JPH0739683Y2 - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

車両用サスペンション装置

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JPH0739683Y2
JPH0739683Y2 JP1988069553U JP6955388U JPH0739683Y2 JP H0739683 Y2 JPH0739683 Y2 JP H0739683Y2 JP 1988069553 U JP1988069553 U JP 1988069553U JP 6955388 U JP6955388 U JP 6955388U JP H0739683 Y2 JPH0739683 Y2 JP H0739683Y2
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valve
pressure
vehicle
circuit
output circuit
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政徳 神田
浩行 清水
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、アクチュエータの液室に作動液を給排する制
御を行うことにより車両姿勢及び車高調整が可能な車両
用サスペンション装置に関する。
(従来の技術) 従来、車両姿勢及び車高調整可能な車両用サスペンショ
ン装置としては、例えば、実開昭62−202404号公報に記
載されているようなものが知られている。
この従来装置は、各車輪側部材と車体側部材との間に、
液室に作動液が給排されることで車高変化可能なアクチ
ュエータが設けられ、各アクチュエータを作動させるこ
とにより目標の車両姿勢や車高が得られるようになって
いて、さらに、各アクチュエータと圧力制御弁とを結ぶ
回路の途中には、圧力制御弁への供給液圧が所定以下に
低下されたとき、あるいは異常発生時に、このアクチュ
エータの液室に作動液を封じ込める開閉弁が設けられた
ものであった。
従って、ポンプの駆動停止時、あるいは異常発生時に
は、開閉弁が閉じられてその直前まで供給されていた作
動液がアクチュエータの液室に封じ込められて、車高が
急激に低下するというような車両姿勢の急激な変化が防
止されるものであった。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら上述のような従来の車両用サスペンション
装置にあっては、開閉弁を閉じた際には、各アクチュエ
ータの液室ににそれぞれ独立して作動液を封じ込める構
造であったために、以下に述べるような問題があった。
上述の従来装置では、例えば、コーナリング時に車体の
重心が移動して左右で輪荷重が変化した場合、輪荷重が
増加するコーナリング外側のアクチュエータの液室に高
圧の作動液を供給して、アキュムレータのガス室を圧縮
させて液圧を高め、これにより増加した輪荷重とアクチ
ュエータとの釣り合いを保たせて車体を水平に保つもの
である。ところが、このように左右のアクチュエータの
液室内の液圧を異ならせる制御を行っている最中に、異
常発生に対処するためにコントローラが封入バルブを閉
じた場合、コンーナリングを終えて左右の輪荷重が均等
に戻った時に、高圧のアクチュエータでは、輪荷重の減
少に伴って伸長ストロークして、左右で車高が異なり車
体が傾いた状態で走行してしまう。
本考案は、このような問題点に着目して成されたもの
で、封入バルブを閉じてアクチュエータの液室内に作動
液を封じ込めた際に、車体が傾くことのない車両用サス
ペンション装置を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述の目的達成のため本考案では、車体側部材と各車輪
側部材との間に、内部の液室に出力回路を介して作動液
が給排されることで車高変化可能なアクチュエータが設
けられ、各液室には、気体が封入されたアクチュエータ
が接続され、各出力回路には、高圧の作動液が供給され
る供給回路ならびに作動液を排出するドレーン回路に接
続されて出力回路に対して作動液を供給あるいは排出し
