JP2016165185A - 電動モータ - Google Patents

電動モータ Download PDF

Info

Publication number
JP2016165185A
JP2016165185A JP2015044677A JP2015044677A JP2016165185A JP 2016165185 A JP2016165185 A JP 2016165185A JP 2015044677 A JP2015044677 A JP 2015044677A JP 2015044677 A JP2015044677 A JP 2015044677A JP 2016165185 A JP2016165185 A JP 2016165185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
electric motor
wall portion
magnet
magnetic flux
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015044677A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6565228B2 (ja
Inventor
学 河治
Manabu Kawaji
学 河治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2015044677A priority Critical patent/JP6565228B2/ja
Publication of JP2016165185A publication Critical patent/JP2016165185A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6565228B2 publication Critical patent/JP6565228B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)

Abstract

【課題】簡便な構成で有効磁束量を増加させることが可能な永久磁石を保持しつつ制御性の高い電動モータを提供する。【解決手段】電動モータは、ステータと、外表面から回転軸芯Xの方向に窪む複数の磁石保持溝Sを有するロータヨーク21と、磁石保持溝Sに装着された状態で外表面から径外方向に突出して円弧状に形成される外壁部31を有する永久磁石30とを備えている。この永久磁石30は、第一側面33aと、一対の側壁部33どうしが接近するように形成される第二側面33bとを有し、磁石保持溝Sの周方向における両端Sbには、外表面から回転軸芯Xに向かうほど互いの間隔が広くなり、第二側面33bの一部に当接する一対の当接部Sbaが形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、界磁コイルを有する環状のステータと、ロータヨークの外表面から永久磁石が露出したロータとを備えた表面磁石型の電動モータに関する。
従来、少ない容積で有効磁束量(ステータとロータとの間の鎖交磁束量)を多く確保できる表面磁石型(SPM: Surface Permanent Magnet)の電動モータが知られている(例えば特許文献1〜2参照)。
特許文献1の電動モータは、ロータヨークの外表面に複数の永久磁石を接着すると共に、周方向に隣接する永久磁石どうしを非磁性の接着剤で固定している。また、これら永久磁石の外周に筒状の保護材を配置している。
特許文献2の電動モータは、外表面からロータの回転軸芯の方向に窪む磁石保持溝をロータヨークに形成し、この磁石保持溝に対して永久磁石を挿入している。この磁石保持溝は、回転軸芯側の底部幅より外周側の上部幅を狭くして、永久磁石を磁石保持溝の形状と同一に形成している。また、永久磁石の外周面とロータヨークの外周面とを面一に構成している。
特開2009−44797号公報 特開2013−21826号公報
上述した表面磁石型の電動モータは、ロータの回転に伴う遠心力を受けて永久磁石が脱落するのを防止する技術である。しかしながら、特許文献1に記載の電動モータは、ロータヨークの外表面に永久磁石を接着するので、永久磁石の位置決めが困難である。仮に、永久磁石の周方向の間隔が不均一になった場合、周方向の磁束密度にばらつきが生じて電動モータの制御性が低下してしまう。さらに、周方向に隣接する永久磁石どうしを接着したり、永久磁石の外周に保護材を設置したりするので、組付工数や材料コストの増加を招いてしまう。
