JPH07212994A - 永久磁石形モータ - Google Patents
永久磁石形モータInfo
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- JPH07212994A JPH07212994A JP6005731A JP573194A JPH07212994A JP H07212994 A JPH07212994 A JP H07212994A JP 6005731 A JP6005731 A JP 6005731A JP 573194 A JP573194 A JP 573194A JP H07212994 A JPH07212994 A JP H07212994A
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- Japan
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- magnetic pole
- magnetic
- pole axis
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 空隙磁束密度における高調波成分を極力少な
くすることができてコギングトルクを低減させる。 【構成】 回転子20における永久磁石25の1磁極
を、磁気配向26が磁極軸線30と平行な磁極軸平行配
向部27と、この磁極軸平行配向部27の両側に設けら
れ磁気配向26が固定子15側の焦点31に集束する磁
極軸非平行配向部28,29とにより構成する。磁極軸
平行配向部27により空隙磁束密度の基本波成分を生成
し、磁極軸非平行配向部28,29により磁束の発散を
防止することができるようになり、結果的に空隙磁束密
度における高調波成分を極力少なくすることができて、
コギングトルクを低減できる。
くすることができてコギングトルクを低減させる。 【構成】 回転子20における永久磁石25の1磁極
を、磁気配向26が磁極軸線30と平行な磁極軸平行配
向部27と、この磁極軸平行配向部27の両側に設けら
れ磁気配向26が固定子15側の焦点31に集束する磁
極軸非平行配向部28,29とにより構成する。磁極軸
平行配向部27により空隙磁束密度の基本波成分を生成
し、磁極軸非平行配向部28,29により磁束の発散を
防止することができるようになり、結果的に空隙磁束密
度における高調波成分を極力少なくすることができて、
コギングトルクを低減できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、永久磁石を界磁手段と
して有する回転子を備えた永久磁石形モータに関する。
して有する回転子を備えた永久磁石形モータに関する。
【0002】
【従来の技術】インナーロータ形のコア付き永久磁石形
モータに発生するコギングトルクは、誘起電圧つまり永
久磁石の起磁力のパラメータによって支配される。起磁
力の分布は、回転子の永久磁石と固定子鉄心との間の空
隙に発生する空隙磁束密度分布に比例する。よって、こ
の空隙磁束密度分布によりコギングトルクが支配される
ともいえる。また、この空隙磁束密度分布は周期的なた
め、磁極ピッチの2倍の機械角を基本周期とする周波数
成分の合成としてとらえることができる。
モータに発生するコギングトルクは、誘起電圧つまり永
久磁石の起磁力のパラメータによって支配される。起磁
力の分布は、回転子の永久磁石と固定子鉄心との間の空
隙に発生する空隙磁束密度分布に比例する。よって、こ
の空隙磁束密度分布によりコギングトルクが支配される
ともいえる。また、この空隙磁束密度分布は周期的なた
め、磁極ピッチの2倍の機械角を基本周期とする周波数
成分の合成としてとらえることができる。
【0003】しかして、永久磁石形モータにおける回転
子の従来構成を図11に示す。同図において、回転子1
は、回転軸2と、この回転軸2の外周部に設けられた回
転子鉄心3と、この回転子鉄心3の外周部に環状に配置
された断面が円弧状をなす複数個の永久磁石4とから構
成されている。そして、各永久磁石4は、各部の磁気配
向5が、回転子1の中心(回転軸2の中心)と永久磁石
4の周方向中央部とを結ぶ磁極軸線6と平行となるよう
に設定されていた。
子の従来構成を図11に示す。同図において、回転子1
は、回転軸2と、この回転軸2の外周部に設けられた回
