JPH0739090A - 永久磁石形モータ - Google Patents

永久磁石形モータ

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JPH0739090A
JPH0739090A JP5180221A JP18022193A JPH0739090A JP H0739090 A JPH0739090 A JP H0739090A JP 5180221 A JP5180221 A JP 5180221A JP 18022193 A JP18022193 A JP 18022193A JP H0739090 A JPH0739090 A JP H0739090A
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JP
Japan
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permanent magnet
magnetic
center
rotor
magnetic orientation
Prior art date
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Application number
JP5180221A
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English (en)
Inventor
Isamu Nitta
勇 新田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH0739090A publication Critical patent/JPH0739090A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コギングトルクを低減し、振動や騒音、回転
むらを小さくする。 【構成】 円弧状をなす永久磁石25の各部の磁気配向
26が、永久磁石25の外側の一点(磁気配向中心2
7)に集中するように着磁する。そして、磁気配向中心
27と永久磁石25の平均弧状線28との間の磁気配向
中心距離をL、永久磁石25の平均半径をR、永久磁石
25の径方向の厚さをtとしたときに、(t/2)<L
≦10×Rの関係が成立するように設定する。これによ
り、永久磁石25による空隙磁束密度分布は正弦波に近
い分布となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、永久磁石を界磁手段と
して有する回転子を備えた永久磁石形モータに関する。
【0002】
【従来の技術】コア付き永久磁石形モータに発生するコ
ギングトルクは、誘起電圧つまり永久磁石の起磁力のパ
ラメータによって支配される。起磁力の分布は、回転子
の永久磁石と固定子鉄心との間の空隙に発生する空隙磁
束密度分布に比例する。よって、この空隙磁束密度分布
によりコギングトルクが支配されるともいえる。また、
この空隙磁束密度分布は周期的なため、磁極ピッチの2
倍の機械角を基本周期とする周波数成分の合成としてと
らえることができる。
【0003】しかして、永久磁石形モータにおける回転
子の従来構成を図9に示す。同図において、回転子1
は、回転軸2と、この回転軸2の外周部に設けられた回
転子鉄心3と、この回転子鉄心3の外周部に環状に配置
された断面が円弧状をなす複数個の永久磁石4とから構
成されている。そして、各永久磁石4は、各部の磁気配
向5が、回転子1の中心(回転軸2の中心)と永久磁石
4の周方向中央部とを結ぶ直線6と平行となるように、
換言すれば磁気配向中心が無限遠となるように着磁され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来構
成のものでは、回転子と固定子との間の永久磁石による
空隙磁束密度分布が正弦波と大きく異なるため(図5参
照)、コギングトルクが大きく、モータとしての振動や
騒音が大きいという問題点があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、コギングトルク
を低減できて、振動や騒音を小さくできると共に、回転
むらも小さくできる永久磁石形モータを提供するにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定子の内側
に回転可能に配設され、略円筒状をなし周方向に複数極
に着磁された永久磁石または断面が略円弧状をなして複
数個が環状に配置された永久磁石を界磁手段として有す
る回転子を備えた永久磁石形モータにおいて、前記永久
磁石の各磁極における各部の磁気配向が永久磁石の外側
の一点に集中するように磁場整形すると共に、その磁気
配向中心が回転子の回転中心と磁極の周方向中央部とを
結ぶ直線上に位置するように設定し、前記磁気配向中心
と永久磁石の平均弧状線との間の磁気配向中心距離を
L、永久磁石の平均半径をR、永久磁石の径方向の厚さ
をtとしたときに、 (t/2)<L≦10×R の関係が成立するように設定したことを特徴とするもの
である。
【0007】
【作用】上記した手段によれば、永久磁石による空隙磁
束密度分布は、磁極の中央部において大きく、両側部に
おいて小さくなり、正弦波に近い分布となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1ないし
図8を参照して説明する。まず、モータの全体構成を示
す図2において、モータの外殻を構成するモータフレー
ム11は、2個のフレーム12、13をボルト14によ
り連結して構成されていて、このモータフレーム11の
内側に固定子15が設けられている。固定子15は、環
状をなし多数のスロット16を有した固定子鉄心17
(図3参照)と、スロット16に巻装された複数の固定
子巻線18とから構成されている。
【0009】固定子15の内側には、固定子鉄心17の
内周面との間に所定の空隙19を存する状態で回転子2
0が回転可能に配設されている。この回転子20は、上
記フレーム12,13に軸受21、22を介して回転自
在に支承された回転軸23と、この回転軸23の外周部
に設けられた回転子鉄心24と、この回転子鉄心24の
外周部に環状に配置された4個のフェライト製の永久磁
石25とから構成されており、各永久磁石25の外面が
空隙19に臨んでいる。また、各永久磁石25は、断面
が円弧状をなしていて、隣どうしが逆極となるように配
置されている(図3参照)。
