JPH0353335Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、タバコ等の直方体の商品を販売する
自動販売機の商品搬出装置に関するものである。

従来の技術 近年、自動販売機の中身商品として多量に収納
して売れ筋の商品を多く販売することが要請さ
れ、そのため、商品を積重して前後に収容するコ
ラムを備え下方の商品を前後に送り出す自動販売
機が種々提案されている。

第３図は、従来の自動販売機の商品搬出通路を
示している。以下図面を参照して本考案の一実施
例を説明する。１は自動販売機本体で、内部の収
納室２には商品を押し出すパツクプツシヤー３を
下面に有し前後（第３図左右方向）に商品を積重
したコラム４が設けられている。このコラム４は
収納室２の横幅いつぱいに多数設けられている。

そして、コラム４の下部には前記パツクプツシ
ヤー３を前後に移動させて商品を前方、後方に交
互に送り出すベンドメカ８（本願の要旨に直接関
係がないので詳細な説明を省略する）が取り付け
られている。５は本体１の前面に設けられた扉
で、前記ベンドメカ８よりも下方位置に商品の取
出口９を形成している。そして、前記コラム４と
前記扉５との間には前記取出口９へ商品を垂直に
導く垂直排出通路７を形成している。また、本体
の背壁１′とコラム４の間に前記取出口９へ商品
を導く傾斜した搬出通路６を形成している。

そして、この排出通路６は傾斜し略均一な管内
高さを有するシユート１０により構成されるもの
であつた。

なお、商品はタバコのように直方体の形状をし
ており、コラム４には長方形の面積の大きい面を
積重している。

考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来例においては、後部の
商品が後方へ搬出されると後方のシユート１０に
沿つて落下するが、商品を後方の排出通路６のは
じめにおいて垂直（商品の面積が大きい面を垂直
として）に通過させて、その後商品の姿勢を面積
の大きい面をシユート１０と接触させて取出口９
へ導くものである。この垂直に通過させる理由
は、収納した商品がコラム４から排出されるとき
商品の排出方向先端側が先に下方へ落下する姿勢
を取るためである。また、商品通路の高さは、商
品の詰まりと盗難防止のため、自動販売機１で販
売可能な商品の最大の厚みに対して若干の余裕を
持たさなければならず、そのため、通路高さを取
出口に近くなるに従つて小さくなるように断面積
を徐々に変化させていた。

このような構造において、通路の高さが販売可
能商品より若干高く設定されることによつて、取
出口９から人が手を挿入してコラム４に収納され
ている商品に手を触れることがしにくいので、盗
難防止に役立つ。しかしながら、通路高さを徐々
に連続して狭めているので、商品のコラムからの
排出方向と対向する面がシユート１０と接触し
て、シユート１０を滑り、通路に商品が引つかか
り排出されないという問題があつた。

本考案は上記従来の課題を解決するもので、後
部商品通路から販売する商品を取出口へ導くに際
して、シユート内で商品が引つかからない構成と
した自動販売機を提供することを目的とするもの
である。

課題を解決するための手段 この目的を達成するために本考案の自動販売機
は、商品を積重し前後に配設したコラムと、この
コラムの下部に設けた前部商品の最下部商品を前
方へ、後部商品の最下部商品を後方へ搬出するベ
ンドメカと、前部商品を取出口へ導く垂直通路
と、後部商品を前記ベンドメカの下方を経て前記
取出口へ導く排出通路とからなり、前記排出通路
を、一端をコラムの後方下部に開口し、管内高さ
をコラムから商品を排出する方向の商品寸法より
若干大きい寸法に形成した第１シユートと、一端
を取出口へ開口するとともに他端を前記第１シユ
ートと連結し、管内高さをコラムから商品を排出
する方向と対向する商品の高さ方向の面の寸法よ
り若干大きい寸法とした第２シユートと、前記第
１シユートと第２シユートとの天面接続部に管内
側へ突出形成した段部と、この段部に形成され商
品の移動する方向に対向する高さ方向の面の中心
より上方で商品と当接するよう鋭角状に突出され
た突起部とより構成してなるものである。

作 用 この構成によつて、商品が送り出される方向と
対向する面を下方にして垂直に落下して、第１シ
ユートの底面に当接して、そのまますべつても突
起部に商品が当たつて商品を転倒させて姿勢を矯
正するものである。

実施例 以下本考案の一実施例について、図面を参照し
ながら説明する。なお、従来と同一構成について
は同一番号を付与してその詳細な説明を省略す
る。

第１図は本考案の一実施例における自動販売機
の搬出装置の断面図。第２図は同第１図の要部拡
大断面図を示すものである。

第１図、第２図において、１２はコラム４と本
体１の背壁１′の間に排出される商品を取出口９
へ導く排出通路で、第１シユート１３と第２シユ
ート１４とより構成されている。第１シユート１
３と第２シユート１４とは、それぞれ底面を同一
平面になるように接続されている。そして、第１
シユート１３の一端はコラム４の後方下部（第１
図右側）に開口しており、第２シユート１４は取
出口９へ開口している。そして、第１シユート１
３の管内高さは販売する商品の最大寸法より若干
大きい寸法に形成されている。この商品の最大寸
法とは、コラム４から商品を排出する方向の商品
寸法をいう。また、第２シユート１４の管内高さ
は、収納商品を排出するために最小限確保しなけ
ればならない寸法に形成されている。この最小限
に確保しなければならない寸法とは、コラム４か
ら商品を排出する方向と対向する商品寸法をい
う。

