JPH0738785B2 - 複式紙巻きタバコ製造機におけるタバコ標準重量変動量最適化方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複式紙巻きタバコ製造機における紙巻きタバ
コの標準重量変動量を最適化する方法に関する。

〔従来の技術〕

最近の単式紙巻きタバコ製造機においては、紙巻きタバ
コの作成は、立て形ダクトで形成される出口を具備する
供給装置内に詰めこまれた、一山の刻みタバコからはじ
まる。

実際には、上記ダクトをタバコの微片が上向きに流れ、
吸引式コンベアベルトの下側にまで昇り、そこにタバコ
の連続的な層、ビートを形成し、ビートは吸引式コンベ
アによって送られ、シェーブ装置を通ってビートを厚さ
が均一にされる。

ビートはその後、填充部として知られる装置に送りこま
れ、その場所で、吸引式コンベアによって、細長い連続
用紙上に漸次積まれて行く。上記用紙と、その上に置か
れたタバコの連続ビートは、形成ビームを通って送ら
れ、その間に用紙の両端が、タバコビートを包みなが
ら、一緒に重ねられ、貼られて、一本の連続する紙巻き
タバコのロッドが作られ、その後、このロッドは回転切
断ヘッドによって、所定の紙巻きタバコの長さに切断さ
れる。

前記型の紙巻きタバコ製造機に必要な主要事項のひとつ
は、紙巻きタバコの重量が可能な限り一貫していること
である。この目的のため、前記型の紙巻きタバコ製造機
は、重量が所定の許容範囲内にない紙巻きタバコを除去
するための計量装置のみならず、紙巻きタバコの重量を
連続的に、動的に修正し、上記許容範囲内の所定値に、
可能な限り近づけるというやり方で適合させるシェーブ
装置を、上記計量装置に接続させて備えていることが知
られている。

特に、前記シェーブ装置は、各紙巻きタバコを機械から
離れる時点で計量し；紙巻きタバコの所定本数の群に関
する計量結果を、普通、紙巻きタバコの重量と本数を、
デカルト座標のＹ軸およびＸ軸上それぞれに示す、ガウ
スの誤差曲線として表示し；そして、最高、最低および
平均重量、また、標準変動量または曲線の差異を示す信
号を供給するように設計された計量制御装置に接続され
ることが知られている。

標準変動量は、もちろん、曲線のサイズに反映され、達
成される品質水準を表示する。すなわち、曲線が締まれ
ば締るほど、つまり各曲線の標準変動量が低ければ低い
ほど、各サンプル群内の紙巻きタバコの重量の一貫性が
大きくなる。

しかし、標準変動量を許容範囲内の所定値以下に保つこ
とが、紙巻きタバコ製造上の唯一の関心事というわけで
はない。高い品質基準に加えて、機械はまた経済性を備
えていることが期待される。それは曲線上の最低重量
を、可能な限り許容範囲の下限に近く保つことを意味す
る。

この目的のために、上記計量制御装置さら出力される信
号は通常、曲線上の最低重量および許容範囲下限間の差
異の関数としての誤差信号取得のため、演算処理装置に
供給され、上記シェーブ装置は、前記誤差を実質に０に
等しくするために、演算処理装置を通して計量装置に接
続されている。

〔発明の解決しようとする課題〕

さて、例えば本出願人によって出願された米国特許第4,
336,812号に記述された型の複合紙巻きタバコ製造機に
ついて考えてみる。

この種の機械においては、タバコ微片の単一の流れが、
１個の立てダクト内に送り込まれ、あるいは、２個の平
行する立てダクトに供給され、ダクトのそれぞれは、そ
れぞれの吸引式コンベアベルトの下側で終っている。そ
れぞれのベルト上に形成されたビートは、それぞれのシ
ェーブ装置によって薄く削られ、それぞれ連続する細長
い紙巻用紙上に推積させられる。前記用紙はそれぞれの
ビートを包みこんで、それぞれ連続的な紙巻きタバコロ
ッドを作り、各ロッドは１個の回転切断ヘッドによっ
て、紙巻きタバコの長さに切断される。

前述した型式の複式紙巻きタバコ製造機においては、紙
巻きタバコの重量は、単式機械におけると同様、シェー
ブ装置を計量制御装置に接続することによって制御され
ることが可能である。

このようなシステムの性能は、もし各ロッドから作られ
た紙巻きタバコを別個に評価したとき、あたかも２台の
別個の単式機械によって製造されたかのように、単式機
械と同様の基準によって考慮されることが可能である。
しかし、全く反対に、双方のロッドから形成された紙巻
きタバコは一緒に、すなわち同じ複式機械によって製造
されたものとして考えられる。この場合、各ロッドから
作られる紙巻きタバコ間の重量の差異は、単式機械より
もはるかに大きい。別の言い方をすれば、複式機械は、
単式機械よりもはるかに高い標準重量変動量を示す。

