JPH0737665Y2 - パチンコ玉収納箱 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は底面にパチンコ玉が通過する玉排出孔を備えた
パチンコ玉収納箱に関する。

（従来の技術） 従来より、パチンコホールで遊技する遊技客は、獲得し
たパチンコ玉をパチンコホールに備え付けられた玉収納
箱に収納して玉計数装置まで運搬すると共に、その獲得
したパチンコ玉を玉計数装置で計数することによりそれ
に相当した価額の景品を受取るようにしている。

さて、玉収納箱に収納されたパチンコ玉を玉計数装置に
より計数するには、玉収納箱を玉計数装置の上方に位置
させた状態で傾けることにより、これに収納されている
パチンコ玉を全て玉計数装置に流し込ませなければなら
ない。しかしながら、多数のパチンコ玉が収納されて重
量のある玉収納箱からパチンコ玉を流出させるためには
多大な労力を必要とする。しかも、玉収納箱から玉計数
装置にパチンコ玉を流し込ませるときに、パチンコ玉が
玉計数装置で跳ね返って飛び出してしまうことがあり、
遊技客が不利益を被る虞がある。そこで、近年、玉計数
装置上に玉収納箱を載置するだけでこれに収納されたパ
チンコ玉を玉計数装置に流し込む構成の玉収納箱が供さ
れている。つまり、玉収納箱の底面にパチンコ玉が通過
する玉排出孔を形成してそれを上方向に移動可能な閉鎖
部材で閉鎖すると共に、玉収納箱が玉計数装置に載置さ
れた状態でその閉鎖部材が下方から押圧されて上方向に
移動する構成である。

上記構成の玉収納箱によれば、玉計数装置上にパチンコ
玉が収納された玉収納箱を載置すると、玉収納箱の閉鎖
部材が上方向に移動して玉排出孔が開口するから、玉収
納箱内のパチンコ玉は玉排出孔を通過して玉計数装置に
流れ込む。従って、遊技客は、玉収納箱を傾けてパチン
コ玉を流出させるという面倒な操作を行なうことなく玉
計数装置によるパチンコ玉の計数を行なうことができ
る。また、玉計数装置にはこれの直ぐ上方に位置する玉
収納箱の底面からパチンコ玉が流れ込むから、パチンコ
玉が玉計数装置で大きく跳ねてこれから飛び出してしま
うという不具合を生じることはない。

（考案が解決しようとする課題） ところが、上記従来構成の玉収納箱の場合、玉計数装置
上には１つの玉収納箱しか載置できないから、獲得した
パチンコ玉が多いことによりパチンコ玉を複数の玉収納
箱に収納した場合、玉計数装置上に玉収納箱を順次載置
しなければならず、計数作業が非常に煩わしいという欠
点がある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、玉計数装置による計数作業を、パチンコ玉が多くな
った場合であっても簡単に行なうことができるパチンコ
玉収納箱を提供するにある。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案のパチンコ玉収納箱は、底面にパチンコ玉が通過
する玉排出孔を有した箱本体を設け、この箱本体の互い
に対向する側壁に夫々上下方向へ延びるように形成され
た第１及び第２のスリットを設け、両端が前記各スリッ
トから外方に突出する棒状部を有しその棒状部の上方向
の移動により前記玉排出孔を開口する閉鎖部材を設けた
上で、前記棒状部を、前記箱本体が前記玉計数装置若し
くは他の箱本体上に載置された状態で上方向に移動する
ようにしたものである。

（作用） パチンコ玉が収納された箱本体を玉計数装置に載置する
と、箱本体の側壁から突出する棒状部が玉計数装置によ
り押し上げられて第１及び第２のスリット内を上方に移
動する。すると、閉鎖部材が上方向に移動して玉排出孔
を開口するから、箱本体内のパチンコ玉は玉排出孔を通
過して玉計数装置に流れ込み、以てパチンコ玉は玉計数
装置により計数される。

さて、パチンコ玉が収納された箱本体を上下に重ねた状
態で玉計数装置に載置すると、玉計数装置に直接載置さ
れた下側の箱本体の閉鎖部材が上方に移動して玉排出孔
が開口するから、下側の箱本体内のパチンコ玉は玉計数
装置に流れ込んで計数される。すると、下側の箱本体内
のパチンコ玉の減少に伴って上側の箱本体の位置が下が
るから、上側の箱本体の側壁から突出する棒状部が下側
の箱本体により押し上げられ、これにより上側の箱本体
の閉鎖部材が上方向に移動して玉排出孔が開口する。す
ると、上側の箱本体に収納されているパチンコ玉は玉排
出孔から下側の箱本体に流れ込むと共に、下側の箱本体
の玉排出孔から玉計数装置に流れ込むようになる。従っ
て、玉計数装置上に載置された複数の箱本体に収納され
たパチンコ玉を玉計数装置により計数することができ
る。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第３図において、箱本体１の底面２にはこれ
を横断するスリット状の玉排出孔3,4が並列に形成され
ている。また、箱本体１の側壁５において各玉排出孔3,
4と直線配置となる各位置に第１のスリット6,第２のス
リット７が上下方向に延びるように形成されている。こ
こで、箱本体１の底面２は、第３図に示すように玉排出
3,4に向かってから下降傾斜した状態に形成されてい
る。

一方、玉排出孔3,4上には、円柱状の閉鎖部材８が夫々
配設されている。この閉鎖部材８の両端には棒状部９が
設けられており、その棒状部９が第1,第２のスリット6,
7から両側に突出している。以上の構成により、棒状部
９は各スリット6,7内を上下動可能となっており、その
上下動に応じて閉鎖部材８が上下方向に移動するように
なっている。この場合、棒状部９が各スリット6,7の下
側に位置しているときは閉鎖部材８が各玉排出孔3,4を
閉鎖し、棒状部がスリットの上側に位置しているときは
閉鎖部材８は上方に移動して玉排出孔3,4を開口する。

