JPH0739857U - 消防自動車のポンプ収納室 - Google Patents

消防自動車のポンプ収納室

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JPH0739857U
JPH0739857U JP7495193U JP7495193U JPH0739857U JP H0739857 U JPH0739857 U JP H0739857U JP 7495193 U JP7495193 U JP 7495193U JP 7495193 U JP7495193 U JP 7495193U JP H0739857 U JPH0739857 U JP H0739857U
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JP
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pump
storage chamber
pump storage
water discharge
water
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Application number
JP7495193U
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English (en)
Inventor
一二 萩野
Original Assignee
小川ポンプ工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ポンプ収納室内部に放水関連装類を配置し、ポ
ンプ収納室内の装置類の凍結を防止すること。 【構成】放水ポンプ7に連設される吸水及び吐水配管
8、9、これらの配管に取り付けられる吸水及び吐水バ
ルブ2、3、及び操作盤5をポンプ収納室内に配置す
る。ポンプ収納室の上方部を天板で、前方部を遮蔽板
で、後方部を側板で、左右の両側面を開閉自在のシャッ
ター14で、及び下方部を底板15で仕切り、ポンプ収
納室を略密閉構造にする。ポンプ収納室内にエンジンの
排気ガスの排気管10を貫通させる。更に、ポンプ収納
室には放熱手段16及び空気循環手段17を付加する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は消防自動車におけるポンプ収納室の凍結防止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来の標準的な消防自動車の側面図であり、1は可撓性吸水管、2は 吸水バルブ、3は吐水バルブ、4は中継バルブを示す。5は放水作業時の操作盤 を示している。これらのバルブ類や操作盤は消防自動車の両側面で外気に露出し た状態で取り付けられている。 図4は、図3の従来の消防自動車の一部切欠側面図であり、ポンプ収納室6内 部を示している。このポンプ収納室6の内部は、放水ポンプ7及びその吸水側に 連なる吸水配管8、吐水側に連なる吐水配管9がそれぞれ連設されており、吸水 配管8から吸い上げた水を放水ポンプ7により昇圧し、吐水配管9より放水する 構造になっている。
【0003】 このように、消防自動車は、そのエンジン等を利用して水を放水する放水用ポ ンプ7を備えてなり、可撓性吸水管1の先端を河川等の水源に沈積させ、水を汲 み上げ、吸水バルブ2及び吸水配管8を経て、放水ポンプ7により昇圧した水を 、吐水配管9から吐水バルブ3へと送り、吐水バルブ3の先に接続した消火用ホ ース(図示せず)などにより放水する。中継バルブ4は消火栓や他の消防自動車 から送られてくる有圧水を吸水する際に使用する。
【0004】 他方、上記の通り消防自動車には消火活動に用いられる放水ポンプ7とそれに 連通、連設される吸水及び吐水等の配管8、9類が備えられているが、これらの 装置類はエンジンとの接続の関係により、通常、車両キャビンの後方部に設けら れたポンプ収納室6と呼ばれる空間に収納、設置されている。該ポンプ収納室6 は、その左方及び右方側面、並びに後方部を側板によって、また上方部を天板で 囲まれた略箱型構造になっているが、前方部や下方部はほぼ開放された状態にな っている。またポンプ収納室6内部は各配管の修理・調整を行う際に、作業性が よいように比較的空間容積が広く取られるように設計されている。 更に、車両下部にはエンジンからの排気ガスを放出するための排気管10が車 両前後方向に設置されており、特に消防用車両においては車両側方での作業や機 器操作が中心となるため、排気管先端部11はこれらの活動に支障がないように 車両最後方部に開口していることが多い。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
