール蓋装置の一
種として、本願出願人は、先に、実開昭60-195341号公
報において、蓋体の周縁部に相対回動可能に連結され
て、該蓋体の開操作時に上方に移動せしめられる第一の
蝶番部材と、受枠に対してその略深さ方向に移動可能に
取り付けられた第二の蝶番部材とが、互いに所定寸法相
対変位可能に連結せしめられてなる構造を有し、かかる
蓋体の開操作に際して、第一の蝶番部材の上方への所定
距離移動後に、該第一の蝶番部材が第二の蝶番部材に係
止されて一体的に移動せしめられることにより、かかる
第二の蝶番部材にて、第一の蝶番部材の受枠に対する上
方への移動ストロークを付加するようにした蝶番機構を
備えてなるものを提案した。即ち、かかる構造の蝶番機
構にあっては、蓋体の開閉方向へのストロークを充分に
確保しつつ、その小型化が有利に図られ得るところか
ら、マンホール蓋装置の輸送、保管等に際しての積重ね
時などに、邪魔になるようなことがないのである。
ところで、このようなマンホール蓋装置は、用水路や下
水路などのマンホールに好適に用いられることとなる
が、近年、特に標高差の大きな埋設管路型の水路にあっ
ては、急激な水の流入等に起因する管路内の内圧上昇に
よって、マンホール内の圧力が上昇し、以ってマンホー
ルの蓋体が開放されて、水が管路外部に噴出するために
生じる事故が、大きな社会問題となっている。
そして、上述の如き構造の跳上げ回動式マンホール蓋装
置における蝶番機構にあっては、マンホール内の内圧上
昇の際に、かかる蝶番による連結部位において蓋体が大
きく開口してしまうことが避けられ得ず、この点におい
て未だ改良の余地を有していたのである。
さらに、このようなマンホール蓋装置にあっては、例え
ば、上記蝶番機構の配設部位から離隔した周縁部におい
て、実開昭61-2552号公報や実開昭61-164344号公報等に
開示されている如きロック機構が好適に採用され、それ
によってマンホール内の内圧上昇時における該蓋体の完
全な開放は避けられ得ることとなるが、このような従来
のロック機構は、その開閉操作にバール等の特別な工具
を必要とするために、その採用によって、通常の保守管
理時や緊急時等における開閉操作性が劣るといった問題
が生ぜしめられることとなるのである。
(解決課題) ここにおいて、本考案は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その解決課題とするところは、
管路内の急激な内圧上昇に伴なうマンホール内圧力の上
昇時における蓋体の開放が防止されて、災害発生が有利
に回避され得ると共に、通常の保守管理時等における開
閉操作が、特別な工具を必要とすることなく良好に為さ
れ得る、跳上げ回動式のマンホール蓋装置を提供するこ
とにある。
ところで、このようなマンホール蓋装置における蓋体
の、管路内の内圧上昇に伴なうマンホール内圧力の上昇
時における開放を防止するに際しては、一般に、蓋体を
受枠に対して強固に固設せしめて、その閉塞状態を維持
せしめるようにすることが考えられるが、本考案者らが
検討したところ、そのように、管路内の内圧上昇時にマ
ンホール蓋体を閉塞状態に保持せしめた場合には、管路
内圧力によって、他の管路上の強度が弱い部分が破壊さ
れ易く、災害防止の目的上からは、有効でないことが明
らかとなった。
そして、本考案者らは、かかる検討結果から、管路内圧
力上昇時における災害防止のためには、単にマンホール
蓋体の開放を阻止するだけでなく、かかるマンホール蓋
体に対して、マンホール内圧力を、低減せしめる何等か
の機構を付与するべきであるという知見を得たのであ
り、かかる知見をもとに、本考案を完成するに至ったの
である。
(解決手段) そこで、上述の如き課題を解決するために、本考案にあ
っては、マンホール開口部に固設される受枠と、該受枠
に対して周縁部が蝶番機構によって跳上げ回動可能に取
り付けられて、該受枠の開口部を開口可能に閉塞する蓋
体とを有する跳上げ回動式マンホール蓋装置において、
該蝶番機構を、(a)アーム状を為し、上端部が前記蓋