転子鉄心3と、この回転子鉄心3の外周部に環状に配置
された断面が円弧状をなす複数個の永久磁石4とから構
成されている。そして、各永久磁石4は、各部の磁気配
向5が、回転子1の中心(回転軸2の中心)と永久磁石
4の周方向中央部とを結ぶ磁極軸線6と平行となるよう
に設定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来構成のものでは、回転子と固定子との間の空隙部
の磁束密度は基本波以外の高調波成分を比較的多く含む
ため、コギングトルクが大きく、モータとしての振動や
騒音が大きいという問題点があった。
た従来構成のものでは、回転子と固定子との間の空隙部
の磁束密度は基本波以外の高調波成分を比較的多く含む
ため、コギングトルクが大きく、モータとしての振動や
騒音が大きいという問題点があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、回転子と固定子
との間の空隙部の磁束密度における高調波成分を極力少
なくすることができてコギングトルクを低減でき、これ
に伴い振動や騒音を小さくできる永久磁石形モータを提
供するにある。
との間の空隙部の磁束密度における高調波成分を極力少
なくすることができてコギングトルクを低減でき、これ
に伴い振動や騒音を小さくできる永久磁石形モータを提
供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、固定子の内側
に回転可能に設けられ、略円筒状をなし周方向に複数極
に着磁された永久磁石または断面が略円弧状をなして複
数個が環状に配置された永久磁石を界磁手段として有す
る回転子を備えた永久磁石形モータにおいて、前記永久
磁石の1磁極は、1磁極内における周方向の中央部に設
けられ磁気配向が回転子の回転中心と磁極の周方向中央
部とを結ぶ磁極軸線と平行な磁極軸平行配向部と、この
磁極軸平行配向部の両側に設けられ磁気配向が固定子側
の磁極軸線に指向する磁極軸非平行配向部とを有する構
成としたところに特徴を有するものである(請求項
1)。
に回転可能に設けられ、略円筒状をなし周方向に複数極
に着磁された永久磁石または断面が略円弧状をなして複
数個が環状に配置された永久磁石を界磁手段として有す
る回転子を備えた永久磁石形モータにおいて、前記永久
磁石の1磁極は、1磁極内における周方向の中央部に設
けられ磁気配向が回転子の回転中心と磁極の周方向中央
部とを結ぶ磁極軸線と平行な磁極軸平行配向部と、この
磁極軸平行配向部の両側に設けられ磁気配向が固定子側
の磁極軸線に指向する磁極軸非平行配向部とを有する構
成としたところに特徴を有するものである(請求項
1)。
【0007】上記構成において、磁極軸平行配向部は、
1磁極の角度領域に対して20%〜40%の角度領域に
設定することが好ましい(請求項2)。また、磁極軸非
平行配向部の磁気配向は、固定子側の焦点に集束する配
向とすることが好ましい(請求項3)。さらに、磁極軸
平行配向部の両側に存する各磁極軸非平行配向部の磁気
配向は、固定子側の同一の焦点に集束する配向としたり
(請求項4)、或いは磁極軸線上の同一の焦点に集束す
る配向としたりすることができる(請求項5)。また、
1磁極は、磁極軸平行配向部を有する永久磁石と、磁極
軸非平行配向部を有する複数個の永久磁石とから構成す
ることもできる(請求項6)。
1磁極の角度領域に対して20%〜40%の角度領域に
設定することが好ましい(請求項2)。また、磁極軸非
平行配向部の磁気配向は、固定子側の焦点に集束する配
向とすることが好ましい(請求項3)。さらに、磁極軸
平行配向部の両側に存する各磁極軸非平行配向部の磁気
配向は、固定子側の同一の焦点に集束する配向としたり
(請求項4)、或いは磁極軸線上の同一の焦点に集束す
る配向としたりすることができる(請求項5)。また、
1磁極は、磁極軸平行配向部を有する永久磁石と、磁極
軸非平行配向部を有する複数個の永久磁石とから構成す
ることもできる(請求項6)。
【0008】
【作用】上記した手段によれば、1磁極のうちの磁極軸
平行配向部により空隙磁束密度の基本波成分を生成し、
この磁極軸平行配向部の両側に存する磁極軸非平行配向
部により磁束の発散を防止することができるようにな
り、結果的に空隙磁束密度における高調波成分を極力少
なくすることができるようになる。
平行配向部により空隙磁束密度の基本波成分を生成し、