さて、箱本体１の側壁５は下方に向かうに従って絞り形
成されており、これにより箱本体１を他の箱本体１上に
重ねて載置することができるようになっている。このよ
うに複数の箱本体１を重ねた状態では、上側に位置する
箱本体１の側壁５から両側に突出する棒状部９は下側に
位置する箱本体１の側壁５の上端部に当接するようにな
っている。

第４図に玉計数装置10を示す。装置本体11の上部には浅
底容器状の玉受皿12が配置されている。この玉受皿12の
中央部は開口しており、そこを通じて落下したパチンコ
玉が計数されるようになっている。そして、玉受皿12の
両側には押上部材13が立設されており、箱本体１が玉受
皿12に載置された状態では押上部材13が箱本体１の両側
から突出する棒状部９に当接するようになっている。一
方、装置本体11の前面には表示部14が設けられており、
計数されたパチンコ玉数はその表示部14に表示されると
共に、スイッチ操作に応じてその計数値が印刷された預
り券がプリンタ15から打ち出される。

次に上記構成の作用について説明する。

遊技客は、遊技が終了したところで獲得したパチンコ玉
の全てを箱本体１に収納する。このとき、獲得したパチ
ンコ玉が多い場合は、パチンコ玉を例えば２つの箱本体
１に分散して収納する。

さて、箱本体１の各玉排出孔3,4は閉鎖部材８により閉
鎖されているから、パチンコ玉は玉排出孔3,4から落下
することなく箱本体１に収納される。そして、パチンコ
玉が収納された箱本体１を例えば景品交換場所に設置さ
れている玉計数装置10に運搬する。そして、パチンコ玉
が収納された箱本体１を上下に重ねた状態で玉計数装置
10の玉受皿12に載置すると、下側に位置する箱本体１の
側壁５から突出する棒状部９が玉受皿12の押上部材13の
上端部に当接して押上げられ、これに伴って棒状部９は
第1,第２のスリット6,7内の上側に位置する。すると、
箱本体１の玉排出孔3,4を閉鎖している閉鎖部材８がパ
チンコ玉を押し退けながら上方向に移動して玉排出孔3,
4を開口するから、箱本体１内のパチンコ玉は玉排出孔
3,4を通過して玉受皿12に落下する。

そして、上述のように下側の箱本体１から玉受皿12にパ
チンコ玉が落下するのに伴ってこれに収納されているパ
チンコ玉が減少すると、下側の箱本体１に収納されたパ
チンコ玉上に載置された箱本体１の位置が下がる。する
と、上側の箱本体１から突出する棒状部９が下側の箱本
体１の側壁５の上端部に当接して上方に移動するから、
上側の箱本体１の閉鎖部材８が上方向に移動して玉排出
孔3,4が開口する。これにより、上側の箱本体１内のパ
チンコ玉は玉排出孔3,4を通過して下側の箱本体１に流
れ込むと共に、それの玉排出孔3,4を通じて玉受皿12に
落下する。この結果、玉受皿12に上下に載置された箱本
体１内のパチンコ玉を玉計数装置10により計数すること
ができる。

要するに、上記実施例によれば、パチンコ玉が収納され
た複数の箱本体１を重ねた状態で玉計数装置10の玉受皿
12に載置することにより、箱本体１内のパチンコ玉を全
て玉計数装置10により計数することができるから、パチ
ンコ玉が収納された箱本体を玉計数装置に順に載置しな
ければならない従来例と違って、面倒な操作を伴うこと
なく玉計数装置10による計数作業を行なうことができ
る。

また、箱本体１の玉排出孔3,4を閉鎖する閉鎖部材８は
円柱状であるから、閉鎖部材８は容易にパチンコ玉を押
し退けて上方に移動することができる。従って、箱本体
１に収納されたパチンコ玉が多数であっても玉排出孔3,
4を確実に開口させることができる。

尚、上記実施例では、箱本体１の底面２に玉排出孔3,4
を２カ所形成したが、これに代えて、１カ所だけ形成す
るようにしてもよい。

［考案の効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案のパチンコ玉収
納箱によれば、箱本体が玉計数装置若しくは他の箱本体
上に載置された状態で棒状部ひいては閉鎖部材の上方へ
の移動により箱本体底面の玉排出孔を開口するようにし
たので、玉計数装置による計数作業を、パチンコ玉が多
くなった場合であっても簡単に行なうことができるとい
う優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は平面
図、第２図は縦断側面図、第３図は縦断正面図、第４図
は玉計数装置の斜視図、第５図は玉計数装置に載置した
状態の使用例を示す一部破断側面図である。 図中、１は箱本体、２は底面、3,4は玉排出孔、５は側
壁、６は第１のスリット、７は第２のスリット、８は閉
鎖部材、９は棒状部,10は玉計数装置である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パチンコホールに備えられた玉計数装置に
   より計数されるパチンコ玉を収納状態で運搬するもので
   あって、底面にパチンコ玉が通過する玉排出孔を有した
   箱本体と、この箱本体の互いに対向する側壁に夫々上下
   方向へ延びるように形成された第１及び第２のスリット
   と、両端が前記各スリットから外方に突出する棒状部を
   有しその棒状部の上方向の移動により前記玉排出孔を開
   口する閉鎖部材とを備え、前記棒状部は、前記箱本体が
   前記玉計数装置若しくは他の箱本体上に載置された状態
   で上方向に移動することを特徴とするパチンコ玉収納
   箱。