て出力回路の液圧を制御可能な圧力制御弁が接続され、
各圧力制御弁を含み、各供給回路及びドレーン回路の途
中、あるいは各出力回路の途中に、閉弁状態で各アクチ
ュエータの液室側にそれぞれ作動液を封じ込める封入バ
ルブが設けられ、通常走行時に、前記封入バルブを開弁
させるとともに圧力制御弁を作動させて各アクチュエー
タの液室に作動液を供給あるいは排出させて車高制御を
行い、異常発生時及び駐車時に、前記封入バルブを閉弁
させるとともに圧力制御弁の作動を停止させるコントロ
ーラが設けられている車両サスペンション装置におい
て、左右一対のアクチュエータの液室どうしを作動液流
通可能に接続する連通路を設け、該連通路の途中に、前
記コントローラにより、封入バルブを開弁させる時には
閉弁され、封入バルブを閉弁させる時には開弁されるカ
ットバルブを設けた。
尚、前記封入バルブとはアクチュエータの液室内に作動
液を封じ込めるバルブであって、圧力制御弁がポペット
タイプのものでは、圧力制御弁がこの封入バルブを兼ね
ることができ、また、出力回路中に設けたカットバルブ
や、圧力制御弁に接続される供給回路及びドレーン回路
中に設けたカットバルブやチェックバルブによりアクチ
ュエータの液室に作動液を封じ込めるように構成したも
の等のバルブである。
(作用) 本考案の車両用サスペンション装置では、通常走行時に
は、コントローラの制御に基づいてカットバルブが閉じ
て連通路が遮断された状態になっている。従って、コン
トローラの制御に基づいて各圧力制御弁が作動して各出
力回路に作動液が給排されると、各アクチュエータの液
室にはそれぞれ独立して作動液が給排されて、その時
の、アクチュエータにかかる輪荷重と液室の液圧との釣
合により各車輪の位置で車高が決定されて、所定の目標
車両姿勢に制御される。この時、輪荷重の変化があった
場合には、各アクチュエータのガス室の容積変化に基づ
いて液圧が変化する。
次に、異常発生時及び駐車時には、コントローラは、圧
力制御弁の制御を停止し、さらに、封入バルブを閉弁す
るとともに、カットバルブを開弁する。この封入バルブ
の閉弁作動により、各アクチュエータの液室内に、それ
ぞれ作動液が封じ込められて、圧力制御弁の作動を停止
しても車高が維持される。
また、カットバルブが開弁すると、左右で対となったア
クチュエータの液室が連通路により連通される。
従って、異常が発生した時点で、左右一対のアクチュエ
ータの液室の液圧が相違している場合には、この液圧差
に基づいて作動液が高圧の液室から低圧の液室へ移動し
て、左右のアクチュエータの液室の液圧が等しくなる。
すなわち、コーナリング時には、車体の重心が左右方向
に移動するのに伴って車体が傾くのを防止すべく、輪荷
重が増加するコーナリング外輪側のアクチュエータの液
室の液圧を高圧にして、車体が傾くのを防止する制御を
行う場合があるが、このような制御を行っている最中に
異常が発生して、コントローラが封入バルブを閉弁させ
た場合、それと同時に連通路のカットバルブが開かれ
て、左右のアクチュエータの液圧が等しくなる。これに
より、コーナリングを終えて直進走行状態となった時に
は、左右のアクチュエータの液室の液圧が等しい状態と
なっており左右で車高が等しく車体が水平となる。
(実施例) 以下、本考案実施例を図面に基いて説明する。
まず、構成を説明する。
第1図は本考案一実施例の車両用サスペンション装置を
示す全体図であって、図中PはエンジンEにより駆動さ
れ、タンクTから作動液を吸い込んで吐出するポンプを
示し、このポンプPからの液圧は液圧供給回路1に吐出
される。また、この液圧供給回路1には、ポンプPから
の吐出圧が所定以上となると開成される常閉の圧力スイ
ッチ1aと、ポンプPの吐出圧をドレーン回路2へリリー
フするリリーフ弁1bと、ポンプPから吐出された液圧を
蓄えるアキュムレータ1cと、このアキュムレータ1c内に
蓄えられた液圧の逆流を防止するチェック弁1dとが設け
られている。
前記液圧供給回路1は、4本に分岐されて右前輪RFW,左
前輪LFW,右後輪RRW,左後輪LRWにそれぞれ対応して設け
られた圧力制御弁3a,3b,3c,3dに接続されている。
ここで各圧力制御弁3a〜3cの構造について説明すると、
各圧力制御弁3a〜3cは、それぞれ、第2図に示すよう