この磁極軸平行配向部の両側に存する磁極軸非平行配向
部により磁束の発散を防止することができるようにな
り、結果的に空隙磁束密度における高調波成分を極力少
なくすることができるようになる。
【0009】この場合、実験結果(図7参照)からわか
るように、磁極軸平行配向部を、1磁極の角度領域に対
して20%〜40%の角度領域に設定することにより、
特に第3次高調波の比率を極力少なくすることができ
る。
るように、磁極軸平行配向部を、1磁極の角度領域に対
して20%〜40%の角度領域に設定することにより、
特に第3次高調波の比率を極力少なくすることができ
る。
【0010】一方、1磁極を、磁極軸平行配向部を有す
る永久磁石と、磁極軸非平行配向部を有する複数個の永
久磁石とから構成した場合には、各永久磁石の磁気配向
の設定が比較的容易にできる利点がある。
る永久磁石と、磁極軸非平行配向部を有する複数個の永
久磁石とから構成した場合には、各永久磁石の磁気配向
の設定が比較的容易にできる利点がある。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1実施例について図1ない
し図8を参照して説明する。まず、モータの全体構成を
示す図2において、モータの外殻を構成するモータフレ
ーム11は、2個のフレーム12、13をボルト14に
より連結して構成されていて、このモータフレーム11
の内側に固定子15が設けられている。固定子15は、
環状をなし多数のスロット16を有した固定子鉄心17
(図3参照)と、スロット16に巻装された複数の固定
子巻線18とから構成されている。
し図8を参照して説明する。まず、モータの全体構成を
示す図2において、モータの外殻を構成するモータフレ
ーム11は、2個のフレーム12、13をボルト14に
より連結して構成されていて、このモータフレーム11
の内側に固定子15が設けられている。固定子15は、
環状をなし多数のスロット16を有した固定子鉄心17
(図3参照)と、スロット16に巻装された複数の固定
子巻線18とから構成されている。
【0012】固定子15の内側には、固定子鉄心17の
内周面との間に所定の空隙19を存する状態で回転子2
0が回転可能に配設されている。この回転子20は、上
記フレーム12,13に軸受21、22を介して回転自
在に支承された回転軸23と、この回転軸23の外周部
に設けられた回転子鉄心24と、この回転子鉄心24の
外周部に環状に配置された界磁手段としての4個のフェ
ライト製の永久磁石25とから構成されており、各永久
磁石25の外面が空隙19に臨んでいる。各永久磁石2
5は、断面が円弧状をなし、1個に1極分着磁されてい
て、隣どうしが逆極となるように配置されている(図3
参照)。
内周面との間に所定の空隙19を存する状態で回転子2
0が回転可能に配設されている。この回転子20は、上
記フレーム12,13に軸受21、22を介して回転自
在に支承された回転軸23と、この回転軸23の外周部
に設けられた回転子鉄心24と、この回転子鉄心24の
外周部に環状に配置された界磁手段としての4個のフェ
ライト製の永久磁石25とから構成されており、各永久
磁石25の外面が空隙19に臨んでいる。各永久磁石2
5は、断面が円弧状をなし、1個に1極分着磁されてい
て、隣どうしが逆極となるように配置されている(図3
参照)。
【0013】そして、各永久磁石25は、図1に示すよ
うに、磁気配向26により周方向の中央部に存する磁極
軸平行配向部27と、この磁極軸平行配向部27の左右
両側に存する磁極軸非平行配向部28,29との3つの
部分に分けられる構成となっている。図1において、磁
極軸平行配向部27と、磁極軸非平行配向部28,29
との境界部を、便宜上破線で示している。
うに、磁気配向26により周方向の中央部に存する磁極
軸平行配向部27と、この磁極軸平行配向部27の左右
両側に存する磁極軸非平行配向部28,29との3つの
部分に分けられる構成となっている。図1において、磁
極軸平行配向部27と、磁極軸非平行配向部28,29
との境界部を、便宜上破線で示している。
【0014】このうち、磁極軸平行配向部27の磁気配
向26は、回転子20の回転中心である回転軸23の中
心Oと磁極の周方向中央部である永久磁石25の周方向
中央部とを結ぶ磁極軸線30(O−Sを結ぶ直線)と平
行となっている。
向26は、回転子20の回転中心である回転軸23の中