また、第１シユート１３と第２シユート１４と
の天面接続部には管内側へ段部１５が形成されて
いる。この段部１５には、前記コラム４から商品
を排出する方向と対向する商品の面がシユート底
面に接して移動するとき、商品の移動する方向に
対向する他の面の中心より上方で商品と当接する
よう鋭角状に突出された突起部１５′が設けられ
ている。

次に上記のように構成された自動販売機の搬出
装置について、以下その動作を説明する。

商品が正常な状態でシユートを移動する場合 バツクプツシヤー３により商品が後方へ送り出
されると、商品は送り出される方向と対向する高
さ方向の面を下方にして垂直に落下していく。そ
して、第１シユート１３の底面に当接して商品の
方向を変更させて、商品をバツクプツシヤー３に
より送り出される方向の面を第１シユート１３の
底面に接してすべらせる。そして、商品は第２シ
ユート１４を通過して取出口９へ導かれる。

商品が不規則な状態でシユートを移動する場合 バツクプツシヤー３により商品が後方へ送り出
されると、商品は送り出される方向と対向する面
を下方にして垂直に落下していく。そして、第１
シユート１３の底面に当接して、そのまま第１シ
ユート１３の底面に接してすべる（第２図イの状
態）。そして、第１シユート１３と第２シユート
１４の接続部に形成された突起部１５′に商品が
当たる。このとき、商品の中心より上方で当接す
る（第２図ロの状態）ため、商品は転倒（第２図
ハの状態）して、バツクプツシヤー３により送り
出される方向の面を第２シユート１４の底面に接
してすべらせ取出口９へ導かれる。

すなわち、商品の搬出通路１２の取出口９側の
管内高さを小さくすることにより、商品がタバコ
のように直方体で小さい場合には、第２シユート
内に取出口９側より手を挿入することがしにく
く、そのため、商品の盗難を防止することができ
る。また、第２シユート１４よりも第１シユート
１３の間隔を大きくしているので、落下してくる
商品を受け易くなるので商品が第１シユート１３
へスムースに移動させられる。

また、この第１シユート１３から第２シユート
１４への接続部で商品が倒立したものについて
は、段差部１５の突起１５′にて商品の高さ方向
の寸法の中心より上部で姿勢を矯正するので、シ
ユート内でつまることがなく確実に商品を販売す
ることができる。

考案の効果 上記実施例で明らかなように本考案は、商品の
排出通路を、一端をコラムの後方下部に開口し、
管内高さをコラムから商品を排出する方向の商品
寸法より若干大きい寸法に形成した第１シユート
と、一端を取出口へ開口するとともに他端を前記
第１シユートと連結し、管内高さをコラムから商
品を排出する方向と対向する面の商品寸法より若
干大きい寸法とした第２シユートと、前記第１シ
ユートと第２シユートとの天面接続部に管内側へ
突出した段部と、前記コラムから商品を排出する
方向と対向する商品の面がシユート底面に接して
移動するとき、商品の移動する方向に対向する高
さ方向の面の中心より上方で商品と当接するよう
鋭角状に突出された突起部とを設けてなるもので
あるから、第２シユートの管内高さが小さく設定
できるので、手を第２シユートの挿入して商品を
不法取得すると言つた盗難にあいにくいものであ
る。また、商品が送り出される方向と対向する面
を下方にして垂直に落下して、第１シユートの底
面に当接して、そのまますべつても突起部が商品
に当たつて商品を転倒させて姿勢を矯正するの
で、第２シユート内で商品がつまることがなく、
確実に販売を終了することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す自動販売機の
断面図、第２図は同第１図の要部断面図、第３図
は従来の自動販売機の断面図である。 １３……第１シユート、１４……第２シユー
ト、１５……段部、１５′……突起部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 商品を積重し前後に配設したコラムと、 このコラムの下部に設けた前部商品の最下部商
   品を前方へ、後部商品の最下部商品を後方へ搬出
   するベンドメカと、 前部商品を取出口へ導く垂直通路と、 後部商品を前記ベンドメカの下方を経て前記取
   出口へ導く排出通路とからなり、 前記排出通路を、一端をコラムの後方下部に開
   口し、管内高さをコラムから商品を排出する方向
   の商品寸法より若干大きい寸法に形成した第１シ
   ユートと、 一端を取出口へ開口するとともに他端を前記第
   １シユートと連結し、管内高さをコラムから商品
   を排出する方向と対向する商品の高さ方向の面の
   寸法より若干大きい寸法とした第２シユートと、 前記第１シユートと第２シユートとの天面接続
   部に管内側へ突出する段部と、この段部に形成さ
   れる、前記コラムから商品を排出する方向と対向
   する商品の面がシユート底面に接して移動すると
   き、商品の移動する方向に対向する高さ方向の面
   の中心より上方で商品と当接するよう鋭角状に突
   出された突起部とより構成した自動販売機の搬出
   装置。