消防自動車は、通常河川等の水を用いて消火活動を行うため、消火作業が終了 したあと放水ポンプの内部や各配管内に残水のないようにドレンバルブ等を操作 して排水処理を行う。しかし、この排水処理は、走行中に生じる車両の振動等を 利用した間接的な処理が主であるため、配管構造中の凹部や、各バルブ類の隅部 の水分を完全に取り除くことは困難であり、内部にはどうしても水分等が残留し てしまう。 また、一般のポンプ収納室は上記のような構造になっているため、ポンプ収納 室と外気は完全に遮断された状態にはなく、ポンプ収納室前方部や下方部もしく は左右の側板の各バルブ類の取り付け部より外気が自由に出入りできるような状 態にある。従って、ポンプ収納室内の気温は外気温度とほとんど変わらず、冬季 の寒冷地などでは氷点下にまで下がることもある。特に、出動後現場へ向かうま での間や、現場到着後消火活動に入るまでの間は戸外の寒気にさらされることに なり、もしこの時、放水ポンプ内部や各配管内に排水しきれていない水分等が残 存すると、それらが凍結してしまい、装置の作動不良を起こし、各部の操作に支 障をきたす恐れがある。また、放水ポンプは内部の凍結によりポンプの回転が妨 げられ、最悪の場合には装置の破損等もあり得る等、緊急性を必要とされる消火 活動が円滑に遂行できないという問題が生じる可能性があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案は下記の構成を特徴とする消防ポンプ自動車のポンプ収納室を 提供することにより、上記の課題を解決する。 ポンプ収納室内部に設置される放水ポンプ7、この放水ポンプに連設される吸 水及び吐水配管8、9、これらの配管に取り付けられる吸水及び吐水バルブ2、 3等の放水関連装置を有する消防自動車において、ポンプ収納室の上方部を天板 で、その前方部を遮蔽板13で、その後方部を側板で、その左右の両側面を開閉 自在の側板で、及びその下方部を底板15で仕切ることによりポンプ収納室を略 密閉構造に構成し、このポンプ収納室内部に前記放水関連装置を配置し、更にこ のポンプ収納室内にエンジンの排気ガスを排出するための排気管10の一部分を 挿通させた。 また、上記構成において、ポンプ収納室内部に放熱手段16及び空気循環手段 17を付加した
【0007】
【作用】
本願の第一の考案においては、ポンプ収納室を略密閉構造とし、このポンプ収 納室内に放水関連装置等を配置し、且つ車両の排気管10がポンプ収納室内を挿 通するように構成したことにより、その排気熱を利用しポンプ収納室内を暖め、 寒冷地等における消防自動車において放水ポンプ7や配管8、9等の各部放水関 連装置の残水による凍結を防止する事が可能となり、凍結により生じる装置類の 作動不良等が無くなる。また、凍結による各部の破損が防止できることから装置 の保護にも貢献するものである。 上記の作用により、通常の寒気においては十分効力を発揮するが、本願第二の 考案においてはさらに、上記のポンプ収納室内に放熱手段16及び空気循環手段 17を設けることにより、排気熱の熱に加え放熱手段16により生じた暖気を効 率よく空気循環手段17によりポンプ収納室内に循環させることができ、上記の 作用を更に高めることができる。
【0008】
【実施例】
次に添付図面を基に本考案に係る消防自動車のポンプ収納室の実施例について 説明する。 図1が本考案の一実施例に係る消防自動車のポンプ収納室の一部を切り欠いた 一部切欠側面説明図であり、図2がそのポンプ収納室の横断面説明図である。 本考案に係るポンプ収納室の内部には、シャーシーフレーム20に固定された 放水ポンプ7、これに連通する吸水配管8及び吐水配管9、これらの配管に取り 付けられた吸水バルブ2、吐水バルブ3及び中継バルブ4等の放水関連装置、並 びに操作盤5等の操作機器類が収納されている。これらの装置や操作機器類は左 側面及び右側面の両側面に左右対称に設けられ、何れの側面においても消火活動 が行われ得るように構成されている。
