JPH0737142A - 硬貨メダル投入機構 - Google Patents

硬貨メダル投入機構

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JPH0737142A
JPH0737142A JP19770993A JP19770993A JPH0737142A JP H0737142 A JPH0737142 A JP H0737142A JP 19770993 A JP19770993 A JP 19770993A JP 19770993 A JP19770993 A JP 19770993A JP H0737142 A JPH0737142 A JP H0737142A
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JP
Japan
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coin
coins
medals
groove
medal
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JP19770993A
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English (en)
Inventor
Sadaki Kanou
禎己 狩野
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Sanden Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数枚の硬貨やメダルをまとめて投入できる
安価で小型の硬貨メダル投入機構であって、硬貨やメダ
ルの投入に多くの人的行為を要さない硬貨メダル投入機
構を提供する。 【構成】 閉鎖された一端から他端に向かって上り勾配
を有する溝と、溝の閉鎖端に接して溝に開口するスリッ
トとが形成され、人手により整列させられた硬貨やメダ
ルを溝内に受入れ、硬貨やメダルの周側面を支持して硬
貨やメダルの整列状態を維持する硬貨整列部材と、硬貨
整列部材の溝の閉鎖端に形成された開口内に収容され、
硬貨やメダルの一方の端面に当接して摩擦によりスリッ
トへ硬貨やメダルを一枚づつ移動させる運動部材とを備
えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬貨やメダルの投入機
構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人手により投入された硬貨やメダ
ルの種類や枚数を計数する機構を備えた商品が多数実用
化されている。例えば、自動販売機、交通機関の券売
機、遊戯機などである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの商品における
硬貨やメダルの人手による投入は、投入口としてのスリ
ットに1枚づつ硬貨を挿入することにより行われてい
た。硬貨やメダルが複数枚になるとこの投入作業は煩雑
で時間がかかっていた。特に交通機関の券売機において
は、硬貨投入に時間がかかり券売機に人が列をなすこと
もよく見かける。このため、人手による複数枚の硬貨や
メダルの投入を、高速で且つ簡単にできる小型の硬貨メ
ダル投入機構が以前から望まれていた。複数枚の硬貨を
一括して投入したとき、それらの乱雑に重なった硬貨を
1枚づつ分離して送りだす機構として、硬貨サイズの穴
が複数個形成された円板を回転させて、硬貨を穴に落と
しこんで分離させるホッパー機構、あるいは高速回転す
る円板上に硬貨を投入し、遠心力で分離させるホッパー
機構など、既に実用化されている硬貨分離機構が多数あ
るが、いずれも機構が複雑で、大型で高価であるという
欠点があった。
【0004】人手により整列させた複数枚のメダルをま
とめて投入するメダル投入機構として、図12に示すパ
チスロ(回胴式遊戯具)のメダル投入機構がある。本メ
ダル投入機構は、図12(a)、(b)に示すように、
閉鎖された一端104から他端に向かって下り勾配を有
する溝103と、閉鎖端104に接して溝103の全周
に亘って開口するスリット107とが形成されたメダル
整列部材102を備えている。本メダル投入機構の使用
に際しては、図12(b)に示すように、遊戯者は先ず
複数枚のメダル101a〜101dを自らの手で密着し
て積み重なった状態に整列させ、整列させたメダル10
1a〜101dをメダル整列部材102の溝103内に
置き、メダル101a〜101dを溝103に沿って指
で押し上げて閉鎖端104に押し付ける。その後遊戯者
は、指でメダル101a〜101dを溝の閉鎖端104
に押し付けつつメダルに振動を与える。振動により、閉
鎖端104に端面を当接させた最上層のメダル101a
を除く下層のメダル101b〜101dが、閉鎖端10
4から他端に向かう溝103の下り勾配に沿って僅かに
下向きに、すなわち図12(b)中矢印110の方向に
倒れ、メダル101aと101bとの接触が断たれ、両
者間に働いていた摩擦力が消滅し、メダル101aが、
スリット107を介して落下する。メダル101aがス
リット107を介して落下すると、遊戯者の指による押
し付け力の下に、残余のメダル101b〜101dが前
進して、メダル101bが溝の閉鎖端104に当接す
る。以降、溝の閉鎖端104に当接する最上層のメダル
が順次スリット107を介して落下し、遂には全てのメ
ダルが遊戯機に投入される。このように、パチスロのメ
ダル投入機構は、人手により整列させた複数枚のメダル
を受け入れ、自らはメダルの整列動作を行わないことに
より、複数枚のメダルをまとめて投入することを単純小
型且つ安価な構成で可能とするものであったが、本機構