体の周縁部に相対回動可能に連結されて下方に延びるよ
うに配され、かかる蓋体の開操作時に前記受枠の深さ方
向上方に移動せしめられる一方、その下部において、か
かる蓋体の閉状態下で前記受枠に係合せしめられること
により、マンホール内の圧力を外部に逃すに充分な距離
において、該蓋体の該受枠に対する上方への移動を許容
しつつ、その上方への変位量を規定する回動側浮上り機
構を構成する第一の蝶番部材と、(b)前記受枠に対し
て、その略深さ方向に移動可能に取り付けられる一方、
前記第一の蝶番部材の下部に対して、前記蓋体の開操作
時における移動方向に所定寸法相対変位可能に取り付け
られることにより、かかる第一の蝶番部材を該受枠に連
結せしめ、前記蓋体の開操作に際して、前記第一の蝶番
部材に摺接してそれを案内することにより、該第一の蝶
番部材の前記受枠に対する係合を解除すると共に、該第
一の蝶番部材の上方への所定距離移動後に、その下端部
に係止されて、一体的に移動せしめられることにより、
該第一の蝶番部材の前記受枠に対する連結状態を維持し
つつ、その上方への移動ストロークを付加する第二の蝶
番部材とを含んで、構成する一方、前記蓋体における該
蝶番機構の配設部位から離隔した周縁部に対して、該蓋
体の面方向に延びる一軸周りに回動可能に取り付けら
れ、その自重によって規定される回動位置において蓋体
内に収容されると共に、かかる回動位置において、前記
受枠に係合せしめられることにより、マンホール内の圧
力を外部に逃すに充分な距離において、該蓋体の該受枠
に対する上方への移動を許容しつつ、その上方への変位
量を規定する開放側浮上り機構を構成する一方、その一
軸周りの回動によって、該受枠に対する係合が解除され
て、かかる蓋体の開操作を許容すると共に、前記蓋体表
面上に突出せしめられて把手部を構成する回動部材を設
け、蓋体の閉塞時において、前記回動側浮上り機構と前
記開放側浮上り機構とによって、該蓋体の受枠からの所
定寸法の浮上りを許容せしめ、該浮上りによって生ぜし
められる隙間を通じてマンホール内圧力が低減せしめら
れるように構成したことを、その特徴とするものであ
る。
(考案の効果) すなわち、このような本考案に従う構造とされた跳上げ
回動式マンホール蓋装置にあっては、その蓋体の閉塞時
において、回動側浮上り機構と開放側浮上り機構とによ
って、かかる蓋体の受枠からの所定寸法の浮上りが許容
され得るところから、前述の如き、埋設型管路用のマン
ホール蓋装置として用いた場合に、管路内の内圧の上昇
に伴ない、マンホール内の圧力が上昇せしめられた際に
も、蓋体の開放を阻止しつつ、浮上りによって生ぜしめ
られる隙間を通じてのマンホール内圧力の低減が有利に
図られ得るのであり、それによってマンホールおよび他
の管路部分の損傷や、或いはそれらの部位からの多量の
水の噴出による災害発生が、極めて効果的に防止され得
ることとなるのである。
また、本考案に係るマンホール蓋装置にあっては、一軸
周りの回動によって、開放側浮上り機構における蓋体の
受枠に対する係合を解除して開操作を許容すると同時
に、把手部を構成する回動部材を備えていることから、
その開操作に際して特別な工具を必要とせず、緊急時等
にも、極めて容易に且つ迅速に開操作が為され得るとい
った利点をも有しているのである。
(実施例) 以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考
案の実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説明す
ることとする。
先ず、第1図には、本考案に従う構造とされたマンホー
ル蓋装置における縦断面図が示されている。かかる図に
おいて、10は、全体として略環状を呈する受枠であっ
て、所定のマンホールの開口部に位置固定に配置される
ものである。そして、この受枠10に対して、全体として
略平盤状を呈する蓋体12が、該受枠10の開口を閉塞する
ようにして組み付けられており、かかる蓋体12の周縁下
部の一箇所が、受枠10の内周部に対して、蝶番機構14に