特許文献2に記載の電動モータは、磁石保持溝に永久磁石を挿入するので、永久磁石の位置決めが容易で、組付工数の増加を招くことがない。しかしながら、永久磁石の外周面とロータヨークの外周面とを面一に構成しているので、周方向に隣接する永久磁石の端面において閉じ磁束が発生して有効磁束量が低下する。その結果、所望の回転トルクを得るために永久磁石の大型化を招いてしまう。一方、ネオジム等の高価な希土類が含まれる永久磁石を使用する場合、有効磁束量を増加させて、永久磁石をコンパクトなものにすることが望まれている。
このように、電動モータにあっては、簡便な構成で有効磁束量を増加させることが可能な永久磁石を保持しつつ制御性の高い電動モータが求められている。
本発明に係る電動モータの特徴構成は、界磁コイルを有する環状のステータと、前記ステータの内部空間で回転軸芯を中心に回転し、円筒状の外表面から前記回転軸芯の方向に窪む複数の磁石保持溝を有するロータヨークと、前記磁石保持溝に装着された状態で前記外表面から径外方向に突出して円弧状に形成される外壁部と、前記回転軸芯に向く裏壁部と、前記ロータヨークの周方向における両端部位である一対の側壁部とを有する複数の永久磁石とを備え、前記側壁部は、前記裏壁部の端部から前記径外方向に延出する第一側面と、前記第一側面から前記外壁部の端部に行くに連れて、前記一対の側壁部どうしが接近するように形成される第二側面とを有し、前記磁石保持溝の前記周方向における両端には、前記外表面から前記回転軸芯に向かうほど互いの間隔が広くなり、前記第二側面の一部に当接する一対の当接部が形成されている点にある。
本構成のように永久磁石を磁石保持溝に収容しつつ永久磁石の外壁部を円弧状に形成すれば、各永久磁石の周方向の間隔が均一となるように位置決めが可能となる。また、永久磁石の外壁部をステータの内表面と平行な円弧状とすれば、永久磁石をステータの内周面に対して一様に近接させることが可能となる。このため、本構成の電動モータは、周方向に配置される永久磁石の磁束密度を均一にして制御性を高めつつ、所望の回転トルクが得ることができる。
また、本構成では、永久磁石の外壁部をロータの外表面から径外方向に突出させているので、周方向に隣接する永久磁石の側壁部どうしの間には、ロータヨークが存在しない部位がある。その結果、特許文献2に記載の電動モータのように、永久磁石の側壁部の磁束がロータヨークを介してループを描くといった不都合を抑制することができる。よって、有効磁束量を増加させて、永久磁石をコンパクトなものとすることができる。
さらに、本構成では、磁石保持溝の両端に、ロータの外表面から回転軸芯に向かうほど互いの間隔が広くなる一対の当接部を有しており、この当接部を、永久磁石の一対の側壁部どうしが接近するように形成される第二側面の一部に当接させている。つまり、ロータの回転に伴う遠心力を受けた永久磁石は、回転軸芯に向かって幅が広くなる当接部と第二側面とが当接することで、脱落することが防止される。このため、特許文献1に記載の電動モータのように、回転磁石の押さえ部材を別途設ける必要がなく、組付け工数等を低減することができる。
よって、簡便な構成で有効磁束量を増加させることが可能な永久磁石を保持しつつ制御性の高い電動モータを提供することができた。
他の特徴構成は、前記永久磁石は、前記裏壁部と前記第一側面との角度が90度以上で構成されている点にある。
本構成のように、裏壁部と第一側面との角度が90度以上で構成されることで、永久磁石を成形する際のひび割れやカケなどが抑制される。よって、磁石保持溝に対する永久磁石の装着姿勢が安定するので、第二側面と当接部との当接姿勢が適正なものとなり、永久磁石を精度よく保持することができる。
他の特徴構成は、前記回転軸芯に沿う方向視において、前記永久磁石は、前記周方向の中央の磁束方向に対して、前記側壁部の磁束方向が傾斜している点にある。
本構成のように、永久磁石を着磁する際に側壁部の磁束方向を傾斜させれば、隣接する永久磁石の側壁部どうしを行き来する磁束が、ロータヨークの外周面に沿って滑らかに繋がる。その結果、ロータの回転に伴って永久磁石の極性が急激に切換ることがなく、コギングトルクの発生を抑制して電動モータの円滑な回転を実現することができる。その結果、電動モータの制御性を高めることができる。
オイルポンプの断面図である。 図1のII−II断面図である。 ロータヨークと永久磁石とを示す断面図である。 ロータヨークと永久磁石とを示す拡大断面図である。 永久磁石の斜視図である。 磁束集中パターンにおける磁束の流れを示す模式図である。 着磁半径に応じた磁束密度とコギングトルクとの関係を示す図である。 別実施形態1に係るロータヨークと永久磁石とを示す拡大断面図である。 別実施形態2に係るロータヨークと永久磁石とを示す拡大断面図である。 別実施形態3に係るロータヨークと永久磁石とを示す拡大断面図である。
