JPS6243424Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、小形に構成することができる自動販
売機の構成に関する。

「従来の技術」 煙草等の直方体の商品を販売する自動販売機
は、コラム内に商品を重積して下部より押出し搬
出することにより、容易確実に搬出でき、販売す
ることができる外、コラムを多数併設することに
より商品の収容量と収容品種が極めて多くでき外
箱の寸法に対して有効な商品収容能力を得ること
ができる。

このため、従来の自動販売機は、外箱内を有効
利用するため、できる限り外箱の幅いつぱいのコ
ラム群が形成されることが望まれていた。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、収容効率を考慮して外箱の幅い
つぱいにコラムを併設するとコラムから押出し搬
出される商品の取出口を外箱の幅いつぱいに開口
しなければならず、これがあまり幅広い場合、商
品の落下する部分が一様とならず、暗い場合は取
出口の内部で手探りで商品を探して商品を取り出
すといつた状態になる。

また、この様な状態では釣銭の取出口を併設す
ることができなくなり、商品の取出口と釣銭の取
出口とを異なる位置に設けなければならなくな
る。

このため、異なる高さの取出口から商品と釣銭
を取り出す利用者には不便な自動販売機になつ
た。

この様な問題点を解消するため、コラムから搬
出された商品を取出口にまで移送するのに比較的
幅の狭い取出口へ傾斜する商品移送シユートを構
成することが試みられている。

しかしながら、この様な商品移送のシユート
は、コラムの搬出口と商品取出口との間に不要な
高さ方向の寸法を要し、自動販売機の容積効率を
悪化させる外、シユートを無理に少ない傾斜にす
ると、しばしば商品が落下しないといつた欠点を
生じることがあつた。

本考案は、この様な事情から、端部に設けられ
るコラムからうまく幅の狭い取出口へ商品を移送
することによつて、外箱の端まで大きく形成され
るコラムから幅の狭い取出口へ確実に商品を搬出
できる自動販売機を提供することを目的としてい
る。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、商品を収納するコラムを多数併設す
ると共に端部のコラムの搬出口端部側に搬出商品
を該コラムの併設方向へスプリングアクシヨンで
付勢する板を設けたことによつて問題点を解決し
ている。

「作用」 端部のコラムから搬出される商品が搬出口から
押出されることによつて、板に衝突し、さらに、
板を押すことによつて、板は、スプリングアクシ
ヨンで搬出される商品をコラムの併設方向へ付勢
する。

このため、コラムから商品が押出されるとコラ
ムから離れたと同時に板によつてコラムの併設方
向へスプリングアクシヨンによつて押されて搬出
される。

従つて、商品が併設されたコラムの幅より狭い
商品取出口へ搬出することができる。

「実施例」 以下、本考案を図面に示された一実施例に基づ
いて説明すると第１図は、本考案の一実施例によ
る自動販売機の要部横断面図であり、第２図は、
その要部縦断面図であり、第３図は、正面からの
概略図である。

第１図において、自動販売機は、外箱１の内部
にコラム２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄが併設されてお
り、商品３が前後２列に多数収納されている。

そして、各コラム２ａ〜２ｄの前方下部に商品
取出口４が設けられており、この商品取出口４に
向かつて商品３を落下させるシユート５，６，７
が設けられている。

さらに、一方のシユート６には、コラム２ａ側
で略水平になつた水平シユート８が形成されてお
り、水平シユート８の下側には、釣銭取出口９が
設けられ、釣銭シユート１０によつて図示されな
い上部の釣銭装置に連絡されている。

また、併設されたコラム２ａ〜２ｄの端部にな
るコラム２ａの端部には、コラム２ａ〜２ｄの併
設方向へ付勢された板１１が設けられており、コ
ラム２ａから搬出される商品３ａをコラム２ａ〜
２ｄの併設方向へ付勢するよう構成されている。

板１１は、コラム２ａの搬出端部に軸着されて
おり、コラム２ａ内から図示されない搬出装置に
よつて商品３ａが押出されることにより、付勢に
抗して点線で示される板１１ａの如く回動して搬
出された商品３ａを水平シユート８に沿つて商品
取出口４へ飛ばすよう構成されている。

第２図において、板１１は端部が軸着されると
共にスプリング１２でコラム２ａ〜２ｄの併設方
向へ回動するよう付勢されており、板１１の回動
する下側に水平シユート８が形成されている。