には、複数枚のメダルの投入が終了するまで、遊戯者が
指でメダルの送りと加振とを続けなければならないとい
う不便さがあった。本発明は上記の問題に鑑みてなされ
たものであり、複数枚の硬貨やメダルをまとめて投入で
きる安価で小型の硬貨メダル投入機構であって、硬貨や
メダルの投入に多くの人的行為を要さない硬貨メダル投
入機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、閉鎖された一端から他端に向か
って上り勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に接して溝に開
口するスリットとが形成され、人手により整列させられ
た硬貨やメダルを溝内に受入れ、硬貨やメダルの周側面
を支持して硬貨やメダルの整列状態を維持する硬貨整列
部材と、硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形成された開口内
に収容され、硬貨やメダルの一方の端面に当接して摩擦
によりスリットへ硬貨やメダルを一枚づつ移動させる運
動部材とを備えていることを特徴とする硬貨メダル投入
機構を提供する。また本発明においては、閉鎖された一
端から他端に向かって上り勾配を有する溝と、溝の閉鎖
端に接して溝に開口するスリットとが形成され、人手に
より整列させられた硬貨やメダルを溝内に受入れ、硬貨
やメダルの周側面を支持して硬貨やメダルの整列状態を
維持する硬貨整列部材と、硬貨整列部材の溝の閉鎖端に
形成された開口内に収容され、硬貨やメダルの周側面に
当接する突起を有し、硬貨やメダルの周側面を押してス
リットへ硬貨やメダルを一枚づつ移動させる運動部材と
を備えていることを特徴とする硬貨メダル投入機構を提
供する。更に本発明においては、閉鎖された一端から他
端に向かって上り勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に接し
て溝に開口するスリットとが形成され、人手により整列
させられた硬貨やメダルを溝内に受入れ、硬貨やメダル
の周側面を支持して硬貨やメダルの整列状態を維持する
硬貨整列部材と、硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形成され
た開口内に収容され、硬貨やメダルを収容する窪みを有
し、硬貨やメダルの周側面を押してスリットへ硬貨やメ
ダルを一枚づつ移動させる運動部材とを備えていること
を特徴とする硬貨メダル投入機構を提供する。
【0006】
【作用】本発明にあっては、硬貨整列部材の溝が、人手
により整列させられた硬貨あるいはメダルを受け入れ
る。閉鎖端から他端に向かって上り勾配を有する溝は、
前記複数枚の硬貨あるいはメダルの周側面をその周側面
で当接支持し、最下層の硬貨あるいはメダルの端面を、
硬貨整列部材の閉鎖端に形成された開口内に収容された
運動部材で当接支持することにより、前記複数の硬貨あ
るいはメダルの整列状態を維持する。運動部材を駆動す
る。一方の端面が運動部材に当接する最下層の硬貨ある
いはメダルが、運動部材との間に働く摩擦により駆動さ
れ、あるいは、周側面が運動部材の突起に当接する最下
層の硬貨あるいはメダルが、突起に押されて駆動され、
あるいは窪みに収容された最下層の硬貨あるいはメダル
が、窪みの周縁に押されて駆動され、溝の閉鎖端に接し
て溝に形成されたスリットに送られる。スリットに送ら
れた硬貨あるいはメダルは、一層上の硬貨あるいはメダ
ルとの接触部分がなくなり、スリットより落下する。溝
は閉鎖端に向かって下方に傾斜しているので、溝内に残
った上層の硬貨あるいはメダルが重力により閉鎖端の方
向に自動的に送られ、新たに最下層となった硬貨あるい
はメダルの端面が、運動部材に当接する。以降、運動部
材による最下層の硬貨あるいはメダルの移動と、重力に
よる残余の硬貨あるいはメダルの送りとが連続的に繰り
返され、全ての硬貨あるいはメダルが自動販売機、交通
機関の券売機、遊戯機等に投入される。本発明による硬
貨メダル投入機構は、人手により整列させた複数枚のメ
ダルを受け入れ、自らはメダルの整列動作を行わないこ
とにより、複数枚のメダルをまとめて投入することを、
単純小型且つ安価な構成で可能とする。また本発明によ
る硬貨メダル投入機構は、受け入れた硬貨あるいはメダ
ルの送りを重力により自動的に行い、硬貨あるいはメダ
ルのスリットへの送り出しを機械的電気的構成により自
動的に行うので、硬貨あるいはメダルの投入に多くの人
的行為を要さない。
【0007】
【実施例】本発明の第1実施例に係る硬貨メダル投入機
構を図1、図2に基づいて説明する。図1に示すよう
に、予め人手により密着して積み重なった状態に整列さ
せられた4枚の硬貨1a〜1dが、硬貨整列部材2の上
面に形成された下半分の半円形断面の直線溝3内に人手
により置かれ、その周側面を直線溝3の周側面に当接さ
せた状態で直線溝3内に収容されている。直線溝3の一
端は閉鎖されており、該閉鎖端は硬貨押え部4を形成し
ている。図2に示すように、硬貨押え部4には、スリッ
ト状の開口4aが形成され、開口4a内には、ローラ5
により回転駆動される無端ベルト6が収容されている。
無端ベルト6は開口4aから直線溝3の方向へ僅かに突
出しているか、または同一面になっている。図2に示す
ように、直線溝3の底面は水平ではなく、閉鎖端である
硬貨押え部4から直線溝3の他端に向かって角度θの上
り勾配で傾斜している。従って、硬貨1a〜1dを硬貨
押え部4の方向へ軽く押すと、硬貨1a〜1dは、重力
の下で無端ベルト6に押しつけられて安定して止まる。
硬貨整列部材2には、硬貨押え部4に接して、溝3の全
周に亘って開口するスリット7が形成されている。従っ
て、無端ベルト6に当接する最下層の硬貨1aは、重力
