JPH0737517B2 - 分枝ポリカーボネートの製法 - Google Patents

分枝ポリカーボネートの製法

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JPH0737517B2
JPH0737517B2 JP2138676A JP13867690A JPH0737517B2 JP H0737517 B2 JPH0737517 B2 JP H0737517B2 JP 2138676 A JP2138676 A JP 2138676A JP 13867690 A JP13867690 A JP 13867690A JP H0737517 B2 JPH0737517 B2 JP H0737517B2
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    • C08G75/28Polythiocarbonates

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は分枝ポリカーボネート組成物およびその製造方
法に係る。さらに特定的にいうと、本発明は、改良され
た溶融体強度を有する分枝ポリカーボネート組成物およ
びそれらを芳香族環状ポリカーボネートオリゴマーから
溶融平衡化プロセスで製造する方法に係る。
容積の大きい中空物品や大きなパネルの製造などのブロ
ー成形用途に使用するのに適したポリカーボネート樹脂
は、高い溶融体強度(形状保持性)および高い剪断感受
特性、たとえば約2.0より大きいメルトインデックス比
(MIR)および約3.0より大きい複素粘性率比(R)を
有することが必要とされる。このような特性を得るため
には臨界的な分枝度をもったポリカーボネートが必要と
される。
高い溶融体強度特性を示し、したがってブロー成形用途
に適する分枝ポリカーボネート、たとえばビスフェノー
ル−A(「BPA」)ポリカーボネートが不均一界面重合
プロセスで製造することができるということは公知であ
る。分子内に3個以上のヒドロキシ基を有する多価フェ
ノール、たとえば1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン(THPE)、1,3,5−トリス−(4−ヒド
ロキシフェニル)ベンゼン、1,4−ビス−[ジ−(4−
ヒドロキシフェニル)フェニルメチル]ベンゼンなど
を、界面重合で製造される高い溶融体強度のブロー成形
可能なポリカーボネート樹脂用の分枝化剤として使用す
ることは米国特許第Re.27,682号および第3,799,953号に
すでに記載されている。
不均一界面重合法によって分枝ポリカーボネートを製造
する他の公知方法としては、分枝化剤として塩化シアヌ
ルを使用するもの(米国特許第3,541,059号)、分枝二
価フェノールを使用するもの(米国特許第4,469,861
号)、3,3−ビス−(4−ヒドロキシアリール)−オキ
シンドール類を使用するもの(米国特許第4,185,009
号)がある。さらに、分枝アルキルアシルハロゲン化物
および/または酸で末端がキャッピングされ特性が改良
されているとされている芳香族ポリカーボネートが米国
特許第4,431,793号に記載されている。
また、トリメリト酸三塩化物も分枝ポリカーボネートの
界面重合法による製造で分枝化剤として使用されてい
る。たとえば、前述の米国特許第Re27,682号および第3,
799,953号を参照されたい。トリメリト酸三塩化物は分
枝化剤として良好な機能を果たすが、形成される芳香族
エステル結合は、おそらくは光フリース反応によって、
黄変を起こす可能性がある。製造される分枝ポリカーボ
ネートの多くは透明性と黄変回避が重要な課題である包
装用途や二枚重ねシートに使用されるので、カーボネー
ト結合だけをもつ分枝ポリカーボネートを製造する代替
法が求められている。
上記の界面重合プロセスは、通常、ポリカーボネートを
有機相中に回収することになる混合水−有機系で行なわ
れる。普通、連鎖停止剤または分子量調節剤の存在下で
二価フェノールをカーボネート前駆体と反応させる。分
枝化剤は分枝ポリカーボネートの製造の際にコモノマー
として使用される。
現在分枝ポリカーボネートを製造するのに使われている
界面重合法では、適正なメルト(溶融体)レオロジー特
性(すなわち、現状の用途では3.6〜3.9のR)を得る
のに充分な量で分枝化剤を使用する。分枝化剤の量を増
やしキャッピング試薬の量を減らすと高いRの値をも
つ樹脂を得ることができるであろう。しかし、同時に溶
液の粘度も高くなってしまい、そのため分枝ポリカーボ
ネートの最終分子量とその他の特性が完全に制限され、
しかも生成溶液の取扱いの問題が生じるであろう。個々
のニーズに合わせて分枝と末端キャッピングの程度を調
節すると相互汚染の問題が生じる可能性があり、いろい
ろなグレード間で過度の粛正が必要となる。したがっ
て、ニーズに応じて分枝と末端キャッピングの程度を変
