JPH073705Y2 - 遅延検波回路 - Google Patents
遅延検波回路Info
- Publication number
- JPH073705Y2 JPH073705Y2 JP1983067824U JP6782483U JPH073705Y2 JP H073705 Y2 JPH073705 Y2 JP H073705Y2 JP 1983067824 U JP1983067824 U JP 1983067824U JP 6782483 U JP6782483 U JP 6782483U JP H073705 Y2 JPH073705 Y2 JP H073705Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- moving average
- frequency
- signal
- input signal
- average filter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、遅延検波回路に関する。
先ず、遅延検波について説明すると、入力信号をy1と
し、 y1=acos(ω0t+θ(t)) ……(I) と表わす。ここで、aは振幅、ω0は搬送波の角周波
数、tは時間、θ(t)は位相変調成分である。
し、 y1=acos(ω0t+θ(t)) ……(I) と表わす。ここで、aは振幅、ω0は搬送波の角周波
数、tは時間、θ(t)は位相変調成分である。
一方、y1を一定時間dだけ遅延させた信号をy2とする
と、 y2=acos{ω0・(t−d)+θ(t−d)}=acos
(ω0t+θ(t−d)−ω0d) ……(II) となる。ここで、ω0d=2nπ(nは正整数)と選べば
前記(II)式は、 y2=acos(ω0t+θ(t−d)) ……(II−I) と書換えることができる。
と、 y2=acos{ω0・(t−d)+θ(t−d)}=acos
(ω0t+θ(t−d)−ω0d) ……(II) となる。ここで、ω0d=2nπ(nは正整数)と選べば
前記(II)式は、 y2=acos(ω0t+θ(t−d)) ……(II−I) と書換えることができる。
そして、y1とy2を掛算した出力をyとすれば、 となる。但し、αは検波能率で、(III)式において、
第1項は不要成分であつて搬送波の2倍の周波数成分を
中心とし、第2項は検波した必要な信号出力成分であ
る。
第1項は不要成分であつて搬送波の2倍の周波数成分を
中心とし、第2項は検波した必要な信号出力成分であ
る。
ここで、前記した入力信号y1とそのy1をdだけ遅延した
信号y2とを掛算した信号出力スペクトルの一例を第1図
に示すと、入力信号y1は搬送波周波数1500Hz、1200ビツ
ト/秒のMinimum Shift Keying信号で、遅延時間dは1
ビツト相当の時間である。
信号y2とを掛算した信号出力スペクトルの一例を第1図
に示すと、入力信号y1は搬送波周波数1500Hz、1200ビツ
ト/秒のMinimum Shift Keying信号で、遅延時間dは1
ビツト相当の時間である。
また、第1図のDで示した部分は必要な検波出力であ
り、不要成分は搬送波周波数の2倍、即ち3KHzを中心と
した部分が最も主要な部分である。
り、不要成分は搬送波周波数の2倍、即ち3KHzを中心と
した部分が最も主要な部分である。
そこで、従来は検波出力を取出すのにこの3KHzを中心と
した不要成分を効率よく減衰させるような低域フイルタ
を通していたが、従来において使用されている方法で
は、フイルタ回路が大きくなつたりまた複雑になつたり
する欠点がある。
した不要成分を効率よく減衰させるような低域フイルタ
を通していたが、従来において使用されている方法で
は、フイルタ回路が大きくなつたりまた複雑になつたり
する欠点がある。
本考案は、前記諸欠点を解決するためになされたもので
あり、その目的は、簡単な構成の遅延検波回路を提供す
ることにより小型化及び価格低減をはかることにある。
あり、その目的は、簡単な構成の遅延検波回路を提供す
ることにより小型化及び価格低減をはかることにある。