でスリット7を通って落下する場合もあり、上層の硬貨
1b、1c、1dの重さにより無端ベルト6に押しつけ
られて、摩擦力によりスリット7を通って落下しない場
合もある。
【0008】ローラ5が回転すると、無端ベルト6は矢
印8の方向に回転する。無端ベルト6の回転により、硬
貨1aには重力と無端ベルト6との間の摩擦力との合力
が矢印9の方向に働く。前記合力は硬貨1aと硬貨1b
との間の摩擦力よりも大きいので、硬貨1aはスリット
7を通って落下する。硬貨1aが落下すると硬貨1b、
1c、1dが重力により矢印10の方向、すなわち硬貨
押え部4の方向に移動し、硬貨1bが無端ベルト6に当
接し、前述した硬貨1aと同様に硬貨1bはスリット7
を通って落下する。以下同様に硬貨1c、1dも次々に
スリット7を通って1枚づつ落下する。スリット7を通
って落下する硬貨の様子を硬貨1eに示す。多くの応用
ではこのようにして1枚1枚分離落下した硬貨は硬貨選
別機に投入され、金種判別をされる。
【0009】以上の説明から分かるごとく、本実施例に
係る硬貨メダル投入機構は、人手により整列させた複数
枚の硬貨を受け入れ自らは硬貨の整列動作を行わないこ
とにより、すなわち乱雑に重なった硬貨を整列させるた
めの機構を有さないことにより、複数枚の硬貨をまとめ
て投入することを単純小型且つ安価な構成で可能とす
る。また本実施例に係る硬貨メダル投入機構において
は、直線溝3を閉鎖端である硬貨押え部4から直線溝3
の他端に向かって角度θの上り勾配で傾斜させたので、
硬貨は、重力により自動的に硬貨押え部4の方向へ送ら
れ、無端ベルト6からの駆動力を受け、スリット7を通
って確実に落下する。従って、硬貨の投入に多くの人的
行為を要さない。以上の説明において、硬貨をスリット
7ヘ移動させる運動部材として、ローラ5によって駆動
される無端ベルト6を用いたが、無端ベルトの代わりに
無端チェーンを用いても良く、図3に示すように送り出
しローラ11を用いても良く、或いは図4に示すように
回転ブラシ12を用いても良い。また、図5に示すよう
に、硬貨の端面に当接する側面に下向きの歯が形成さ
れ、リンク部材13を介してローラ14により上下に往
復駆動される摺動部材15を用いて、硬貨の送り出しを
行っても良い。上記図1乃至図5の実施例に係る投入機
構を、メダルの投入にも適用し得ることは言うまでもな
い。
【0010】本発明の第2実施例を図6に基づいて説明
する。本実施例においては、ローラ16により回転駆動
される無端ベルト17に、一定間隔でピン18が突設さ
れている。上記を除き、本実施例は第1実施例と同様で
ある。本実施例においては、無端ベルト17が回転する
ことにより、ピン18が硬貨1aの周側面を押し、硬貨
1aはスリット7を通って落下する。本実施例において
は、ピン18が硬貨を押し出すので、第1実施例に比べ
て送り出し搬送力が大きくなるという利点がある。第1
実施例と同様に、無端ベルトの代わりに無端チェーンを
用いても良く、或いはローラに直接ピンを突設しても良
い。また、ピンの代わりにリブを突設しても良い。図6
の実施例に係る投入機構を、メダルの投入にも適用し得
ることは言うまでもない。
【0011】本発明の第3実施例を図7、8に基づいて
説明する。本実施例においては、ローラ19により回転
駆動される無端ベルト20に、一定間隔で窪み21が形
成されている。上記を除き、本実施例は第1実施例と同
様である。本実施例においては、硬貨1aが窪み21に
入り、無端ベルト20が回転することにより、窪み21
の周縁が硬貨1aの周側面を押し、硬貨1aはスリット
7を通って落下する。本実施例においても、第2実施例
と同様、第1実施例に比べて送り出し搬送力が大きくな
るという利点がある。図7、8の実施例に係る投入機構
を、メダルの投入にも適用し得ることは言うまでもな
い。
【0012】本発明の第4実施例を図9〜図11に基づ
いて説明する。本実施例においては硬貨押え部4と直線
溝3の底面との成す角度βが90°未満に設定されてい
る。この点を除き本実施例は第1実施例と同様である。
本実施例においては、硬貨押え部4と直線溝3の底面と
の成す角度βが90°未満に設定されているので、図9
に示すように、硬貨1a〜1dは、硬貨1b〜1dの上
側周縁の下端1b1 〜1d1 を直線溝3の底面に当接さ
せると共に硬貨1b〜1dの下側周縁の下端を直線溝3
の底面から離隔させて、且つ最下層の硬貨1aの下側端
面1a2 をベルト6に当接させた状態で、整列して且つ
瓦状に僅かづつずれて重なった状態で直線溝3内に収容
される。
【0013】 ベルト6に当接する最下層の硬貨1a
が、自重とベルト6の回転とによりスリット7を通って
落下する。 硬貨1aがスリット7を通って落下すると、図10
に示すように、上層の硬貨1b〜1dは、直線溝3の底
面に当接する上側周縁下端1b1 〜1d1 回りの矢印2
2の方向の自重による回転モーメントにより、前記上側
周縁下端1b1 〜1d1 を中心として矢印22の方向に
回転する。該回転は、図11に示すように新たに最下層
となった硬貨1bの下側周縁の上端1b3 が硬貨押え部
4に当接した時点で停止する。
【0014】 図11に示すように、硬貨1bに、自
重と上層の硬貨1c、1dの重量とにより、硬貨押え部
4に当接する下側周縁の上端1b3 を中心として矢印2
3の方向に回転モーメントが働く。他方硬貨1bには、
直線溝3の底面に当接する上側周縁下端1b1 に働く摩
擦力により、下側周縁の上端1b3 を中心として矢印2
3と反対方向に回転モーメントが働く。硬貨1bの自重
と上層の硬貨1c、1dの重量とによる矢印23の方向
の回転モーメントが上側周縁下端1b1 に働く最大静止
摩擦力による矢印23と反対方向の回転モーメントに打
ち勝つと、硬貨1bは、下側周縁の上端1b3 を中心と
して矢印23の方向に回転する。前記角度θとβとを適
