JPH0736804B2 - 金属製魔法瓶の製造方法 - Google Patents

金属製魔法瓶の製造方法

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JPH0736804B2
JPH0736804B2 JP20743887A JP20743887A JPH0736804B2 JP H0736804 B2 JPH0736804 B2 JP H0736804B2 JP 20743887 A JP20743887 A JP 20743887A JP 20743887 A JP20743887 A JP 20743887A JP H0736804 B2 JPH0736804 B2 JP H0736804B2
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thermos
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章司 樋田
義典 新井
康弘 古和
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日本酸素株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 外瓶がチタンまたはチタン合金から構成された金属製魔
法瓶の製造方法に関する。
「従来の技術」 従来、金属製魔法瓶としては、内瓶と外瓶との間の空隙
部を真空にしてなる二重構造のものが種々提供されてい
る。
この種の金属製魔法瓶を製造する場合には、予め、空隙
部のガスを排気するための排気口を外瓶底部に設け、こ
の外瓶底部の排気口まわりに複数の固形ろう材を互いに
間隔を空けて配設し、これら固形ろう材を介して封止板
を支持した状態で真空加熱処理を行ない、上記固形ろう
材どうしの隙間から空隙部のガスを排気しつつ、この固
形ろう材を溶融して排気口を真空封止するようにしてい
た。
このような金属製魔法瓶においては、製造方法の容易さ
などから、構成材料としてステンレス鋼または炭素鋼が
多用され、特に、ステンレス鋼は、耐食性、熱伝導率の
低さ、溶接性などの点で優れているために好んで用いら
れている。しかしながら、ステンレス鋼および炭素鋼は
比重が大きいため、金属製魔法瓶の構成材料として用い
た場合、重量が重くなってしまうという欠点があった。
このため、従来は、より軽量の金属製魔法瓶として、ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金を構成材料として用
いたものも種々提案されていたが、これらは耐食性が不
十分な上、熱伝導率が高くて十分な保温性が得られない
という欠点を有しているために実用化には至らなかっ
た。このような事情から、最近は、熱伝導率、耐食性、
比重などの点において要求される条件を全て満足する材
料としてチタンおよびチタン合金が注目され、このよう
な材料を用いた金属製魔法瓶として、少なくとも外瓶が
チタンまたはチタン合金から構成されたものが考えられ
ていた。
「発明が解決しようとする問題点」 ところが、チタンは活性に富んだ金属であり、加熱する
と他の金属と容易に反応して合金化してしまうため、こ
のようなチタンから構成された外瓶の底部に直接固形ろ
う材を付けて封止板を接合しようとした場合には、加熱
して固形ろう材を溶融させた時に、この固形ろう材とチ
タンが急激に合金化して外瓶底部の融点が低下し、この
外瓶底部が溶けて外瓶底部に穴が開いてしまうという問
題点があった。
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、軽量
で、保温性、耐食性に優れた金属製魔法瓶を歩どまり良
く製造する金属製魔法瓶の製造方法を提供することを目
的としている。
「問題点を解決するための手段」 この発明は、金属製の内瓶とチタンまたはチタン合金か
らなる外瓶とを口部で接合して二重構造とする金属製魔
法瓶の製造方法において、上記外瓶の底部に形成された
開口部を上に向け、この開口部の周囲にこの開口部より
大径の封止部材を銅、銀、ニッケルから選ばれる金属あ
るいはこれら二つ以上の金属の合金からなる拡散接合用
金属を介して載せ、この封止部材に形成された排気口の
