JPH0739395A - アンモニア測定方法及び測定装置 - Google Patents

アンモニア測定方法及び測定装置

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JPH0739395A
JPH0739395A JP5189952A JP18995293A JPH0739395A JP H0739395 A JPH0739395 A JP H0739395A JP 5189952 A JP5189952 A JP 5189952A JP 18995293 A JP18995293 A JP 18995293A JP H0739395 A JPH0739395 A JP H0739395A
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lactic acid
immobilized
acid
ammonia
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JP5189952A
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Yukie Inoue
幸枝 井上
Ryuzo Hayashi
隆造 林
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、酵素反応を利用した迅速かつ簡便
なアンモニアの測定方法および測定装置に関する。 【構成】試料液をα−ケトグルタル酸、ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチド還元型とともにL−グルタミ
ン酸脱水素酵素4に作用させることにより、ニコチンア
ミドアデニンジヌクレオチド還元型を消費させ、次に
ピルビン酸とともにL−乳酸脱水素酵素5に作用させ
の反応で消費されずに残ったニコチンアミドアデニンジ
ヌクレオチド還元型に対応する量のL−乳酸を生成さ
せ、さらに前記生成したL−乳酸をL−乳酸酸化酵素
6に作用させ、L−乳酸酸化酵素によりL−乳酸が酸化
される際に増加または減少する電極活性物質を検知する
ことによる、アンモニア測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酵素反応を利用した迅
速かつ簡便なアンモニアの測定方法および測定装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】アンモニアはアミノ酸や尿素の分解反応
や高分子化合物の脱アミノ反応によって得られる化合物
であり、その定量法にも各種の方法が知られている。ま
たアンモニアを測定することができれば、あらかじめ存
在するアンモニア量を測定し、脱アミノ反応とを組み合
わせて各種成分の定量を行うことができるためその利用
価値が高い。
【0003】アンモニアの定量法としては、インドフェ
ノール青による比色法が知られている。この方法では
酸、アルカリや金属イオン等を使用するため危険な操作
があり、また廃液処理が困難であった。また最終検出手
段が比色法であるため、特に、食品等の濁りの多い試料
や着色した試料では抽出や脱色等の前処理が必要となり
測定操作が煩雑であった。
【0004】また近年、酵素を使用するアンモニア定量
方法が提案されている。この方法は酸、アルカリや金属
イオンを使用せず安全であり、また選択性も高いので多
く用いられている。なかでもα−ケトグルタル酸とニコ
チンアミドアデニンジヌクレオチド還元型(以下NAD
Hと略す)を共存させグルタミン酸脱水素酵素(以下G
LDHと略す)を作用させ、NADHの減少による吸光
度の減少を測定するという方法が知られている。しか
し、この方法でも前述したとおり比色法による濁り、着
色等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来開
示されたアンモニアの測定方法では、充分実用的な測定
方法とは言い難い。本発明は、酵素反応と、電気化学的
検出器を利用することにより、アンモニアを簡便に測定