当に選択することにより、硬貨1bが下側周縁の上端1
3 を中心として矢印23の方向に回転することが、本
発明者により実験的に確認されている。
【0015】 下側周縁の上端1b3 を中心とする矢
印23の方向への回転により、硬貨1bは下側端面1b
2 をベルト6に当接させる。硬貨1c、1dは硬貨1b
に寄り掛かった状態で硬貨1bと共に運動する。この結
果、硬貨1b〜1dは、図9に示す硬貨1a〜1dと同
様に、硬貨1c、1dの上側周縁の下端1c1 、1d1
を直線溝3の底面に当接させると共に硬貨1c、1dの
下側周縁の下端を直線溝3の底面から離隔させて、且つ
最下層の硬貨1bの下側端面1b2 をベルト6に当接さ
せた状態で、整列して且つ瓦状に僅かづつずれて重なっ
た状態で直線溝3内に収容される。 ベルト6に当接する最下層の硬貨1bが、自重とベ
ルト6の回転とによりスリット7を通って落下する。以
後上記の動作を繰り返して全ての硬貨がスリット7を通
って落下する。直線溝3内に残存する硬貨の枚数が減少
するのにつれて、最下層の硬貨に印加される図11の矢
印23の方向の回転モーメントが減少するが、直線溝3
内に残存する硬貨には勢いが付いているので、連続的に
スリット7を通って落下することが本発明者により実験
的に確認されている。以上の説明から分かるごとく、本
実施例によれば、硬貨押え部4と直線溝3の底面との成
す角度βを90°未満に設定したことにより、硬貨押え
部4方向への硬貨の送りがスムーズに行われ、かかるス
ムーズな硬貨の送りと、ベルト6の回転による硬貨の落
下促進とにより、人手により整列させた複数枚の硬貨
を、より容易且つ確実に分離投入することができる。図
9〜11の実施例に係る投入機構を、メダルの投入にも
適用し得ることは言うまでもない。
【0016】
【効果】以上説明したごとく、本発明によれば、複数枚
の硬貨やメダルをまとめて投入できる安価で小型の硬貨
メダル投入機構であって、硬貨やメダルの投入に多くの
人的行為を要さない硬貨メダル投入機構が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る硬貨メダル投入機構
の外観図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図3】硬貨をスリットへ移動させる運動部材の変形例
を示す硬貨メダル投入機構の側断面図である。
【図4】硬貨をスリットへ移動させる運動部材の変形例
を示す硬貨メダル投入機構の側断面図である。
【図5】硬貨をスリットへ移動させる運動部材の変形例
を示す硬貨メダル投入機構の側断面図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る硬貨メダル投入機構
が有する無端ベルトの斜視図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る硬貨メダル投入機
構の側断面図である。
【図11】本発明の第4実施例に係る硬貨メダル投入機
構の側断面図である。
【図12】従来のパチスロのメダル投入機構の構成を示
す図である。図12(a)は外観図であり、図12
(b)は側断面図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d 硬貨 2 硬貨整列部材 3 直線溝 4 硬貨押え部 5 ローラ 6 無端ベルト 7 スリット 11 送り出しローラ 12 回転ブラシ 15 摺動部材 17 無端ベルト 18 ピン 20 無端ベルト 21 窪み
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 硬貨メダル投入機構
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、硬貨やメダルの投入機
構に関するものである。
【従来の技術】従来、人手により投入された硬貨やメダ
ルの種類や枚数を計数する機構を備えた商品が多数実用
化されている。例えば、自動販売機、交通機関の券売
機、遊戯機などである。
【発明が解決しようとする課題】これらの商品における
硬貨やメダルの人手による投入は、投入口としてのスリ
ットに1枚づつ硬貨を挿入することにより行われてい
た。硬貨やメダルが複数枚になるとこの投入作業は煩雑
で時間がかかっていた。特に交通機関の券売機において
は、硬貨投入に時間がかかり券売機に人が列をなすこと
もよく見かける。このため、人手による複数枚の硬貨や
メダルの投入を、高速で且つ簡単にできる小型の硬貨メ
ダル投入機構が以前から望まれていた。複数枚の硬貨を
一括して投入したとき、それらの乱雑に重なった硬貨を
1枚づつ分離して送り出す機構として、硬貨サイズの穴
が複数個形成された円盤を回転させて、硬貨を穴に落と
しこんで分離させるホッパー機構、あるいは高速回転す
る円盤上に硬貨を投入し、遠心力で分離させるホッパー
機構など、既に実用化されている硬貨分離機構が多数あ
るが、いずれも機構が複雑で、大型で高価であるという
欠点があった。また、複数枚の硬貨やメダルを一括して
投入した場合、硬貨やメダルが搬送される過程におい
て、機溝内にて硬貨やメダルが引っかかりや詰まりを起
こすことが多かったが、これを簡単に解除するための機
構が望まれていた。人手により整列させた複数枚のメダ
ルをまとめて投入するメダル投入機構として、図12に
示すパチスロ(回胴式遊戯具)のメダル投入機構があ
る。本メダル投入機構は、図12(a)、(b)に示す
ように、閉鎖された一端104から他端に向かって下り
勾配を有する溝103と、閉鎖端104に接して溝10
3の全周に亘って開口するスリット107とが形成され
たメダル整列部材102を備えている。本メダル投入機
構の使用に際しては、図12(b)に示すように、遊戯