えられる効率の良い手段が得られれば望ましいことであ
る。
しかし、そのような界面重合法で製造され、高い溶融体
強度などの特性を有するブロー成形可能な分枝ポリカー
ボネートは、通常、一般グレードの線状ポリカーボネー
ト生産用のプラントを止める必要があり、したがってプ
ラントのフレキシビリティーを損い工業的製造原価を上
昇させる特別な製品である。したがって、界面重縮合法
を使用しないで高い溶融体強度と剪断感受特性を有する
分枝ポリカーボネートを製造する代替法を獲得すること
が望まれる。
さらに、ブロー成形用途で比較的大きい部品を製造する
のに有用な高い溶融体特性を有する分枝ポリカーボネー
トの製造方法を得ることが望まれる。
発明の概要 押出/仕上げプロセスで分枝の程度を調節する方が容易
で効率がよいこと、および環状ポリカーボネートオリゴ
マーを使用するとより高いR値をもつ樹脂が得られる
ことが判明したのである。
本発明により、高い溶融体強度と剪断感受性という必要
な物理的特性を有するブロー成形可能な分枝ポリカーボ
ネート、およびそれらを製造するための改良方法が提供
される。
本発明の分枝ポリカーボネート組成物は改良された溶融
体強度特性を有する高分子量のポリマーであり、次式
(I) [式中、aは約20から約100までの範囲の数であり、R
基の総数のうち少なくとも約60%は芳香族の有機基であ
り、その残りは脂肪族、脂環式または芳香族の基であ
り、各Y1は酸素かイオウであり、Aは水素か芳香族基で
あるがこの分枝ポリカーボネート中の少なくともひとつ
のAは水素である]の構造単位と、Rのモル数を基準に
して約0.1〜約2.0モル%の、次式(II) [式中、R1は水素、低級アルキル基、芳香族基、または
次式(III) (a、R、Y1、Aは上記定義の通り)を有する基であ
る]の構造単位とからなっている。本発明の分枝ポリカ
ーボネート組成物は、Rのモル数を基準にして約0.3〜
約6.0モル%のヒドロキシル末端基を含み、メルトイン
デックス比が少なくとも2.0で、複素粘性率比が少なく
とも3.0であり、標準物質としてポリスチレンを用いる
ゲル透過クロマトグラフィーで測定した数平均分子量が
約5,000〜約40,000の範囲であり、クロロホルム中1.0、
0.5および0.33%の溶液として25℃で測定した固有粘度
が約0.40〜約0.60の範囲であり、溶融粘度が300℃で約
4,000〜約15,000センチ秒の範囲である。
本発明の方法によると、分枝ポリカーボネートは、約20
0〜約350℃の範囲の温度で、触媒量のカーボネート平衡
化触媒を存在させて、芳香族環状ポリカーボネートオリ
ゴマーの混合物を、分子内に2個より多くのヒドロキシ
基を有する多価フェノールと接触させることによって製
造される。
別の態様では、多価フェノールと触媒の存在下で、上記
のように芳香族環状ポリカーボネートオリゴマー混合物
を非分枝線状芳香族ポリカーボネートと接触させて分枝
ポリカーボネートを製造する。
本発明に従って得られる分枝ポリカーボネートは、少な
くとも2.0のメルトインデックス比(MIR)と少なくとも
3.0の複素粘性率比(R)からなるメルトレオロジー
特性を有するのが好ましい。これらの分枝ポリカーボネ
ートは、押出成形と射出成形の両方の加工に使用するこ
とができ、特に、高い溶融体強度と優れた押出物形状保
持性を有する材料が必要となるブロー成形プロセスによ
って中空物品や大きいパネルを製造するのに使用するこ
とができる。
発明の詳細な説明 本発明の方法に従って得られる分枝ポリカーボネート組
成物は次式(I)の構造単位を含有している。
ただし、aは約20から約100までの範囲の数である。R
基の総数のうち少なくとも約60%は芳香族の有機基であ
り、その残りは脂肪族、脂環式または芳香族の基であ
る。R基がすべて芳香族であるのが好ましい。芳香族の
R基は次式をもつのが好ましい。
−A1−Y2−A2− ただし、A1とA2は各々単環式の二価の芳香族基であり、
Y2は1個か2個の炭素原子がA1とA2とを隔てる橋架け基
である。このようなR基は式 HO−A1−Y2−A2−OH の芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導されることが多
い。A1とA2は通常非置換フェニレンおよびその置換誘導
体を示す。橋架け基Y2は炭化水素基、特にメチレン、シ
クロヘキシリデンおよびイソプロピリデンなどのような
飽和の基であることが最も多い。ここでのRで表わされ
る芳香族ジヒドロキシ化合物の代表的ないくつかが米国
特許第4,727,134号に記載されている。Rは二価フェノ
ールであるのが好ましく、これらのオリゴマー混合物中
に最も多く存在するR基は2,2−ビス(4−フェニレ
ン)プロピレン基であり、これはビスフェノールAから
誘導されたもので入手が容易でありしかも本発明の目的
にとって特に適しているので好ましい。
式(I)中でY1は酸素かイオウを表わす。Aは末端基で
あり、水素か芳香族基のいずれかである。本発明の分枝