することができる測定装置および測定方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は下記に示
す実施態様に例示されるが、これらに限定されるもので
はない。
【0007】(1) 本発明は、試料液中のアンモニ
アをα−ケトグルタル酸、ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド還元型とともにL−グルタミン酸脱水素酵素
に作用させることにより、ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド還元型を消費させ、 次にピルビン酸とともにL−乳酸脱水素酵素(以下L
−LDHと略す)に作用させの工程で消費されずに残
ったニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型の量
に対応する量のL−乳酸を生成させ、 さらに生成した前記L−乳酸をL−乳酸酸化酵素(以
下LODと略す)に作用させ、L−乳酸が酸化される際
に増加または減少する電極活性物質を検知することによ
る、アンモニア測定方法である。
【0008】(2) また、本発明は、L−乳酸脱水素
酵素固定化体、L−乳酸酸化酵素固定化体、及び前記L
−乳酸酸化酵素固定化体の作用により増加または減少す
る電極活性物質を検知する電極、を具備するニコチンア
ミドアデニンジヌクレオチド還元型の測定装置を開示す
る。
【0009】(3) 本発明は、更にL−グルタミン酸
脱水素酵素固定化体を具備し、試料中のアンモニアを測
定することができる上記の測定装置を開示する。
【0010】(4) 試料中のアンモニアをα−ケト
グルタル酸、NADHとともにGLDHに作用させ(N
ADHを消費す)る機構、 前記反応液をピルビン酸とともにL−LDHに作用さ
せ(残ったNADHに対応する量のL−乳酸を生成す)
る機構、 さらに前記反応液をLOD固定化体に作用させる機
構、 LODにより試料中のL−乳酸が酸化される際に増加
または減少する電極活性物質を検知する電極、を具備す
る測定装置。
【0011】(5) (4)の測定装置において更にL
−LDHが固定化体である測定装置。
【0012】(6) (5)の測定装置において更にG
LDHが固定化体であるアンモニア測定装置。
【0013】(7)基質酸化体とともに補酵素還元体を
脱水素酵素に作用させ補酵素還元体量に対応する量の基
質還元体を生成させ、更に生成した前記基質還元体を基
質還元体酸化酵素に作用させ、基質還元体が酸化される
際に増加または減少する電極活性物質を検知することに
よる補酵素還元体の測定方法。
【0014】
【作用】本発明において利用するGLDH、L−LDH
ならびにLODの酵素反応は以下のように示される。
【0015】GLDH反応:NH4 + +α−ケトグルタ
ル酸+NADH+H+→L−グルタミン酸+H2 O+N
AD+
【0016】L−LDH反応:ピルビン酸+NADH+
+ →L−乳酸+NAD+
【0017】LOD反応:L−乳酸+O2 →ピルビン酸
+H2 2
【0018】まず、試料中のアンモニアからはα−ケト
グルタル酸とNADHの存在下で、GLDHによりL−
グルタミン酸とNADが生成する。一方、ピルビン酸か
らはNADHの存在下でL−LDHによりL−乳酸が生
成する(図3)。
【0019】どちらの酵素もNADHを消費する反応を
進行させる。測定においてはまず、一定濃度のNADH
を加えたアンモニアを含む試料をα−ケトグルタル酸の
存在下で、GLDHに作用させる。この反応によりNH
4 +量に対応した量のNADHが消費される。次に、残
存するNADHをピルビン酸の存在下でL−LDHに作
用させてL−乳酸を生成させる。生成したL−乳酸の量
はLOD反応を用いて測定出来る。L−乳酸は溶存酸素
とともにLODの作用で、ピルビン酸と過酸化水素にな
る。
【0020】この際の減少した酸素量或いは生成した過
酸化水素量を電気化学的に検出すれば、L−乳酸生成量
を求めることができる。このL−乳酸生成量は、GLD
H反応後の残存NADH量と対応しているから、NAD
Hの消費量を求めることが出来る。このNADH消費量
はアンモニア量に対応しているから、LOD反応におけ
る電極活性物質の測定からアンモニアの定量を行うこと
