JPH0739582A - ２室式容器兼用注射器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 混注不可能な２種の薬液を１回のプランジャ
ーロッドの押進のみで順次注射できる注射器を提供する
こと。 【構成】 注射器外筒内を、筒先部側の第１ゴムストッ
パーとプランジャーと両者の間に配置した第２ゴムスト
ッパーとで前後２室に区画し、各室に薬液を充填し、注
射針の固定される筒先部に液溜め内孔を形成し、該内孔
の内径を注射器外筒の内径より僅かに大径とし、該内孔
の軸方向長さを第１，第２のゴムストッパーの軸方向長
さの和と等しいか僅かに長く設定すると共に、該内孔の
内周面に注射器外筒の端面から注射針連通孔に達する凹
条溝を設けた。 【効果】 混注できない２種の薬液を１個の注射器によ
る１回の注射操作で連続して注射できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、注射器外筒内に予め薬
液が充填，密封されて医療現場に供給される容器兼用注
射器の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】注射器外筒内に予め２種の薬液を分離し
て充填，密封しておき、使用時に注射器外筒のバイパス
路により２種の薬液を混合させて注射する２室式容器兼
用注射器は、特開昭６２ー５３５７号公報に示されるご
とく公知とされている。

【０００３】しかし、前記公知の２室式容器兼用注射器
はバイパス路の形成のための工程が必要であり、製造コ
ストが高くなるのみでなく、バイパス路内に薬液が残留
し、経済的損失が生ずるし、薬液が高粘張性の場合には
バイパス路を通過させ難い等の問題を有する。

【０００４】しかし、注射という医療行為においては、
２種の薬液を予め混合させてから注射するいわゆる混注
が不可能な薬液を連続して注射する場合には、それぞれ
の薬液を予めバイアル瓶あるいはアンプルから、それぞ
れ別個の注射器に吸い上げ、第１の注射が終了した時点
で、第２の注射器による注射を行うか、事情が許す場合
には、第１の注射を行った注射器の注射針を穿刺したま
まで、注射器のみを注射針から取り外し、直ちに第２の
注射器を穿刺したままの注射針に接続して第２の薬液の
注射を行う手段が採用されている。

【０００５】前述の従来の混注不可能な２種の薬液を連
続して注射する手段では、バイアル瓶やアンプルから薬
液を吸い上げる際や、第１回の注射が終了した後に第２
の注射器に交換する際などに細菌やウイルスによる汚染
の危険が著しく高い問題が存する。

【０００６】さらには、バイアル瓶かアンプルおよび注
射器が２種必要となり経費が高くなり、また作業時間が
長くなり、医療担当者に大きな精神的，肉体的負担を与
えるのみでなく、薬液が高粘張性の場合にはバイアル瓶
やアンプルからの吸い上げが困難であり、該薬液を注射
器に移し替える作業が煩雑となる等の問題も存してい
た。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、混注不可能
な２種の薬液を連続して注射する際に生じていた前記各
種の衛生上，経済上および労務上の諸問題点を一掃で
き、混注不可能な２種の薬液を、単一の注射器による１
回の注射操作のみで注射できる２室式容器兼用注射器を
提供することを課題としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項１の発明では、直筒形の注射器外筒の１端に
注射針固定用の筒先部を設け、該外筒の他端を、プラン
ジャーロッドの嵌入部とし、該注射器外筒内の筒先部側
端部に、摺動自在に圧入された弾性材製の第１のストッ
パーを配置し、嵌入口側端部に、摺動自在に圧入された
弾性材製のプランジャーを配置し、第１のストッパーと
プランジャーとの間に、摺動自在に圧入された弾性材製
の第２のストッパーを配置した。

【０００９】前記第１，第２の両ストッパーとプランジ
ャーとにより、注射器外筒内を水密に区画された前後の
２室に区分した。

【００１０】また前記筒先部には、注射器外筒の内孔に
連続する直筒状の液溜め内孔を形成し、その内径を注射
器外筒の内径より僅かに大径とし、かつ液溜め内孔の軸
方向長さを、第１，第２の両ストッパーの軸方向長さの
和より長く設定した。