以下に、本発明に係る電動モータの実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、電動モータMを、ウォータポンプPに使用した一例として説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
〔基本構成〕
図1に示すように、電動モータMを収容する樹脂製のモータハウジング1と、インペラ6を収容する樹脂製のポンプハウジング2とを連結し、モータハウジング1に制御ケースCを一体形成してウォータポンプPが構成されている。
回転軸芯Xと同軸芯に配置される支持シャフト4の一方の端部をモータハウジング1に支持し、他方の端部をポンプハウジング2に支持しており、この支持シャフト4に外嵌する状態で回転自在に樹脂製の回転シャフト5を支持している。この回転シャフト5の一方の端部側に前記電動モータMのロータ20を備え、回転シャフト5の他方の端部側に複数のインペラ6を一体形成している。
電動モータMは、ブラシレスDCモータとして構成され、制御ケースCに収容された制御基板7に実装される制御素子によりロータ20の回転が制御される。
本実施形態の電動モータMは、ウォータポンプ以外に、車両のエンジンにおいて潤滑油を供給するオイルポンプの駆動源などに使用可能である。例えば、アイドリングストップ時に弁開閉時期制御装置(VVT)への油圧補助用として使用可能である。また、車両のウインドウの開閉や、ステアリングホイールの駆動源として使用することも可能であり、車両以外に使用しても良い。
以下では、電動モータMがブラシレスDCモータとして構成される例を挙げる。しかし、三相交流モータと基本的に共通する構成であるため、三相交流モータとして構成しても良く特に限定されない。
(電動モータ)
図1及び図2に示すように電動モータMは、回転軸芯Xを中心にした環状に構成されるステータ10と、このステータ10の内部空間で回転軸芯Xを中心に回転自在に支持されるロータ20とを備えている。
ステータ10は多数の電磁鋼板を積層して構成され、ステータ10に一体的に形成された9つのティース部11に対してインシュレータ12を介して界磁コイル13を巻回した9スロット型に構成されている。ただし、ティース部11の数は9つに限るものではない。
ロータ20は、回転シャフト5と一体回転するロータヨーク21と、ロータヨーク21の外周に一部が露出する形態で支持された複数の永久磁石30とを備えることにより全体的に円柱状に構成されている。図2には6つの永久磁石30を備えた6極型を示している。ただし、永久磁石30の数は6つに限るものでない。
図3に示すように、ロータヨーク21は、打ち抜き加工等により成形された多数の磁性鋼板を積層して構成され、このロータヨーク21の外表面には回転軸芯Xの方向に窪む複数の磁石保持溝S(本実施形態では6箇所)が形成されている。この複数の磁石保持溝Sに、夫々、永久磁石30が装着される。
図4に示すように、磁石保持溝Sは、平坦な溝底面Saと、周方向における両端である一対の溝側面Sbとを有している。この溝側面Sbは、溝底面Saから径外方向に鋭角に立ち上がっている。つまり、一対の溝底面Saは、溝底面Saからロータヨーク21の外表面に行くに連れて接近するように傾斜している。その結果、一対の溝側面Sbには、ロータヨーク21の外表面から回転軸芯Xに向かうほど互いの間隔が広くなる(回転軸芯Xに向かって鋭角に屈曲する)一対の当接部Sbaが形成されている。
ロータヨーク21は、多数の磁性鋼板を重ね合わせた状態で回転軸芯Xの方向にカシメ加工を行うために、多数の磁性鋼板の間にダボ状部を形成し、このダボ状部により多数の電磁鋼板の相対位置関係を維持し、夫々の分離を阻止するように構成されている。尚、磁性鋼板の表面は絶縁膜が形成されるため、この絶縁膜として絶縁性の接着剤を用いることで複数の磁性鋼板の位置関係を維持するように構成しても良い。
永久磁石30は、ネオジム、サマリウムやジスプロシウム等の希土類を含む強力なものが用いられている。この永久磁石30は、図4〜図5に示す形状に成形されるものであるが、磁石の素材を切削により成形しても良く、型を用いて成形しても良い。また、ロータ20を組み立てる工程として、着磁された永久磁石30を磁石保持溝Sに挿入しても良く、磁石保持溝Sに減磁された磁石の素材を挿入した後に着磁を行い、永久磁石30としても良い。尚、以下の説明では、磁石保持溝Sに磁石の素材を挿入した後に着磁を行うものであるが、磁石保持溝Sに挿入する対象を永久磁石30としている。