が可能となる。
【0021】酵素の使用法は溶液法、固定化法のどちら
で使用してもよい。溶液法の場合は各々の酵素において
必要な活性量を、各々の酵素の最適条件で使用すること
ができるという利点がある。一方固定化法では多くの試
料を同一条件で測定することが簡単にでき、しかも酵素
の繰り返し利用ができるという利点がある。本発明のよ
うに3種類の酵素反応を連続して行う場合は、固定化酵
素と溶液酵素をとりまぜて使用することもできる。この
場合理論的にはどの段階を固定化してもかまわないが、
実用上は反応の前処理的な使用法で溶液酵素を加える形
になるので、反応の前段階は溶液法、後段階は固定化法
という方法が使用しやすい。
【0022】具体的には、すべて溶液酵素、LOD
のみが固定化酵素、GLDHのみが溶液酵素であり、
L−LDHとLODは固定化酵素、すべて固定化酵素
の4種類が例示できる。ただし、どの場合もそれぞれの
酵素反応が終了した後、次の酵素反応を開始しないとリ
サイクル反応をおこしたり、反応が定量的に進まないこ
とが考えられる。そのため、酵素を固定化して用いる場
合は、それぞれの酵素を固定化した担体を別々のリアク
ターに充填して配置することが好ましい。また溶液法で
は温度やpHを変化させ、先の酵素反応で用いた酵素を
失活させたり妨害が起らないよう活性を低くして用いれ
ばよい。また固定化酵素と溶液酵素を組み合わせる場合
も、固定化酵素に接触させる試料中の酵素の活性比を低
くしておき実際上妨害が起らないようにすることが出来
る。
【0023】固定化法で測定する場合、特に比活性の低
い酵素を使用する場合は、変換反応を完全に行うことは
測定時間がかかりすぎるため実用上好ましくない。その
場合でも標準液及び試料をそれぞれ同一条件下で反応さ
せて、検量線を作成し、或いは試料の測定を行えば得ら
れた検量線に代入することにより正しい測定値を得るこ
とができる。
【0024】当然、溶液法でも同じであるが、溶液法で
は酵素量の調節が簡単であるので、完全に反応が終了し
てから次の反応を行う方が実用上操作が簡単である。
【0025】酵素の固定化法は、特に限定されず、吸着
法、化学結合法、包括法等を用いることができる。中で
も強固な固定化体を作成できる化学結合法が望ましい。
固定化に用いる担体にはケイソウ土、シリカゲル、ガラ
スビーズ、アルミナ、セラミック、カーボン、活性炭、
モレキュラーシーブ、シリコンゴム、セルロース、アガ
ロース、アミノ酸系ポリマー等が使用できる。化学結合
法としては、担体表面にアミノシラン化試薬でアミノ基
を導入し、さらにグルタルアルデヒド等の多官能性アル
デヒドを用いてホルミル化を行った後、酵素を接触させ
て固定化する方法が例示できる。
【0026】固定化酵素の形態は、電極表面の膜上に固
定化する方法、担体に固定化しカラム等のリアクターに
充填する方法、膜や中空糸を利用したリアクター等が考
えられる。なかでもカラムに固定化した担体を充填する
方法は、電極表面に固定化する場合に比べ固定化できる
酵素量を多くすることができ、反応に十分な量の酵素を
簡単に固定化することができる。またカラムの素材は、
アクリル樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、ガラスや
ステンレス等の金属等あるいはこれらを組み合せたもの
を用いることができる。
【0027】LODを用いたL−乳酸の定量には、減少
した酸素または増加した過酸化水素等を検出すればよ
い。また、ジクロロインドフェノール、フェリシアン化
カリウム、ベンゾキノンなどの電子伝達体、所謂メディ
エーター等を介在させ測定することもできる。酸素、過
酸化水素等の電極活性物質の増減を電極によって電流値
に変換して測定する電気化学的測定法は分光光度計を用
いる測定と比較して試料の濁りや、着色物質に影響され
ず、操作が簡単であり好ましい。
【0028】電気化学的測定法において使用する酸素電
極は、カルバニ型、クラーク型等各種公知のものを利用
できる。過酸化水素電極としては、アノード基体に炭
素、白金、ニッケル、パラジウム等を用い、カソード側
に銀等を用いた公知のものを利用できる。一般にアノー