心Oと磁極の周方向中央部である永久磁石25の周方向
中央部とを結ぶ磁極軸線30(O−Sを結ぶ直線)と平
行となっている。
【0015】これに対して、左右の磁極軸非平行配向部
28,29の各磁気配向26は、固定子15側の磁極軸
線30に指向、本実施例では固定子15側の磁極軸線3
0上に存する同一の焦点31に集束する配向となってい
る。
28,29の各磁気配向26は、固定子15側の磁極軸
線30に指向、本実施例では固定子15側の磁極軸線3
0上に存する同一の焦点31に集束する配向となってい
る。
【0016】なお、図1中、永久磁石25の外周面と内
周面との中間の線を平均弧状線32、この平均弧状線3
2と上記磁極軸線30との交点をr、永久磁石25の平
均半径をR、回転軸23の中心Oから焦点31までの距
離を焦点距離Pとしたときに、焦点距離Pは平均半径R
よりも大きく設定されている(P>R)。
周面との中間の線を平均弧状線32、この平均弧状線3
2と上記磁極軸線30との交点をr、永久磁石25の平
均半径をR、回転軸23の中心Oから焦点31までの距
離を焦点距離Pとしたときに、焦点距離Pは平均半径R
よりも大きく設定されている(P>R)。
【0017】また、1磁極の永久磁石25の角度領域を
θ、磁極軸平行配向部27の角度領域をθoとしたとき
に、本実施例では、θo=θ/3に設定している。すな
わち、磁極軸平行配向部27の角度領域θoは、1磁極
の永久磁石25の角度領域θに対して約33.3%に設
定されている。
θ、磁極軸平行配向部27の角度領域をθoとしたとき
に、本実施例では、θo=θ/3に設定している。すな
わち、磁極軸平行配向部27の角度領域θoは、1磁極
の永久磁石25の角度領域θに対して約33.3%に設
定されている。
【0018】図4は1極分の永久磁石25による磁界の
状態を示したものである。この図4では、固定子鉄心の
スロット形状による影響を省くように、永久磁石25を
スロットのない平滑固定子鉄心33と対向させた状態を
示している。この図4において、永久磁石25内部の磁
力線34は、図1に示した磁気配向26に沿っているこ
とがわかる。
状態を示したものである。この図4では、固定子鉄心の
スロット形状による影響を省くように、永久磁石25を
スロットのない平滑固定子鉄心33と対向させた状態を
示している。この図4において、永久磁石25内部の磁
力線34は、図1に示した磁気配向26に沿っているこ
とがわかる。
【0019】図5には、1極分の空隙磁束密度の径方向
の分布を従来例と共に示している。この図5において、
本実施例における磁束密度の分布は、両側部において小
さくなっていて、隣接極側への漏れ磁束が極力少なくな
っており、中央部に集中していることがわかる。
の分布を従来例と共に示している。この図5において、
本実施例における磁束密度の分布は、両側部において小
さくなっていて、隣接極側への漏れ磁束が極力少なくな
っており、中央部に集中していることがわかる。
【0020】また、図6は磁束密度スペクトル(次数ご
との磁束密度)を示したものであり、この図6におい
て、本実施例の場合(磁極軸平行配向部27の比率が3
3.3%)には、従来例の場合(磁極軸平行配向部の比
率が100%)に比べて、3次以上の高調波を大きく減
少させていることがわかる。
との磁束密度)を示したものであり、この図6におい
て、本実施例の場合(磁極軸平行配向部27の比率が3
3.3%)には、従来例の場合(磁極軸平行配向部の比
率が100%)に比べて、3次以上の高調波を大きく減
少させていることがわかる。
【0021】ところで、この種のモータにおいてコギン
グトルクを低減させる場合、空隙磁束密度の分布として
は各スペクトル成分が小さい分布となることが望まし
い。しかし、基本波成分(1次成分)はモータ駆動トル
クを発生させるために必要であるため、基本波成分を除
くと一番低次の第3次高調波成分の絶対値を小さくする
ことが望ましい。本実施例は、この理想的な磁束密度分
布に近づける手法の一つである。
グトルクを低減させる場合、空隙磁束密度の分布として
は各スペクトル成分が小さい分布となることが望まし
い。しかし、基本波成分(1次成分)はモータ駆動トル
クを発生させるために必要であるため、基本波成分を除
くと一番低次の第3次高調波成分の絶対値を小さくする
ことが望ましい。本実施例は、この理想的な磁束密度分
布に近づける手法の一つである。