【0009】 このポンプ収納室の上方部は天板によって、またその後方部は側板によって従 来通り仕切られている。更に本考案では、ポンプ収納室の下方で、排気ガスの排 気管10の下方部に底板15を設けて、ポンプ収納室の下方部を外気から仕切っ ている。ポンプ収納室の左右の両側面には、側板としてシャッター14等の開閉 可能な密閉手段により外気を遮断している。そしてポンプ収納室の前方部には、 放水ポンプ7を駆動するためのポンプ駆動シャフト12が挿通可能な切欠部を設 けた遮蔽板13が外気を仕切っている。これらの天板、後方部の側板、遮蔽板1 3、シャッター14、14及び底板15によってポンプ収納室が仕切られ、箱型 略密閉構造となるように構成されている。
【0010】 これにより従来外気に対して側面部で露出して設けられていた吸水バルブ2、 吐水バルブ3、中継バルブ4、及び操作盤5などをポンプ収納室内部に配置する ことができると共に、シャッター14等の密閉手段により左右側面部からの外気 を完全に遮断し、前方部の遮蔽板13及び車両下部に設けられた底板15により ポンプ収納室を同様に外気から遮断することができる。更に、排気管10の一部 がポンプ収納室内部を貫通するように構成されているため、車両走行中は排気管 10の温度上昇によりポンプ収納室内部の温度の上昇を得ることができる。
【0011】 次に、上記の構成による消防自動車を、特に凍結の心配のある冬季に使用した 例を示す。 前述のように消防自動車に多少の残水がある場合において、外気にさらされた 消防自動車が外気温の影響を直接受けると、従来においては残水分が凍結し、バ ルブ類が作動不能に陥る場合があるが、本考案の如き構成を用いると、消防自動 車自体が外気にされされてもポンプ収納室の内部に外気が直接侵入することはほ とんど無く、また、排気管10の一部がポンプ収納室内を貫通しているので、走 行中に排出される高温の排気ガスによりもたらされる熱気がポンプ収納室内部に 放散され、温風が天井部まで自然に上昇し、熱対流によりポンプ収納室内を循環 充満し、内部の水分凍結を防止する。これにより、現場到着後直ちに放水作業に 移ることができるため、凍結により各種操作の遅延を招くような事態を回避する ことができる。
【0012】 次に、厳寒地においては本考案の第二の実施例が有効となる。即ち、第二の実 施例は、上記の構成に加えて、箱型略密閉構造になっているポンプ収納室内部の 上方の適宜位置に、電熱線ヒーター等からなる放熱手段16及び小型電動ファン 等からなる空気循環手段17を設けたものである。これにより放熱手段16によ る積極的な暖房を行い、排気管10からの排気熱による温度上昇に加え、暖房効 果が相乗される。且つ、それらの暖気が効率よくポンプ収納室内部に循環するよ うに空気循環手段17を付加して構成したものである。これにより、使用場所が たとえ厳寒地であろうと、凍結による機器操作不良等の問題から一気に解消され るものである。
【0013】 他方夏季には逆にポンプ収納室内部の温度が上昇し過ぎることが考えられるが 、これに対しては、ポンプ収納室を仕切る遮蔽板13や下方部の底板15をボル ト止めとして取り外し可能な構造とすることにより、また、左右側面部のシャッ ター14を開放しておくことにより、外気の出入りを自由にすることができる。 これにより内部温度が上昇し過ぎるという問題は生じ得ない。更に、本考案の第 二の実施例においては、空気循環手段17が設けられているため、これを有効に 利用することにより、放水ポンプ7の運転によって生じる摩擦熱等の熱溜まりを 排除し、効率よく換気することができる。
【0014】 尚、上記実施例において示したものは本考案に関わる実施態様の一例であり、 本願の要旨を満足するものであれば上記の構成に何らとらわれることはない。 例えば、ポンプ収納室の側面部の開閉自在の側板に関して、通常の消防活動に 支障がなく、且つ外気の侵入を遮断できる構造のものであれば良いわけで、シャ ッターではなく、例えば鋼板製の開閉扉式にし、扉と車体の接触部にゴムパッキ ン等を介在させることにより同様の効果を発揮させることができる。 また、放熱手段も電熱線ヒーターを例示したが、それ以外にも従来周知のもの で放熱作用のあるようなもの、例えばセラミック系のヒーター等も採用できる。 空気循環手段についても小型電動ファンに限らず、エンジンの駆動力の一部を取 り出し、機械的に循環扇を回転させ、風を造出する装置等ポンプ収納室内に循環 風を供給できるものであれば任意に選択できる。また、公知の暖房器具のように 放熱手段と空気循環手段を一体に組み込んだ一体型の装置を利用しても何等問題 はない。その取り付け位置も、ポンプ収納室内部であれば、自由に選択すること ができる。