ポリカーボネートの場合、Aで表わされる末端基の少な
くとも1個は水素である。Aで表わされる末端基がすべ
て水素であると好ましい。
本発明の分枝ポリカーボネート組成物は、さらに、次式
(II)で表わされる構造単位も含んでいる。
ただし、R1は水素、低級アルキル基、芳香族基、または
次式(III)を有する基である。
ここで、a、R、Y1、Aは上で定義した通りである。R1
は1〜約8個の炭素原子を有するアルキル基が好まし
く、メチル基が最も好ましい。本発明の分枝ポリカーボ
ネート中で上記式(II)で表わされる構造単位は、Rで
表わされる基のモル数を基準にして約0.1〜約2.0モル
%、好ましくは約0.25〜約1.0モル%の範囲で存在す
る。
本発明の分枝ポリカーボネート組成物は、さらに、Rの
モル数を基準にして約0.3〜約6.0、好ましくは約0.75〜
約3.0モル%のヒドロキシル末端基を含有している。
本発明の分枝ポリカーボネートは、メルトインデックス
比(MIR)が少なくとも2.0であり、複素粘性率比
(R)が少なくとも3.0である。この複素粘性率値
は、ある材料の低剪断時(1ラジアン/秒)の複素溶融
粘性率の、高剪断時(押出時の如き、すなわち100ラジ
アン/秒)の複素溶融粘性率、典型的には20,000ポイズ
に対する比として定義される。したがって、Rはポリ
マーの剪断減粘挙動の尺度である。経験の教えるところ
によると、良好なブロー成形能はRが3.5以上の場合
に得られる。Rの値を得るには、レオメトリクス・ダ
イナミック・スペクトロメータ(Rheometrics Dynamic
Spectrometer)を用いて3つの異なる温度(通常、230
℃、250℃、270℃)で複素粘性率を測定する。このデー
タをアレニウス式に当てはめて最適の加工押出温度を計
算する。すなわち、溶融粘性率が100ラジアン/秒で20,
000ポイズとなる温度を計算する。次に、低剪断時の粘
性率をこの温度で計算する。こうして、この粘性率を2
0,000ポイズの値で割るとRが計算される。メルトイ
ンデックス比は2つの異なる剪断レベルでのメルトフロ
ーレートの比であり、ポリマーの非ニュートン特性の尺
度である。メルトインデックス比は、270℃で21.5kgの
力によって15秒で2.0mmのオリフィスを通すことができ
る熱可塑性樹脂のグラム数の4倍の、2.1kgの力によっ
て1分で通すことができる樹脂のグラム数の10倍に対す
る比をいうものとする。以下の実施例に示されているよ
うに、本発明の方法によってメルトインデックス比が少
なくとも約2.5で複素粘性率比が少なくとも約5.0である
分枝ポリカーボネートを得ることができる。
本発明で提供される分枝ポリカーボネートは、標準物質
としてポリスチレンを用いたゲル透過クロマトグラフィ
ーによって測定した数平均分子量が約5,000〜約40,000
の範囲であり、クロロホルム中1.0、0.5および0.33%の
溶液として25℃で測定した固有粘度が好ましくは約0.40
〜約0.60の範囲であり、米国特許第4,465,820号の第4
欄第15〜35行に記載の試験手順によって測定される溶融
粘度が300℃で約4,000〜約15,000センチ秒の範囲であ
る。
本発明の分枝ポリカーボネートは、本発明の方法に従っ
て、触媒量のカーボネート平衡化触媒の存在下で温度を
約200〜約350℃の範囲にして、芳香族環状ポリカーボネ
ートオリゴマーの混合物を、分子内に2個より多くのヒ
ドロキシ基を有する多価フェノールと接触させることに
よって製造される。
本発明の実施の際に有用な芳香族環状ポリカーボネート
オリゴマーは米国特許第4,644,053号、第4,727,134号、
第4,605,731号および第4,650,852号に記載されている。
環状オリゴマーは次式で表わすことができる。
ただし、RとY1は前に定義しとおりでありnは約2から
30までの範囲である。
これらの環状オリゴマーは有機のカーボネート単位、チ
オールカーボネート単位およびジチオールカーボネート
単位を含有することができる。
本発明に有用な環状オリゴマーは、米国特許第4,727,13
4号に記載されているような公知の手順によって製造で
きる。たとえば、ビスフェノールビスクロロホルメート
などのようなビスハロホルメートを、親油性の脂肪族ま
たは複素環式第三級アミン(たとえばトリエチルアミ
ン)およびアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸
化物または炭酸塩の水溶液と接触させることによって環
状オリゴマーを形成することができる。この反応は、実
質的に非極性の有機の液体(たとえばメチレンクロライ
ドなど)またはそのような有機の液体と水との混合物の
中で実施する。反応温度は一般に約0〜50℃の範囲であ
る。
本発明で分枝化剤として適した多価フェノールとして
は、芳香族の三価または四価のフェノールまたはそれ以
上にヒドロキシで置換された多価フェノールのいずれも