に、バルブボディ31とバルブスプール32とプレートバル
ブ33とソレノイド34とを備え、かつ、前記液圧供給回路
1,ドレーン回路2及び各出力回路4a,4b,4c,4dに接続さ
れていて、コントローラ5からの制御信号ciを入力し
て、この制御信号ciに応じた出力液圧を各出力回路4a〜
4dに出力可能に形成されている。
即ち、前記バルブボディ31には、前記液圧供給回路1に
接続された第1入力ポート31a第1背室31b連通孔31
cバルブ孔31dプレートバルブ収納室31e第1ドレ
ーンポート31fを介してドレーン回路2に至る経路が形
成されている。尚、第1入力ポート31aには固定オリフ
ィス31iが設けられている。
そして、前記プレートバルブ収納室31e内に前記プレー
トバルブ33が摺動自在に設けられていて、このプレート
バルブ33の摺動により前記バルブ孔31dとで形成される
絞りの量が変化して、第1背室31b内の液圧が調整され
る。
尚、前記プレートバルブ33は、図中中心線よりも上側が
絞りを最も開いた場合を示し、中心線よりも下側が絞り
を閉じた場合を示している。また、このプレートバルブ
33は、スプリング33aにより、絞りを開放する側に付勢
されていて、ソレノイド34に制御信号ciが入力されて磁
力が発生すると、その磁力により絞りを狭くする側に摺
動するようになっている。
また、前記バルブボディ31にはバルブ穴31gが形成され
ていて、このバルブ穴31a内に、バルブスプール32が摺
動自在に設けられている。
即ち、前記バルブ穴31gには、液圧供給回路1に接続さ
れた第2入力ポート31hと、ドレーン回路2に接続され
た第2ドレーンポート31jが形成されていて、バルブス
プール32を摺動させることで、ランド32a,32bにより両
ポート31h,31j間に形成された出力液圧制御室31kと両ポ
ート31h,31jとの間の絞り量を変化させて出力液圧制御
室31kの液圧を調整可能に形成されている。
また、前記バルブスプール32の一端は前記第1背室31b
内に配置され、この第1背室31b内の液圧を出力液圧増
圧方向(図中左方向)に受圧するようになっている。一
方、バルブスプール32の他端は前記出力液圧制御室31k
内の液圧が導入可能に形成された第2背室31m内に配置
され、この第2背室31m内の液圧を出力液圧減圧方向
(図中右方向)に受圧するようになっている。そして、
バルブスプール32の他端にはリターンスプリング35が設
けられ、このリターンスプリング35の付勢力と両端面で
の受圧力とが釣り合うべくバルブスプール32が摺動され
ることで出力液圧制御室31kの液圧制御が成されるもの
である。
さらに、この第2背室31m内に配置されるランド32cに弁
体部32kが形成されると共に、この弁体部32kに対応した
バルブボディ31には弁座部31nが形成されていて、弁体
部32kが着座状態となることで、出力液圧制御室31kと出
力回路4a〜4d側との連通を遮断可能な第1フェイルセー
フバルブ36が構成されている。
つまり、この第1フェイルセーフバルブ36は、アクチュ
エータ6a〜6dの圧力室62,63内に作動液を封じ込めるた
めの封入バルブであって、圧力制御弁3a〜3dが制御作動
を停止したときに、バルブスプール32の右行により封入
作動を行う。
尚、図中31pは出力液圧制御室31kの液圧を第2背室31m
側に導く連通孔である。
また、前記バルブスプール32には、前記第2背室31mと
第2のドレーンポート31jを連通する連通孔32dが穿設さ
れ、この連通孔32d内に第2フェイルセーフバルブ37が
設けられている。即ち、前記第2背室31m及び出力回路4
a〜4dが所定液圧以上に上昇した場合には、チェックボ
ール32hが移動して第2フェイルセーフバルブ37が開か
れ、第2背室31m及び出力回路4a〜4dの液圧がドレーン
されるようになっている。
次に、第1図に示すように、前記出力回路4a〜4dの先端
には、車高調整用のアクチュエータ6a,6b,6c,6dが設け
られている。このアクチュエータ6a〜6dは、それぞれ、
車体101と車軸側部材102との間に介装され、両者101,10
2の間隔を調整することにより車高調整可能に構成され
ている。
