JPH0737568Y2 - カーテンレールの段差吸収構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は、例えば、サイズの異なる窓枠に対しても取
付けられるように長さを任意に設定可能なカーテンレー
ルの構造に関し、詳しくは、このカーテンレールに軸通
するリングランナの摺動を滑らかにするような、カーテ
ンレールの段差吸収構造に関する。

（ロ）従来技術 従来、上述したようなリングランナを軸通するカーテン
レールは、規格に則った窓枠サイズに対応して複数種の
長さに予め製作されて用意されていた。

（ハ）考案が解決しようとする問題点 しかし、近年の窓枠サイズの多様化に伴なって、長さの
異なるカーテンレールを多数用意する必要があるため、
その製作及び管理の面で問題点がある。これを解決する
手段として、カーテンレールの接地時に適当な長さに調
整することができるように、本体レールにアジャストレ
ールを出入れする構造が考えられる。ところがこのアジ
ャスト構造である場合、レールとレールとの接続部分の
外周面には自ずと段差ができてしまい、リングランナが
段差部を走行するとき衝撃が起き、この衝撃でリングラ
ンナのメッキが剥離して意匠価値を損なったり、不快な
音が面倒な操作のために気分を害したりするという問題
点を有していた。

そこでこの考案は、上述のような問題点を考慮して、カ
ーテンレールに軸通するリングランナの走行を円滑にお
こなわせる、カーテンレールの段差吸収構造の提供を目
的とする。

（ニ）問題点を解決するための手段 この考案は、アジャストレールを本体レールに対して出
入れして任意の長さに設定し、リングランナを軸通する
カーテンレールであって、前記アジャストレールの上部
に、その上面を本体レールの上面と面一にする段差吸収
体を装着するカーテンレールの段差吸収構造であること
を特徴とする。

（ホ）作用 この考案におけるカーテンレールの段差吸収構造は、窓
枠サイズに対応し本体レールに対するアジャストレール
を伸縮して、カーテンレールの長さを決定し、その後、
アジャストレールの上部に、段差吸収体を挿着すること
で、本体レールとアジャストレールとの接続部分の、リ
ングランナと接する部分の段差をなくし、リングランナ
の走行を滑らかにする。

（ヘ）考案の効果 上述のように、この考案によれば、カーテンレールの長
さを任意に設定するために外周面の高さが本体レールの
それに比して低くなってしまうアジャストレールの上部
に、段差吸収体を装着したので、カーテンレールの少な
くともリングランナと接する部分の段差をなくすことが
でき、リングランナがレール上を走行しても何ら衝撃が
生ずることのない円滑なカーテンの開閉を行なうことが
できる。

したがって、リングランナのメッキが剥離して美観を損
なったり、不快な音を発して気分を害したりするような
ことがなく、快適な使用ができる。

（ト）実施例 この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。

図面は規格外の窓枠にも取付けられるように任意の長さ
に設定できるカーテンレールを示し、第１図において、
このカーテンレール１は、本体レール２と、これに対し
て出入れし、カーテンレール１全体の長さを任意に設定
するためのアジャストレール３と、カーテンレール１の
両端に嵌着するキャップ4,4とで構成し、カーテン5,5開
閉のためこのポール状のカーテンレール１の外周面を走
行する環状のリングランナ６…を多数備えている。

前述の本体レール２は、第２図に示すように、中空のポ
ール状に形成しており、前述したアジャストレール３を
挿着する側の端部の下側面には、位置決めねじ７を螺挿
するためのねじ止め孔（図示せず）を形成してアジャス
トレール３の位置固定をするようにしている。

一方これに挿入するアジャストレール３は、中空状に形
成しはするものの、上部側に、溝空間が凸型の装着溝８
を、アジャストレール３の長さ方向に沿って形成してお
り、この装着溝８に嵌合対応する下部形状で、且つ挿着
溝８に装着した時には、その上面が本体レール２の上面
と面一になるような高さに形成した段差吸収体９を、上
述の装着溝８に装着するようにしている。

上述の段差吸収体９は、滑面性と軟性とを有する合成樹
脂で形成し、リングランナ６…の滑りを本体レール２で
の場合と同様に良くし、またアジャストレール３の露出
長さに応じて適宜切断できるようにしている。

このように構成したカーテンレール１では、アジャスト
レール３を本体レール２に対して挿入して全体の長さを
窓枠の幅に対応するように設定し、ねじ７を締付けて、
アジャストレール３を固定した後、アジャストレール３
の装着溝８に、段差吸収体９を挿入してアジャストレー
ル３の端部より突出した余剰部分は切除する。そして、
このアジャストレール３の端部にキャップ４を嵌着す
る。アジャストレール３に段差吸収体９を挿着すること
で第３図に示すように本体レール２の上面とアジャスト
レール３の上面とを面一にして段差をなくし、リングラ
ンナ６…の走行を滑らかにする。

従って、長さ調節を自由にできるカーテンレール１にお
いてであってもリングランナ６…の走行に衝撃を与えな
い構造のために、施したメッキを剥がしてしまったり、
面倒な操作を強いられたりすることなく、快適な使用を
することができる。

以上この考案の一実施例を示したが、この考案は上述の
構成に限定されるものではない。

例えば、先の実施例ではただ高さだけを備えるようにし
た段差吸収体９の形状を、第４図に示すように、上部の
両側をアジャストレール３の周面一部を覆い包むような
形状、言い替えれば断面視茸状形状に突出させるもよ
い。この場合、リングランナ６…が走行する時に接する
部分の面積が広くなり、安定した走行を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、 第１図はカーテンレールを示す斜視図、 第２図は要部を示す分解斜視図、 第３図は作用状態を示す側面図、 第４図は他の実施例を示す断面図である。 １……カーテンレール ２……本体レール、３……アジャストレール ６……リングランナ、９……段差吸収体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】アジャストレールを本体レールに対して出
   入れして任意の長さに設定し、リングランナを軸通する
   カーテンレールであって、前記アジャストレールの上部
   に、その上面を本体レールの上面と面一にする段差吸収
   体を装着する カーテンレールの段差吸収構造。