者は先ず複数枚のメダル101a〜101dを自らの手
で密着して積み重なった状態に整列させ、整列させたメ
ダル101a〜101dをメダル整列部材102の溝1
03内に置き、メダル101a〜101dを溝103に
沿って指で押し上げて閉鎖端104に押し付ける。その
後遊戯者は、指でメダル101a〜101dを溝の閉鎖
端104に押し付けつつメダルに振動を与える。振動に
より、閉鎖端104に端面を当接させた最上層のメダル
101aを除く下層のメダル101b〜101dが、閉
鎖端104から他端に向かう溝103の下り勾配に沿っ
て僅かに下向きに、すなわち図12(b)中矢印110
の方向に倒れ、メダル101aと101bとの接触が断
たれ、両者間に働いていた摩擦力が消滅し、メダル10
1aが、スリット107を介して落下する。メダル10
1aがスリット107を介して落下すると、遊戯者の指
による押し付け力の下に、残余のメダル101b〜10
1dが前進して、メダル101bが溝の閉鎖端104に
当接する。以降、溝の閉鎖端104に当接する最上層の
メダルが順次スリット107を介して落下し、最後には
全てのメダルが遊戯機に投入される。このように、パチ
スロのメダル投入機構は、人手により整列させた複数枚
のメダルを受け入れ、自らはメダルの整理動作を行わな
いことにより、複数枚のメダルをまとめて投入すること
を単純小型且つ安価な構成で可能とするものであった
が、本機構には、複数枚のメダルの投入が終了するま
で、遊戯者が指でメダルの送りと加振とを続けなければ
ならないという不便さがあった。本発明は上記の問題に
鑑みてなされたものであり、複数枚の硬貨やメダルをま
とめて投入できる安価で小型の硬貨メダル投入機構であ
って、硬貨やメダルの投入に多くの人的行為を要せず、
また硬貨やメダルの引っかかりや詰まりが発生した場合
でも簡単に解除動作を行うことができる硬貨メダル投入
機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、閉鎖された一端から他端に向か
って上り勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に接して溝に開
口するスリットとが形成され、人手により整列させられ
た硬貨やメダルを溝内に受け入れ、硬貨やメダルの周側
面を支持して硬貨やメダルの整列状態を維持する硬貨整
列部材と、硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形成された開口
内に収容され、硬貨やメダルの一方の端面に当接して摩
擦によりスリットへ硬貨やメダルを一枚づつ移動させる
運動部材とを備えていることを特徴とする硬貨メダル投
入機構を提供する。また本発明においては、閉鎖された
一端から他端に向かって上り勾配を有する溝と、溝の閉
鎖端に接して溝に開口するスリットとが形成され、人手
により整列させられた硬貨やメダルを溝内に受け入れ、
硬貨やメダルの周側面を支持して硬貨やメダルの整列状
態を維持する硬貨整列部材と、硬貨整列部材の溝の閉鎖
端に形成された開口内に収容され、硬貨やメダルの周側
面に当接する突起を有し、硬貨やメダルの周側面を押し
てスリットへ硬貨やメダルを一枚づつ移動させる運動部
材とを備えていることを特徴とする硬貨メダル投入機構
を提供する。また本発明においては、閉鎖された一端か
ら他端に向かって上り勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に
接して溝に開口するスリットとが形成され、人手により
整列させられた硬貨やメダルを溝内に受け入れ、硬貨や
メダルの周側面を支持して硬貨やメダルの整列状態を維
持する硬貨整列部材と、硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形
成された開口内に収容され、硬貨やメダルを収容する窪
みを有し、硬貨やメダルの周側面を押してヌリットへ硬
貨やメダルを一枚づつ移動させる運動部材とを備えてい
ることを特徴とする硬貨メダル投入機構を提供する。更
に本発明においては、運動部材が回転体の場合、運動部
材を正転及び逆転の両方向への回転を可能としたことを
特徴とする硬貨メダル投入機構を提供する。
【作用】本発明にあっては、硬貨整列部材の溝が、人手
により整列させられた硬貨あるいはメダルを受け入れ
る。閉鎖端から他端に向かって上り勾配を有する溝は、
前記複数枚の硬貨あるいはメダルの周側面をその周側面
で当接支持し、最下層の硬貨あるいはメダルの端面を、
硬貨整列部材の閉鎖端に形成された開口内に収容された
運動部材で当接支持することにより、前記複数の硬貨あ
るいはメダルの整列状態を維持する。運動部材を駆動す
ると、一方の端面が運動部材に当接する最下層の硬貨あ
るいはメダルが、運動部材との間に働く摩擦により駆動
され、あるいは、周側面が運動部材の突起に当接する最
下層の硬貨あるいはメダルが、突起に押されて駆動さ
れ、あるいは窪みに収容された最下層の硬貨あるいはメ
ダルが、窪みの周縁に押されて駆動され、溝の閉鎖端に
接して溝に形成されたスリットに送られる。スリットに
送られた硬貨あるいはメダルは、一層上の硬貨あるいは
メダルとの接触部分がなくなり、スリットより落下す
る。溝は閉鎖端に向かって下方に傾斜しているので、溝
内に残った上層の硬貨あるいはメダルが重力により閉鎖
端の方向に自動的に送られ、新たに最下層となった硬貨
あるいはメダルの端面が、運動部材に当接する。以降、
運動部材による最下層の硬貨あるいはメダルの移動と、
重力による残余の硬貨あるいはメダルの送りとが連続的
に繰り返され、全ての硬貨あるいはメダルが自動販売
機、交通機関の券売機遊戯機等に投入される。また、運
動部材を回転体とした場合、この運動部材の逆転動作に
より、スリット内で硬貨あるいはメダルの引っかかりや