そのような場合の欠点は、上記切断ヘッドの下流におい
て、双方のロッドから作り出された紙巻きタバコは、ば
らつきのあるまゝに一緒に処理される。すなわち同一の
フィルター組付機械に送りこまれ、ひとつに混合されて
包装されることである。

本発明の目的は、前述の欠点を克服することにある。

〔課題を解決するための手段〕

この目的に対し、本発明によって、少くとも２つの、そ
れぞれが連続的紙巻きタバコロッドを生産するラインを
具備し、該各ラインが、それぞれのロッド内のタバコの
量を調整するためのシェーブ手段を具備し、また、各ラ
インに、各個々の紙巻きタバコを計量する装置を取付
け；各ライン同時に、所定本数の紙巻きタバコについて
標準変動量および平均重量を測定し；該標準変動量を比
較して、最高標準変動量を示す測定値を決定し；各測定
の平均重量が、測定のすべてについて同一な所定値に等
しくなり、そして最高標準変動量を示す測定値の関数と
して選択されるよう各ライン上のシェーブ手段を制御す
る；各段階より成ることを特徴とする、紙巻きタバコ製
造機械における紙巻きタバコの標準重量変動量最適化の
方法が提供される。

上記方法は、できれば更に、最高標準変動量を示す測定
について最低重量値を決定し；該最低重量値を所定基準
値、好適には紙巻きタバコの重量が変動し得る許容範囲
の下限と比較し；そして、該シェーブ手段を、上記最低
重量値が基準値に等しくなるよう、また、測定のすべて
の平均重量値が等しくなるように制御する各手段を含む
ことが好ましい。

〔実施例〕

本発明の実施例は無数に考えられるが、忝付図を参考例
として説明する。

第１図において、１は、２つの並列するライン2,3から
成り、１個の刻みタバコ供給装置４から供給を受ける複
式紙巻きタバコ製造機を示す。特に、刻みタバコは供給
装置４によって、それぞれタバコビート7,8を形成する
２つのブロック5,6に送られる。

前記ライン2,3は、それぞれビート7,8を受け取り、用紙
供給装置11,12から送られる細長い用紙（図示されてい
ない）で包みこみ、それぞれ連続した紙巻きタバコロッ
ド13,14を作り出す、紙巻きタバコ形成装置9,10を具備
する。上記ロッド13,14はそれぞれライン2,3に沿って、
ライン２および３の双方に共通な回転切断ヘッド15に送
られ、切断ヘッド15は、ロッド13,14をそれぞれ紙巻き
タバコの長さ16,17に切断する。

各ビート7,8はビート形成ブロック5,6、および紙巻きタ
バコ形成装置9,10間を送られる時に、それぞれのビート
7,8の厚さを制御するように設計されたシェーブ装置18,
19によって処理され、第２図において20として全体が示
されている計量制御装置がシェーブ装置は18,19に接続
されている。

第２図に示されるように、装置20は、２個の、それぞれ
が放射線源および放射線検出器より成る公知の計量装置
21,22で構成される。

第１図に示すように、上記装置21,22は、それぞれライ
ン2,3に沿い、切断ヘッド15の直接上流に位置されてお
り、双方とも、後には個々の紙巻きタバコの長さに切断
されるロッドの部分を次々に計量するよう設計されてい
る。

第２図に示すように、各ロッド長さの重量は、装置21,2
2によって、それぞれ公知の演算処理装置23,24に供給さ
れる。

上記演算処理装置23,24は、所定本数の紙巻きタバコの
重量に関して装置21,22から受取った情報を処理し、そ
の結果を、第４図に示すようなガウスの誤差曲線Ａおよ
びＢの形で表示するよう設計されている。

第４図に示すように、上記曲線ＡおよびＢは、前記長
さ、または紙巻きタバコの重量ＷをＸ軸に、そして紙巻
きタバコの本数ＮをＹ軸上に示す、デカルトグラフにプ
ロットされる。

通常の場合、第４図の紙巻きタバコの重量はすべて、所
定の許容範囲内に示され、許容範囲の下限および上源は
それぞれＬおよびＵと記されている。

演算処理装置23,24はまた、公知の方法で、最低および
平均重量、また曲線ＡおよびＢそれぞれの差異または標
準変動量を示す出力信号を供給するよう設計されてい
る。

上記各値は、第２図および第３図において、以下のよう
に示されている。

MWA＝曲線Ａの平均重量 LWA＝曲線Ａの最低重量 SVA＝曲線Ａの標準変動量 MWB＝曲線Ｂの平均重量 LWB＝曲線Ｂの最低重量 SVA＝曲線Ｂの標準変動量 Ｌ＝許容範囲下限 第２図に示すように、演算処理装置23,24の出力は、Ｌ
値を設定するためのブロック26の出力とともに、比較処
理装置25の入力に接続される。