【0022】図7は、図6のうち第3次高調波成分のみ
の絶対値の従来例に対する比率と、磁極軸平行配向部の
比率との関係を示したものである。この図7において、
磁極軸平行配向部の比率が約20〜40%の範囲が、第
3次高調波の絶対値を最も小さくできることがわかる。
ここで、磁極軸平行配向部の比率(横軸)が「0」側
(左側)程トルクが小さく、逆に右側程トルクが大きく
なる傾向があるため、トルクを考慮した場合には、磁極
軸平行配向部の比率が約30〜35%の範囲とすること
がさらに好ましいということができる。
の絶対値の従来例に対する比率と、磁極軸平行配向部の
比率との関係を示したものである。この図7において、
磁極軸平行配向部の比率が約20〜40%の範囲が、第
3次高調波の絶対値を最も小さくできることがわかる。
ここで、磁極軸平行配向部の比率(横軸)が「0」側
(左側)程トルクが小さく、逆に右側程トルクが大きく
なる傾向があるため、トルクを考慮した場合には、磁極
軸平行配向部の比率が約30〜35%の範囲とすること
がさらに好ましいということができる。
【0023】図8には本実施例と従来例とで発生するコ
ギングトルク波形を示している。ただし、この図8は、
各角度におけるコギングトルクの瞬時値を従来例のピー
ク−ピーク値(P−P値と称する)で除し正規化してい
る。この図8から明らかなように、本実施例によれば、
従来例に対してコギングトルクを小さくできることがわ
かる。
ギングトルク波形を示している。ただし、この図8は、
各角度におけるコギングトルクの瞬時値を従来例のピー
ク−ピーク値(P−P値と称する)で除し正規化してい
る。この図8から明らかなように、本実施例によれば、
従来例に対してコギングトルクを小さくできることがわ
かる。
【0024】上記したように、本実施例によれば、次の
ような効果を得ることができる。各永久磁石25の1磁
極を、磁気配向26が磁極軸線30と平行な磁極軸平行
配向部27と、この磁極軸平行配向部27の両側に設け
られ磁気配向26が固定子15側の焦点31に集束する
ように配向する磁極軸非平行配向部28,29とにより
構成したので、磁極軸平行配向部27により空隙磁束密
度の基本波成分を生成し、この磁極軸平行配向部27の
両側に存する磁極軸非平行配向部28,29により磁束
の発散を防止することができるようになり、結果的に空
隙磁束密度における高調波成分を極力少なくすることが
できて、コギングトルクを低減できる。これに伴い、回
転むらを小さくできると共に、振動や騒音を小さくでき
る。
ような効果を得ることができる。各永久磁石25の1磁
極を、磁気配向26が磁極軸線30と平行な磁極軸平行
配向部27と、この磁極軸平行配向部27の両側に設け
られ磁気配向26が固定子15側の焦点31に集束する
ように配向する磁極軸非平行配向部28,29とにより
構成したので、磁極軸平行配向部27により空隙磁束密
度の基本波成分を生成し、この磁極軸平行配向部27の
両側に存する磁極軸非平行配向部28,29により磁束
の発散を防止することができるようになり、結果的に空
隙磁束密度における高調波成分を極力少なくすることが
できて、コギングトルクを低減できる。これに伴い、回
転むらを小さくできると共に、振動や騒音を小さくでき
る。
【0025】図9は本発明の第2実施例を示したもので
あり、上記した第1実施例とは次の点が異なっている。
すなわち、1極分の永久磁石25のうち、磁極軸平行配
向部27の両側に存する磁極軸非平行配向部35,36
の磁気配向26は、固定子15側において個々の焦点3
5a,36aに集束する配向となっている。斯様な第2
実施例においても、第1実施例と同様な作用効果を得る
ことができる。
あり、上記した第1実施例とは次の点が異なっている。
すなわち、1極分の永久磁石25のうち、磁極軸平行配
向部27の両側に存する磁極軸非平行配向部35,36
の磁気配向26は、固定子15側において個々の焦点3
5a,36aに集束する配向となっている。斯様な第2
実施例においても、第1実施例と同様な作用効果を得る
ことができる。
【0026】また、図10は本発明の第3実施例を示し
たものであり、上記した第1実施例及び第2実施例とは
次の点が異なっている。すなわち、第1実施例及び第2
実施例では1磁極は1つの永久磁石25により構成して
いたが、この第3実施例では、1磁極は、磁極軸平行配