周囲に固形ろう材を介して封止板を載せ、この状態でこ
れに真空加熱処理を施すことによって、上記外瓶の底部
と封止部材とを拡散接合すると共に、上記固形ろう材を
溶融させて上記封止板を自重により封止部材に密着さ
せ、これにより上記内瓶と外瓶との間の空隙部を真空封
止するものである。
「実施例」 以下、この発明の第1実施例を第1図ないし第3図を参
照して詳細に説明する。
この実施例において製造する金属製魔法瓶は、チタン製
の内瓶1とチタン製の外瓶2とを口部で接合して二重構
造としたものであって、上記外瓶2の底部に開口部3が
形成され、この外瓶2の底部に外側から開口部3を閉塞
するようにしてこの開口部3より大径の封止部材4が接
合され、この封止部材4の略中央部に排気口5が形成さ
れていると共に、この封止部材4に外側から排気口5を
閉塞するようにして封止板6が接合されたものである。
そして、上記封止部材4および封止板6は、ステンレス
鋼、炭素鋼、ニッケルおよびその合金、銅およびその合
金などの金属材料から構成されている。
このような金属製魔法瓶を製造する場合には、予め、内
瓶1の口部と外瓶2の口部とを溶接することによって接
合し、これら内瓶1と外瓶2とを二重構造にしておく。
このようにした後、外瓶2底部の開口部3を上に向け、
この開口部3の周囲に拡散接合用金属からなるインサー
トメタル7を介して開口部3より大径の封止部材4を載
せる。この場合、スポット溶接、接着剤による接着など
の方法でインサートメタル7を外瓶2底部または封止部
材4に固定しておいても良く、外瓶2底部および封止部
材4に段部を設けてインサートメタル7が移動しないよ
うにしても良い。また、このインサートメタル7は、
銅、銀などの金属、または銅、銀、パラジウム、ニッケ
ル、金、アルミニウム、ジルコニウムなどを主成分とし
た合金から構成されたものである。このようにして封止
部材4を外瓶2底部上に配置した後、この封止部材4上
の排気口5まわりに複数の固形ろう材8を間隔を空けて
配設し、この固形ろう材8上に封止板6を載せる(第2
図)。この場合に使用する固形ろう材8としては、ニク
ロブレイズ等のニッケル系ろう材、リン銅ろう、銅マン
ガンろう、銅ろう等の銅系ろう材、銀ろう等の銀系ろう
材などが好適である。このようにして第1図に示すよう
な組立体を組み立てた後、これをこの状態で真空加熱炉
内に入れ、真空排気および加熱処理を行なう。この場
合、加熱処理温度は800℃以上1100℃以下に設定する。
このようにすると、チタンが非常に活性に富んだ金属で
あるため、このチタンから構成された外瓶2の底部表面
にインサートメタル7が拡散し、これにより外瓶2の底
部表面とこの底部表面に密着している封止部材4とが拡
散接合される。一方、これと同時に、内瓶1と外瓶2と
の間の空隙部9のガスが固形ろう材8どうしの隙間から
排気されると共にこの固形ろう材8が溶融する。このた
め、封止板6が自重により下がって行き、排気口5を塞
ぐようにして封止部材4に密着する(第3図)。そし
て、その後、冷却することにより外瓶2底部と封止部材
4との拡散接合部および固形ろう材8が固化して空隙部
9が真空に封止される。
第4図は、この実施例の製造方法によって製造した他の
金属製魔法瓶を示す図である。
この金属製魔法瓶は、内瓶1をステンレス鋼から構成
し、外瓶2をチタンから構成したものであって、封止部
材4が外瓶2の底部を構成するようにしたものである。
この金属製魔法瓶を製造する場合には、予め、内瓶1の
口部と外瓶2の口部とを拡散接合用金属10を介してスポ
ット溶接により仮止めしておき、次いで、外瓶2の開口
部3を上に向けた状態で、外瓶の縁部にインサートメタ
ル7を介して封止部材4を載せ、この封止部材4上に固
形ろう材8を介して封止板6を載せる。この場合、封止
板6の突出した中央部を封止部材4の排気口5に挿入し
てこの排気口5の縁部に封止板6の段部11を接触させ、
封止板6の位置がずれないようにする。そして、このよ
うにした状態で真空加熱処理を施すことによって、外瓶
2と封止部材4との拡散接合および封止部材4と封止板
6との真空封止ろう付けを行なうと同時に、内瓶1の口
部と外瓶2の口部とを拡散接合により接合する。
次に、この発明の第2実施例を第5図を参照して説明す
る。