第３図に示すように、装置25はSVA値とSVB値を比較す
る。

もし、例示するように、SVA＞SVBならば、装置25は、 誤差値EAを与えるためLWAからＬを引き； DW値を出すためMWBからMWAを引き； EB値を得るためEAのDWを加算する。 従って、次の通り
となる。すなわち： EA＝第４図の曲線ＡがLWAをＬに等しくなるようにシフ
トすべき量、曲線Ａを第５図の曲線Ａ′に合致されるた
めの量。

EB＝第４図の曲線Ｂが、MWB′＝MWA′で、第５図の曲線
Ｂ′に合致するためシフトすべき量。

第２図に示すように、装置25は２つの出力27,28を提供
し、それによって、それぞれたＡおよびEB値を示す信号
が、装置25とともに装置20の部分を構成するブロック2
9,30に送られる。ブロック29,30は、それぞれシェーブ
装置18,19に連結されたモーター31,32を制御し、モータ
ー31,32はシェーブ装置18,19を、それぞれのビート7,8
に対して移動させ、誤差値EA,EBをキャンセルするよう
にする。

従って、言い方を変えれば、装置20は、第５図の曲線
Ａ′およびＢ′によって図式的に示されるよう、紙巻き
タバコ16,17の重量を保とうとし、その場合、曲線Ａ′,
B′は、両曲線に共通の平均値のまわりに最大重量の集
中があることを示し、可能な限り許容範囲の下限Ｌの近
くにあることを示す。

第３図流れ図の右側は、SVB＞SVAのとき、装置25によっ
て遂行されるロジックシーケンスを示す。SVA＞SVBの場
合に関しては既にくりかえし述べてあるので、更に説明
する必要はないと思う。

前述した方法は、２つのライン2,3によって一緒に生産
される紙巻きタバコの重量を可能な限り同等にし、同時
に、紙巻きタバコの重量を、可能な限り許容範囲の下限
に近く保つために、複式紙巻きタバコ製造機に適用され
る。

２つ以上のラインを具備する機械の制御についても、用
いられる方法は明白に同一である。すなわち、各ライン
に関する重量変動線のいずれが最高標準変動量を示すか
を決定し；この第一の曲線をシフトさせて、その最低重
量が許容範囲下限に等しくなるようにし；そして、他の
すべての曲線をシフトさせ、その平均重量が、一旦シフ
トされた第一の曲線によって想定される平均値に等しく
なるようにする。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による方法を行なうこと特徴とする、
複式紙巻きタバコ製造機の部分的構成説明図； 第２図は、第１図の機械に接続される、本発明による紙
巻きタバコ重量制御回路の構成図； 第３図は、第２図中の演算処理装置の流れ図； 第４図および第５図は、第１図の機械によって作られた
一群の紙巻きタバコ中に検出される重量の変動を示す図
表、である。 １……複式紙巻きタバコ製造機、 2,3……ライン、 ４……刻みタバコ供給装置、 5,6……タバコビーズ形成ブロック、 7,8……タバコビーズ、 9,10……紙巻きタバコ形成装置、 11,12……用紙供給装置、 13,14……紙巻きタバコロッド、 15……切断ヘッド、 16,17……切断された紙巻きタバコ、 18,19……シェーバー、 20……計量制御装置、 21,22……計量装置、 23,24……演算処理装置、 25……比較処理装置、 26……Ｌ値設定ブロック、 27,28……出力、 29,30……シューブ装置モータ制御ブロック、 31,32……シェーブ装置モータ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】紙巻きタバコ製造機におけるタバコを標準
   重量変動量を最適化する方法であって、該紙巻きタバコ
   製造機は少くとも２本の、連続する紙巻きタバコのロッ
   ドを作るラインを有し、該各ラインは該ロッドに関する
   タバコの量を調整するためのシェーブ手段を具備し、 該各ライン（2,3）には、個々の紙巻きタバコ（16,17）
   の重量測定装置を取り付け； 該各ライン（2,3）とも同時に、ある所定本数の紙巻き
   タバコ（16,17）について標準重量変動量および平均重
   量を測定し； 該標準変動量を比較して、最善標準変量を示す測定を決
   定し； 該ライン（2,3）のシェーブ手段（18,19）を、該測定の
   各々の平均重量が、該測定のすべてに対して同一の所定
   値に等しくなり、かつ最高標準変動量を示す該測定の関
   数として選択されるよう制御する；各段階から成ること
   を特徴とする方法。
2. 【請求項２】該方法が、更に、 最高標準変動量を示す該測定についての最低重量値を決
   定し； 該最低重量値を所定の基準値と比較し； 該シェーバー手段（18,19）を、該最低重量値が該基準
   値に等しくなり、かつ該測定のすべての平均重量値が等
   しくなるよう制御する；各段階を含むことを特徴とす
   る、特許請求の範囲第１項記載の方法。
3. 【請求項３】該基準値が、紙巻きタバコ（16,17）の重
   量の変動する許容範囲の下限に等しい、特許請求の範囲
   第２項記載の方法。