向部27を有する永久磁石37と、磁極軸非平行配向部
28を有する永久磁石38及び磁極軸非平行配向部29
を有する永久磁石39との3個の永久磁石から構成して
いる。
たものであり、上記した第1実施例及び第2実施例とは
次の点が異なっている。すなわち、第1実施例及び第2
実施例では1磁極は1つの永久磁石25により構成して
いたが、この第3実施例では、1磁極は、磁極軸平行配
向部27を有する永久磁石37と、磁極軸非平行配向部
28を有する永久磁石38及び磁極軸非平行配向部29
を有する永久磁石39との3個の永久磁石から構成して
いる。
【0027】斯様な第3実施例によれば、第1実施例と
同様な作用効果に加えて次のような利点がある。すなわ
ち、この場合、一つの永久磁石37,38,39に磁気
配向26がそれぞれ1種類であるから、各永久磁石3
7,38,39の磁気配向26の設定が比較的容易にで
きる。
同様な作用効果に加えて次のような利点がある。すなわ
ち、この場合、一つの永久磁石37,38,39に磁気
配向26がそれぞれ1種類であるから、各永久磁石3
7,38,39の磁気配向26の設定が比較的容易にで
きる。
【0028】なお、本発明は上記しかつ図面に示した各
実施例にのみ限られず、例えば磁極軸非平行配向部とし
ては、磁気配向が固定子14側の磁極軸線30に指向す
れば、焦点に集束せずに、互いに平行であっても良い。
また、磁極軸非平行配向部は、磁極軸平行配向部の両側
に1個ずつに限られず、2個或いは3個ずつあっても良
い。
実施例にのみ限られず、例えば磁極軸非平行配向部とし
ては、磁気配向が固定子14側の磁極軸線30に指向す
れば、焦点に集束せずに、互いに平行であっても良い。
また、磁極軸非平行配向部は、磁極軸平行配向部の両側
に1個ずつに限られず、2個或いは3個ずつあっても良
い。
【0029】さらに、永久磁石は、第1及び第2の実施
例では1磁極ごとに4個に分かれていたが、本発明は、
複数極ごともしくは全体として一つの永久磁石で構成し
た場合でも適用できる。また、固定子鉄心17のスロッ
ト数や、永久磁石の磁極数も実施例以外の場合でも同様
に適用することができる。
例では1磁極ごとに4個に分かれていたが、本発明は、
複数極ごともしくは全体として一つの永久磁石で構成し
た場合でも適用できる。また、固定子鉄心17のスロッ
ト数や、永久磁石の磁極数も実施例以外の場合でも同様
に適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上の記述にて明らかなように、本発明
によれば、回転子における永久磁石の1磁極を、磁気配
向が磁極軸線と平行な磁極軸平行配向部と、この磁極軸
平行配向部の両側に設けられ磁気配向が固定子15側の
磁極軸線に指向する磁極軸非平行配向部とにより構成し
たので、磁極軸平行配向部により空隙磁束密度の基本波
成分を生成し、この磁極軸平行配向部の両側に存する磁
極軸非平行配向部により磁束の発散を防止することがで
きるようになり、結果的に空隙磁束密度における高調波
成分を極力少なくすることができて、コギングトルクを
低減できる。これに伴い、回転むらを小さくできると共
に、振動や騒音を小さくできる。
によれば、回転子における永久磁石の1磁極を、磁気配
向が磁極軸線と平行な磁極軸平行配向部と、この磁極軸
平行配向部の両側に設けられ磁気配向が固定子15側の
磁極軸線に指向する磁極軸非平行配向部とにより構成し
たので、磁極軸平行配向部により空隙磁束密度の基本波
成分を生成し、この磁極軸平行配向部の両側に存する磁
極軸非平行配向部により磁束の発散を防止することがで
きるようになり、結果的に空隙磁束密度における高調波
成分を極力少なくすることができて、コギングトルクを
低減できる。これに伴い、回転むらを小さくできると共
に、振動や騒音を小さくできる。
【0031】また、磁極軸平行配向部を、1磁極の角度
領域に対して20%〜40%の角度領域に設定すること
により、特に第3次高調波の比率を極力少なくすること
ができる。
領域に対して20%〜40%の角度領域に設定すること
により、特に第3次高調波の比率を極力少なくすること
ができる。
【0032】さらに、1磁極を、磁極軸平行配向部を有
する永久磁石と、磁極軸非平行配向部を有する複数個の
永久磁石とから構成した場合には、各永久磁石の磁気配
向の設定が比較的容易にできる利点がある。
する永久磁石と、磁極軸非平行配向部を有する複数個の