て、矢印で示すように跳上げ回動可能に連結されている
ことによって、一体的なユニット構造とされている。
ここにおいて、かかる蝶番機構14は、第2図及び第3図
に示されているように、蓋体12の側に取り付けられた、
第一の蝶番部材としての蝶番アーム16と、受枠10側に取
り付けられた、第二の蝶番部材としての蝶番スリーブ18
とによって構成されている。
かかる蝶番アーム16は、第4図及び第5図にも示されて
いる如く、全体として鍵形アーム形状を呈しており、そ
の上端部において円形ピン状の係合突起20、20を有して
いる。そして、それらの係合突起20、20が、蓋体12の周
縁部下面に設けられた一対の係合溝22、22内に収容され
ることによって、かかる蝶番アーム16が、蓋体12に対し
て、懸垂状態で連結せしめられ且つ係合突起20、20の軸
心まわりに回動可能に支持せしめられている。なお、か
かる蓋体12における係合溝22、22の対向面間には、突起
24が設けられている一方、蝶番アーム16の係合突起20、
20間には、切欠き26が設けられており、そしてかかる切
欠き26の面が突起24に対応する所定の回動位置において
のみ、蝶番アーム16の蓋体12からの取外しが可能となっ
ている。
一方、蝶番スリーブ18は、第6図及び第7図にも示され
ているように、下方に開口する略有底円筒形状をもって
形成されており、その径方向一方向に対向する外周面に
おいて、それぞれ、開口側端部から軸方向に所定長さで
延びる係合溝28を備えている。そして、受枠10の内周面
からC字形状をもって突出形成された支持アーム部30内
に位置せしめられ、該支持アーム30に突出形成された係
合突起32、32が、係合溝28、28に係合せしめられること
によって、かかる蝶番スリーブ18が、受枠10に対して、
略上下方向に所定距離だけ移動可能に取り付けられてい
る。なお、かかる係合溝28、28の下側端部には、蝶番ス
リーブ18の開口側端部を軸直角方向に挿通配置されたロ
ッド34の軸方向端部が突出位置されていることにより、
かかる係合溝28、28からの係合突起32、32の抜け出しが
防止され得るようになっている。
また、かかる蝶番スリーブ18の閉端側には、略楕円形状
の挿通穴35が設けられており、そしてこの挿通穴35か
ら、前記蝶番アーム16が挿入され、更にその挿入後、該
蝶番アーム16の下端部に対して、略矩形ブロック状の係
止片36が、ピン38にて取り付けられて、かかる挿通穴35
からの抜けが防止されていることによって、該蝶番アー
ム16が、蝶番スリーブ18に対し、所定寸法だけ出入可能
に組み付けられているのであり、以てこれら蝶番アーム
16および蝶番スリーブ18を介して、前記蓋体12が受枠10
に対して連結せしめられているのである。
更にまた、上記蝶番スリーブ18には、受枠10側に位置す
る筒壁部において、窓部40が設けられている一方、この
窓部40内に入り込むようにして、受枠10側から、係止突
起42が突出形成されている。そして、第2図に示されて
いるように、蓋体12の閉状態下において、上記蝶番アー
ム16が、その上面に突出形成された押え突部44に対して
蓋体12に設けられた突起24が当接され、下方に押圧せし
められることによって、該蝶番アーム16の係止片36が、
かかる係止突起42の下方に所定距離:tを隔てて対向位置
せしめられる所定の回動位置に保持せしめられるように
なっている。
すなわち、かかる蓋体12の閉状態下では、蝶番アーム16
の受枠10に対する上方への変位が、係止片36の係止突起
42に対する係合によって規制される結果、蓋体12に対し
て浮上方向の力が及ぼされた際、該蓋体12の受枠10に対
する上方への移動が、所定距離:tだけ、換言すればマン
ホール内の圧力を外部に逃すに充分な距離において、許
容されることとなるのである。なお、このことから明ら
かなように、本実施例では、係合によって蓋体12の浮上
りを規定する蝶番アーム16の係止片36と係止突起42、及
び蓋体12の閉状態下でかかる蝶番アーム16を係合位置に