この実施例の金属製魔法瓶の製造方法においては、外瓶
2底部に封止部材4を拡散接合する場合、第5図に示す
ように、封止部材4の一方の面に拡散接合用金属からな
る金属層12を積層し、この金属層12を外瓶2底部に接触
させた状態で加熱処理を施すことによって、外瓶2底部
に封止部材4を拡散接合する。
「実験例」 外瓶底部と封止部材とをインサートメタルを介して拡散
接合することによって、内瓶および外瓶がチタンから構
成された金属製魔法瓶を製造した。
その結果、得られた金属製魔法瓶は、内容量が1のも
ので、重量が僅か400gしかなく、しかも、食塩水による
耐食テストにおいても全く異常が見られなかった。
一方、上記の金属製魔法瓶と同一形状のステンレス鋼製
魔法瓶では、重量が700gもあり、食塩水による耐食テス
トにおいて錆が発生した。
「発明の効果」 この発明の金属製魔法瓶の製造方法によれば、チタンか
らなる外瓶底部と封止部材との接合を拡散接合により行
なうと共にこの封止部材に封止板をろう付けして排気口
を閉塞し、これにより空隙部のガスを排気しつつこの空
隙部を真空封止するので、外瓶がチタンから構成されて
いても、何ら支障なく空隙部の真空封止を行なうことが
でき、外瓶底部と封止部材との接合時に外瓶底部に穴が
開くことなどは完全に防止することができる。その上、
真空加熱処理、真空排気、真空封止等の工程を全て一工
程で行ない、しかも、ステンレス鋼などからなる魔法瓶
と同一の設備を使用して製造することができるので、軽
量で、保温性、耐食性に優れた金属製魔法瓶を、歩どま
り良く、安価に大量に製造することができる。
また、このような金属製魔法瓶の製造方法によって製造
した金属製魔法瓶によれば、外瓶を構成しているチタン
がゲッターであるため、空隙部に別途にゲッターを配し
ておかなくてもゲッター効果を発揮して空隙部を長期間
に亙って高真空に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は、この発明の第1実施例の金属製
魔法瓶の製造方法を説明する図であって、第1図は加熱
処理前の要部の断面図、第2図は加熱処理前の全体図、
第3図は加熱処理後の要部の断面図、第4図は、他の金
属製魔法瓶の加熱処理前の全体図である。第5図は、こ
の発明の第2実施例の金属製魔法瓶の製造方法を説明す
る図であって、加熱処理前の要部の断面図である。 1……内瓶、2……外瓶、3……開口部、4……封止部
材、5……排気口、6……封止板、7……拡散接合用金
属(インサートメタル)、8……固形ろう材、9……空
隙部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製の内瓶とチタンまたはチタン合金か
    らなる外瓶とを口部で接合して二重構造とする金属製魔
    法瓶の製造方法において、上記外瓶の底部に形成された
    開口部を上に向け、この開口部の周囲にこの開口部より
    大径の封止部材を銅、銀、ニッケルから選ばれる金属あ
    るいはこれら二つ以上の金属の合金からなる拡散接合用
    金属を介して載せ、この封止部材に形成された排気口の
    周囲に固形ろう材を介して封止板を載せ、この状態でこ
    れに真空加熱処理を施すことによって、上記外瓶の底部
    と封止部材とを拡散接合すると共に、上記固形ろう材を
    溶融させて上記封止板を自重により封止部材に密着さ
    せ、これにより上記内瓶と外瓶との間の空隙部を真空封
    止することを特徴とする金属製魔法瓶の製造方法。
JP20743887A 1987-08-21 1987-08-21 金属製魔法瓶の製造方法 Expired - Lifetime JPH0736804B2 (ja)

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JPH0611254B2 (ja) * 1990-11-30 1994-02-16 株式会社織田島器物製作所 真空二重金属製魔法瓶の製造法
JP4716269B2 (ja) * 2008-05-02 2011-07-06 サーモス株式会社 真空構造体の封止方法

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