即ち、シリンダ61の下端が車軸側部材102に取り付けら
れ、また、このシリンダ61に摺動可能に挿入されて、シ
リンダ61内部を上側圧力室62と下側圧力室63とに区画す
るピストン64に連結されたピストンロッド65の上端が車
体101に取り付けられている。
また、このピストンロッド65は中空に形成されその中空
部分により出力回路4からの作動液が両圧力室62,63に
導入され、このピストン64における両圧力室62,63に対
する受圧面積の差によりピストンロッド65が摺動し、そ
のストローク変化により車体101と車軸側部材102との間
隔を変化させ車高を調整可能に形成されている。
つまり、これらアクチュエータ6a〜6dのストローク量を
変化させることで、各車輪位置の車高を変化させ、これ
により車両の姿勢を制御可能とすることができるもので
ある。
尚、これらアクチュエータ6a〜6dに対してそれぞれ並列
に、アクチュエータ6a〜6dのストローク量(これを車高
という)を検知する変位計51a〜51dが設けられている。
また、前記出力回路4a〜4dの途中には、それぞれ、ガス
ばねを形成してサスペンションスプリングとして機能す
るアキュムレータ41a〜41dが設けられている。したがっ
て、出力回路4a〜4d側を閉じている状態でアクチュエー
タ6a〜6dがストロークしてアクチュエータ41a〜41dのガ
ス室が圧縮されると圧力室62,63および出力回路4a〜4d
の液圧が上昇する。
さらに、前記右前輪RFWの出力回路4aと左前輪LFWの出力
回路4bとが第1連通路71で接続されると共に、右後輪RR
Wの出力回路4cと左後輪LRWの出力回路4dとが第2連通路
72で接続され、左右前輪のアクチュエータ6a,6bの圧力
室62,63間で作動液の流通が可能であると共に、左右後
輪のアクチュエータ6c,6dの圧力室62,63間で作動液の流
通が可能に形成されている。
そして、両連通路71,72の途中には、それぞれ、通常は
コントローラ5からの閉信号siを入力して閉じていてこ
の連通路71,72を連通状態とし、コントローラ5からの
閉信号siの出力が停止されるとこの連通路71,72を遮断
すべく開く第1カットバルブ71a及び第2カットバルブ7
2aが設けられている。これら両カットバルブ71a,72a
は、開時にオリフィス機能を有するよう形成されている
が、このオリフィスは、連通路71,72に設けてもよいも
のである。
前記コントローラ5は、前記圧力スイッチ1aや、各変位
計51a〜51dや、車体に生じる上下,左右,前後方向への
重力加速度を検知するGセンサや、車速センサや操舵角
センサ等を含む入力センサ群8から入力される信号に基
づき作動して、例えば、水平等の所定の目標状態を形成
すべく、各圧力制御弁3a〜3dに対して制御信号ciを出力
する。
また、この制御信号ciは、エンジンEの駆動を停止した
り、ポンプPや液圧供給回路1に異常が生じる等して圧
力スイッチ1aが閉成された場合や、電気系統等に異常が
発生したのが検知された場合には、出力が停止される。
一方、前記閉信号siは、イグニッションスイッチ(図示
省略)のONと同時に、出力され、また、前記制御信号ci
の出力停止時(即ち、圧力スイッチ1aが閉成された場合
や異常が検知された場合)には、この制御信号ciの出力
停止から所定の短時間後に出力が停止されるように構成
されている。
次に、実施例の作用を説明する。
(イ)エンジン始動時 第3図のタイムチャートに示すように、図外のイグニッ
ションスイッチをONすると同時にコントローラ5から閉
信号siが出力されて両カットバルブ71a,72aが閉じら
れ、両連通路71,72は遮断される。
また、エンジンEの始動により、ポンプPが駆動されて
液圧供給回路1に液圧が生じ、圧力スイッチ1aが開成さ
れる。この開成によりコントローラ5は車両姿勢制御を
開始し、車両を所定の目標状態とすべく各圧力制御弁3a
〜3dに対して制御信号ciを出力する。
こうして圧力制御弁3a〜3dに制御信号ciが出力されると
ソレノイド34が励磁され、それによって、プレートバル
ブ33が摺動し、第1背室31eに制御信号ciに対応した液
圧が形成されて、バルブスプール32が摺動し、第1背室
31bの液圧に応じた出力液圧が各出力回路4a〜4dに出力
される。