【００１１】さらに液溜め内孔の内周面には、注射器外
筒の端面から注射針連通孔に達する凹条溝を設けるとい
う構成とした。

【００１２】請求項２の発明では、液溜め内孔の軸方向
長さを、注射器外筒の前室の薬液の全量と、第１，第２
の両ストッパーとを収容できる長さとし、かつプランジ
ャーの軸方向長さを、前記薬液の全量を貯溜する液溜め
内孔の貯溜部位の軸方向長さより長く設定するという構
成とした。

【００１３】

【作用】請求項１の発明では、前室に第１薬液を、後室
に第２薬液を充填された状態で、２室式容器兼用注射器
が医療現場に供給される。

【００１４】医療現場では筒先部に注射針を固定する
か、予め注射針が取り付けられている注射器を準備し、
注射器外筒の嵌入部にプランジャーロッドを嵌入するこ
とにより注射準備が完了する。

【００１５】プランジャーロッドを押進させると、プラ
ンジャーによる押圧力が後室の第２薬液と第２ストッパ
ーと前室の第１薬液を介して第１ストッパーに伝達さ
れ、第１ストッパーは筒先部の液溜め内孔へ押進させら
れる。

【００１６】前記第１ストッパーの押進が継続し、第１
ストッパー全体が液溜め内孔内に進入し終わると、第１
ストッパーによる第１薬液のシール作用が失われ、第１
薬液は継続する第２ストッパーの前進により、液溜め内
孔の内周面の凹条溝と第１ストッパーの外周面との間の
間隙を通過して注射針に達するので、注射針先端から気
泡が全て排出され、薬液が押し出されるのを確認してか
ら注射部位に注射針を穿刺し注射を行う。

【００１７】第２ストッパーが前進し、第１ストッパー
に当接することにより第１薬液の全量の注射が完了す
る。

【００１８】次いで第２ストッパーが第１ストッパーを
押進させつつ液溜め内孔へ進入し始め、第２ストッパー
全体が液溜め内孔内に進入し終わると、第２ストッパー
による第２薬液のシール作用が失われ、第２薬液は継続
するプランジャーの前進により、第１薬液と同一経路を
通って注射され、プランジャーが第２スットパーに当接
することにより、第２薬液の全量の注射が完了する。

【００１９】請求項２の発明によると、プランジャーの
後方周面は、第２薬液の全量の注射が完了した時点にお
いて、注射器外筒の内周面先端寄り部分に密接している
ので、筒先内部に貯溜されている第２薬液が、凹条溝を
経由して外筒内へ逆流することを防止でき、薬液の汚
染，損失などの問題を解消できる。

【００２０】また請求項２の発明によると、第２薬液
が、充填時に気泡を含有していたりして、後室に滞留気
体が存在する場合には、注射に先立ち、後室の滞留気体
を完全に除去することが可能となる。

【００２１】

【実施例】図１ないし図６は請求項１の発明の実施の一
例を示しており、直筒形の注射器外筒１の一方の端部２
に注射針３の固定用の筒先部４が嵌着，固定されてお
り、注射器外筒１の他方の端部５には、プランジャーロ
ッド７が嵌入されるフィンガーグリップ６付きの嵌入部
８が嵌着，固定されている。

【００２２】注射器外筒１内は、端部２寄り位置に摺動
自在に圧入されているゴム等の弾性材製の第１ストッパ
ー９と、端部５寄り位置に摺動自在に圧入されているゴ
ム等の弾性材製のプランジャー１０と、第１ストッパー
９とプランジャー１０との間に摺動自在に圧入された、
ゴム等の弾性材製の第２ストッパー１１とにより、水密
に区画された前室１２と後室１３とに区分されている。