永久磁石とから構成した場合には、各永久磁石の磁気配
向の設定が比較的容易にできる利点がある。
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、永久磁石の
磁気配向状態を示す図
磁気配向状態を示す図
【図2】モータ全体の縦断側面図
【図3】要部の横断平面図
【図4】回転子を平滑固定子鉄心の内側に配置した状態
の磁界を示す図
の磁界を示す図
【図5】空隙磁束密度分布を示す図
【図6】磁束密度スペクトル(次数ごとの磁束密度)を
示す図
示す図
【図7】磁束密度における第3次高調波成分の比率を示
す図
す図
【図8】コギングトルク波形を示す図
【図9】本発明の第2実施例を示すもので、1磁極分の
磁気配向状態を示す図
磁気配向状態を示す図
【図10】本発明の第3実施例を示す図9相当図
【図11】従来例を示す図1相当図
15は固定子、19は空隙、20は回転子、25は永久
磁石(界磁手段)、26は磁気配向、27は磁極軸平行
配向部、28,29は磁極軸非平行配向部、30は磁極
軸線、31は焦点、35,36は磁極軸非平行配向部、
35a,36aは焦点、37,38,39はそれぞれ永
久磁石である。
磁石(界磁手段)、26は磁気配向、27は磁極軸平行
配向部、28,29は磁極軸非平行配向部、30は磁極
軸線、31は焦点、35,36は磁極軸非平行配向部、
35a,36aは焦点、37,38,39はそれぞれ永
久磁石である。
Claims (6)
- 【請求項1】 固定子の内側に回転可能に設けられ、略
円筒状をなし周方向に複数極に着磁された永久磁石また
は断面が略円弧状をなして複数個が環状に配置された永
久磁石を界磁手段として有する回転子を備えた永久磁石
形モータにおいて、 前記永久磁石の1磁極は、1磁極内における周方向の中
央部に設けられ磁気配向が回転子の回転中心と磁極の周
方向中央部とを結ぶ磁極軸線と平行な磁極軸平行配向部
と、この磁極軸平行配向部の両側に設けられ磁気配向が
固定子側の磁極軸線に指向する磁極軸非平行配向部とを
有する構成であることを特徴とする永久磁石形モータ。 - 【請求項2】 磁極軸平行配向部は、1磁極の角度領域
に対して20%〜40%の角度領域に設定されているこ
とを特徴とする請求項1記載の永久磁石形モータ。 - 【請求項3】 磁極軸非平行配向部の磁気配向は、固定
子側の焦点に集束する配向であることを特徴とする請求
項1記載の永久磁石形モータ。 - 【請求項4】 磁極軸平行配向部の両側に存する各磁極
軸非平行配向部の磁気配向は、固定子側の同一の焦点に
集束する配向であることを特徴とする請求項1記載の永
久磁石形モータ。 - 【請求項5】 磁極軸平行配向部の両側に存する各磁極
軸非平行配向部の磁気配向は、磁極軸線上の同一の焦点
に集束する配向であることを特徴とする請求項1記載の
永久磁石形モータ。 - 【請求項6】 1磁極は、磁極軸平行配向部を有する永
久磁石と、磁極軸非平行配向部を有する複数個の永久磁
石とから構成されていることを特徴とする請求項1〜6
のいずれかに記載の永久磁石形モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6005731A JPH07212994A (ja) | 1994-01-24 | 1994-01-24 | 永久磁石形モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6005731A JPH07212994A (ja) | 1994-01-24 | 1994-01-24 | 永久磁石形モータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07212994A true JPH07212994A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11619263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6005731A Pending JPH07212994A (ja) | 1994-01-24 | 1994-01-24 | 永久磁石形モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07212994A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0923804A1 (en) * | 1996-09-04 | 1999-06-23 | Quantum Corporation | Methods and apparatus for improved dc motors and magnetic clutches |