永久磁石30は、磁石保持溝Sに装着された状態でロータヨーク21の外表面から径外方向に突出して円弧状に形成される外壁部31と、回転軸芯Xに向く平面状の裏壁部32と、ロータヨーク21の周方向(幅方向)における両端部位である一対の側壁部33とを有している。これら外壁部31と側壁部33との接続部や裏壁部32と側壁部33との接続部は、所定の曲率を有する滑らかな形状を呈している。
外壁部31の外面は、図2に示すように、ステータ10の内周面の円弧形状と平行な円弧形状を有している。これにより、永久磁石30をステータ10の内周面に対して一様に近接させることが可能となり、大きな回転トルクを得ることができる。また、図3に示すように、ロータヨーク21の回転軸芯Xと外壁部31の外面との距離(最大半径R1)は、ロータヨーク21の半径R2より大きく構成されている。つまり、周方向に隣接する永久磁石30の側壁部33どうしの間には、ロータヨーク21が存在しない部位がある。このため、永久磁石30の側壁部33を通過する磁束が、ロータヨーク21を介してループを描くといった不都合が抑制され、回転トルクとして機能する有効磁束量を増加させることができる。特に、本実施形態における電動モータMに、後述する磁束集中パターンを併用すれば、図6に示すように、隣接する永久磁石30の側壁部33どうしの磁束が滑らかに繋がることとなり、回転トルクに寄与しない有効磁束量を無くすことができる。
図4〜図5に示すように、永久磁石30の側壁部33は、裏壁部32の端部から径外方向に延出する平面状(断面直線状)の第一側面33aと、第一側面33aから外壁部31の端部に行くに連れて、一対の側壁部33どうしが接近するように形成される平面状(断面直線状)の第二側面33bとで構成されている。この第二側面33bの一部が、磁石保持溝Sの溝側面Sbの当接部Sbaに当接している。本実施形態の永久磁石30は、平面状の側壁部33を有しているので、例えば側壁部33を有しない三日月状の永久磁石30のように、型成形時に焼結される磁石粒子が隅部に流動し難いといった不都合がない。よって、永久磁石30の成形が容易である。
また、図4に示すように永久磁石30の第一側面33aと磁石保持溝Sの溝底面Saとの交差角α1を約90度に設定している。このため、永久磁石30を成形する際のひび割れやカケなどが抑制される。よって、磁石保持溝Sに対する永久磁石30の装着姿勢が安定するので、第二側面33bと当接部Sbaとの当接姿勢が適正なものとなり、永久磁石30を精度よく保持することができる。この交差角α1は、磁石保持溝Sの溝側面Sbと溝底面Saとの交差角β(例えば、80度)より大きい。つまり、永久磁石30の第一側面33aとロータヨーク21の磁石保持溝Sの溝側面Sbとは離間している。
一方、第二側面33bと磁石保持溝Sの溝底面Saとの交差角α2は、磁石保持溝Sの溝側面Sbと溝底面Saとの交差角βとほぼ等しく構成しており、第二側面33bが当接部Sbaに沿って当接している。これによって、永久磁石30がロータ20の回転によって遠心力を受けても、回転軸芯X方向に幅が広くなる当接部Sbaと第二側面33bとが当接することで、永久磁石30が脱落しない。
(永久磁石の着磁方向)
次に、永久磁石30の着磁方向について説明する。本実施形態における永久磁石30は、図6に示すように、回転軸芯Xに沿う方向視において、周方向の中央の磁束方向に対して側壁部33の磁束方向が傾斜しており、永久磁石30を通過する磁束群が収束点Tに収束するように着磁されている。つまり、一般的に、中央の磁束方向と側壁部33の磁束方向とが平行なパラレルパターンに対して、磁束集中パターンとなっている。
これによって、隣接する永久磁石30の側壁部33どうしを行き来する磁束が、ロータヨーク21の外周に沿って滑らかに繋がっている。その結果、ロータ20の回転に伴って永久磁石30の極性が急激に切換ることがなく、コギングトルクの発生を抑制して電動モータMの円滑な回転を実現することができる。
続いて、電動モータMの着磁半径L(図6に示す回転軸芯Xと収束点Tとの距離)の最適化について検証する。本実施形態では、磁束集中パターンにおける着磁半径Lに着目した。これは、着磁半径Lを減少させるほど永久磁石30の側壁部33を通過する磁束が周方向に沿ったものになり、コギングトルクが減少するとの知見に基づいている。一方、着磁半径Lを減少するほど磁束方向が分散するので、永久磁石30を通過する磁束量が減少すると考えられる。そこで、磁束密度の減少度合いを抑制しつつコギングトルクを大幅に減少することのできる着磁半径Lについて検証する。
