JPH0738840B2 - 吸引掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は吸引掃除機に関し、清掃
作業が終了したとき直ちに塵落としモータを起動させ、
該モータの起動と連動して音声とメロディが報知される
ものである。

【０００２】

【従来の技術】実公平１−４１３９０に係る考案は、油
滴補集を目的とする真空掃除機で、厚手海綿状の油滴補
集用フィルタをタンク室の上部に設け、油滴補集用フィ
ルタの上部において空気吸込み室に袋状の塵芥補集用フ
ィルタを設け、塵芥補集用フィルタの底部を叩き、該フ
ィルタの目詰りを防止する手動の塵落とし具を備え、
又、空気吸込み口を設けた空気誘導筒の下方に衝突板を
設け、空気吸込み口から吸引した油滴を油滴補集用フィ
ルタで補集し、タンク室へ落下させる構造である。

【０００３】しかし、該考案における塵落とし具は手動
によるものであると共に清掃作業終了を知らせる音声及
びメロディの放送装置を設けていない。又、特開昭６１
−６８０２４号公報に係る発明は吸い込んだ塵埃で目詰
まりして吸込み力が低下した時、目詰まりを知らせる警
告音又は音声合成による警告句を発するものであって、
吸い込み終了時においてフィルタに目詰まりを生じてい
ない時は警告句を発しない。

【０００４】

【発明が解決しょうとする課題】作業者の心理として、
清掃作業が終了したとき満足感と作業からの解放感があ
る。この解放感と満足感を音声やメロディによって一層
高めることが望ましく、又、次の作業への励ましともな
る。

【０００５】また、感情のない掃除機では対人的な会話
がなく作業を味気なくしてしまうものであり、更に特開
昭６１−６８０２４に係る発明は、目詰りを生じていな
いため警告句を発することなく吸い込みを終了した時、
電源プラグを引き抜いたまま放置するものであって、フ
ィルタに付着した塵埃が湿気を帯びフィルタにこびりつ
くことを防止できず、吸い込み能力が低下したまま運転
を再開することになる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】タンク室の上部に空気吸
い込み室を載せ、空気吸い込み室の上部に空気流通室を
載せ、空気流通室の上部にモータ室を載せた吸引掃除機
において、空気吸い込み室に塵落としモータを設け、空
気流通室を隔壁で区画しスピーカ室を形成してスピーカ
室にスピーカを設け、モータ室にスイッチ基板及び制御
基板を設け、スイッチ基板にメインスイッチを設けると
共に空気吸い込み室に連通するホースの手元にリモート
コントロールスイッチを設け、制御基板に端子群を持つ
マイクロコンピュータを設け、入力側端子群に駆動用専
用電源と信号発信用電源と、液面スイッチ、メインスイ
ッチ及びリモートコントロールスイッチを接続し、出力
側端子群は発光ダイオード電源用端子と、モータの強弱
２速切り替え用端子と、塵落としモータ用端子と、数値
制御用端子と、音声合成ＩＣ及びメロディＩＣ用端子と
から成り、吸い込み終了後直ちに塵落としモータを起動
させ、該塵落としモータの起動と連動して音声とメロデ
ィを報知することを特徴とし、清掃作業者に対し作業終
了後に、音声で作業の労をねぎらい、又、安らぎを覚え
るメロディを聞かせて、作業終了の満足感と解放感を与
えると共に、次回作業への意欲向上を図ると共に吸い込
み能力を低下させないようにすることを目的とする。

【０００７】

【作用】電源投入後、メインスイッチ又はリモ−トコン
トロ−ルスイッチをＯＮにして電源ＯＮモ−ドとし、次
にメインスイッチ又はリモ−トコントロ−ルスイッチの
切り替え動作でモ−タを弱運転モ−ド、強運転モ−ドに
切り替える。

【０００８】次にメインスイッチ又はリモ−トコントロ
−ルスイッチを切り替えて塵落としモ−ドとして塵落と
しモ−タを起動し、モ−タ駆動軸と一体の棒杆に設けた
カラ−で主フィルタの底部を叩き、詰った細塵を叩き落
とす。