〔考案の構成〕 前記目的を達成するため、本考案は、入力信号と、この
入力信号を一定時間だけ遅延させた信号との積を求める
掛算回路の後ろに移動平均フイルタを配置し、該移動平
均フイルタの移動平均の時間長を搬送波周波数の1周期
の1/2の整数倍としたことを特徴とする。
入力信号を一定時間だけ遅延させた信号との積を求める
掛算回路の後ろに移動平均フイルタを配置し、該移動平
均フイルタの移動平均の時間長を搬送波周波数の1周期
の1/2の整数倍としたことを特徴とする。
以下、本考案の一実施例を第2図〜第4図に基づいて説
明する。
明する。
図において、1は信号入力端子、2は遅延回路で、入力
信号を必要な時間dだけ遅延する。3は掛算回路で、入
力信号と遅延回路2より遅延した信号の積を求める。4
は前記掛算回路3の後ろに配置した移動平均フイルタ
で、不要成分を減衰して必要な検波出力のみを出力端子
5に出力させる。
信号を必要な時間dだけ遅延する。3は掛算回路で、入
力信号と遅延回路2より遅延した信号の積を求める。4
は前記掛算回路3の後ろに配置した移動平均フイルタ
で、不要成分を減衰して必要な検波出力のみを出力端子
5に出力させる。
尚、前記移動平均フイルタ4は、その移動平均の時間長
γを搬送波周波数の1周期の1/2の整数倍に選んであ
る。
γを搬送波周波数の1周期の1/2の整数倍に選んであ
る。
次に、前記構成の作用を説明する。ここで、先ず移動平
均フイルタについて詳細に説明すると、入力信号を一定
周期で取出したサンプル値をxkとし、過去M個のサンプ
ル値xkの平均ykを移動平均値とすれば、次式のように定
義される。
均フイルタについて詳細に説明すると、入力信号を一定
周期で取出したサンプル値をxkとし、過去M個のサンプ
ル値xkの平均ykを移動平均値とすれば、次式のように定
義される。
この移動平均値ykを得ることは入力信号を低域フイルタ
に通したと同じ効果があり、その振幅周波数特性は下記
に示す(V)式のようになる。また、振幅が−3dBとな
る周波数を遮断周波数cとすれば、cは下記に示す
(VI)式のようになる。尚、次式は小沢著(デイジタル
信号処理」1979年7月10日実教出版発行70〜72ページに
よる。
に通したと同じ効果があり、その振幅周波数特性は下記
に示す(V)式のようになる。また、振幅が−3dBとな
る周波数を遮断周波数cとすれば、cは下記に示す
(VI)式のようになる。尚、次式は小沢著(デイジタル
信号処理」1979年7月10日実教出版発行70〜72ページに
よる。
cτ=0.443 ……(VI) 但し、Aは振幅、は入力信号の周波数、τはM個のサ
ンプル値xkを平均化する時間長である。この特性を第3
図の実線で示す。縦軸は減衰量(dB)、横軸は周波数を
τとして目盛つてある。
ンプル値xkを平均化する時間長である。この特性を第3
図の実線で示す。縦軸は減衰量(dB)、横軸は周波数を
τとして目盛つてある。
従つて、移動平均フイルタ4は、一次の減衰特性を持つ
た低域フイルタと考えられるが、ここで通常の一次の低
域フイルタと減衰量を比較してみると、先ず通常一次の
低域フイルタの振幅周波数特性は次式のように表され
る。
た低域フイルタと考えられるが、ここで通常の一次の低
域フイルタと減衰量を比較してみると、先ず通常一次の
低域フイルタの振幅周波数特性は次式のように表され
る。
但し、A0は振幅、は入力信号の周波数、c0は振幅が
−3dBとなる周波数、即ち遮断周波数である。ここで、
移動平均フイルタ4の遮断周波数cと一次の低域フイ
ルタの遮断周波数c0を一致させてc0=cとする
と、(VI)式により、 となり、この(VIII)式を(VII)式に代入すると、 の式を得る。この特性は第3図の点線のようになる。
−3dBとなる周波数、即ち遮断周波数である。ここで、
移動平均フイルタ4の遮断周波数cと一次の低域フイ
ルタの遮断周波数c0を一致させてc0=cとする
と、(VI)式により、 となり、この(VIII)式を(VII)式に代入すると、 の式を得る。この特性は第3図の点線のようになる。
一方、移動平均フイルタ4は、第3図から明らかなよう