そして、水平シユート８の下側には、釣銭取出
口９が設けられており、図示されない上部の釣銭
装置に釣銭シユート１０によつて連通されてい
る。

第３図において、自動販売機は、概略正面の下
部に商品取出口４が設けられ釣銭取出口９が併設
されている。

そして、コラム２ａ〜２ｄから搬出される商品
を商品取出口４へ導くようシユート５，６が形成
されていると共に端部のコラム２ａの下側には水
平シユート８が設けられている。

さらに、この水平シユート８の上部には、板１
１が回動するように設けられており、下側に釣銭
取出口９が設けられている。

この様な構成において、自動販売機は、商品取
出口４の上方に位置するコラム２ｂ〜２ｄから商
品３がそれぞれ搬出される場合は、下方に商品取
出口４が位置するため、商品３は、うまく商品取
出口４に落下する。

しかしながら、端部のコラム２ａより商品３が
搬出される場合、このコラム２ａの搬出先には、
下部に釣銭取出口９が設けられているため、シユ
ート機構は略水平に形成された水平シユート８と
なつており、商品取出口４へは自然に落下案内さ
れないが、コラム２ａの搬出先に設けられコラム
２ａ〜２ｂの併設方向へ付勢された板１１がスプ
リング１２の作用で搬出される商品３ａを商品取
出口４方向へ押すよう作用する。

このため、板１１の作用でコラム２ａより商品
３ａが搬出されると同時に商品３ａが板１１によ
つて水平シユート８上を商品取出口４方向へ飛ば
すように移送される。

従つて、端部のコラム２ａの商品搬出先に釣銭
取出口９を形成し、商品３ａのシユート機構を水
平に構成しても板１１の付勢によつて水平方向へ
商品３ａを移送することができる。

この水平方向の移送によつて商品取出口４を一
方へ片寄せることができ、シート５，６を不要に
高さ方向で大形にする必要を生じない。

この様な板１１は、本実施例では、一方の端部
２ａでのみ採用しているが、下方の端部のコラム
２ｄにおいても同様に採用することができ、同様
に商品取出口４の横幅を小さくすることができ
る。

しかも、この様な板１１は、スプリング１２に
よる付勢のみで押出し搬出される商品３ａの力を
利用して横方向の移送を生じさせるため、特に駆
動源を要せず、極めて簡単に実施でき、便利なも
のである。

また、板１１は、スプリング１２で付勢する
外、比較的薄いプラスチツク製の板で形成するこ
とにより、その曲げによる弾性で商品３ａを横方
向へ移送することもでき、水平シユート８の横方
向の幅が小さい場合等、この様な構成で簡単に実
施することもできる。

さらに、水平シユート８が構成されない場合で
も端部に設けられるコラム２ａ，２ｄから搬出さ
れる商品３を中央の方向へ移送するため、いずれ
のコラム２ａ〜２ｄから商品３が搬出されても商
品取出口の略中央に商品３が落下搬出されること
になり、利用者にとつて便利な自動販売機とな
る。

「考案の効果」 以上説明の通り、本考案によれば、端部のコラ
ムにコラムの併設方向へ搬出された商品を移送す
るよう付勢された板を設けたことにより、商品を
商品取出口の中央方向へ落下させることができ、
商品取出口をコラムの幅より小さくすることがで
きる外、不要に高さ方向に大きいシユートを設け
る必要はなく、シユートを水平に近い状態に形成
することができるため、釣銭取出口を商品取出口
に併設することもでき、外箱内の有効利用ができ
ることになる。

このため、外箱が小さく小形で商品の収容量が
多い自動販売機となり、その実用的価値は極めて
大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例による自動販売機
の要部横断面図であり、第２図は、その要部縦断
面図であり、第３図は、正面からの概略図であ
る。 １……外箱、２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ……コラ
ム、３ａ……商品、４……商品取出口、５，６，
７……シユート、８……水平シユート、９……釣
銭取出口、１１……板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 重積した商品を下部から押出す自動販売機にお
   いて、商品を収納するコラムを多数併設すると共
   に端部のコラムの搬出口端部側に搬出商品を該コ
   ラムの併設方向へスプリングアクシヨンで付勢す
   る板を設けたことを特徴とする自動販売機。