【０００９】次にメインスイッチ又はリモ−トコントロ
−ルスイッチを切り替えて塵落としモ−タを停止させる
と、モ−タ消音のための約４秒間経過後にマイクロコン
ピュ−タが動作して自動的に音声合成ＩＣ及びメロディ
ＩＣが入力され、スピ−カから作業終了を知らせる音声
と、安らぎのメロディが約３６秒間放送される。

【００１０】電源ＯＮモ−ド、モ−タの弱運転モ−ド、
モ−タの強運転モ−ド及び塵落としモ−ドは各々の発光
ダイオ−ドが点灯して知らせる。

【００１１】液体を吸引した場合のタンク室満杯モ−ド
はメインスイッチの発光ダイオ−ドの点滅で知らせる。

【００１２】次に液面スイッチの立ち上がり動作でメイ
ンスイッチの発光ダイオ−ドの点滅が停止して消灯し初
期モ−ドに復元するのである。

【００１３】液体を吸引した場合、タンク室が満杯にな
るとフロ−トが浮き上がり液面スイッチが立ち下がり満
杯モ−ドに遷移しモ−タの運転を停止し、メインスイッ
チ又はリモ−トコントロ−ルスイッチの入力を禁止す
る。

【００１４】

【実施例】図１は液体と粉体両用機種の吸引掃除機の中
央部縦断面図であり、キャスタ付きのタンク室１の上部
に天板２ａ付きの空気吸込み室２をパッキン３を介して
載せ、空気吸込み室２内に、吸込み口４ａを外部に臨ま
せて一体的に設けた空気誘導筒４と、空気誘導筒４に形
成される下向きのな内部開口４ｂの下方に衝突板５を設
けると共に、衝突板５の上方に空気吸込み室を横方向へ
二分する補助フィルタ６を設け、補助フィルタ６の上方
に袋体から成る多数の主フィルタ７を前記天板２ａから
放射状に垂下して設けた吸引掃除機において、主フィル
タ７の底部を叩くカラ−８ａをＬ形の棒杆８ｂの先端に
回動自在に設け、天板２ａの中央凹陥部に駆動軸８ｃを
下向きにして塵落としモ−タ８を載せ、棒杆８ｂの立ち
上がり部を駆動軸８ｃに固着する。

【００１５】空気吸込み室２の上部に天板９ａ付きの空
気流通室９を載せ、主フィルタ７で集塵された清浄な空
気を空気流通室９内へ放出する窓１０ａを設けた空気放
出筒１０を空気流通室９の中央に設けた架台９ｂ上に載
せると共に、空気流通室９の外側寄りを隔壁９ｃで区画
してスピ−カ室１１を設け、該隔壁９ｃにスピ−カ固定
金具１２ａを取付け、スピ−カ１２をスピ−カ室１１に
設けたスリット窓１１ａへ向けてスピ−カ固定金具１２
ａに固着する。

【００１６】空気流通室９の上部にモ−タ室１３を載
せ、空気流通室９に設けた天板９ａの中央を貫いて前記
空気放出筒１０の上面にモ−タ１４を固着し、モ−タ室
１３にモ−タ１４を収容すると共にモ−タ１４の外側に
おいてモ−タ室１３内に制御基板１５を立設し、制御基
板１５上に１６個の端子群１６を持つマイクロコンピュ
−タ１７を設ける。

【００１７】モ−タ室１３の内壁面にスイッチ基板１８
を固着し、スイッチ基板１８上にメインスイッチ１９を
設けてモ−タ室１３の外壁面上へ露出させる。

【００１８】又、吸込み口４ａに接続するホ−ス（図示
せず）の手元にリモ−トコントロ−ルスイッチ２０（図
４）を設ける。

【００１９】各々のスイッチはモ−タ１４の出力を強弱
に変換できる２速式スイッチであり、同一の機能を持っ
ている。

【００２０】図５は各スイッチの切り替えモ−ドの遷移
を示し、電源投入後メインスイッチ１９又はリモ−トコ
ントロ−ルスイッチ２０をＯＮにして電源ＯＮモ−ドと
し、次にメインスイッチ１９又はリモ−トコントロ−ル
スイッチ２０の切り替え動作でモ−タ１４を弱運転モ−
ド、強運転モ−ドに切り替える。