【００２３】前記筒先部４には、注射器外筒１の内孔に
連通する直筒状の液溜め内孔１４が形成されている。

【００２４】前記液溜め内孔１４の内径Ｄ１は、注射器
外筒１の内径Ｄ２より僅かに大径とされており、その軸
方向長さＬ１は、第１ストッパー９と第２ストッパー１
１との軸方向の長さＬ２，Ｌ３との和と等しいか、それ
より長く設定されている。

【００２５】前記液溜め内孔１４の内周面１５には、注
射器外筒１の端面１６から、筒先部４における注射針連
通孔１７に達する１本または１本以上の凹条溝１８が凹
設されている。

【００２６】図示例における注射針３は、基部の外向き
ねじ突起１９により、筒先部４の針取付筒２０の内周面
の２条ねじ２１に螺合されて固定されているが、かかる
固定構造に限定されるものではない。

【００２７】また図示例では筒先部４と嵌入部８とが注
射器外筒１にアンダーカット構造で嵌着，固定されてい
るが、かかる嵌着構造に限定されるものではないのは勿
論であるし、両者が注射器外筒１と一体に形成されても
よい。

【００２８】図３ないし図６は、図１および図２に示さ
れる２室式容器兼用注射器による第１，第２の両薬液が
連続して注射される作動順序を示している。

【００２９】図１に示されるごとく、注射針３が固定さ
れ、前室１２に第１薬液２２が充填，密封され、後室１
３に第２薬液２３が充填，密封され、プランジャー１０
にプランジャーロッド７が嵌入，配置された状態で、プ
ランジャーロッド７を矢印Ｘ方向へ押進させる。

【００３０】プランジャーロッド７によりプランジャー
１０が押進させられると、その押圧力が、第２薬液２
３、第２ストッパー１１、第１薬液２２を経て第１スト
ッパー９に伝達され、第１ストッパー９は、図１の位置
から図３に示されるごとく液溜め内孔１４内へ入り、第
１ストッパー９による第１薬液２２のシール作用が失わ
れるので、第１薬液２２は、爾後の継続するプランジャ
ーロッド７の押進による第２ストッパー１１の押進によ
り押圧され、凹条溝１８と第１ストッパー９の外周面と
の間の間隙を通り、液溜め内孔１４内へ流入すると同時
に、液溜め内孔１４内にある空気や気泡が全て筒外へ排
出され、それに続いて注射針３から第１薬液２２が注出
されて来るので、これを確認した上で注射針３を注射部
位に穿刺し、次に図４に示すごとく、第２ストッパー１
１が第１ストッパー９の背面に当接した時点から、液溜
め内孔１４内の第１薬液の全量が注出されるに至り、図
５に示す状態となる。

【００３１】前記図５に示すごとく、第２ストッパー１
１が第１ストッパー９の背面に当接し、第１薬液の全量
が注出され、第１ストッパー９の前面が液溜め内孔１４
の前壁に当接した状態では、液溜め内孔１４の軸方向の
長さＬ１が、第１，第２の両ストッパー９，１１の軸方
向長さＬ２，Ｌ３の長さの和より長いことにより、第２
ストッパー１１による第２薬液２３のシール作用も失わ
れ、第２薬液は爾後のプランジャー１０の押進により、
第１薬液と同一経路を経て注射針３から注出され、図６
に示されるごとく、プランジャー１０が第２ストッパー
１１の背面に当接した時点で第１，第２の両薬液の注射
が完了する。

【００３２】図７ないし図１４は、請求項２の発明の実
施の一例を示しており、筒先部２４の液溜め内孔２５の
軸方向長さＬ４が、注射器外筒２６の前室２７内の第１
薬液２８の全量と第１ストッパー２９および第２ストッ
パー３０とを収容できる長さかそれより僅かに長い長さ
に設定されている。

【００３３】またプランジャー３１の軸方向長さＬ５
が、前記第１薬液２８の全量を貯溜する液溜め内孔２５
における貯溜部位３２の軸方向長さＬ６より長く設定さ
れている。

【００３４】また図示実施例では、注射器外筒２６内に
おける第１ストッパー２９と第２ストッパー３０との間
隔および第２ストッパー３０とプランジャー３１との間
隔が、それぞれ第１薬液２８および第２薬液３３の収容
量より多い容積に設定されているが、充填薬液量と同容
積であってもよい。