保持する突起24と押え突部44によって、回動側浮上り機
構が構成されている。
また一方、このような蝶番機構14にあっては、蓋体12
を、該蝶番機構14回りに回動させて、開操作せしめる場
合に、先ず、開操作初期において、第8図(a)に示さ
れているように、蓋体12の開操作に伴って蝶番アーム16
が上方に移動せしめられる際、蝶番アーム16が蝶番スリ
ーブ18の挿通穴35に対して摺接、案内されることによっ
て、その係止片36の係止突起42に対する係合が回避され
て、かかる上方への移動が許容され得ることとなるので
ある。そして、第8図(b)及び(c)に示される如
く、かかる蝶番アーム16の蝶番スリーブ18に対する抜け
出し方向への相対的変位に基づいて、蓋体12の蝶番機構
14回りの開操作が許容されるのであり、更に、かかる開
操作の後半において、蝶番アーム16の係止片36が蝶番ス
リーブ18の閉端部に当接して相対的変位が規制された後
は、第8図(d)に示されているように、かかる蝶番ス
リーブ18の受枠10に対する上方への変位に基づいて、蝶
番アーム16の上方への移動ストロークが付与せしめられ
ることとなり、以て蓋体12が180°反転して仰向けとな
る開放位置までの開操作が許容せしめられるのである。
なお、かかる蓋体12の開放状態においても、蝶番アーム
16と蝶番スリーブ18とは相互に係合されており、蓋体12
の受枠10に対する連結状態は、有利に維持せしめられる
こととなる。
更にまた、第1図に示されているように、本実施例のマ
ンホール蓋装置にあっては、蝶番機構14が配設された部
位に対して対向位置する蓋体12の周縁部と受枠10との間
において、上述の如き蓋体12の開操作を阻止せしめ得
る、回動部材としての施錠金具46が配設せしめられてい
る。
かかる施錠金具46は、第9図及び第10図にも示されてい
る如く、全体として略扇形の枠体形状を呈しており、そ
の扇形中心部において、円形ピン状の係合突起50、50を
有している。そして、それらの係合突起50、50が、蓋体
12の周縁部下面に設けられた支持穴52、52内に収容され
ることによって、かかる施錠金具46が、蓋体12の面方向
に延びるそれら係合突起50、50の軸心回りに、所定角度
回動可能に支持せしめられている。なお、かかる施錠金
具46の係合突起50が収容される支持穴52は、図示されて
いるように、行止り形態の溝内に係合突起50を収容した
後、かかる溝の開口部を止め金具54にて塞ぐことによっ
て形成されている。なお、図中、55は、かかる止め金具
54を蓋体12に固定するためのボルトである。
また、そこにおいて、かかる施錠金具46にあっては、蓋
体12に設けられた窓部56を通じて、かかる蓋体12の内外
両側に亘って回動位置せしめられるようになっており、
その一方の回動端位置において、蓋体12内に収容される
ようになっている一方、他方の回動端位置(第10図中、
仮相線で図示)において、蓋体12の外側に突出せしめら
れ、該蓋体12の表面上に環状の把手部58を構成するよう
になっている。
そして、この施錠金具46は、その自重によって、蓋体12
内に収容される側の回動端位置に導かれ、かかる回動位
置に保持せしめられるようになっていると共に、かかる
回動端位置において蓋体12の表面側に位置する部位に突
設部66が設けられており、かかる突設部66を手指等にて
摘み上げることによって、かかる施錠金具46を容易に回
動することが可能となっている。なお、第10図中、60
は、かかる施錠金具46に対する当接にて、回動端位置を
規定する位置決め突起である。
さらに、かかる施錠金具46には、蓋体12内に収容される
回動端側に位置せしめられた際、下方に位置する部位に
おいて、受枠10側に向かって所定高さで突出する係止片
62が、一体的に設けられている一方、受枠10には、蓋体
12の閉状態下、該施錠金具46が蓋体12内に収容される回
動端側に位置せしめられた際、かかる係止片62に対し
て、上方に所定距離:tを隔てて対向位置する係止突起64
が、一体的に突出形成されている。