詰まりが発生した場合でも、簡単に引っかかりや詰まり
を解除することができる。本発明による硬貨メダル投入
機構は、人手により整列させた複数枚のメダルを受け入
れ、自らはメダルの整列動作を行わないことにより、複
数枚のメダルをまとめて投入することを、単純小型且つ
安価な構成で可能とする。また本発明による硬貨メダル
投入機構は、受け入れた硬貨あるいはメダルの送りを重
力により自動的に行い、硬貨あるいはメダルのスリット
への送り出しを機械的電気的構成により自動的に行うの
で、硬貨あるいはメダルの投入に多くの人的行為を要さ
ない。更に、本発明における硬貨メダル投入機構は、硬
貨あるいはメダルの引っかかりや詰まりが発生しても簡
単に解除動作が行えるため、投入機構の分解を伴う解除
操作を要せず、硬貨やメダルの引っかかりや詰まりによ
る販売機会の損失が最小限に押さえられる。
【実施例】本発明の第1実施例に係る硬貨メダル投入機
構を図1、図2に基づいて説明する。図1に示すよう
に、予め人手により密着して積み重なった状態に整列さ
せられた4枚の硬貨1a〜1dが、硬貨整列部材2の上
面に形成された下半分の半円形断面の直線溝3内に人手
により置かれ、その周側面を直線溝3の周側面に当接さ
せた状態で直線溝3内に収納されている。直線溝3の一
端は閉鎖されており、該閉鎖端は硬貨押え部4を形成し
ている。図2に示すように、硬貨押え部4には、スリッ
ト状の開口4aが形成され、開口4a内には、ローラ5
により回転駆動される無端ベルト6が収容されている。
無端ベルト6は開口4aから直線溝3の方向へ僅かに突
出しているか、または同一面になっている。図2に示す
ように、直線溝3の底面は水平ではなく、閉鎖端である
硬貨押え部4から直線溝3の他端に向かって角度θの上
り勾配で傾斜している。従って、硬貨1a〜1dを硬貨
押え部4の方向へ軽く押すと、硬貨1a〜1dは、重力
の下で無端ベルトに押しつけられて安定して止まる。硬
貨整列部材2には、硬貨押え部4に接して、溝3の全周
に亘って開口するスリット7が形成されている。従っ
て、無端ベルト6に当接する最下層の硬貨1aは、重力
でスリット7を通って落下する場合もあり、上層の硬貨
1b、1c、1dの重さにより無端ベルト6に押しつけ
られて、摩擦力によりスリット7を通って落下しない場
合もある。ローラ5が回転すると、無端ベルト6は矢印
8の方向に回転する。無端ベルト6の回転により、硬貨
1aには重力と無端ベルト6との間の摩擦力との合力が
矢印9の方向に働く。前記合力は硬貨1aと硬貨1bと
の間の摩擦力よりも大きいので、硬貨1aはスリット7
を通って落下する。硬貨1aが落下すると硬貨1b、1
c、1dが重力により矢印10の方向、すなわち硬貨押
え部4の方向に移動し、硬貨1bが無端ベルト6に当接
し、前述した硬貨1aと同様に硬貨1bはスリット7を
通って落下する。以下同様に硬貨1c、1dも次々にス
リット7を通って1枚づつ落下する。スリット7を通っ
て落下する硬貨の様子を硬貨1eに示す。多くの応用で
はこのようにして1枚1枚分離落下した硬貨は硬貨選別
機に投入され、金種判別をされる。以上の説明から分か
るごとく、本実施例に係る硬貨メダル投入機構は、人手
により整列させた複数枚の硬貨を受け入れ自らは硬貨の
整列動作を行わないことにより、すなわち乱雑に重なっ
た硬貨を整列させるための機構を有さないことにより、
複数枚の硬貨をまとめて投入することを単純小型且つ安
価な構成で可能とする。また本実施例に係る硬貨メダル
投入機構においては、直線溝3を閉鎖端である硬貨押え
部4から直線溝3の他端に向かって角度θの上り勾配で
傾斜させたので、硬貨は、重力により自動的に硬貨押え
部4の方向へ送られ、無端ベルト6からの駆動力を受
け、スリット7を通って確実に落下する。従って、硬貨
の投入に多くの人的行為を要さない。以上の説明におい
て、硬貨をスリット7へ移動させる運動部材として、ロ
ーラ5によって駆動される無端ベルト6を用いたが、無
端ベルトの代わりに無端チェーンを用いても良く、図3
に示すように送り出しローラ11を用いても良く、或い
は図4に示すように回転ブラシ12を用いても良い。ま
た、図5に示すように、硬貨の端面に当接する側面に下
向きの歯が形成され、リンク部材13を介してローラ1
4により上下に往復駆動される摺動部材15を用いて、
硬貨の送り出しを行っても良い。また、運動部材が回転
体の場合、硬貨をスリット7へ移動させる運動部材を正
転及び逆転両方向への回転を可能とすることにより、ス
リット7入口またはスリット7内において硬貨の引っか
かりや詰まりが発生した場合、運動部材の正逆転動作の
繰り返しによって引っかかりや詰まりを解除して硬貨を
スリット7上部に戻した後、再び正転方向への動作を行
い、硬貨をスリット7内に移動させることができる。ま
た、運動部材が図5に示したような摺動部材である場
合、スリット7入口やスリット7内において硬貨の引っ
かかりや詰まりが発生した場合でも、運動部材の往復動
作によって引っかかりや詰まりを解除できるのはもちろ
んである。上記図1乃至図5の実施例に係る投入機構
を、メダルの投入にも適用し得ることは言うまでもな
い。本発明の第2実施例を図6に基づいて説明する。本
実施例においては、ローラ16により回転駆動される無
端ベルト17に、一定間隔でピン18が突設されてい
る。上記を除き、本実施例は第1実施例と同様である。
本実施例においては、無端ベルト17が回転することに
より、ピン18が硬貨1aの周側面を押し、硬貨1aは
スリット7を通って落下する。本実施例においては、ピ
ン18が硬貨を押し出すので、第1実施例に比べて送り
出し搬送力が大きくなるという利点がある。第1実施例
と同様に、無端ベルトの代わりに無端チェーンを用いて
も良く、或いはローラに直接ピンを突設しても良い。ま