ここで、図4に示すように、例えば、ロータヨーク21の回転軸芯Xと外壁部31の外面との距離である最大半径R1=22.5mm程度、ロータヨーク21の半径R2=22mm程度、永久磁石30の径方向の最大高さ(最大厚K)=3.5mm程度に設定した。また、永久磁石30の第一側面33aと磁石保持溝Sの溝底面Saとの交差角α1=90度程度、第二側面33bと磁石保持溝Sの溝底面Saとの交差角α2=80度程度、磁石保持溝Sの溝側面Sbと溝底面Saとの交差角β=80度程度に設定した。
図7には、所定の回転角度の範囲内におけるコギングトルクの積分値と磁束密度の積分値とを関係が示される。なお、図中の曲線に記載した数字は、着磁半径Lを示している。
図7に示すようにコギングトルクが極小値となる変化点が2つ(着磁半径L=23mm程度、36mm程度)存在した。特に、着磁半径L=100mm程度(パラレルパターンに近似)から着磁半径L=36mm程度までの間は、磁束密度がそれほど減少していないにも関わらず、コギングトルクが大幅に減少していることが理解できる。具体的には、着磁半径L=36mm程度の場合は、着磁半径L=100mm程度に比べて、コギングトルクが約54%減少したのに対し、磁束密度の減少を約4%に留めることができた。また、コギングトルクを3割程度減少できる着磁半径Lは、概ね60mmである。一方、着磁半径L=23mm程度の場合は、着磁半径L=100mm程度に比べて、磁束密度が約16%減少したが、コギングトルクをほとんど無くすことができた。
ところで、着磁半径Lは、最大半径R1=22.5mm程度より小さくできない。つまり、着磁半径Lの最適下限値は、ロータ20の最大半径R1付近(L/R1=1.0)に設定するのが好ましい。一方、着磁半径Lの最適上限値は、磁束密度を若干減少させてもコギングトルクを大幅に減少することのできる着磁半径L=60mm(L/R1=2.7)付近に設定するのが好ましい。また、大きな回転トルクが要求される表面磁石型の電動モータMとして、より好ましくは、着磁半径L=30〜60mm(L/R1=1.3〜2.7)である。さらに、大きな回転トルクおよび静粛性能が要求される電動モータMとして、より好ましくは、着磁半径L=30〜50mm(L/R1=1.3〜2.2)である。
[別実施形態1]
上述した実施形態では、永久磁石30の第一側面33aと磁石保持溝Sの溝底面Saとの交差角α1を直角に設定したが、図8に示すように、交差角α1を鈍角(90度より大)に設定しても良い。これにより、永久磁石30を成形する際のひび割れやカケなどをより一層抑制することができる。
[別実施形態2]
また、図9に示すように、第一側面33aをR形状に設定しても良い。この場合、隣接する永久磁石30の第一側面33aとの距離が短縮されるので、第一側面33aを通過した磁束を隣接する永久磁石30の第一側面33aに円滑に受け渡すことができる。
[別実施形態3]
上述した実施形態では、永久磁石30の裏壁部32を平坦に形成したが、図10に示すように、裏壁部32をR形状に構成しても良い。これにより、永久磁石30の径方向の高さが短縮されるので、高価な永久磁石30の体積がさらに小さくなって材料コストを節約することができる。
[その他の実施形態]
(1)上述したように電動モータMをウォータポンプPに使用した場合は、防錆性の観点から、ロータヨーク21と永久磁石30とで構成されるロータ20の外周を樹脂で覆うことが好ましい。一方、電動モータMをオイルポンプの駆動源として使用した場合は、永久磁石30がロータ20の回転によって遠心力を受けても、回転軸芯X方向に幅が広くなるロータヨーク21の当接部Sbaと永久磁石30の第二側面33bとが当接して永久磁石30が脱落しないので、ロータ20の外周を樹脂で覆わなくても良い。
(2)上述した実施形態では、永久磁石30の第二側面33bを平面状に形成して磁石保持溝Sの当接部Sbaと当接させる構成としたが、永久磁石30が脱落しない範囲内で、第二側面33bに曲線を設けたり、凹凸を設けたりしても良い。また、永久磁石30の平面状の第一側面33aや第二側面33bの中途部に折れ点を設けても良い。これらによって、第二側面33bと当接部Sbaとの当接面積が減少するので、閉じ磁束をより一層減少させることができる。
本発明は、ロータヨークの外表面から永久磁石が露出した表面磁石型の電動モータに利用可能である。
10 ステータ
13 界磁コイル
21 ロータヨーク
30 永久磁石
31 外壁部
32 裏壁部
33 側壁部
33a 第一側面
33b 第二側面
S 磁石保持溝
Sb 溝側面(両端)
Sba 当接部
X 回転軸芯