【００３５】請求項２の発明における２室式容器兼用注
射器におけるその余の構成は、請求項１の発明の構成と
全く同一である。

【００３６】図９ないし図１４は、第１，第２の両スト
ッパーおよびプランジャーの各間隔が充填される薬液量
より多く設定されている場合の注射時の作動順序を示し
ている。

【００３７】この実施例の場合、第１薬液２８および第
２薬液３３に充填時に気泡が含有されており、気体３
４，３５が前室２７および後室３６内に遊離して存在す
るケースである。

【００３８】図７に示される状態において、注射針３７
を上方に向け、プランジャーロッド３８を矢印Ｙ方向に
押進させると、第１の実施例における作動順序と同じく
図９に示されるごとく、第１ストッパー２９が、筒先部
２４の液溜め内孔２５に進入すると同時に、第１ストッ
パー２９による前室２７のシール作用が失われる。

【００３９】この状態でさらにプランジャーロッド３８
を押進させると、気体３４が液溜め内孔２５の凹条溝３
９を通り、注射針３７から器外へ排出され、図１０に示
す状態となる。

【００４０】さらにプランジャーロッド３８を押進させ
ると、前室２７内の第１薬液２８が液溜め内孔２５内へ
流入し、第２ストッパー３０が第１ストッパー２９の背
面に当接した時点で第１薬液２８の全量が液溜め内孔２
５内へ移し替えられ、図１１に示す状態となる。

【００４１】プランジャーロッド３８の押進を続け、第
２ストッパー３０が液溜め内孔２５に進入すると同時
に、第２ストッパー３０による後室３６のシール作用が
失われる。

【００４２】この状態でプランジャーロッド３８をさら
に押進させると、後室３６内の気体３５が凹条溝３９を
通り、また液溜め内孔２５内の第１薬液２８内を浮上し
て注射針３７から排出され、図１２に示す状態となり、
前室２７および後室３６内の気体３４，３５が完全に排
除される。

【００４３】図１２の状態となった後、注射針３７内の
気体を排除し、注射部位に注射針３７を穿刺し、請求項
１の発明と同様に、第１，第２の薬液の注射を行うと、
図１３の状態を経て、図１４に示す状態となる。

【００４４】請求項２の発明では図１４に示されるごと
く、第２薬液３３の全量の注射が終わった時点で、プラ
ンジャー３１の後部４０は、注射器外筒２６の内周面に
接し、シール作用を維持するので、筒先部内に貯溜され
ている第２薬液が注射器外筒内へ逆流するのを防止で
き、逆流による第２薬液の汚染，損失等を防止すること
が出来る。

【００４５】図１ないし図１４に示した各実施例は注射
器外筒１および２６が連続した１本の筒体とされている
が、注射器外筒は、実開平５ー１５２号公報に示される
手段により、図１５に示されるごとく、前筒体４１と後
筒体４２とを連結具４３で一体に結合した構造としても
よいことは勿論である。

【００４６】また各実施例では、第１，第２の各ストッ
パーが単一体とされており、第１薬液と第２薬液とを区
分封入するのに必要な個数とされているが、薬液の充填
工程によっては、実施例の個数以上でもよく、またスト
ッパーが分割されていてもよい。

【００４７】

【発明の効果】請求項１の発明によると、混注不可能な
２種の薬液を単一の注射器による１回の注射操作のみで
注射できる効果を奏する。

【００４８】しかも、注射に先だってバイアル瓶やアン
プルから注射器へ薬液を移し替える操作が全く不要とな
り、特に高粘張性の薬液の場合の煩雑な移し替え作業が
不要となるので、これらの準備作業による薬液の汚染を
防止でき、医療担当者の精神的，肉体的な負担を軽減で
きる効果も有している