た、ピンの代わりにリブを突設しても良い。また、第1
実施例と同様に、無端ベルト、無端チェーン、ローラ等
の運動部材を正転及び逆転両方向への回転を可能とする
ことにより、スリット7入口またはスリット7内におい
て硬貨の引っかかりや詰まりが発生した場合の解除動作
が容易に行える。図6の実施例に係る投入機構を、メダ
ルの投入にも適用し得ることは言うまでもない。本発明
の第3実施例を図7、8に基づいて説明する。本実施例
においては、ローラ19により回転駆動される無端ベル
ト20に、一定間隔で窪み21が形成されている。上記
を除き、本実施例は第1実施例と同様である。本実施例
においては、硬貨1aが窪み21に入り、無端ベルト2
0が回転することにより、窪み21の周縁が硬貨1aの
周側面を押し、硬貨1aはスリット7を通って落下す
る。本実施例においても、第2実施例と同様、第1実施
例に比べて送り出し搬送力が大きくなるという利点があ
る。また、第1実施例と同様に、無端ベルトを正転及び
逆転両方向への回転を可能とすることにより、スリット
7入口またはスリット7内において硬貨の引っかかりや
詰まりが発生した場合の解除動作が容易に行える。図
7、8の実施例に係る投入機構を、メダルの投入にも適
用し得ることは言うまでもない。本発明の第4実施例を
図9〜図11に基づいて説明する。本実施例においては
硬貨押え部4と直線溝3の底面との成す角度βが90°
未満に設定されている。この点を除き本実施例は第1実
施例と同様である。本実施例においては、硬貨押え部4
と直線溝3の底面との成す角度βが90°末満に設定さ
れているので、図9に示すように、硬貨1a〜1dは、
硬貨1b〜1dの上側周縁の下端1b〜1dを直線
溝3の底面に当接させると共に硬貨1b〜1dの下側周
縁の下端を直線溝3の底面から隔離させて、且つ最下層
の硬貨1aの下側端面1aをベルト6に当接させた状
態で、整列して且つ瓦状に僅かづつずれて重なった状態
で直線溝3内に収容される。 ベルト6に当接する最下層の硬貨1aが、自重とベ
ルト6の回転とによりスリット7を通って落下する。 硬貨1aがスリット7を通って落下すると、図10
に示すように、上層の硬貨1b〜1dは、直線溝3の底
面に当接する上側周縁下端1b〜1d回りの矢印2
2の方向の自重による回転モーメントにより、前記上側
周縁下端1b〜1dを中心として矢印22の方向に
回転する。該回転は、図11に示すように新たに最下層
となった硬貨1bの下側周縁の上端1bが硬貨押え部
4に当接した時点で停止する。 図11に示すように、硬貨1bに、自重と上層の硬
貨1c、1dの重量とにより、硬貨押え部4に当接する
下側周縁の上端1bを中心として矢印22の方向に回
転モーメントが働く。他方硬貨1bには、直線溝3の底
面に当接する上側周縁下端1bに働く摩擦力により、
下側周縁の上端1bを中心として矢印23と反対方向
に回転モーメントが働く。硬貨1bの自重と上層の硬貨
1c、1dの重量とによる矢印23の方向の回転モーメ
ントが上側周縁下端1bに働く最大静止摩擦力による
矢印23と反対方向の回転モーメントに打ち勝つと、硬
貨1bは、下側周縁の上端1bを中心として矢印23
の方向に回転する。前記角度θとβとを適当に選択する
ことにより、硬貨1bが下側周縁の上端1bを中心と
して矢印23の方向に回転することが、本発明者により
実験的に確認されている。 下側周縁の上端1bを中心とする矢印23の方向
への回転により、硬貨1bは下側端面1b2をベルト6
に当接させる。硬貨1c、1dは硬貨1bに寄り掛かっ
た状態で硬貨1bと共に運動する。この結果、硬貨1b
〜1dは、図9に示す硬貨1a〜1dと同様に、硬貨1
c、1dの上側周縁の下端1c、1dを直線溝3の
底面に当接させると共に硬貨1c、1dの下側周縁の下
端を直線溝3の底面から離隔させて、且つ最下層の硬貨
1bの下側端面1bをベルト6に当接させた状態で、
整列して且つ瓦状に僅かづつずれて重なった状態で直線
溝3内に収容される。 ベルト6に当接する最下層の硬貨1bが、自重とベ
ルト6の回転とによりスリット7を通って落下する。以
後上記の動作を繰り返して全ての硬貨がスリット7を通
って落下する。 直線溝3内に残存する硬貨の枚数が減少するのにつれ
て、最下層の硬貨に印加される図11の矢印23の方向
の回転モーメントが減少するが、直線溝3内に残存する
硬貨には勢いが付いているので、連続的にスリット7を
通って落下することが本発明者により実験的に確認され
ている。以上の説明から分かるごとく、本実施例によれ
ば、硬貨押え部4と直線溝3の底面との成す角度βを9
0°未満に設定したことにより、硬貨押え部4方向への
硬貨の送りがスムーズに行われ、かかるスムーズな硬貨
の送りと、ベルト6の回転による硬貨の落下促進とによ
り、人手により整列させた複数枚の硬貨を、より容易且
つ確実に分離投入することができる。また、第1乃至第
3実施例と同様に、無端ベルトを正転及び逆転両方向へ
の回転を可能とすることにより、スリット7入口または
スリット7内において硬貨の引っかかりや詰まりが発生
した場合の解除動作が容易に行える。図9〜11の実施
例に係る投入機構を、メダルの投入にも適用し得ること
は言うまでもない。
【効果】以上説明したごとく、本発明によれば、複数枚
の効果やメダルをまとめて投入できる安価で小型の効果
メダル投入機構であって、硬貨やメダルの投入に多くの
人的行為を要せず、且つ、硬貨やメダルの引っかかりや
詰まり発生した場合でも簡単に解除動作を行うことがで
きる硬貨メダル投入機構が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る硬貨メダル投入機構
の外観図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図3】硬貨をスリットへ移動させる運動部材の変形例