Claims (3)

  1. 界磁コイルを有する環状のステータと、
    前記ステータの内部空間で回転軸芯を中心に回転し、円筒状の外表面から前記回転軸芯の方向に窪む複数の磁石保持溝を有するロータヨークと、
    前記磁石保持溝に装着された状態で前記外表面から径外方向に突出して円弧状に形成される外壁部と、前記回転軸芯に向く裏壁部と、前記ロータヨークの周方向における両端部位である一対の側壁部とを有する複数の永久磁石とを備え、
    前記側壁部は、前記裏壁部の端部から前記径外方向に延出する第一側面と、前記第一側面から前記外壁部の端部に行くに連れて、前記一対の側壁部どうしが接近するように形成される第二側面とを有し、
    前記磁石保持溝の前記周方向における両端には、前記外表面から前記回転軸芯に向かうほど互いの間隔が広くなり、前記第二側面の一部に当接する一対の当接部が形成されている電動モータ。
  2. 前記永久磁石は、前記裏壁部と前記第一側面との角度が90度以上で構成されている請求項1に記載の電動モータ。
  3. 前記回転軸芯に沿う方向視において、前記永久磁石は、前記周方向の中央の磁束方向に対して、前記側壁部の磁束方向が傾斜している請求項1又は2に記載の電動モータ。
JP2015044677A 2015-03-06 2015-03-06 電動モータ Active JP6565228B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015044677A JP6565228B2 (ja) 2015-03-06 2015-03-06 電動モータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015044677A JP6565228B2 (ja) 2015-03-06 2015-03-06 電動モータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016165185A true JP2016165185A (ja) 2016-09-08
JP6565228B2 JP6565228B2 (ja) 2019-08-28