ドとしては、過酸化水素に対する過電圧が低く高感度が
得られるという理由から白金を用いることが多い。そし
て電極表面にポリシロキサン膜、アクリル樹脂膜、蛋白
膜、アセチルセルロース膜等の選択透過膜を有している
形式の電極が妨害物除去の観点から望ましい。電極系は
作用電極、対極より構成される2電極の過酸化水素電極
や酸素電極が利用できる。また安定性、精度の点からは
作用電極、参照電極、対極より構成される3電極のもの
が好ましい。
【0029】反応系に用いるNADHの使用方法として
は、あらかじめ試料に添加しておくことができる。また
α−ケトグルタル酸とピルビン酸の使用方法は試料に添
加してもよいし、GLDHおよびL−LDHを固定化し
て使用する場合はキャリヤーに添加してもよい。試料に
添加する場合、例えばα−ケトグルタル酸は2mMから
10mM、ピルビン酸は2mMから10mM程度が好ま
しく、この方法は試料数が少ない場合に適している。ま
た、フロー方式でキャリヤーに添加する場合は例えばα
−ケトグルタル酸の濃度は0.5mMから5mM程度、
ピルビン酸で0.5mMから5mM程度が好ましい。こ
の方法は試料数が多い場合に適している。またNADH
の濃度はアンモニアによって消費しつくされない程度で
あり、かつL−乳酸の定量範囲である必要があるので例
えば10mM程度が好ましい。
【0030】送液されるキャリヤーとしては例えば固定
化酵素に適したpHであるpH7付近で緩衝能があり、
電極に電気化学的な影響を及ばさないリン酸塩等の緩衝
液が用いられる。また、GLDHの反応ではpH8.5
付近のグリシン緩衝液を使用することができる。
【0031】実際の測定における濃度の算出方法は、一
定濃度のNADHを含むアンモニアの標準液により検量
線を作成し、試料にも同濃度のNADHを添加し検量線
にあてはめて定量する。このとき、アンモニアが多いほ
ど検出値は低くなり、NADHのみの場合が最大値を示
す。また、この検出方法では最終物質がL−乳酸である
ので試料にL−乳酸が含まれている場合は元来試料中に
含まれていたL−乳酸の量を差し引かなければならな
い。元来試料中に含まれていたL−乳酸の検出には、本
発明の装置を利用してGLDHとL−LDHの反応段階
を省き、LOD反応により電気化学的に測定することが
できる。
【0032】図3は、本発明の酵素反応を示す。本発明
は、(A)で示すL−グルタミン酸脱水素酵素によるN
ADHの消費反応と(B)で示すNADHの測定反応と
からなっている。以上の説明は、図3(B)の反応が補
酵素還元体,基質酸化体,脱水素酵素,基質還元体が、
それぞれNADH,ピルビン酸,L−乳酸脱水素酵素,
L−乳酸である脱水素酵素反応と、基質還元体,基質酸
化体,酸化酵素がL−乳酸,ピルビン酸,L−乳酸酸化
酵素である酸化酵素反応を組み合わせたものについてで
ある。
【0033】同様の測定は例えば、補酵素還元体,基質
酸化体,脱水素酵素,基質還元体が、それぞれNAD
H,アセトアルデヒド,アルコール脱水素酵素,エタノ
ールである脱水素酵素反応と、基質還元体,基質酸化
体,酸化酵素がエタノール,アセテトアルデヒド,アル
コール酸化酵素である酸化酵素反応を組み合わせて行う
ことができる。また、図3(A)の反応ではL−グルタ
ミン酸脱水素酵素反応を利用しているが、アンモニアが
関与する各種アミノ酸脱水素酵素反応及び対応する2−
オキソ酸を利用することができる。ただし、反応(A)
と反応(B)では補酵素が一致している必要がある。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の内容をさら
に詳細に説明するが、もちろん本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0035】実施例1 図1に示すフロー型測定装置にGLDH、L−LDH、
LODのそれぞれを固定化したカラム、過酸化水素電極
(7)を配置し、送液するキャリヤー中にα−ケトグル
タル酸とピルビン酸を添加してアンモニアの検量線を作
成した。
【0036】〔1〕GLDHカラムの製造 焼成したケイソウ土である耐火レンガ(30〜60メッ