従って、それぞれのアクチュエータ6a〜6dは出力液圧の
作動液が供給あるいは排出されて独立に作動し、各制御
信号ciに対応した車両姿勢及び車高が形成される。
(ロ)エンジン停止時 図外のイグニッションスイッチをOFFにしてエンジンE
を停止すると、第3図に示すように、液圧供給回路1の
液圧低下に基づき圧力スイッチ1aが閉成されて、圧力制
御弁3a〜3dへの制御信号ciの出力が停止される。
これによって、バルブプレート33で開閉されるバルブ穴
31dが開かれて第1背室31bの液圧が低下され、バルブス
プール32が図中右行し、第1フェイルセーフ36が閉じら
れ、各アクチュエータ6a〜6dの圧力室62,63内には、そ
れぞれ作動液が封じ込められる。
そして、このように制御信号ciの出力が停止されてから
所定時間後、両カットバルブ71a,72aに対する閉信号si
の出力が停止されて開かれ、両連通路71,72は連通状態
となる。
従って、ポンプPが停止しても車高が低下することなく
停車時の車高が維持される。
(ハ)異常発生時 ポンプPが故障したり、液圧供給回路1が破損したり、
電気系統に異常が生じたりというような異常が発生した
場合、各圧力制御弁3a〜3dに対する制御信号ciの出力が
停止され、第1フェイルセーフバルブ36が閉じられる。
ところで、本実施例装置は、コーナリング時には、車体
の重心が移動して輪荷重が変化するのに伴って車体101
が傾斜しようとするが、それを防止して車体101を水平
にすべく、コーナリング外側のアクチュエータ6a〜6dの
圧力室63へ向けて増加した輪荷重に釣り合うだけの高圧
の作動液を圧力制御弁3a〜3dから供給する。従って、コ
ーナリング外輪側のアクチュエータ6a〜6dが増加した輪
荷重により短縮することがなく車体101の傾きが防止さ
れる。
ところが、このような制御を行ってコーナリング外輪側
のアクチュエータと内輪側のアクチュエータとで圧力室
62,63の液圧が異なっている時に、上述のような異常が
発生して第1フェイルセーフバルブ36が閉じられた場
合、従来の装置では各アクチュエータ6a〜6dでは液圧が
異なる状態が保持されることになって、コーナリングを
終えて直進状態となって、輪荷重が左右で略均等に戻る
と、第1図に示すように高圧のアクチュエータ6a,6cが
伸長して車体101が傾くこととなるが、本実施例装置で
は、第1フェイルセーフバルブ36が閉じられた場合に
は、カットバルブ71a,72aが開いて左右のアクチュエー
タ6a,6b間及び6c,6d間がそれぞれ各連通路71,72で連通
されるから、左右のアクチュエータ6a,6b間及び6c,6d間
で作動液が移動して左右で同圧になり車体101は水平に
なる。
また、この時、カットバルブ71a、71bがオリフィス機能
を有しているため、この作動液の移動の収束が早く、車
体が緩やかに水平になる。
次に、第4図に示す第2実施例について説明する。尚、
この第2実施例を説明するにあたり、第1実施例と同様
の構成については、第1実施例と同じ符号を付けて説明
を省略し、相違点のみを説明する。また、この第2実施
例では、前後輪のうちの前輪側の一対のアクチュエータ
のみを示して説明する。
この第2実施例は、封入バルブの封入作動とカットバル
ブの開弁作動とを1つの電磁カットバルブを用いて同時
に行うようにした例である。
即ち、バルブボディ200には、第1バルブ穴201が形成さ
れて、このバルブ穴201には、一端の小径受圧部202aで
第1フェイルセーフ回路203の液圧を受圧し、他端をス
プリング204に付勢されて摺動可能にパイロットスプー
ル202が挿入されている。
前記第1フェイルセーフ回路203は、両端をそれぞれ液
圧供給回路1とドレーン回路2とに接続され、その途中
には、電磁カットバルブ205が設けられている。
この電磁カットバルブ205は、コントローラからの開信
号oiが入力されない通常時は閉じられ、前記パイロット
スプール202の小径受圧部202aの部分がポンプP側の供
給液圧に等しくなるようになっていて、かつ、開信号oi
が入力されると開作動を行い、前記小径受圧部202aの部
分がドレーン圧となるようになっている。
尚、前記開信号oiは、ポンプPからの供給液圧発生によ
り圧力スイッチ1aが閉成されている間は出力されず、そ