すなわち、かかる蓋体12の閉状態下では、施錠金具46の
受枠10に対する上方への変位が、係止片62の係止突起64
に対する係合によって規制される結果、蓋体12に対して
浮上方向の力が及ぼされた際、該蓋体12の受枠10に対す
る上方への移動が、所定距離:tだけ、換言すればマンホ
ール内の圧力を外部に逃すに充分な距離において、許容
されることとなるのである。なお、このことから明らか
なように、本実施例では、係合によって蓋体12の浮上り
を規定する施錠金具46の係止片62と受枠10の係止突起64
とによって、開放側浮上り機構が構成されている。
従って、上述の如き構造とされた蝶番機構14および施錠
金具46を備えてなるマンホール蓋装置にあっては、その
閉状態下において、蓋体12に対する浮上方向の力が及ぼ
された場合、蝶番機構14側における係止片36の係止突起
42に対する当接および施錠金具46側における係止片62の
係止突起64に対する当接によって、かかる蓋体12の枠体
10からの所定高さ:tだけの浮上のみが許容されることと
なるのであり、それ故、かかるマンホール蓋装置を埋設
管路型の水路に適用することによって、管路内圧力の上
昇に伴なうマンホール内圧力の上昇時においても、該蓋
体12の完全な開放が阻止されて、マンホールからの多量
の水の噴出が防止され得ると共に、該蓋体12の枠体10か
らの所定高さの浮上によって生ずる隙間を通じて、マン
ホール内圧力が外部に逃がされて、有利に低減され得る
ところから、管路自体の内圧による損傷等が極めて効果
的に防止され得ることとなるのである。
さらに、かかるマンホール蓋装置にあっては、蓋体12の
閉状態下、施錠金具46を手指等によって回動させること
によって、係止状態が解除されて開操作が可能とされる
と共に、蓋体12の表面上に把手部58が形成され得るよう
になっていることから、蓋体12の開操作が、特別な工具
等を用いることなく、容易に且つ迅速に為され得るので
あり、特に緊急時における安全性の確保に優れているの
である。
なお、特に本実施例では、かかる施錠金具46が、蓋体12
内に収容される側の回動端位置において、蓋体12の裏面
側に突出して環状の把手部を形成するようになってお
り、第8図(d)に示されている如き、蓋体12の開放状
態から該蓋体12を引き起こすに際して、かかる把手部を
把持することによって、蓋体12の閉操作も容易に為され
得るのである。
また、上述の如きマンホール蓋装置における蝶番機構14
にあっては、蝶番アーム16の移動量と蝶番スリーブ18の
移動量との和として、そのストロークが発揮され得るも
のであることから、前記実開昭60-195341号公報におい
て開示されている蝶番機構と同様、そのストロークを充
分に確保しつつ、小型化することができ、以て該蝶番機
構の受枠10下部からの突出の防止乃至は突出量の減少が
図られ得るのであり、それによって収納時や輸送時にお
ける積重ねが安定して為され得る等といった利点を、何
れも良好に享受し得るのである。
以上、本考案の実施例について詳述してきたが、これは
文字通りの例示であって、本考案はかかる具体例にのみ
限定して解釈されるものではない。
例えば、蝶番機構14や施錠金具46の配設数は、何れも限
定されるものではなく、蓋体12の形状等に応じて、その
周方向に所定距離を隔てて、二つ以上設けるようにする
ことも可能である。
その他、一々列挙はしないが、本考案は当業者の知識に
基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様に
おいて実施され得るものであり、またそのような実施態
様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも本考案の
範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないと
ころである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例であるマンホール蓋装置を
示す断面図である。第2図は、かかるマンホール蓋装置