包含される。たとえば、1,1,1−トリス−(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン[すなわち、4,4′,4″−エチリ
ジントリスフェノールまたはTHPE]、1,3,5−トリス−
(2−ヒドロキシエチル)シアヌル酸[すなわち、1,3,
5−トリス−(2−ヒドロキシエチル)−1,3,5−トリア
ジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン]、4,6−ジメチ
ル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプ
タン、2,2−ビス−[4,4′−(ジヒドロキシフェニル)
シクロヘキシル]−プロパン、1,3,5−トリヒドロキシ
ベンゼン[すなわち、フロログルシノール]、1,2,3−
トリヒドロキシベンゼン[すなわち、ピロガロール]、
および1,4−ビス−(4′,4″−ジヒドロキシトリフェ
ニルメチル)ベンゼンがある。このような化合物及び本
発明で使用するのに適したその他の多価フェノールの例
並びにそれらの製造方法は、たとえば米国特許第3,799,
953号および第Re.27,682号に記載されている。
本発明で有用なその他の市販されている多価フェノール
としては、たとえば、2′,3′,4′−トリヒドロキシア
セトフェノン、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4′−トリヒド
ロキシベンゾフェノン、2′,4′,6′−トリヒドロキシ
−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオフェノン
[すなわち、フロレチン]、ペンタヒドロキシフラボ
ン、3,4,5−トリヒドロキシフェニルエチルアミン、3,
4,5−トリヒドロキシフェネチルアルコール、2,4,5−ト
リヒドロキシピリミジン[すなわち、イソバルビツル
酸]、テトラヒドロキシ−1,4−キノン水和物[すなわ
ち、テトラヒドロキシ−1,4−ベンゾキノン]、2,2′,
4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノンおよび1,2,5,8
−テトラヒドロキシアントラキノンがある。
もちろん、分枝ポリカーボネートの特定の望ましい特性
を得るために上記のような多価フェノールの2種以上の
混合物を使用してもよい。
本発明の実施に適した他の多価フェノールも当業者は思
い付くであろうが、THPEともいわれる1,1,1−トリス−
(4−ヒドロキシフェニル)エタンが競争しうる価格で
入手容易であるので好ましい。
本明細書中で使用する「触媒」という用語は、従来の触
媒として機能する化合物、および化学変化を受けて従来
の開始剤または促進剤として機能する化合物を包含する
ものとする。
適切なカーボネート平衡化触媒としては各種の塩基およ
びルイス酸が包含され、一般に米国特許第4,650,852号
および第4,605,731号に記載されているような環状ポリ
カーボネートオリゴマーを重合させる公知の触媒がいず
れも包含される。
塩基の代表例としては、リチウム2,2,2−トリフルオロ
エトキシド、n−ブチルリチウム、水酸化テトラメチル
アンモニウム、および安息香酸ナトリウムやステアリン
酸リチウムのような各種の弱塩基性塩がある。
有用なルイス酸の例としては、酸化ジオクチルスズ、ト
リエタノールアミンチタンイソプロポキシド、テトラ
(2−エチルヘキシル)チタネート、ならびに、アルミ
ニウムアセチルアセトネート、ビスイソプロポキシチタ
ンビスアセチルアセトネート、およびエチルアセト酢酸
のビスイソプロポキシアルミニウム塩などの多価金属キ
レートがある。
本発明でカーボネート平衡化触媒として特に有用なの
は、前述の米国特許第4,650,852号および第4,605,731号
に記載されておりそこでポリカーボネート形成用触媒と
して使用されているものなどのような配位化合物であ
る。この種の基本的な触媒化合物は、多価フェノール分
枝化剤と接触した時にフェノキシドを生成することがで
き、したがって基質の求電子性炭素原子との付加反応を
容易に起こすことができる強い求核剤を提供するので、
本発明の実施に使用するのに好ましい。
そのような好ましい触媒の代表例としては、テトラフェ
ニルホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフェニル
ホウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフェニルホウ
酸リチウム、ビス−2,2′−ビフェニレンホウ酸ナトリ
ウム、テトラフェニルホウ酸カリウム、テトラフェニル
ホウ酸テトラメチルホスホニウム、テトラフェニルホウ
酸テトラ−n−ブチルホスホニウムおよびテトラフェニ
ルホウ酸テトラフェニルホスホニウムがある。
特定の触媒の選択に関しては本発明にとって臨界的なこ
とではない。すなわち、上記のような触媒または類似の