【００４９】さらに注射器外筒やストッパー，プランジ
ャー等には格別の構造の付加が無いので廉価に供給でき
る利点も有する。

【００５０】請求項２の発明によると、前記諸効果に加
え第２薬液の注射完了直前における該薬液の逆流と、逆
流による第２薬液の汚染，損失とを防止できる効果があ
る。

【００５１】また前後両室に、薬液と共に、気体が存在
する場合に、薬液の漏出なしに気体のみを排出させうる
効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の発明の実施の一例の縦断面図であ
る。

【図２】図１に示すものの筒先部近傍の拡大縦断面図で
ある。

【図３】図１に示すもののプランジャーロッドの押進初
期の各部材の状態を示す縦断面図である。

【図４】プランジャーロッドの押進中期の状態を示す図
３と同様の縦断面図である。

【図５】プランジャーロッドの押進終期の状態を示す図
３と同様の縦断面図である。

【図６】注射完了時の状態を示す図３と同様の縦断面図
である。

【図７】請求項２の発明の実施の一例の縦断面図であ
る。

【図８】図７に示すものの筒先部近傍の拡大縦断面図で
ある。

【図９】図７に示すもののプランジャーロッドの押進初
期の各部材の状態を示す縦断面図である。

【図１０】図９に示す状態よりプランジャーロッドの押
進が進み、前室の気体が排出された状態を示す縦断面図
である。

【図１１】図１０に示す状態よりプランジャーロッドの
押進が進み、前室の薬液が筒先部へ移し替えられた状態
を示す縦断面図である。

【図１２】図１１に示す状態よりプランジャーロッドの
押進が進み、後室の気体が排出された状態を示す縦断面
図である。

【図１３】図１２に示す状態よりプランジャーロッドの
押進が進み、前室の薬液の注射が行われている状態を示
す縦断面図である。

【図１４】注射完了時の状態を示す図９と同様の縦断面
図である。

【図１５】注射器外筒の異なる実施例を示す縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 注射器外筒 ２，５ 端部 ３ 注射針 ４ 筒先部 ７ プランジャーロッド ８ 嵌入口 ９ 第１ストッパー １０ プランジャー １１ 第２ストッパー １２ 前室 １３ 後室 １４ 液溜め内孔 １５ 液溜め内孔の内周面 １６ 注射器外筒の端面 １７ 注射針連通孔 １８ 凹条溝 Ｄ１ 液溜め内孔の内径 Ｄ２ 注射器外筒の内径 Ｌ１，Ｌ４ 液溜め内孔の長さ Ｌ２ 第１ストッパーの長さ Ｌ３ 第２ストッパーの長さ Ｌ５ プランジャーの長さ Ｌ６ 液溜め内孔内の薬液貯溜部位の長さ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直筒形の注射器外筒の１端に、注射針固
   定用の筒先部が設けられ、該外筒の他端が、プランジャ
   ーロッドの嵌入部とされており、該注射器外筒内は、筒
   先部側端部に摺動自在に圧入された弾性材製の第１スト
   ッパーと、嵌入口端部に摺動自在に圧入された弾性材製
   のプランジャーと、第１ストッパーとプランジャーとの
   間に摺動自在に圧入された弾性材製の第２ストッパーと
   により水密に区画された前後の２室に区分されていると
   共に、前記筒先部には、注射器外筒の内孔に連続する直
   筒状の液溜め内孔が形成されており、該液溜め内孔の内
   径は、注射器外筒の内径より僅かに大径とされ、その軸
   方向長さは、前記第１ストッパーと第２ストッパーとの
   軸方向長さの和より長く設定され、かつ該液溜め内孔の
   内周面には、注射器外筒の端面から注射針連通孔に達す
   る凹条溝が設けられている２室式容器兼用注射器。
2. 【請求項２】 液溜め内孔が、注射器外筒の前室内の薬
   液の全量と、第１および第２のストッパーとを収容でき
   る軸方向長さを有し、かつプランジャーの軸方向長さ
   が、前記薬液の全量を貯溜する液溜め内孔の貯溜部位の
   軸方向長さより長く設定されている請求項１記載の２室
   式容器兼用注射器。