JP2006304453A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Mitsubishi Electric Corp | 永久磁石モータ |
JP2011015484A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Mitsubishi Electric Corp | 永久磁石回転電機 |
JP2012080097A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-04-19 | Tdk Corp | 弓形磁石及び磁場成形用金型 |
WO2018101390A1 (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 永久磁石 |
CN113785473A (zh) * | 2019-03-11 | 2021-12-10 | 西门子歌美飒可再生能源公司 | 包括各自具有聚焦磁畴对准模式的磁体装置的磁体组件 |
EP3955428A1 (en) * | 2020-08-14 | 2022-02-16 | Siemens Gamesa Renewable Energy A/S | Magnet assembly comprising a focused magnetic flux portion and a parallel magnetic flux portion |
-
1994
- 1994-01-24 JP JP6005731A patent/JPH07212994A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0923804A1 (en) * | 1996-09-04 | 1999-06-23 | Quantum Corporation | Methods and apparatus for improved dc motors and magnetic clutches |
EP0923804A4 (en) * | 1996-09-04 | 2001-11-14 | Quantum Corp | METHOD AND DEVICE FOR IMPROVED DC MOTORS AND MAGNETIC COUPLINGS |
JP2006304453A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Mitsubishi Electric Corp | 永久磁石モータ |
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CN103098354A (zh) * | 2010-09-10 | 2013-05-08 | Tdk株式会社 | 弓形磁铁和磁场成形用模具 |
WO2018101390A1 (ja) * | 2016-11-30 | 2018-06-07 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 永久磁石 |
JPWO2018101390A1 (ja) * | 2016-11-30 | 2019-07-18 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 永久磁石 |
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WO2022033844A1 (en) * | 2020-08-14 | 2022-02-17 | Siemens Gamesa Renewable Energy A/S | Magnet assembly comprising a focused magnetic flux portion and a parallel magnetic flux portion |
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