Family

ID=56876846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015044677A Active JP6565228B2 (ja) 2015-03-06 2015-03-06 電動モータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6565228B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021020772A1 (ko) * 2019-07-26 2021-02-04 엘지이노텍 주식회사 모터

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0739090A (ja) * 1993-07-21 1995-02-07 Toshiba Corp 永久磁石形モータ
JPH09182397A (ja) * 1995-12-26 1997-07-11 Aisin Aw Co Ltd 永久磁石式同期電動機
JPH10295051A (ja) * 1997-02-21 1998-11-04 Aisin Aw Co Ltd 永久磁石式同期モータ
JP2001169485A (ja) * 1999-12-07 2001-06-22 Honda Motor Co Ltd 永久磁石式モータ及び永久磁石固定方法
JP2004328818A (ja) * 2003-04-21 2004-11-18 Toyoda Mach Works Ltd マグネット型モータ
JP2009124852A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Asmo Co Ltd 回転電機のロータ及び回転電機
JP2009254103A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型回転電機およびそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP2010166683A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Fujitsu General Ltd 永久磁石型モータ
JP2011019401A (ja) * 2010-10-28 2011-01-27 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 永久磁石回転機用永久磁石セグメントの製造方法
JP2012210033A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kayaba Ind Co Ltd ブラシレスモータ

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0739090A (ja) * 1993-07-21 1995-02-07 Toshiba Corp 永久磁石形モータ
JPH09182397A (ja) * 1995-12-26 1997-07-11 Aisin Aw Co Ltd 永久磁石式同期電動機
JPH10295051A (ja) * 1997-02-21 1998-11-04 Aisin Aw Co Ltd 永久磁石式同期モータ
JP2001169485A (ja) * 1999-12-07 2001-06-22 Honda Motor Co Ltd 永久磁石式モータ及び永久磁石固定方法
JP2004328818A (ja) * 2003-04-21 2004-11-18 Toyoda Mach Works Ltd マグネット型モータ
JP2009124852A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Asmo Co Ltd 回転電機のロータ及び回転電機
JP2009254103A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Mitsubishi Electric Corp 永久磁石型回転電機およびそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP2010166683A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Fujitsu General Ltd 永久磁石型モータ
JP2011019401A (ja) * 2010-10-28 2011-01-27 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 永久磁石回転機用永久磁石セグメントの製造方法
JP2012210033A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kayaba Ind Co Ltd ブラシレスモータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021020772A1 (ko) * 2019-07-26 2021-02-04 엘지이노텍 주식회사 모터

Also Published As

Publication number Publication date
JP6565228B2 (ja) 2019-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6667084B2 (ja) 表面磁石型モータ
JP5332082B2 (ja) モータ
JP6640621B2 (ja) 電動機用ロータ、およびブラシレスモータ
US20130154436A1 (en) Permanent magnet type rotary electric machine and electric power steering apparatus using the same
US20120194024A1 (en) Brushless dc motor
US20150061441A1 (en) Electric machine and associated method
JP2013123365A (ja) モータ
JP2008206308A (ja) 永久磁石式回転電機
JP2005253146A (ja) 電動機
JP6545393B2 (ja) コンシクエントポール型の回転子、電動機および空気調和機
JP2013102597A (ja) 電動機用ロータおよびブラシレスモータ
JP5601826B2 (ja) 燃料ポンプ
JP2008167615A (ja) 単相クローポール型永久磁石モータ
JP5042184B2 (ja) 同期電動機の回転子及び同期電動機の回転子の製造方法
JP6565228B2 (ja) 電動モータ
JP6695241B2 (ja) ブラシレスモータ
CN111869052B (zh) 马达以及无刷雨刮器马达
JP7077153B2 (ja) モータ及びブラシレスワイパーモータ
WO2016143184A1 (ja) 電動モータ及び電動モータの製造装置
JP2012016090A (ja) 永久磁石埋め込み型モータ
JP2020010539A (ja) ロータ、及びブラシレスモータ
JP5444756B2 (ja) Ipmモータ用ロータとipmモータ
JP2005039909A (ja) 永久磁石埋込型モータ
JP6157379B2 (ja) 回転電機のステータ
JP2020010452A (ja) ロータ、モータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181024

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190528

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190715

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6565228

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151