【0015】
【考案の効果】
以上のように本考案は、ポンプ収納室内部に放水関連装置を配置することがで き、これらの装置内の残水分の凍結を完全に防止することができる。 特に外気温が氷点下にまで下がる寒冷地においては、放水関連装置が凍結する ことによる消防活動の遅延という大きな問題が排除できると共に、それに伴う惨 事の拡大を未然に防ぐことができ、加えて消防自動車の各種機器類の破損防止に も大きく貢献し、それらの延命につながるものである。 更に、本考案の特徴として、車両のエンジンが稼働している状態、即ち車両が 戸外にいるときは常に暖房効果を発揮でき、消火活動終了後、帰還途中の走行中 の排水処理時もポンプ収納室内を暖房しながら残水を処理できるので、出動時と 同じく凍結による排水不良の心配がなく、操作を円滑に行うことができる等様々 な効果が期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る消防自動車の一部切欠
側面説明図である。
【図2】図1の消防自動車のポンプ収納室の横断面説明
図である。
【図3】従来の消防自動車の側面図である。
【図4】従来の消防自動車の一部切欠側面図である。
【符号の説明】
2 吸水バルブ、3 吐水バルブ、4 中継バルブ、5
操作盤、7 放水ポンプ、8 吸水配管、9 吐水配
管、10 排気管 12 ポンプ駆動シャフト、13 遮蔽板、14 シャ
ッター、15 底板 16 放熱手段、17 空気循環手段。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ収納室内部に設置される放水ポン
    プ(7) 、この放水ポンプに連設される吸水及び吐水配管
    (8)(9)、これらの配管に取り付けられる吸水及び吐水バ
    ルブ(2)(3)等の放水関連装置を有する消防自動車におい
    て、ポンプ収納室の上方部を天板で、その前方部を遮蔽
    板(13)で、その後方部を側板で、その左右の両側面を開
    閉自在の側板で、及びその下方部を底板(15)で仕切るこ
    とによりポンプ収納室を略密閉構造に構成し、このポン
    プ収納室内部に前記放水関連装置を配置し、更にこのポ
    ンプ収納室内にエンジンの排気ガスを排出するための排
    気管(10)の一部分を挿通させたことを特徴とする消防自
    動車のポンプ収納室。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ポンプ収納室内部に
    放熱手段(16)及び空気循環手段(17)を付加したことを特
    徴とするポンプ収納室。
JP7495193U 1993-12-27 1993-12-27 消防自動車のポンプ収納室 Pending JPH0739857U (ja)

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JP7495193U JPH0739857U (ja) 1993-12-27 1993-12-27 消防自動車のポンプ収納室

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JP (1) JPH0739857U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017070720A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社モリタホールディングス ポンプ装置及びポンプ装置を搭載した作業車
JP2021175450A (ja) * 2020-05-01 2021-11-04 ジーエムいちはら工業株式会社 消防車

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017070720A (ja) * 2015-10-09 2017-04-13 株式会社モリタホールディングス ポンプ装置及びポンプ装置を搭載した作業車
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