に暫時減少する振幅を有する櫛歯形の減衰特性を持って
いるので、一次の低域フイルタと考えられるにもかかわ
らず、通常の一次の低域フイルタと比べてτ=n(n
は正整数)付近で極めて大きな減衰量が得られることが
特徴である。
に暫時減少する振幅を有する櫛歯形の減衰特性を持って
いるので、一次の低域フイルタと考えられるにもかかわ
らず、通常の一次の低域フイルタと比べてτ=n(n
は正整数)付近で極めて大きな減衰量が得られることが
特徴である。
そこで、第1図及び(III)式で示したように遅延検波
回路における掛算回路の出力の不要成分のうち主なもの
が、搬送波周波数の2倍に集中しているため、この成分
と第3図に示すτ=nを一致させれば極めて効果的に
不要成分を減衰することができる。
回路における掛算回路の出力の不要成分のうち主なもの
が、搬送波周波数の2倍に集中しているため、この成分
と第3図に示すτ=nを一致させれば極めて効果的に
不要成分を減衰することができる。
即ち、20τ=n ……(X) とすればよい。但し、0は入力信号の搬送波の周波数
で、(I)式に示した搬送波の角周波数ω0を用いる
と、 と表せる。また、(X)式から、 を得る。従つて、不要成分を減衰するために、移動平均
の時間長τは入力信号の搬送波周期 の1/2の整数倍に選べばよい。
で、(I)式に示した搬送波の角周波数ω0を用いる
と、 と表せる。また、(X)式から、 を得る。従つて、不要成分を減衰するために、移動平均
の時間長τは入力信号の搬送波周期 の1/2の整数倍に選べばよい。
前記した移動平均の時間長τは正確に(XII)式の値に
一致しなくてもよいが、その許容範囲を考察してみる
と、移動平均フイルタとして効果あるのは通常の一次の
フイルタの減衰量の2倍以下の減衰が得られる範囲と仮
定した場合、(V)式と(IX)式とから減衰量をデシベ
ルで表すと、 となる範囲となる。これを数値計算で解くと、 τ=1の周辺では、 τ=0.8〜1.155 のとき(XIII)式を満足する。
一致しなくてもよいが、その許容範囲を考察してみる
と、移動平均フイルタとして効果あるのは通常の一次の
フイルタの減衰量の2倍以下の減衰が得られる範囲と仮
定した場合、(V)式と(IX)式とから減衰量をデシベ
ルで表すと、 となる範囲となる。これを数値計算で解くと、 τ=1の周辺では、 τ=0.8〜1.155 のとき(XIII)式を満足する。
故に、 となり、移動平均の時間長τは、 の−20%から+15.5%の範囲であればよい。以下、τ
=n(nは正整数)で(XIII)式を満足する範囲を第4
図に示す。尚、×印はτが のn倍のマイナス側にずれてもよい範囲、○印はτが のn倍のプラス側にずれてもよい範囲で、第4図の縦軸
はそのパーセント、横軸はn(nは正整数)を示す。
=n(nは正整数)で(XIII)式を満足する範囲を第4
図に示す。尚、×印はτが のn倍のマイナス側にずれてもよい範囲、○印はτが のn倍のプラス側にずれてもよい範囲で、第4図の縦軸
はそのパーセント、横軸はn(nは正整数)を示す。
従つて、このような移動平均フイルタ4を掛算回路3の
後ろに配置した遅延検波回路は、信号入力端子1から直
接入力する入力信号と遅延回路2により遅延された信号
との積を掛算回路3により求め、その出力信号を移動平
均フイルタ4に通し、前記した移動平均フイルタ4の減
衰特性により不要成分を減衰させて検波出力のみを出力
端子5に出力させる。
後ろに配置した遅延検波回路は、信号入力端子1から直
接入力する入力信号と遅延回路2により遅延された信号
との積を掛算回路3により求め、その出力信号を移動平
均フイルタ4に通し、前記した移動平均フイルタ4の減
衰特性により不要成分を減衰させて検波出力のみを出力
端子5に出力させる。
尚、移動平均フイルタ4は、1段だけの使用のみだけで
はなく、複数段で縦続に接続して使用することもでき
る。この場合は、移動平均フイルタ4の段数倍の減衰が
得られる。但し、デシベルで表わす。
はなく、複数段で縦続に接続して使用することもでき
る。この場合は、移動平均フイルタ4の段数倍の減衰が
得られる。但し、デシベルで表わす。