【００２１】メインスイッチ１９又はリモ−トコントロ
−ルスイッチ２０を切り替えて塵落としモ−ド１として
塵落としモ−タ８を起動し、カラ−８ａで主フィルタ７
の底部を叩き細塵を叩き落とす。

【００２２】メインスイッチ１９又はリモ−トコントロ
−ルスイッチ２０の切り替え動作で塵落としモ−タ８を
停止させると、モ−タ消音のための約４秒間経過後にマ
イクロコンピュ−タ１７が動作して塵落としモ−ド２と
なり自動的に作業終了を知らせる音声と安らぎのメロデ
ィが約３６秒間スピ−カ１２から放送される。

【００２３】音声とメロディの放送後、空気流通室９の
天板９ａに下向きに固着した液面スイッチ２１の立ち下
がり動作によって満杯モ−ドに遷移し、モ−タ１４の運
転を停止し、メインスイッチ１９又はリモ−トコントロ
−ルスイッチ２０の入力を禁止する。

【００２４】満杯モ−ドはメインスイッチ１９の発光ダ
イオ−ド２２（図３、図４、）の点滅で知らせる。 液
面スイッチ２１の立ち上がり動作で発光ダイオ−ド２２
の点滅が停止し初期モ−ドに復元するのである。

【００２５】又、液面スイッチ２１はタンク室１に浮遊
させたフロ−ト３１の上部に立設したフロ−ト軸３１ａ
が液面の上昇によって当接すると通電するのであり、３
１ｂはフロ−ト軸のガイドである。

【００２６】図４は電気回路図であって、２３はタ−ミ
ナル駆動用の専用電源であり、１９は前述の通りメイン
スイッチ。２０はリモ−トコントロ−ルスイッチであ
り、又、２１は液面スイッチである。

【００２７】２４はメインスイッチ１９とリモ−トコン
トロ−ルスイッチ２０に信号を送るための電源である。
端子群１６のうち端子１６ａは電源の発光ダイオ−ド
２２接続用のものであり、端子１６ｂは前記弱運転モ−
ドを知らせる発光ダイオ−ド２５接続用のものであり、
端子１６ｃは強運転モ−ドを知らせる発光ダイオ−ド２
６接続用のものであり、端子１６ｄは塵落としモ−ドを
知らせる発光ダイオ−ド２７接続用のものであり、２８
は各々の発光ダイオ−ドの専用電源であり、端子１６ｅ
は音声合成ＩＣ２９及びメロディＩＣ３０接続用のもの
であって、スタ−ト指示を行う。 端子１６ｆ及び端子
１６ｇは各々数値制御接続用のものである。 又、端子
１６ｈはメインスイッチ接続用のものであり、端子ｉは
リモ−トコントロ−ルスイッチ接続用のものであり、端
子ｊは液面スイッチ接続用のものである。

【００２８】表１は前述の各モ−ドにおいてモ−タ１４
及び塵落としモ−タ８と、各発光ダイオ−ド（ＬＥＤ）
及び音声合成ＩＣ２８及びメロディＩＣ２９の制御を示
し、○印はＯＮ、×印はＯＦＦ，△印は点滅を示してい
る。

【００２９】

【表１】

【００３０】

【発明の効果】メインスイッチ１９又はリモ−トコント
ロ−ルスイッチ２０の切り替え動作によってモ−タ１４
を強弱２速に切り替え、ゴミの大きさ、量に応じ適当な
エネルギ−でモ−タの運転をできる。