【0010】そして、各永久磁石25は、図1に示すよ
うに、各部の磁気配向26が永久磁石25の外側の一
点、すなわち磁気配向中心27に集中するように着磁さ
れていて、その磁気配向中心27が回転子20の回転中
心である回転軸23の中心Oと磁極の周方向中央部であ
る永久磁石25の周方向中央部とを結ぶ直線O−S上に
位置するように設定している。
【0011】ここで、永久磁石25の外周面と内周面と
の中間の線を平均弧状線28とし、上記直線O−Sとそ
の平均弧状線28との交点をrとする。そして、上記磁
気配向中心27とその交点rとの間の距離を磁気配向中
心距離と定義し、この磁気配向中心距離をL、永久磁石
25の平均半径をRとしたときに、本実施例では、これ
ら磁気配向中心距離Lと平均半径Rとを等しくなるよう
に設定している(L=R)。
【0012】図4は1極分の永久磁石25による磁気配
向26の状態を示したものである。この図4では、固定
子鉄心のスロット形状による影響を省くように、永久磁
石25をスロットのない平滑固定子鉄心29と対向させ
た状態を示している。この図4において、永久磁石25
における各部の磁束は、永久磁石25の内部では直線O
−Sひいては磁気配向中心27に向かい、その後外部に
放射されていることがわかる。
【0013】図5には、1極分の空隙磁束密度の径方向
の分布を示している。この図5において、本実施例にお
ける磁束密度の分布は、磁極の中央部において大きく、
両側部において小さくなっており、従来例の場合に比べ
て、正弦波に近い分布となっていることがわかる。
【0014】また、図6は磁束密度スペクトル(次数ご
との磁束密度)を示したものであり、この図6におい
て、本実施例の場合には、従来例の場合に比べて、3次
以上の高調波を大きく減少させていることがわかる。
【0015】モータが発生するトルクは、コギングトル
クを発生させる高調波成分が無い正弦波が望ましい。本
実施例はこの理想的な磁束密度分布に近づける手法の一
つである。図7には本実施例と従来例とで発生するコギ
ングトルク波形を示している。ただし、この図7は、各
角度におけるコギングトルクの瞬時値を従来例のピーク
−ピーク値(以下、P−P値と称する)で除し正規化し
ている。
【0016】次に、永久磁石25における磁気配向中心
27の位置について考察する。前記磁気配向中心距離L
の値を無限大とした場合、磁気配向中心は無限遠とな
り、従来例と同じになる。よって、その磁気配向中心距
離Lの値を正の有限値とした場合には、いずれも従来例
に対してコギングトルクを小さくできることになる。ま
た、磁気配向中心距離Lの値を小さくしていくと、モー
タの出力もわずかながら減少していくので、これを考慮
する必要がある。ここで、本発明の効果を総合評価する
ために、コギングトルクの低減比Gを定義する。
【0017】Ga =(Tca×Oz )/(Tcz×Oa ) ただし、Ga :本実施例の低減比 Tca:本実施例のコギングトルク(P−P値) Tcz:従来例のコギングトルク(P−P値) Oa :本実施例のモータ出力 Oz :従来例のモータ出力 この低減比Gの値が小さいほど、実効的にコギングトル
クを低減できたことになる。
【0018】図8は上記磁気配向中心距離Lと低減比G
との関係を示したものである。この図8において、磁気
配向中心距離Lの値が小さいほど低減比Gの値が減少す
ることがわかる。ただし、永久磁石25の径方向の厚さ
をtとした場合(図1参照)、磁気配向中心距離Lが
(t/2)以下、すなわちL≦(t/2)となると、永
久磁石25の内部に磁気配向中心があることになり、磁
気回路を形成できなくなるため、必ずL>(t/2)で
なければならない。
【0019】また、図8は、磁気配向中心距離Lの値が
大きくなっていくと、従来例の値G=1に漸近すること
が示されている。よって、磁気配向中心距離Lの値が1
0R以下、すなわち、L≦10×Rであれば従来例に対
して有意差が生ずる。ちなみに、L=10Rの場合に
は、低減比Gを従来例に対して約15%低減できること
になる。
【0020】なお、上記した実施例では、永久磁石25
は磁極ごとに4個に分かれていたが、本発明は、複数極
ごと若しくは全体として一つの永久磁石で構成した場合
にも適用することができる。また、固定子鉄心17のス
ロット数や、永久磁石25の磁極数も実施例以外の場合
も同様に適用することができる。
【0021】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば、永久磁石による空隙磁束密度分布を正弦波に
近い分布とすることができ、これに伴いコギングトルク
を低減できて、振動や騒音を小さくできると共に、回転
むらも小さくできるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、永久磁石の磁
気配向状態を示す図
【図2】モータ全体の縦断側面図
【図3】要部の横断面図
【図4】回転子を平滑固定子鉄心の内側に配置した状態
の磁束を示す図
【図5】空隙磁束密度分布を示す図
【図6】磁束密度スペクトル(次数ごとの磁束密度)を
示す図
【図7】コギングトルク波形を示す図
【図8】コギングトルクの低減比を示す図
【図9】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
15は固定子、19は空隙、20は回転子、25は永久
磁石、26は磁気配向、27は磁気配向中心、28は平
均弧状線、Lは磁気配向中心距離、Rは平均半径、tは
厚さである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子の内側に回転可能に配設され、略
    円筒状をなし周方向に複数極に着磁された永久磁石また
    は断面が略円弧状をなして複数個が環状に配置された永
    久磁石を界磁手段として有する回転子を備えた永久磁石
    形モータにおいて、 前記永久磁石の各磁極における各部の磁気配向が永久磁
    石の外側の一点に集中するように磁場整形すると共に、
    その磁気配向中心が回転子の回転中心と磁極の周方向中
    央部とを結ぶ直線上に位置するように設定し、 前記磁気配向中心と永久磁石の平均弧状線との間の磁気
    配向中心距離をL、永久磁石の平均半径をR、永久磁石
    の径方向の厚さをtとしたときに、 (t/2)<L≦10×R の関係が成立するように設定したことを特徴とする永久
    磁石形モータ。
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