シュ)150mgをよく乾燥し、10%γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランの無水トルエン溶液に1時間浸
漬した後、よくトルエンで洗浄し、乾燥する。こうして
アミノシラン化処理した担体を5%グルタルアルデヒド
に1時間浸漬した後、よく蒸留水で洗浄し、最後にpH
7.0、100mMのリン酸ナトリウム緩衝液で置き換
え、この緩衝液をできるだけ除いておく。このホルミル
化した耐火レンガにpH7.0、100mMリン酸ナト
リウム緩衝液にGLDH(ベーリンガー社製)を100
0ユニット/mlの濃度で溶解した溶液200μlを接
触させ、0〜4℃で1日放置し固定化する。この酵素固
定化担体を内径3.5mm、長さ30mmのアクリル製
のカラムに充填しGLDH固定化カラムとした。
【0037】〔2〕L−LDH固定化カラムの製造 焼成したケイソウ土である耐火レンガ(30〜60メッ
シュ)150mgを用いて〔1〕と同様にホルミル化
し、pH7.0、100mMリン酸ナトリウム緩衝液に
L−LDH(ベーリンガー社製)を250ユニット/m
lの濃度で溶解した溶液200μlを接触させ、0〜4
℃で1日放置し固定化する。この酵素固定化担体を内径
3.5mm、長さ30mmのアクリル製のカラムに充填
しL−LDH固定化カラムとした。
【0038】〔3〕LOD固定化カラムの製造 焼成したケイソウ土である耐火レンガ(30〜60メッ
シュ)150mgを用いて〔1〕と同様にホルミル化
し、pH7.0、100mMリン酸ナトリウム緩衝液に
LOD(シグマ社製)50ユニット/mlの濃度で溶解
した溶液200μlを接触させ、0〜4℃で1日放置し
固定化する。この酵素固定化担体を内径3.5mm、長
さ30mmのアクリル製のカラムに充填しLOD固定化
カラムとした。
【0039】〔4〕過酸化水素電極の製造 直径2mmの白金線の側面を熱収縮テフロンで被覆し、
その線の一端をやすりおよび1500番のエメリー紙で
平滑に仕上げる。この白金線を作用極、1cm角型白金
板を対極、飽和カロメル電極を参照極として、0.1M
硫酸中、+2.0Vで10分間の電解処理を行う。その
後白金線をよく水洗した後、40℃で10分間乾燥し、
10%γ−アミノプロピルトリエトキシシランの無水ト
ルエン溶液に1時間浸漬後、洗浄する。牛血清アルブミ
ン(シグマ社製、Fraction V)20mgを蒸
留水1mlに溶解し、その中にグルタルアルデヒドを
0.2%になるように加える。この混合液を手早く先に
用意した白金線上に5μlのせ、40℃で15分間乾燥
硬化して過酸化水素選択透過膜を形成し、これを過酸化
水素電極とした。
【0040】また参照電極としてはAg/AgCl参照
電極を用い、測定用セルから緩衝液を排出する配管の一
部を導電性の配管とし、これを対極として利用した。
【0041】〔5〕測定装置 図1に示すフロー型測定装置を用いた。まず、緩衝液槽
(1)より緩衝液をポンプ(2)により送液し、サンプ
ラ(3)により試料5μlを注入する。注入された試料
はまずGLDH固定化カラム(4)を通過し、次にL−
LDH固定化カラム(5)を通過する。最後にLOD固
定化カラム(6)を通過し、過酸化水素電極(7)で電
流値の変化が検出される。電極における電流値の変化は
検出器(8)により検出される。さらに信号をパーソナ
ルコンピュータ(11)に送ることもできる。
【0042】キャリアーとして用いる緩衝液の組成は1
00mMリン酸ナトリウム、50mM塩化カリウム、1
mMアジ化ナトリウム、1mMα−ケトグルタル酸、1
mMピルビン酸を含みpH7.0である。ポンプの流速
は1.0ml/分であった。
【0043】〔6〕標準液の測定 〔5〕の測定装置に蒸留水、1、2、5、8mMのL−
乳酸試料、2、5、8、10mMのNADH試料、それ
ぞれ10mMのNADHを含む0、2、5、8、10m
Mのアンモニア試料を注入すると電極で得られた電流値
は表1のようになった。次の検量線が得られた。ただ
し、Yは電流値(nA)、Xは試料中の物質濃度(m
M)とする。
【0044】
【表1】
【0045】L−乳酸検量線 Y=25.90
X+0.6 NADH検量線 Y=14.58X−1.2 アンモニア検量線 Y=−3.54X+145.