触媒を本発明で使用するには、その熱安定性、所望の反
応速度、ならびに使用する特定のポリカーボネートおよ
び分枝化剤の化学的性質などの要因によって左右される
であろう。しかし、テトラフェニルホウ酸テトラブチル
アンモニウムは、その高い活性のゆえに特に好ましい。
本発明においては、溶融平衡化プロセスで分枝ポリカー
ボネートを製造する。分枝ポリカーボネートを製造する
には、上記の反応体を乾燥状態で混合した後、たとえば
ヘリコーン(Helicone)ミキサー中で約5〜30分間溶融
縮合反応させてもよいし、あるいは反応体を乾燥状態で
混合した後その混合物を押出装置を通して連続的に供給
してもよい。
平衡化は通常約200〜約350℃、好ましくは約250〜約325
℃の範囲の温度で実施する。重合に先立ち、適した不活
性溶媒(たとえばメチレンクロライドなど)に反応体を
溶解させて、その後その溶媒を蒸発させてもよい。
一般に、分枝した樹脂生成物に所望の溶融特性が与えら
れるのに充分な時間平衡化を進行させる。
多価分枝化剤の量を変化させると分枝部位の数と分枝ポ
リカーボネートの平均鎖長が変化する。たとえば、分枝
化剤の量が少ないと分枝点が少なく比較的長い鎖が生
じ、量が多いと分枝点の数は増大するが平均鎖長は減少
する。したがって、分枝化剤の量は望まれる特定の分枝
ポリカーボネートのいろいろな特性とその最終使用目的
に依存する。しかしながら、ブロー成形できるポリカー
ボネート樹脂の製造の場合は、オリゴマー混合物中の繰
返し単位を基準にして約0.1〜約2.0モル%、最も好まし
くは約0.25〜約1.0モル%の範囲の量の分枝化剤を使用
するのが好ましい。
カーボネート平衡化触媒は平衡化を促進するのに充分な
量である「触媒量」で存在する。
触媒の量は、使用する特定の触媒、所望の反応速度(た
とえば、分枝化反応が平衡に達し、安定な分枝ポリカー
ボネート生成物が得られる速度)、使用する特定の物質
および分枝化剤の化学的性質、ならびに望まれる各種分
枝ポリカーボネートの個々の性質およびその最終使用目
的に依存するであろう。このような各種要因に応じて、
特定の分枝ポリカーボネートの製造用の触媒の有効量は
過度の実験をすることなく容易に決定することができ
る。たとえば、ブロー成形可能な高溶融体強度の分枝鎖
ポリカーボネートの製造にホウ酸含有開始剤を使用する
場合、その量はオリゴマー混合物中の繰返し単位の数を
基準にして約0.0125〜約0.2モル%、好ましくは約0.025
〜約0.1モル%の範囲とするのが好ましい。
いかなる理論または反応機構によっても本発明の範囲を
限定するつもりはないが、この反応は、平衡化触媒と多
価分枝化剤との反応により反応性のフェノキシドがその
場で形成されることによって開始され、このフェノキシ
ドはその後環状オリゴマー骨格上の求電子性のカーボネ
ート炭素原子との付加反応を容易に起こすことができ、
その結果鎖の切断が生じ、そのためこれらの環状オリゴ
マーが重合して高分子量の分枝ポリマーになると考えら
れる。さらに、この反応は平衡に達するまで継続すると
思われる。
本発明の別の態様によると、分枝ポリカーボネートは、
多価フェノール分枝化剤と触媒の存在下で、上記のよう
にして、芳香族の環状ポリカーボネートオリゴマー混合
物を非分枝の線状芳香族ポリカーボネートと接触させる
ことによって製造される。本発明で環状オリゴマー混合
物と混和して線状ポリカーボネートを使用する場合、い
かなる意味でも本発明の範囲を限定するつもりはない
が、線状ポリカーボネートが、多価フェノール分枝化剤
と平衡化触媒との反応によってその場で形成された反応
性のフェノキシドイオンによる攻撃に対し新たな部位を
提供すると考えられる。こうして形成されたフェノキシ
ドイオンはその後、1989年1月17日に出願された米国特
許出願第297,380号に記載されているように、基質の線
状ポリカーボネート骨格上の求電子性炭素原子との付加
反応を容易に起こすことができ、鎖の切断を引き起こし
て、より低分子量の断片分と分枝した芳香族ポリカーボ
ネートを形成することができる。この反応はその後、そ
うして形成された芳香族ポリカーボネート上の反応性残
基が線状ポリカーボネートまたは環状オリゴマー骨格上
の求電子性炭素原子を攻撃すると継続される。鎖の切断
は、高分子量の線状ポリカーボネートの鎖長を減少させ
るばかりでなく、同時に環状オリゴマーを重合させて高
分子量のポリマーを生成する。環状オリゴマーの高分子
量ポリマーを生成する能力により、線状ポリカーボネー
トの開裂によって形成されるものより長い分枝が得られ
る。ポリカーボネートの分枝鎖の長さが増大するとその
ポリマーの溶融体強度が増大するので、環状と線状のポ
リカーボネートを組合せて製造される分枝ポリカーボネ
ートは線状のポリカーボネートだけから製造された分枝
ポリカーボネートより良好な溶融体強度特性を有する。
本発明で有用な非分枝の線状ポリカーボネートには、市
場で入手することができるか、あるいは通常のいずれか