を示す硬貨メダル投入機構の側断面図である。
【図4】硬貨をスリットへ移動させる運動部材の変形例
を示す硬貨メダル投入機構の側断面図である。
【図5】硬貨をスリットへ移動させる運動部材の変形例
を示す硬貨メダル投入機構の側断面図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図。
【図7】本発明の第3実施例に係る硬貨メダル投入機構
が有する無端ベルトの斜視図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図9】本発明の第4実施例に係る硬貨メダル投入機構
の側断面図である。
【図10】本発明の第4実施例に係る硬貨メダル投入機
構の側断面図である。
【図11】本発明の第4実施例に係る硬貨メダル投入機
構の側断面図である。
【図12】従来のパチスロのメダル投入機構の構成を示
す図である。図12(a)は外観図であり、図12
(b)は側断面図である。
【符号の説明】 1a、1b、1c、1d 硬貨 2 硬貨整列部材 3 直線溝 4 直線溝 5 ローラ 6 無端ベルト 7 スリット 11 送り出しローラ 12 回転ブラシ 15 摺動部材 17 無端ベルト 18 ピン 20 無端ベルト 21 窪み

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉鎖された一端から他端に向かって上り
    勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に接して溝に開口するス
    リットとが形成され、人手により整列させられた硬貨や
    メダルを溝内に受入れ、硬貨やメダルの周側面を支持し
    て硬貨やメダルの整列状態を維持する硬貨整列部材と、
    硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形成された開口内に収容さ
    れ、硬貨やメダルの一方の端面に当接して摩擦によりス
    リットへ硬貨やメダルを一枚づつ移動させる運動部材と
    を備えていることを特徴とする硬貨メダル投入機構。
  2. 【請求項2】 閉鎖された一端から他端に向かって上り
    勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に接して溝に開口するス
    リットとが形成され、人手により整列させられた硬貨や
    メダルを溝内に受入れ、硬貨やメダルの周側面を支持し
    て硬貨やメダルの整列状態を維持する硬貨整列部材と、
    硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形成された開口内に収容さ
    れ、硬貨やメダルの周側面に当接する突起を有し、硬貨
    やメダルの周側面を押してスリットへ硬貨やメダルを一
    枚づつ移動させる運動部材とを備えていることを特徴と
    する硬貨メダル投入機構。
  3. 【請求項3】 閉鎖された一端から他端に向かって上り
    勾配を有する溝と、溝の閉鎖端に接して溝に開口するス
    リットとが形成され、人手により整列させられた硬貨や
    メダルを溝内に受入れ、硬貨やメダルの周側面を支持し
    て硬貨やメダルの整列状態を維持する硬貨整列部材と、
    硬貨整列部材の溝の閉鎖端に形成された開口内に収容さ
    れ、硬貨やメダルを収容する窪みを有し、硬貨やメダル
    の周側面を押してスリットへ硬貨やメダルを一枚づつ移
    動させる運動部材とを備えていることを特徴とする硬貨
    メダル投入機構。
  4. 【請求項4】 運動部材は、回転駆動部材に取り付けら
    れた無端ベルトであることを特徴とする請求項1に記載
    の硬貨メダル投入機構。
  5. 【請求項5】 運動部材は、回転駆動部材に取り付けら
    れた無端チェーンであることを特徴とする請求項1に記
    載の硬貨メダル投入機構。
  6. 【請求項6】 運動部材は、回転駆動部材であることを
    特徴とする請求項1に記載の硬貨メダル投入機構。
  7. 【請求項7】 運動部材は、硬貨やメダルとの接触面に
    硬貨やメダルの移動方向に歯が形成され、硬貨やメダル
    の移動方向に往復運動をする部材であることを特徴とす
    る請求項1に記載の硬貨メダル投入機構。
  8. 【請求項8】 運動部材は、回転駆動部材に取り付けら
    れた突起を有する無端ベルトであることを特徴とする請
    求項2に記載の硬貨メダル投入機。
  9. 【請求項9】 運動部材は、回転駆動部材に取り付けら
    れた突起を有する無端チェーンであることを特徴とする
    請求項2に記載の硬貨メダル投入機。
  10. 【請求項10】 運動部材は、突起を有する回転駆動部
    材であることを特徴とする請求項2に記載の硬貨メダル
    投入機構。
  11. 【請求項11】 運動部材は、回転駆動部材に取り付け
    られた無端ベルトであることを特徴とする請求項3に記
    載の硬貨メダル投入機。
  12. 【請求項12】 前記溝は下半分の半円形の断面を有
    し、かつ直線状に延在することを特徴とする請求項1乃
    至11の何れか1項に記載の硬貨メダル投入機構。
  13. 【請求項13】 前記溝の底面と閉鎖端との成す角度が
    90°未満に設定されていることを特徴とする請求項1
    乃至12の何れか1項に記載の硬貨メダル投入機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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