の供給液圧が所定以下となると出力されるようになって
いる。
そして、前記パイロットスプール202には、テーパ面202
bが形成されると共に、このテーパ面202bを挟んで第1
操作面202cと第2操作面202dが形成され、テーパ面202b
及び両操作面202c,202dに対して3つのボール206,207,2
08が当接可能に設けられている。
即ち、前記バルブボディ200には、第1バルブ穴201に直
交して同一円周上に第2バルブ穴209,第3バルブ穴210
及び第4バルブ穴211が形成され、各バルブ穴209〜211
に摺動自在に挿入された第1〜第3ピストン212〜214と
前記テーパ面202b及び両操作面202c,202d間に前記ボー
ル206〜208が設けられ、各面202b〜dとの当接位置変化
に基づき各ピストン212〜214が摺動するようになってい
る。尚、第3バルブ穴211は図示する上で、横に移動し
て示している。
前記第1ピストン212と第2ピストン213は、出力回路4
a,4b中に封入バルブとして設けられた第1チェックバル
ブ215と第2チェックバルブ216とを開閉する。即ち、ボ
ール206,207が第1操作面202cに当接した状態で両チェ
ックバルブ215,216は閉じられ(図中第1チェックバル
ブ215参照)、ボール206,207が第2操作面202dに当接し
た状態では、両チェックバルブ215,216が開かれる(図
中第2チェックバルブ216参照)。従って、圧力制御弁3
a,3bは、第1実施例で示したように封入バルブとしての
第1フェイルセーフバルブが一体に設けられたものでは
なく、単に液圧制御のみを行うタイプのものが用いられ
ている。
また、前記第3ピストン214は、第1連通路71に設けら
れた第1カットバルブ217を開閉する。即ち、図中中心
線aよりも右側に示すように、ボール208が第2操作面2
02dに当接した状態で第1カットバルブ217が閉じられ、
中心線aの左側に示すように、ボール208が第1操作面2
02cに当接した状態で第1カットバルブ217は開かれる。
尚、この第1カットバルブ217は、第4ピストン218の摺
動により開閉されるもので、さらに、この第1カットバ
ルブ217には、第1連通路71を連通状態としたときに第
1バルブ穴201側への作動液の漏れを防止するボール219
が設けられている。
さらに、第1カットバルブ217には、ドレーン回路2に
至る第2フェイルセーフ回路220が接続され、その途中
にはリリーフバルブ220aが設けられている。
また、出力回路4a,4bには、リリーフバルブ221a,221bを
介してリリーフ回路221が接続され、このリリーフ回路2
21は前記パイロットスプール202の他端の大径受圧面202
e側に接続されている。即ち、アクチュエータ6a,6b内液
圧が所定以上になると、その高圧が大径受圧面202e側に
導かれ、パイロットスプール202が摺動して第1カット
バルブ217が開状態となるようになっている。
尚、図中1f及び2bはフィルタ、2aはオイルクーラ、222a
〜eはオリフィスを示している。
従って、コントローラ5から開信号oiが出力されると、
電磁カットバルブ205が開かれ、第1フェイルセーフ回
路203の液圧が低下する。このため、パイロットスプー
ル202の小径受圧面202aで受圧する力が減少し、パイロ
ットスプール202は、図中下行し、各ボール206〜208は
第1操作面202cに当接される。
これにより、封入バルブとしての両チェックバルブ215,
216が閉じられてアクチュエータ6a,6bの液室62,63内に
作動液が封入され、それと同時に、第1カットバルブ21
7が開かれて第1連通路71は連通状態となる。従って、
第1実施例と同様に、例えば、コーナリング途中などに
おいて両アクチュエータ6a,6bの一方の液圧を高く制御
を行っている最中に異常が発生して、両チェックバルブ
215,216を閉じてアクチュエータ6a,6b側に作動液を封入
させる制御を行った時には、第1連通路71が連通状態と
なって作動液が移動可能になり、その後、直進状態とな
った時に車体が水平となり車体が傾いた状態で走行する
ことがない。
尚、後輪RRW,LRW側の第2カットバルブも、両チェック