の方法、たとえば界面重合プロセスでジヒドロキシ芳香
族化合物をホスゲンと反応させることによって製造する
ことができるいくつかの芳香族ポリカーボネートのいず
れも包含される。
一般に、本発明で有用な線状ポリカーボネートは数平均
分子量が約6,000〜約50,000である。この態様で使用さ
れる環状のポリカーボネートと線状のポリカーボネート
の比は所望のMIR値とR値に依存する。R値を高く
するには、以下の実施例32〜38で分かるように、環状と
線状の比を増大させる。
本発明の方法において、分枝芳香族ポリカーボネートの
製造前、製造中または製造後の任意の段階であらゆる種
類の添加剤を加えることができる。この関係で述べるこ
とができる例としては、難燃剤、染料、顔料、離型剤、
湿気、熱および紫外線に対する安定剤、潤滑剤ならびに
充填材がある。
以下に詳細に記載する実施例は本発明の好ましい具体例
の実施をさらに充分に理解するのに役に立つであろう。
これらの実施例は例示のために挙げるだけであり、本発
明の範囲を限定するものではない。
実施例1 以下の実施例は、芳香族環状ポリカーボネートオリゴマ
ーと[1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン](以下、「THPE」という)とから分枝ポリカーボ
ネートを製造する際の配合、重合および単離を例示す
る。テトラフェニルホウ酸テトラブチルアンモニウムは
「ホウ酸塩」という。
100mlの丸底フラスコに、3.933×10-4モルのTHPEを含有
するアセトン溶液を5ml、3.933×10-2モルの環状オリゴ
マーカーボネート(前もってCH3OHから沈澱させた)を
含有するメチレンクロライド溶液を50ml、そして7.866
×10-6モルのホウ酸塩を含有するメチレンクロライド溶
液を2.0ml入れた。得られた溶液をロータリーエバポレ
ーター(約27インチHg、約60℃の水浴)で濃縮乾固し
た。このフラスコは重合前1.5時間約27インチHgの圧力
で約110℃6の温度に加熱した。
このフラスコを(減圧のまま)280℃に維持した塩浴に
浸漬して混合物を重合させた。2分後、減圧を解除して
窒素で置換した。15分後、フラスコを塩浴から取出し、
室温まで冷却した。約100mlのメチレンクロライドを加
えて生成物を溶かした。
この溶液を濾紙で濾過し、ワーリング・ブレンダー(Wa
ring Blender)(30%)中で600mlのメタノールを用い
て沈澱させてポリマー生成物を単離した。上澄みの溶液
をデカンテーションで除き、300mlのメタノールを加え
た。ブレンダーを100%で5分間撹拌した。ポリカーボ
ネートを濾過して単離し、約27インチHg、約100℃で一
晩乾燥して9.29g(収率93%)の生成物を得た。
実施例2〜36 実施例2〜36では、(ワーリング・ブレンダー(Waring
Blender)中でメチレンクロライド溶液をメタノールに
添加することによって前もって沈澱させた)環状オリゴ
マー、ホウ酸塩およびメチレンクロライド中のTHPEを組
合せて分枝ポリカーボネートを製造した。THPEとホウ酸
塩の量は下記表に示した通りに変化させた。混合物をロ
ータリーエバポレーターで濃縮乾固し、約120℃、27イ
ンチHgで減圧乾燥し、窒素下で最高30分間約275℃に加
熱した。この反応混合物をメチレンクロライドに溶か
し、メタノールで沈澱させてポリマーを単離した。
次に、乾燥したポリマーのMIRおよび/またはRを評
価した。関連する結果を下記表にまとめた。
実施例2〜15ではTHPEのモル%を表1および2に示した
ように変え、ホウ酸塩の量は0.025モル%の一定値に維
持する。これらの実施例では分枝ポリカーボネートのMI
Rに対するTHPEを配合した効果を測定した。
表1の2のデータが示しているように、本発明に従って
製造される分枝ポリカーボネート中に比較的低濃度のTH
PEを配合すると、MIRの値は少なくとも約2.5となり、R
の値は少なくとも約5.0となる。
比較として、従来技術に従って製造される分枝ポリカー
ボネート、すなわちゼネラル・エレクトリック社(Gene
ral Electric Company)から入手したレキサン(Lexa
nR)150[これはトリメリト酸三塩化物に基づく]で測
定したMIR値とR値はそれぞれ平均して約2.45と4.0で
ある。
実施例16〜31 実施例16〜31では、ホウ酸塩濃度が分枝ポリカーボネー
トのMIRに及ぼす効果を測定した。その結果は表3に示
す。
表3を見ると分かるように、約2.5より大きいMIRを有す
る分枝ポリカーボネートはいろいろな量のホウ酸塩を用
いて得ることができる。一般に、0.02〜0.10モル%の範
囲内でホウ酸塩の量が少なくなるとそれだけMIRは高く
なる。
THPEの量に関しては、最適な量は0.5モル%と1.0モル%
との間にあるように思われる。
実施例32〜36ならびに比較例37および38 これらの実施例は、環状のビスフェノールAポリカーボ
ネートオリゴマーと、ゼネラル・エレクトリック社(Ge