【００３１】メインスイッチ１９又はリモ−トコントロ
−ルスイッチ２０の切り替え動作によって塵落としモ−
タ８を運転し、主フィルタ７の目詰りを防止する。

【００３２】塵落としモ−タ８の運転を停止して約４秒
後にモ−タが消音した時マイクロコンピュ−タ１７の動
作によって音声合成ＩＣ２９及びメロディＩＣ３０へ入
力され、作業終了と作業の労をねぎらう音声と、安らぎ
のメロディがスピ−カ１２から放送され、作業者は作業
後の満足感と、作業からの解放感を味わうことができ、
又、次の作業への意欲が向上してくるのである。

【００３３】又、作業の各段階におけるモ−ド、即ち、
電源ＯＮモ−ド、モ−タ１４の弱運転モ−ド、強運転モ
−ド及び塵落としモ−タ８が動作している塵落としモ−
ドはモ−タ室１３の外壁面に露出した各モ−ドを表示す
る各々の発光ダイオ−ド２２、２５、２６及び２７によ
って作業者が視認できる。

【００３４】又、液面スイッチ２１の立ち下がり動作で
モ−タ１４の運転が停止し、且、メインスイッチ１９又
はリモ−トコントロ−ルスイッチ２０の入力が禁止され
るのでオ−バ−フロ−を防止する。この満杯モ−ドはメ
インスイッチ１９の発光ダイオ−ド２２の点滅で作業者
が確認できる。又、液面スイッチ２１の立ち上がり動作
で初期モ−ドに復元し、且、発光ダイオ−ド２２が消灯
し、次作業の可能なことを作業者は視認できるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る粉体、液体両用吸引掃除機の中
央部縦断面図。

【図２】 本発明に係る粉体専用吸引掃除機の中央部縦
断面図。

【図３】 粉体専用吸引掃除機の外観を示す斜視図。

【図４】 本発明に係る吸引掃除機における電気回路
図。

【図５】 電源投入後、メインスイッチ又はリモ−トコ
ントロ−ルスイッチの切り替え動作と液面スイッチの動
作によって本発明に係る吸引掃除機が機能する各モ−ド
の遷移を示す説明図。

【符号の説明】

１ タンク室 ２ 空気吸込み室 ７ 主フィルタ
８ 塵落としモ−タ ９ 空気流通室 １１ スピ−カ室 １２ スピ−
カ １３ モ−タ室 １４ モ−タ １５制御基板 １６ 端子群 １７ マイクロコンピュ−タ １８ スイッチ基板
１９ メインスイッチ ２０ リモ−トコントロ−ルスイッチ ２１ 液面ス
イッチ ２２ ２５ ２６ ２７ 発光ダイオ−ド ２９ 音
声合成ＩＣ ３０ メロディＩＣ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】タンク室の上部に空気吸い込み室を載せ、
   空気吸い込み室の上部に空気流通室を載せ、空気流通室
   の上部にモータ室を載せた吸引掃除機において、空気吸
   い込み室に塵落としモータを設け、空気流通室を隔壁で
   区画しスピーカ室を形成してスピーカ室にスピーカを設
   け、モータ室にスイッチ基板及び制御基板を設け、スイ
   ッチ基板にメインスイッチを設けると共に空気吸い込み
   室に連通するホースの手元にリモートコントロールスイ
   ッチを設け、制御基板に端子群を持つマイクロコンピュ
   ータを設け、入力側端子群に駆動用専用電源と信号発信
   用電源と、液面スイッチ、メインスイッチ及びリモート
   コントロールスイッチを接続し、出力側端子群は発光ダ
   イオード電源用端子と、モータの強弱２速切り替え用端
   子と、塵落としモータ用端子と、数値制御用端子と、音
   声合成ＩＣ及びメロディＩＣ用端子とから成り、吸い込
   み終了後直ちに塵落としモータを起動させ、該塵落とし
   モータの起動と連動して音声とメロディを報知すること
   を特徴とする吸引掃除機。