バルブ215,216及び第1カットバルブ217と同一円周上に
配置されてバルブボディ200に設けられていて、このよ
うに各バルブが一体に設けられているので、コンパクト
であり、車載上非常に有利であるという特徴を有してい
る。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが具体的な
構成はこの実施例に限られるものではなく、本考案の要
旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本考
案に含まれる。
例えば、実施例では、封入バルブを出力回路中もしくは
圧力制御弁の出力回路側に設けた例を示したが、液圧供
給回路とドレーン回路のそれぞれに封入バルブを設けて
同時に開閉するようにし、両回路を遮断して、アクチュ
エータの液室内に作動液を封入するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案の車両用サスペンショ
ン装置では、アクチュエータの液室に作動液を封じ込め
る封入バルブが封入作動を行ったときには、左右一対の
アクチュエータの液室どうしを接続する連通路に設けた
カットバルブを開いて連通路を連通状態とするように構
成したため、例えばコーナリング時のようにコントロー
ラが左右のアクチュエータでそれぞれの液圧を異ならせ
るような制御を行っている最中に、異常が発生したのに
対応して封入バルブを閉弁させた場合には、左右のアク
チュエータの液室が連通路で連通され、両液室の液圧差
に基づいて作動液が移動して両液室の液圧が等圧にな
る。従って、コーナリングを終えて直進状態となった時
に、車体が水平状態となって、車両が傾かないようにで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案第1実施例の車両用サスペンション装置
を示す全体図、第2図は第1実施例に用いられている圧
力制御弁を示す断面図、第3図は第1実施例の作動状態
を示すタイムチャート、第4図は本考案第2実施例装置
を示す説明図である。 1…液圧供給回路 2…ドレーン回路 3a〜3d…圧力制御弁 4a〜4d…出力回路 5…コントローラ 6a〜6d…アクチュエータ 36…第1フェイルセーフバルブ(封入バルブ) 71…第1連通路 72…第2連通路 71a…第1カットバルブ 72a…第2カットバルブ 101…車体(車体側部材) 102…車軸側部材 215…第1チェックバルブ(封入バルブ) 216…第2チェックバルブ(封入バルブ) 217…第1カットバルブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体側部材と各車輪側部材との間に、内部
    の液室に出力回路を介して作動液が給排されることで車
    高変化可能なアクチュエータが設けられ、 各液室には、気体が封入されたアキュムレータが接続さ
    れ、 各出力回路には、高圧の作動液が供給される供給回路な
    らびに作動液を排出するドレーン回路に接続されて出力
    回路に対して作動液を供給あるいは排出して出力回路の
    液圧を制御可能な圧力制御弁が接続され、 各圧力制御弁を含み、各供給回路及びドレーン回路の途
    中、あるいは各出力回路の途中に、閉弁状態で各アクチ
    ュエータの液室側にそれぞれ作動液を封じ込める封入バ
    ルブが設けられ、 通常走行時に、前記封入バルブを開弁させるとともに圧
    力制御弁を作動させて各アクチュエータの液室に作動液
    を供給あるいは排出させて車高制御を行い、異常発生時
    及び駐車時に、前記封入バルブを閉弁させるとともに圧
    力制御弁の作動を停止させるコントローラが設けられて
    いる車両サスペンション装置において、 左右一対のアクチュエータの液室どうしを作動液流通可
    能に接続する連通路を設け、 該連通路の途中に、前記コントローラにより、封入バル
    ブを開弁させる時には閉弁され、封入バルブを閉弁させ
    る時には開弁されるカットバルブを設けたことを特徴と
    する車両用サスペンション装置。
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