neral Electric Company)から入手した線状ビスフェノ
ールAポリカーボネート、すなわちレキサン(LexanR
130とから分枝ポリカーボネートを製造する例を示す。5
08グラムのポリカーボネートを一定量のホウ酸塩(0.02
5モル%)と乾燥状態で混合した。全体の量は508グラム
として線状ポリカーボネートと環状ポリカーボネートの
比を変えながら、以下に記載のようにして270〜300℃で
一連のヘリコーン(Helicone)/重合を実施した。
容量5パイントのヘリコーン・バーティカル・ミキサー
(Helicone Vertical Mixer)[アトランティック・リ
ッチフィールド(Atlantic Richfield)モデルACV]上
の油温を600゜Fに設定した。ゼネラル・エレクトリッ
ク社(General Electric Company)から入手可能な線上
ビスフェノールAポリカーボネートと環状ポリカーボネ
ート(線状と環状のポリカーボネートの合計量は508
g)、ホウ酸塩0.281g(0.025モル%)、およびTHPE6.12
g(1.0モル%)を1ガロンのプラスチック容器に入れ
た。この中味を振盪し、時々撹拌しながら3〜5分間か
けて混合物全体をヘリコーンに添加した。この添加開始
後10分以内に材料は完全に溶融した。この材料を窒素雰
囲気下でさらに15分間撹拌した。材料をヘリコーンから
取出した時にサンプルを取り延伸してMIRサンプル用の
長いストランドとした。また、熱いサンプルをディスク
金型に入れ、435゜Fで圧縮成形してRも測定した。
タイニウス・オルゼン(Tinius Olsen)メルトインデク
サーを用いてMIR値を得た。標準的なMIR法と異なる点
は、1)材料の押出を300℃でなく270℃で実施したこ
と、および2)21.6kgおよび2.16kgの代わりに21.5kgお
よび2.1kgを使用したことだけである。
これらの実施例で使用した環状体は以下のようにして精
製した。溶剤沈澱環状体は、300gの粗製環状体を750ml
のメチレンクロライドで溶かした後、この溶液を、大き
いブレンダー内で激しく撹拌している3.0のメタノー
ル中へ添加することによって調製した。メタノールスラ
リー化環状体は、大きなブレンダー内で1000gの環状体
と4.0のメタノールを15分間スラリー化した後濾過す
ることによって調製した。粗製の環状体を使用し、いず
れの場合も環状体の調製物中に存在するポリマーは除去
しなかった。
本発明に従って製造した分枝ポリカーボネートの望まし
い性質が充分に立証され理解できるように、市販されて
いる分枝ポリカーボネートと線状ポリカーボネートの類
似の性質を例示するためにそれぞれ比較例37と38を実施
した。溶融粘度の比較には、各サンプルについて、メル
トインデクサーからポリカーボネートを押出すのに2kg
の荷重を使用した時60秒間で押出されるサンプルの重量
を記載する。
実施例32〜36ならびに比較例37および38の結果をまとめ
て表4に示す。
線状ポリカーボネートに環状体を添加してもMIR値はさ
ほど大きな変化を示さないが、2kgサンプルは粘度の上
昇を示しており、R値は生成物の溶融体強度が劇的に
増大することを示している。
実施例39〜41 実施例32〜38で使用した環状体をメチレンクロライドに
溶かし、メタノール中で沈澱させて、環状体中に存在す
る低分子量の線状オリゴマーを除いた。低分子量のオリ
ゴマーを除くと、環状体を重合した時に得られる最終的
な分子量が増大し、したがってこのプロセスにおける分
枝の鎖長が増大する。環状体の精製がいかに重要である
かを決定するために、3種の異なるタイプの環状体を使
用し、レキサン(LexanR)130線状ポリカーボネート/
環状ポリカーボネートの比を50/50として1.0モル%のTH
PEと0.025モル%のホウ酸塩を混合した。メチレンクロ
ライドに溶かしてからメタノール中に沈澱(メタノール
沈澱)した環状体を、メタノール中にスラリー化(メタ
ノールスラリー化)した環状体、およびまったく処理し
なかった環状体(粗製環状体)と比較した。結果を表5
に示す。
これらの結果は、ポリマーの溶融体強度特性を向上させ
ようとする場合環状体の純度が重要であることを明らか
に示している。環状体の純度が高い方が、環状体の使用
量はより少なくてより高いR値をもった材料が得られ
るはずである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−134756(JP,A) 特開 昭60−215019(JP,A) 特開 昭61−281125(JP,A) 特開 昭62−164652(JP,A) 特公 昭53−28193(JP,B2) 米国特許4696997(US,A) 米国特許4749779(US,A) 米国特許4778874(US,A)

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融平衡化プロセスにおいて触媒量のカー