前記した如く、本考案に係る遅延検波回路によれば、掛
算回路の後ろに移動平均フイルタを配置し、該移動平均
フイルタの移動平均の時間長を搬送波周波数の1周期の
1/2の整数倍に選ぶことによつて、検波すべき周波数領
域の2倍の周波数領域の不要信号成分を減衰させること
が可能な暫時減少する振幅を有する櫛歯形の減衰特性を
移動平均フィルタに持たせることができるため、従来の
高価な低域フィルタを用いることなく、安価な移動平均
フィルタにより必要な検波信号出力を取出すことができ
るという効果が得られる。
算回路の後ろに移動平均フイルタを配置し、該移動平均
フイルタの移動平均の時間長を搬送波周波数の1周期の
1/2の整数倍に選ぶことによつて、検波すべき周波数領
域の2倍の周波数領域の不要信号成分を減衰させること
が可能な暫時減少する振幅を有する櫛歯形の減衰特性を
移動平均フィルタに持たせることができるため、従来の
高価な低域フィルタを用いることなく、安価な移動平均
フィルタにより必要な検波信号出力を取出すことができ
るという効果が得られる。
第1図は掛算回路の出力スペクトルを示す図、第2図は
本考案の一実施例を示す図、第3図は移動平均フイルタ
の減衰特性と通常の一次フイルタの減衰特性を示す図、
第4図は移動平均の時間長τの範囲を示す図である。 1……信号入力端子、2……遅延回路、3……掛算回
路、4……移動平均フイルタ、5……出力端子
本考案の一実施例を示す図、第3図は移動平均フイルタ
の減衰特性と通常の一次フイルタの減衰特性を示す図、
第4図は移動平均の時間長τの範囲を示す図である。 1……信号入力端子、2……遅延回路、3……掛算回
路、4……移動平均フイルタ、5……出力端子
Claims (1)
- 【請求項1】入力信号と、この入力信号を一定時間だけ
遅延させた信号との積を求める掛算回路の後ろに移動平
均フィルタを配置し、該移動平均フィルタの移動平均の
時間長を搬送波周波数の1周期の1/2の整数倍としたこ
とを特徴とする遅延検波回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1983067824U JPH073705Y2 (ja) | 1983-05-09 | 1983-05-09 | 遅延検波回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1983067824U JPH073705Y2 (ja) | 1983-05-09 | 1983-05-09 | 遅延検波回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59174760U JPS59174760U (ja) | 1984-11-21 |
JPH073705Y2 true JPH073705Y2 (ja) | 1995-01-30 |
Family
ID=30198012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1983067824U Expired - Lifetime JPH073705Y2 (ja) | 1983-05-09 | 1983-05-09 | 遅延検波回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH073705Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56125144A (en) * | 1980-03-06 | 1981-10-01 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | Delay detector |
-
1983
- 1983-05-09 JP JP1983067824U patent/JPH073705Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59174760U (ja) | 1984-11-21 |
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