における蝶番機構を拡大して示す断面説明図であり、第
3図は、第2図におけるIII-III断面説明図であり、第
4図は、かかる蝶番機構に用いられている蝶番アームを
取り出して示す上面図であり、第5図は、第4図におけ
る側面図であり、第6図は、かかる蝶番機構に用いられ
ている蝶番スリーブを取り出して示す上面図であり、第
7図は、第6図における側面図である。また、第8図
(a)〜(d)は、それぞれ、第2図に示されている蝶
番機構の蓋体開操作時における作動を説明する断面図で
ある。更に、第9図は、第1図に示されているマンホー
ル蓋装置における施錠金具の配設部位を拡大して示す断
面説明図であり、第10図は、第9図におけるX−X断面
図である。 10:受枠、12:蓋体 14:蝶番機構 16:蝶番アーム(第一の蝶番部材) 18:蝶番スリーブ(第二の蝶番部材) 36:係止片、42:係止突起 46:施錠金具(回動部材) 58:把手部、62:係止片 64:係止突起

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】マンホール開口部に固設される受枠と、該
    受枠に対して周縁部が蝶番機構によって跳上げ回動可能
    に取り付けられて、該受枠の開口部を開口可能に閉塞す
    る蓋体とを有する跳上げ回動式マンホール蓋装置におい
    て、 該蝶番機構を、(a)アーム状を為し、上端部が前記蓋
    体の周縁部に相対回動可能に連結されて下方に延びるよ
    うに配され、かかる蓋体の開操作時に前記受枠の深さ方
    向上方に移動せしめられる一方、その下部において、か
    かる蓋体の閉状態下で前記受枠に係合せしめられること
    により、マンホール内の圧力を外部に逃すに充分な距離
    において、該蓋体の該受枠に対する上方への移動を許容
    しつつ、その上方への変位量を規定する回動側浮上り機
    構を構成する第一の蝶番部材と、(b)前記受枠に対し
    て、その略深さ方向に移動可能に取り付けられる一方、
    前記第一の蝶番部材の下部に対して、前記蓋体の開操作
    時における移動方向に所定寸法相対変位可能に取り付け
    られることにより、かかる第一の蝶番部材を該受枠に連
    結せしめ、前記蓋体の開操作に際して、前記第一の蝶番
    部材に摺接してそれを案内することにより、該第一の蝶
    番部材の前記受枠に対する係合を解除すると共に、該第
    一の蝶番部材の上方への所定距離移動後に、その下端部
    に係止されて、一体的に移動せしめられることにより、
    該第一の蝶番部材の前記受枠に対する連結状態を維持し
    つつ、その上方への移動ストロークを付加する第二の蝶
    番部材とを含んで、構成する一方、 前記蓋体における該蝶番機構の配設部位から離隔した周
    縁部に対して、該蓋体の面方向に延びる一軸周りに回動
    可能に取り付けられ、その自重によって規定される回動
    位置において蓋体内に収容されると共に、かかる回動位
    置において、前記受枠に係合せしめられることにより、
    マンホール内の圧力を外部に逃すに充分な距離におい
    て、該蓋体の該受枠に対する上方への移動を許容しつ
    つ、その上方への変位量を規定する開放側浮上り機構を
    構成する一方、その一軸周りの回動によって、該受枠に
    対する係合が解除されて、かかる蓋体の開操作を許容す
    ると共に、前記蓋体表面上に突出せしめられて把手部を
    構成する回動部材を設け、 蓋体の閉塞時において、前記回動側浮上り機構と前記開
    放側浮上り機構とによって、該蓋体の受枠からの所定寸
    法の浮上りを許容せしめ、該浮上りによって生ぜしめら
    れる隙間を通じてマンホール内圧力が低減せしめられる
    ように構成したことを特徴とする跳上げ回動式マンホー
    ル蓋装置。
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