    ボネート平衡化触媒の存在下で温度を約200〜約350℃の
    範囲にして芳香族環状ポリカーボネートオリゴマーの混
    合物を分子内に2個より多くのヒドロキシ基を有する多
    価フェノールと接触させることからなる分枝ポリカーボ
    ネート組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】環状ポリカーボネートオリゴマーが式 [式中、nは約2から約30までの範囲であり、R基の総
    数のうち少なくとも約60%は芳香族の有機基であり、そ
    の残りは脂肪族、脂環式または芳香族の基であり、各Y1
    は酸素またはイオウである]を有する、請求項1記載の
    方法。
  3. 【請求項3】各R基が式 −A1−Y2−A2− [式中、A1およびA2は各々単環式の二価の芳香族基であ
    り、Y2は1個または2個の炭素原子がA1とA2を隔てる橋
    架け基である]を有する、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】Rが2,2−ビス(4−フェニレン)プロピ
    レン基である、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】多価フェノールが三価のフェノールまたは
    四価のフェノールである、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】多価フェノールが1,1,1−トリス−(4−
    ヒドロキシフェニル)エタンである、請求項5記載の方
    法。
  7. 【請求項7】カーボネート平衡化触媒が、テトラフェニ
    ルホウ酸テトラブチルアンモニウム、テトラフェニルホ
    ウ酸テトラメチルアンモニウム、テトラフェニルホウ酸
    リチウム、テトラフェニルホウ酸ナトリウム、ビス−
    (2,2′−ビフェニレン)ホウ酸ナトリウム、テトラフ
    ェニルホウ酸カリウム、テトラフェニルホウ酸テトラメ
    チルホスホニウム、テトラフェニルホウ酸テトラ−n−
    ブチルホスホニウムおよびテトラフェニルホウ酸テトラ
    フェニルホスホニウムより成る群の中から選択される、
    請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】カーボネート平衡化触媒がテトラフェニル
    ホウ酸テトラブチルアンモニウムである、請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】さらに、触媒量のカーボネート平衡化触媒
    の存在下で分子内に2個より多くのヒドロキシ基を有す
    る多価フェノールを存在させて、約200〜約350℃の範囲
    の温度で、芳香族環状ポリカーボネートオリゴマーの混
    合物を非分枝の線状芳香族ポリカーボネートと接触させ
    ることを含む、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】非分枝の線状芳香族ポリカーボネートが
    約6,000〜約50,000の数平均分子量を有する、請求項9
    記載の方法。
  11. 【請求項11】温度が約250〜約325℃の範囲である、請
    求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】多価フェノールが、オリゴマー混合物中
    の繰返し単位を基準にして約0.1〜約2.0モル%の範囲の
    量で存在する、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】多価フェノールが、オリゴマー混合物中
    の繰返し単位を基準にして約0.25〜約1.0モル%の範囲
    の量で存在する、請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】カーボネート平衡化触媒が、オリゴマー
    混合物中の繰返し単位を基準にして約0.0125〜約0.2モ
    ル%の範囲の量で存在する、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】カーボネート平衡化触媒が、オリゴマー
    混合物中の繰返し単位を基準にして約0.025〜約0.1モル
    %の範囲の量で存在する、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】約1〜約30分間の溶融縮合によって分枝
    ポリカーボネートを製造する、請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】押出プロセスで分枝ポリカーボネートを
    製造する、請求項1記載の方法。
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