【0046】実施例2 図2に示すLOD固定化カラム(25)、過酸化水素電
極(26)を配置したフロー型測定装置を用いた。あら
かじめ試料にα−ケトグルタル酸とNADHを加えGL
DHに作用させ、次にピルビン酸を加えL−LDHに作
用させ生成したL−乳酸を前記フロー型測定装置で測定
することによりアンモニアの検量線を作成した。
【0047】〔1〕LODカラムの製造 実施例1の〔3〕と同様にLODを固定化した担体を作
成しカラムに充填した。
【0048】〔2〕過酸化水素電極の製造 実施例1の〔4〕と同様に過酸化水素電極を作成した。
【0049】〔3〕測定装置 図2に示すフロー型測定装置を用いた。まず、緩衝液槽
(21)より緩衝液をポンプ(22)により送液し、サ
ンプラ(23)により試料5μlを注入する。注入され
た試料はLOD固定化カラム(25)を通過し、過酸化
水素電極(26)で電流値の変化が検出される。それぞ
れの電極で電流値の変化は検出器(27)により検出さ
れる。さらに信号をパーソナルコンピュータ(30)に
送ることもできる。
【0050】緩衝液の組成は100mMリン酸ナトリウ
ム、50mM塩化カリウム、1mMアジ化ナトリウム、
を含みpH7.0である。ポンプの流速は1.0ml/
分であった。
【0051】〔4〕GLDHとの反応 0、2、4、10mMのアンモニア標準液0.5ml
に、α−ケトグルタル酸20mM、NADH16mM、
グリシン50mM、GLDH100U/mlでpH8.
5の溶液を0.5ml加えよく混和し37℃で30分放
置した。
【0052】〔5〕L−LDHとの反応 〔4〕の反応液1.0mlにピルビン酸10mM、リン
酸200mM、L−LDH5U/mlでpH7.0の溶
液を1ml加えよく混和し、室温で30分放置した。
【0053】〔6〕標準液の測定 〔3〕の測定装置に蒸留水、1、2、5mMのL−乳
酸、最終濃度0、0.5、1、2.5mMのアンモニア
と、それぞれ4mMのNADHを含む〔5〕の反応液を
注入すると電極で得られた電流値は表2のようになり、
次の検量線が得られた。ただし、Yは電流値(nA)、
Xは試料中の物質濃度(mM)とする。
【0054】
【表2】
【0055】L−乳酸検量線 Y= 33.0
5X+ 0.3 アンモニア検量線 Y=−32.99X+13
2.2
【0056】
【発明の効果】本発明の測定装置を用いることにより、
アンモニアの測定が短時間で正確に簡単にできるように
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で用いたフロー型アンモニア測
定装置の図である。
【図2】図2は実施例2で用いたフロー型測定装置の図
である。
【図3】図3は本発明の酵素反応を示す。(A)はL−
グルタミン酸脱水素酵素反応を示し、(B)はL−乳酸
脱水素酵素反応とL−乳酸酸化酵素反応を示す。
【符号の説明】
1 緩衝液槽 2 ポンプ 3 サンプラ 4 GLDH固定化カラム 5 L−LDH固定化カラム 6 LOD固定化カラム 7 過酸化水素電極 8 検出器 9 シングルボードコンピュータ 10 RS232Cコード 11 パーソナルコンピュータ 12 サンプラ制御信号 13 送液ポンプ制御信号 14 廃液 21 緩衝液槽 22 ポンプ 23 サンプラ 24 恒温槽 25 LOD固定化カラム 26 過酸化水素電極 27 検出器 28 シングルボードコンピュータ 29 RS232Cコード 30 パーソナルコンピュータ 31 サンプラ制御信号 32 送液ポンプ制御信号 33 廃液

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料液中のアンモニアをα−ケトグル
    タル酸、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型
    とともにL−グルタミン酸脱水素酵素に作用させること
    により、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド還元型
    を消費させ、 次にピルビン酸とともにL−乳酸脱水素酵素に作用さ
    せの工程で消費されずに残ったニコチンアミドアデニ
    ンジヌクレオチド還元型の量に対応する量のL−乳酸を
    生成させ、 さらに生成した前記L−乳酸をL−乳酸酸化酵素に作
    用させ、L−乳酸が酸化される際に増加または減少する
    電極活性物質を検知することによる、アンモニア測定方
    法。
  2. 【請求項2】 L−乳酸脱水素酵素固定化体、L−乳酸
    酸化酵素固定化体、及び前記L−乳酸酸化酵素固定化体
    の作用により増加または減少する電極活性物質を検知す
    る電極、を具備する測定装置。
  3. 【請求項3】 更にL−グルタミン酸脱水素酵素固定化
    体を具備する請求項2記載のアンモニア測定装置。
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